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戦闘員が仲魔にしてほしそうにみている

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匿名ユーザー

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戦闘員が仲魔にしてほしそうにみている ID:FYRHVJUo0


彼は知らない。
その男がどういう人間なのかを。
彼は知っていた。
その男がどういう存在なのかを。

泳ぐ、泳ぐ、泳ぐ。
手刀のように揃えた五指で水を切り、黒き戦闘員が青き海を行く。
目指すは北、されど向かう先は南。
偶然にもループに気付いたショッカー戦闘員はそれを利用して数刻前までいたA-3エリアに戻ろうとしていた。
全ては今一度あの男に見えるために。
ポケモンマスター・レッド、彼に再会し、そして……

――指揮を仰ぐために

彼は悩んだ。
何故自分がここまでレッドのことが気になるのかと。
あの少年が人にして人ならざる極地へと登りつめていたからか?
それもあるのかもしれない。
ショッカーに改造され人であることを奪われた彼には二度と到達することのできない一つの極地。
その体現者である少年と戦ったことで人への郷愁が湧き上がってきたことも否定はできない。
また全力を出して戦える相手だったこともある。
ショッカー戦闘員はその半端な強さから常人に圧勝するか、仮面ライダーに瞬殺されるか。
そんな極端な勝負しか体験してこなかった。
初めてだったのだ、自らの全てをぶつけ得る互角の相手と巡り会えたのは。

だがショッカー戦闘員を襲った胸の高まりはそれら二つの“細事”では到底説明しきれるものではなかった。

もっと別の何か。
戦闘員の根底にある何かがレッドを求めていたのだ。

何か。
それは従属本能。
組織に絶対服従の駒として改造されたが故にショッカー戦闘員は本能で見抜いたのだ。
レッドが彼ら“道具”に最も必要な存在、つまり使い手であると。
しかもその本能がもたらした天啓は凄まじいものであった。
あのようやっと青年と呼んでいい位の少年をあろうことか戦闘員はこれまでお目通りの叶ったあらゆる幹部よりも優れていると直感できたのである。
本人の戦闘能力が、ではない。
彼ら“道具”を使いこなすその指揮能力がである。

そのことを自覚した時戦闘員は震えた。
徹底的に刷り込まれた組織の駒としての心が歓喜した。
理想的な指揮官へと配属される。
それがどれだけ素晴らしいことであり、どれだけ稀にしか起きないかを彼は経験上心底心得ていたからだ。

誤解しないで欲しいが、何も戦闘員はショッカーへの忠誠を捨て去ったわけではない。
ただ彼が忠誠を誓うのはあくまでもショッカーであって個別の怪人にではない。
怪人の裏切った時に部下の戦闘員までもショッカーに牙を剥かないようそう脳に仕組まれているのだ。
逆を言えば組織を裏切らない限り彼に命令を下せる者の居ないこの島においては独自の行動が許されるのである。
例えばそう、ショッカーと敵対関係ではない第三者である少年を臨時の指揮官と仰ぐことも。

【一日目・午後/A-3 海】
【ショッカー戦闘員@仮面ライダー】
【状態】全身打撲、体力少し消耗
【装備】ミスリルナイフ@FINAL FANTASY、ショッカー戦闘員スーツ@仮面ライダー
【道具】支給品一式、不明支給品0~1(強力なものは無い?)
【思考】
基本:イーッ!(ショッカーへ帰還する)
1:イーッ!(ポケモンマスター・レッドを仮の指揮官と仰ぐ)
2: イーッ!(参加者を殺す)
3:イーッ!(武器を探す)

彼は確信していた。
レッドの指揮下に入れば優勝へと至れる可能性が格段に上がるだろうと。
彼は目論んでいた。
レッドの指揮能力を学び取ることができれば赤戦闘員としてよりショッカーへと貢献することも夢ではないと。
最終的にはショッカーの利益へと繋がるその二つの思考は改造された脳からしても歓迎できるものだったのだ。
彼は心のどこかで期待していた。
レッドに鍛えあげてもらえるのなら――自分もあの仮面ライダーのようにスペックを超えた強さを得られるかもしれないと。


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032:赤の怪物、黒の超人 ショッカー戦闘員 063:φs――(φdelity&justiφ)



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