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オープニング
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ストーリー
| シャコガイル様 ――は、まだ目覚めないのですか? | |
| オクトーパ | |
| あら、オクトーパ ――なら、もう目覚めてるわよ | |
| シャコガイル | |
| ………… | |
| ??? | |
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おはよう 気分はどうかしら? |
| シャコガイル | |
| ………… | |
| ??? | |
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目に映る景色が新鮮でしょう? こんな低い目線で、世界を見たことは ないんじゃないかしら? |
| シャコガイル | |
| ………… | |
| ??? | |
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もしかして 言葉は発せないとか……? |
| オクトーパ | |
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そんなはずはないわ まだこの身体に慣れていないだけじゃ ないかしら |
| シャコガイル | |
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そうだ、自分の身体を見てみる? きっと気に入ると思うわ |
| シャコガイル | |
| そう言って シャコガイルは呪文を唱えると 目の前に鏡を作り出した | |
| 鏡を覗き込むと―― | |
| 一人の少女が現れる | |
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どう? いい感じじゃない? “ホウエイル”から切り出した魂に 私が身体を与えたのよ |
| シャコガイル | |
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……そういえば 貴方のことをホウエイルと呼ぶと 色々とややこしくなりそうね |
| シャコガイル | |
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ホウエイルから切り出した魂だから エイル……というのはどうかしら? |
| シャコガイル | |
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了解しました ……ですが、質問させてください なぜ、このようなことを |
| エイル | |
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ホウエイル上の環境や都市の制御は 元々貴方に任せていたけど 細かい調整は苦手だったでしょ |
| シャコガイル | |
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だから、この都市に住む者達と 同じ目線に立ってもらおうと思って |
| シャコガイル | |
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今までは 私が貴方のフォローをしていたけど 忙しくなってきてしまったし |
| シャコガイル | |
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ホウエイルのことは ホウエイルに任せるのが一番じゃない? |
| シャコガイル | |
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というわけで、さっそくだけど ホウエイル上の住民達のために 環境を整える仕事をしてもらうわ |
| シャコガイル | |
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この都市は空を泳いでるだけあって 本来の環境は、酸素濃度が薄いうえに 気候も過ごしやすいものとは言えない |
| シャコガイル | |
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汚染された大地の影響もあって 通常のクリーチャーにとっては そのままの外気は毒なの |
| シャコガイル | |
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闇文明のクリーチャーと 人間はなぜか平気なんだけどね |
| シャコガイル | |
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気候の管理だけでなく 昼夜のコントロールも必要よね |
| シャコガイル | |
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通常の生物がこの世界で生きるためには 日の光はとても大事なのに この世界は暗雲に覆われている |
| シャコガイル | |
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魔法で疑似的に 日光を作らないと生活ができない |
| シャコガイル | |
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あ、施設の管理なんかも必要だわ |
| シャコガイル | |
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うっかり触れてしまったら 大変なことになるモノを封じている カリヤドネもあるし、それから―― |
| シャコガイル | |
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あの、シャコガイル様 |
| オクトーパ | |
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目覚めたばかりだというのに こんなに注文が多くて 大丈夫でしょうか? |
| オクトーパ | |
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エイル一人に任せるのではなく この地に生きる者達で 役割分担をしたほうがいいのでは |
| オクトーパ | |
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エイルに任せる仕事は 世界の管理に等しい |
| シャコガイル | |
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この役割を分散させるということは 管理する者とそうでない者とで 格差が生まれてしまうということ |
| シャコガイル | |
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インテリエイルのような者達に 管理させるわけにもいかない わかるでしょ? |
| シャコガイル | |
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ふむ、なるほど…… 確かにそれは避けるべきですか |
| オクトーパ | |
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これはエイルの誓約でもあるわ どの勢力にも肩入れせず ホウエイルを守るのが役目 |
| シャコガイル | |
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当然私達にも、ね ホウエイルと、住民を守るために エイルには動いてほしい |
| シャコガイル | |
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まあ、いっぺんに全てを任せるのは 少し大変かもしれないわね |
| シャコガイル | |
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まずはテストも兼ねて 重要なところから 順次やってもらうことにしようかしら |
| シャコガイル | |
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それでいいわね? エイル |
| シャコガイル | |
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……わかりました、シャコガイル様 |
| エイル | |
| それからというもの 私は、シャコガイル様に要請された 細かな制御を担うことになりました | |
| エイル | |
| 全てを完璧にこなすには 試行錯誤が必要でしたが…… | |
| エイル | |
| シャコガイル様が作り出した この身体は、役割を担うのに 不都合がないものでした | |
| エイル | |
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シャコガイル様 全制御系統、安定しております 現在のところ問題は生じておりません |
| エイル | |
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さすが! エイルならできると思っていたわ |
| シャコガイル | |
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その身体にも慣れてきたころかしら? |
| シャコガイル | |
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はい、滞りはありません 今のところ、正常に作動しております |
| エイル | |
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それは良かったわ 全てうまくいっているようで何よりね |
| シャコガイル | |
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………… |
| エイル | |
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難しい顔してどうしたの? 何か相談事? |
| シャコガイル | |
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シャコガイル様は どうして私を、人間のような姿に したのでしょうか? |
| エイル | |
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小型化する必要性は理解できるのですが 外見はクリーチャーのままであっても 問題なかったはず |
| エイル | |
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あら、その身体 あまり気に入ってないのかしら? |
| シャコガイル | |
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いえ……この見た目が 嫌というわけではありません |
| エイル | |
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ただ、この身体を与えられてから ずっと抱いていた疑問なのです |
| エイル | |
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……うーん、そうね |
| シャコガイル | |
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深い意味はないのだけれど 強いて言うなら―― |
| シャコガイル | |
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人間に期待しているから、かしら |
| シャコガイル | |
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………… |
| エイル | |
| 正直なところ シャコガイル様の言っている意味が よくわかりませんでした | |
| エイル | |
| 人間に何を期待しているのか…… そして、私が人間のようになることに 何を期待しているのか…… | |
| エイル | |
| シャコガイル様の言葉を うまく咀嚼することができないまま しばらくの時が経ち―― | |
| エイル | |
| シャコガイル様は 一人の人間を拾ってきました | |
| エイル | |
| シャコガイル様は、彼をレヴィと名付け まるで自分の息子であるかのように 教育を施しました | |
| エイル | |
| シャコガイル様が このように一人の人間に対して 深く接するのは珍しいことです | |
| エイル | |
| 気付けば、ホウエイル上の 制御の仕事に慣れてきた私は 彼らのやり取りを観察していました | |
| エイル | |
| そんなある日―― | |
| エイル | |
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エイル、私が眠っている間 レヴィの世話をお願いしてもいいかしら |
| シャコガイル | |
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あ、あの……シャコガイル様 システムの制御ならまだしも、私は 人間の制御の経験はありませんが…… |
| エイル | |
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それはもちろん承知の上よ だから貴方に頼むの |
| シャコガイル | |
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いったい、どういうことです……? |
| エイル | |
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まぁまぁ、いいから 何事もチャレンジよ |
| シャコガイル | |
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じゃ、私は眠りにつくから あとはよろしくね |
| シャコガイル | |
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レヴィ 仲良くやるのよ |
| シャコガイル | |
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わかりました、先生 |
| レヴィ | |
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し、シャコガイル様―― |
| エイル | |
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………… |
| エイル | |
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…………… |
| レヴィ | |
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…………… |
| エイル | |
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途方に暮れる私を置いて シャコガイル様は眠りにつきました |
| エイル | |
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そして、ここから 私の新たな仕事が始まったのです |
| エイル |













