TLS
Transport Layer Security。インターネット上の通信を、盗聴・改ざん・なりすましから守るための暗号プロトコルです。Web の HTTPS をはじめ、メール、API、
VPN の一部などで使われています。かつての SSL を引き継いだもので、「SSL証明書」という呼び方はその名残です。
守るもの
TLS 1.3 の仕様(RFC 8446)は、目的を、クライアントとサーバの間の通信を盗聴・改ざん・メッセージの偽造から守ることとしています。具体的には次の3つです。
- 機密性:通信の中身を暗号化する
- 完全性:途中での書き換えを検出する
- 相手の認証:サーバの証明書を検証し、本物の相手かを確かめる(X.509証明書)
版の移り変わり
| 版 |
状態 |
| SSL 2.0・3.0 |
RFC 6176(2011年3月)が SSL 2.0 を禁止し、RFC 7568(2015年6月)が SSL 3.0 を「使ってはならない(MUST NOT)」とした |
| TLS 1.0・1.1 |
RFC 8996(2021年3月)が「使ってはならない(MUST NOT)」と定め、どの版からもこれらへの切り替えを許さないとした |
| TLS 1.2 |
現在も広く使われている。米国政府の指針(NIST SP 800-52 Rev. 2)は対応を必須としている |
| TLS 1.3 |
RFC 8446(2018年8月)。NIST SP 800-52 Rev. 2 は2024年1月1日までの対応を求めている |
TLS 1.3 で変わったこと
RFC 8446 は主な変更点として次を挙げています。
- 前方秘匿性の無い鍵交換(静的な RSA・DH)を廃止した。公開鍵による鍵交換はすべて前方秘匿性を持つ。サーバの秘密鍵が後から漏れても、過去の通信は復号されない(heartbleedの教訓とつながる)
- ハンドシェイクのうち、ServerHello より後のメッセージをすべて暗号化した
- 往復なしでデータを送れる 0-RTT モードを加えた。ただし一部の安全性との引き換えがある(再送攻撃への注意が要る)
運用の要点
- 古い版と弱い暗号スイートを無効にする
- 証明書の検証を省かない。検証を省くと中間者攻撃を防げない
- 証明書の期限と鍵管理を仕組みで回す
- ライブラリの脆弱性に備えて更新し続ける(openssl)
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出典
確認日:2026年10月14日
最終更新:2026年10月15日 09:54