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s・CRY・ed

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匿名ユーザー

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ブシコと女遊び人は向かい合っていた。
女遊び人はニヤニヤとした笑いを崩さずに自然体のまま。
対してブシコは低く身構えたままに、女遊び人から目を離さない。

(強い……!)

ブシコは天空の剣を強く握り締めながらそう思った。
目の前の女遊び人、ふざけたように笑っている。
身構えてすら居ない。
強く歯を食いしばるが、ここで焦ってはいけない。
相手は恐らくこちらを煽ることで自分のペースに持ち込もうとしている。

ここで主導権を握ってしまえば負ける。
ここで負けるわけにはいかないのだ。
ブシコはある敵を倒すまでは、絶対につまづくわけにはいかない。

ふぅーっとブシコが息を吐く、力を溜めているのだ。
その緊張感が女遊び人にも伝わったのだろう。
次で事態が動く。

「おーう、そこの色っぽい姉ちゃんに残念な胸の姉ちゃん!」

そんな瞬間に、二人は声をかけられた。

「むっ……!」
「あらん?」

ブシコと女遊び人は素早く声の方向へ振り返る。
そこには白衣をきた男と、鎧を着た少女が居た。
白シャツの男はご存知僕らの外道戦士、神代浩司。
鎧の少女はみんな大好き電波クルセ、ネリシア。

「いやあ、悪いねえ立て込んでるところ」

神代はニヤニヤと笑みを浮かべながらブシコと女遊び人へと近づいていく。
視線が女遊び人の胸にばかり言っているような気がするが、気のせいだろう。

「で、二人は何してんの?」
「ブシコたちはあの愚機を討つために、まずは主導権をどちらが握るかを決めていた」
「そういうこと♪」

ナンパをするような軽さで話しかける神代に、ブシコは固い口調と声で答える。
女遊び人はと言うと神代の視線が気持がいいと言わんばかりに前かがみになって胸を強調する。
こいつはいい調子だ、と神代は二重の意味で笑みを浮かべる。
ボロ雑巾候補が二人も増えた、利用するだけ利用させてもらおう。
これを喜ばずには居られないのだろう。
だから、神代は密かに前に出ていたネリシアに気付かなかった。

「……貴方は、神を信じますか?」
「っと、おい、ネリシアちゃん!」

神代はあからさまに顔をしかめてネリシアを睨みつける。
その神代にまるで気づいていないのか、聖女の笑みを浮かべてブシコと女遊び人へと問いかける。
聖女のような優しい笑み。
たとえ親友にだまされ全てを失ったばかりの人間であろうと縋りたくなるような笑みだ。
その笑みを向けてくるネリシアに対してブシコは。

「信じぬ」

たったの一言で切り捨てた。
ブシコは神を信じない。
神が居るというのならば、どうして自分たち家族を崩壊させた。
神が居るというのならば、どうして姉にばかり才を与えたのだ。

彼女の家系は遠い昔より伝わる、いわばエリートの家系。
あらゆる人物に尊敬され、頼りにされる。
一級の家系に生まれた彼女。

だが、彼女は、出来損ないの落ちこぼれだった。

歴代の家系の人よりも力が弱くノロマ。
直系の人間からはもちろん傍系の人間よりも劣る、出来損ない。
姉の出涸らし、一族の恥。
後ろ指を指されなかった日などありはしない。

姉が一族でも異端とされるほどに天才であったのも、彼女が疎まれる原因であった。
彼女にとって姉は憎悪の対象であった。
幼い頃には父を超え、一族の中でも『化け物』と称される程の強さ。
常に冷たいを目をしており興味があるのは『力』だけ。
自分だけではなく、父と母、一族の人間全てに泥のように濁りのある便のような悪臭を放つ苦汁を飲ませた女。

その姉の鼻を、彼女は明かしてやりたかった。
どんなに罵られようと、どんなに痛めつけられようと、刀を振るい続け武士と名乗り続けたのはそのため。

もし、神が居るのならば。
彼女に幸せな家族、なんてありふれたものを与えなかった神が居るのならば。


そいつは神と崇められる価値などない。

「神など居らぬ、神など要らぬ。ブシコに必要なのは、力のみ。
 人に必要なのは神などではなく力で……!?」

気づけば目の前にネリシアが移動していた。
僅か一歩でブシコの懐に飛び込んでくる。
その顔は無表情、だがはっきりとした敵意と殺意と憎悪が溢れでているオーラ。
ブシコは慌てて天空の剣を盾にする。

鋭すぎる一撃。
天空の剣を盾にしたことによって身体が真っ二つになることは防げたが、衝撃で思い切り吹き飛ばされる。
姉に匹敵するのではないか、と思うほどの

「ちょうどいい……! ブシコがどれだけ力をつけたか、お主で試させてもらう……!」

仮想、ブシド・ザ・ブシエ。
あの姉を超えるためには、目の前の女もただの壁に過ぎない。
壁は、超えるのみ!

次はブシコが大きく跳躍し、ネリシアへと斬りかかる。
体重をかけた振り下ろし。
天空の剣は素晴らしい剣だ、ブシコの力を最大限に引き出してくれる。
この剣で勝てなければ、ブシコは本気で弱者になってしまう。

たとえ才がなくともブシコは刀を振り続けた。
姉の偉業を聞きながら、ブシコは刀を振り続けたのだ。

だが、その一撃は簡単に受け止められる。
ネリシアは顔を不思議そうに歪める。
その目に、「この程度か?」、と言われている気がした。

「うわあああああああああああああ!!!」

逆鱗に触れられたかのように、ブシコは叫ぶ。
弱い、それは決して触れてはいけないブシコのコンプレックス。
口で言われるのは慣れている。
だが、あの目は駄目なのだ。
目で貶される、どうしてオマエは弱いのだ、と本当に不思議そうに見てくるあの目は。

ブシコが距離を取り直し、剣を構え直した。

パンッ!

車のタイヤがパンクするような乾いた音と、ブシコの太股に走る鋭い痛み。
何が起こったのかと、顔をあげるとそこには得意げな顔をした神代がいた。
手には、黄金色の銃を持っている。

「デストローイ、ってか?」

あの距離から狙撃した? あんな遠距離用の銃でもなさそうな、飾り物のようにも見える代物で?
体勢を崩しながらブシコの疑問は抱きながら、神速の速さで迫ってくるネリシアを眺める。

その瞬間に思い浮かんだのは、神童と呼ばれた姉と、出涸らしと呼ばれたブシコのこと。

「姉、様……!」

姉ならば、目の前の二人を簡単に打ち払っただろうか?
それとも、ブシコのように負けていただろうか?

……恐らく、勝っていただろう。
実際どうなるかではない。
ブシコの頭の中に居る姉はそれほどまでに強大な人外なのだ。

たとえ相手が神であろうと、あのノアであろうと。
姉はかならず勝つ。

ブシド・ザ・ブシコの頭の中のブシド・ザ・ブシエは、最強なのだ。

その最強に勝つのが、ブシコの、ブシコの夢。


「あねさまあああああああああああああ!!!」


涙を流しながら叫ぶ。
ココで死ぬのか、と。
自分は落ちこぼれのまま死んでしまうのか、と。
姉に愚弄されたまま、五年も経てば忘れされてしまうだけの存在のまま終わってしまうのか、と。

あり得ない。
彼女はまだ姉の背中をも見ていない。
死ねるわけがないのに、そんな状況で、死ねるわけがないのに。

ネリシアの凶刃が、ブシコへと無慈悲に迫ってくるのだ。




「もーう、可愛いわねブシコちゃんは♪」



ネリシアの凶刃が空振りに終わる。
必殺必中であったはずの剣、それがただで空を切るはずがない。
そう、一人余っていた女遊び人の仕業なのだ。

「な……あ……」

惚けた声を出しながらブシコは自分を抱える女遊び人を見る。

「まったくぅ……わたし、ブシコちゃんとこれからイイコトしたかったんだけどなぁ」
「お、お主……んっ!?」

女遊び人は離れた位置にブシコを寝かせる。
何かを言いたそうにブシコは口を開いたが、口を口で塞がれる。

舌と舌が混じり合い、唾液と唾液が混じり合う。
まるで歯を磨くように女遊び人の舌がブシコの口内に侵入していく。
女遊び人の鼻息がブシコの顔にかかる。
唾液が完全に混じり合い、まるで女遊び人と一つになったかのような感覚を覚え始めた頃。
ようやく、女遊び人は口を離した。

「何を……!?」
「キスをするのに意味なんてないわぁ。
 強いていうなら……今にも泣いちゃいそうなブシコちゃんが可愛かったから♪」
「おおう……」
「無意味な姦淫は罪ですよ、カミシロ」

ふうっと吐息すら色っぽい女遊び人に、神代は思わず足を一歩踏み出してしまう。
それをネリシアの優しい笑みによって止められる。
冗談だよ、と肩をすくめながら後衛の位置に戻る。
舌打ちをしたような気がしたが気のせいであろう。

「あらん? 貴女はわたしの相手をしてはくれないのん?」
「この身は神に捧げた身……たとえ女性であろうと許すわけにはいきません」

さきほどブシコと甘く熱い口づけを交わしたばかりだというのに、女遊び人は残念そうな声色でそんなことを口走る。
だが、ネリシアは動揺もせずにおっとりとした口調で、けれどもはっきりと拒絶した。
その言葉に女遊び人はニヤリと笑みを深める。

「その目……何を言っても信じるものを変えぬ瞳……だとすると体裁を取り繕う必要はないわね♪
 相手をおちょくる為に変えていた、この顔でいる必要も……ないわねぇ♪
 本当の姿なんて現す前に、ブシコちゃん利用して楽に行きたかったんだけどなぁ」
「本当の……姿……?」

ブシコは唇と太股を抑えながら疑問に充ち溢れた声を放つ。
女遊び人はブシコの方へと悠々と振り向く。


「そうよん……これが本当のわ・た・し♪」

艶っぽく笑いながら女遊び人は顔を隠すように片手をかざす。
そして、その瞬間。



女遊び人に強烈な後光がさした。



突然起こった光に神代とネリシアとブシコは目を瞑ってしまう。
しまった!、と二人は思い瞬時に身構えるが、攻撃は来ない。
ブシコは何が起こったのか分からぬまま、ただ呆然としている。



光にも慣れてきて、訝しみながら三人が顔をあげると、そこには。


何処からか出した薔薇を口にくわえた。


「バニー・ガール!!」


本名かどうかも分からない名前を口走り。


「設定年齢19歳、蟹座のB型ッ!!!」


他にも能力とか設定とか隠し持ってそうな。


「「「び、美形だーっ!!!!!!」」」


なんかもうすっごい美形がいた。


「これもパルプンテのちょっとした応用よぉ♪」

【一日目・午後/C-3 森林】
【バニー・ガール(?)(女遊び人?)@ドラゴンクエストⅢ】
【状態】美形、ネリシアよりも発光中
【装備】ゴッドハンド@魔界戦記ディスガイア
【道具】支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
基本:この殺し合いの破綻。
1:これもパルプンテのちょっとした応用よぉ♪
2:仲間を集める。
3:可愛い少女を愛で尽くす。
4:とりあえずブシコよりも上だということを見せつける。
【備考】
※遊び人の前に勇者、魔法使い、賢者を除く全てのDQ3職業を一流レベルまで極めています。
※本名とか実力とか容姿とかまだネタを持ってるのかとかなんかもう色んなことを後続に任せます。
※パルプンテのちょっとした応用です。

【ブシド・ザ・ブシコ(ブシドー♀)@世界樹の迷宮Ⅱ-諸王の聖杯-】
【状態】健康
【装備】天空の剣@ドラゴンクエスト5
【道具】支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
基本:この殺し合いの破綻。
1:び、美形だーっ!!!!!!
2:首輪を解析できそうな仲間を優先して集める。
3:敵対するものは全て斬り伏せる。
4:姉、ブシド・ザ・ブシエに勝つ。

【ネリシア(♀クルセ)@ラグナロクオンライン】
【状態】健康、 発光中
【装備】メタルキングの剣@ドラクエシリーズ、ドラゴンシールド@ドラクエシリーズ クルセの鎧(初期装備)
【道具】支給品一式×2,5 不明支給品2~6
【思考】
基本:神の信徒を保護し、神を信じないものを滅殺する。
1:び、美形だーっ!!!!!!
2:カミシロとともに信徒の保護、信じないものの抹殺。
3:そこまで深くものを考える性格ではないので特になし
※発光はオーラ(レベル99になると足元から噴き出るもの)のせいです。

【神代浩司(if男主人公)@真・女神転生if…】
【状態】健康
【装備】王者の剣@ドラクエⅢ、ブレザー(上着は脱いでる)、黄金銃@真・女神転生if…
【道具】支給品一式×2,5 不明支給品1~5
【思考】
基本:生き残る。そのためならなにやってもおk
1:び、美形だーっ!!!!!!
2:ネリシアを利用し参加者を最大限減らす
※ガーディアンはバランスタイプ最強のメタトロン(レベル75)です。

【三人分の死体が森に転がっています。誰かは発見したSSを書いた人か放送を書いた人が自由に決めてください】


033:戦いたい 殺したい 絶望させたい 投下順に読む 035:王となるもの/皇帝であったもの
033:戦いたい 殺したい 絶望させたい 時系列順に読む 035:王となるもの/皇帝であったもの
010:はじめにきめるだいじなこと バニー・ガール(?) 047:上手くズルく生きて
ブシド・ザ・ブシコ
011:あなたは神を信じますか?/はい ネリシア
神代浩司



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