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作戦
◆越前ハッカー部隊
【基本方針】
ハッカーによるハッキングで敵に情報戦をしかけ、友軍位置の隠蔽・改ざんを行い、友軍機の奇襲・戦闘を援護する。
ハッカーによるハッキングで敵に情報戦をしかけ、友軍位置の隠蔽・改ざんを行い、友軍機の奇襲・戦闘を援護する。
【作戦手順】
敵システムへの侵入:コンピュータウィルスを使用する。自己増殖して他のコンピュータに感染、浸透して以後の侵入経路を確保。また、密かに情報を改ざんする。
改ざん:友軍部隊の存在を敵レーダーから隠蔽する。
改ざん:敵のレーダーを麻痺させた後、ウィルスによる情報の改ざんで本来存在しない友軍部隊を示し、敵部隊の注意を引きつける。
侵入失敗時のフォロー:ウイルスの浸透に失敗した場合、ハッキングによる敵の行動の阻害を継続すると共にECMでの敵のレーダー撹乱、誘導兵器無力化も並行して行なう。
敵システムへの侵入:コンピュータウィルスを使用する。自己増殖して他のコンピュータに感染、浸透して以後の侵入経路を確保。また、密かに情報を改ざんする。
改ざん:友軍部隊の存在を敵レーダーから隠蔽する。
改ざん:敵のレーダーを麻痺させた後、ウィルスによる情報の改ざんで本来存在しない友軍部隊を示し、敵部隊の注意を引きつける。
侵入失敗時のフォロー:ウイルスの浸透に失敗した場合、ハッキングによる敵の行動の阻害を継続すると共にECMでの敵のレーダー撹乱、誘導兵器無力化も並行して行なう。
【システム侵入の詳細】
制御系など複数系統用意されていて、ブロックが堅い所をさけ観測システム等後付けの弱い部分に対してアクセスを行い制御を奪いデータの改ざん等を行う 。
ファイヤーウォールやアイスなどのハッキング対策が施されている可能性が高い為、こちらの機器への被害がでないようにモニタリングに注意する 。
秘書官偵察隊、ルージュの戦いで得られた情報から、敵艦の通信手段・暗号化手順・言語などを解析し、情報戦の準備にあてておく。
宇宙戦においては互いの位置把握など地上戦以上に密な通信が必要となると思われる。その点を突き、敵の通信網にウイルスを乗せることにより加速度的にウイルスを拡散させる。
制御系など複数系統用意されていて、ブロックが堅い所をさけ観測システム等後付けの弱い部分に対してアクセスを行い制御を奪いデータの改ざん等を行う 。
ファイヤーウォールやアイスなどのハッキング対策が施されている可能性が高い為、こちらの機器への被害がでないようにモニタリングに注意する 。
秘書官偵察隊、ルージュの戦いで得られた情報から、敵艦の通信手段・暗号化手順・言語などを解析し、情報戦の準備にあてておく。
宇宙戦においては互いの位置把握など地上戦以上に密な通信が必要となると思われる。その点を突き、敵の通信網にウイルスを乗せることにより加速度的にウイルスを拡散させる。
【改ざんの詳細】
友軍機の隠蔽は、友軍機がスペースデプリ・バルーンデコイなどにまぎれている状態から開始する。それまで敵に追跡されていた反応を抹消するのでなく、デコイとして誤認させることで、敵に情報戦開始の不自然さを気づかせない。
友軍機の隠蔽は、友軍機がスペースデプリ・バルーンデコイなどにまぎれている状態から開始する。それまで敵に追跡されていた反応を抹消するのでなく、デコイとして誤認させることで、敵に情報戦開始の不自然さを気づかせない。
敵軍の暗号を解読し、情報を取得する。
敵機コンピュータに侵入して情報を取得することにより、隠蔽する友軍部隊の進撃ルートを敵ルートからはずす。
隠蔽したい部隊を、展開しているおとり部隊の後方に配置、これに増援として移動中であるように情報を偽装する。
展開しているおとり部隊とは別ルートから攻撃対象に迫る友軍部隊の存在を隠蔽する。
敵本体(空母)へ迂回して奇襲をもくろむ部隊があるなどといった本当の目的とは違う偽の情報を流すことにより、友軍部隊の隠蔽を確実にする。
味方部隊の偽情報は複数種類作成する。
敵軍ネットワークを攻撃することにより敵軍内の情報伝達を阻害して部隊間の連携・情報共有を阻害する。
敵の座標情報を狂わせることにより敵の連携ミス、混乱をさそう。
宇宙空間では天体の情報から現在座標を割り出していると思われることから、敵艦が観測している天体情報、もしくは天体情報から座標を割り出す情報自体を書き換えることにより敵の座標情報を狂わせる。
敵艦の友軍への攻撃座標を書き換え、敵の攻撃を阻害する。
敵艦における情報(識別信号、敵友軍艦座標等)を書き換えることにより、同士討ちを誘発させる。
友軍>敵機へのロックオン警報を消し、敵に攻撃を悟らせない。また敵の回避行動を遅らせる。
敵部隊の攻撃目標を誤認させ、経路をこちらの都合に合わせて誘導する。
友軍の情報を誇張して相手に流すことにより、相手を混乱させる。
敵機コンピュータに侵入して情報を取得することにより、隠蔽する友軍部隊の進撃ルートを敵ルートからはずす。
隠蔽したい部隊を、展開しているおとり部隊の後方に配置、これに増援として移動中であるように情報を偽装する。
展開しているおとり部隊とは別ルートから攻撃対象に迫る友軍部隊の存在を隠蔽する。
敵本体(空母)へ迂回して奇襲をもくろむ部隊があるなどといった本当の目的とは違う偽の情報を流すことにより、友軍部隊の隠蔽を確実にする。
味方部隊の偽情報は複数種類作成する。
敵軍ネットワークを攻撃することにより敵軍内の情報伝達を阻害して部隊間の連携・情報共有を阻害する。
敵の座標情報を狂わせることにより敵の連携ミス、混乱をさそう。
宇宙空間では天体の情報から現在座標を割り出していると思われることから、敵艦が観測している天体情報、もしくは天体情報から座標を割り出す情報自体を書き換えることにより敵の座標情報を狂わせる。
敵艦の友軍への攻撃座標を書き換え、敵の攻撃を阻害する。
敵艦における情報(識別信号、敵友軍艦座標等)を書き換えることにより、同士討ちを誘発させる。
友軍>敵機へのロックオン警報を消し、敵に攻撃を悟らせない。また敵の回避行動を遅らせる。
敵部隊の攻撃目標を誤認させ、経路をこちらの都合に合わせて誘導する。
友軍の情報を誇張して相手に流すことにより、相手を混乱させる。
【ECMの詳細】
秘書官偵察隊、ルージュの戦い等で得た情報から、敵のミサイル誘導方法・レーダーの周波数帯域を特定し、そこで使用されている帯域に絞ってジャミングをかける。
友軍が使用するレーダー等電波の周波数帯はECM対象帯域を避ける。
相手の通信周波数が不明の場合、自軍周波数を除いた全周波数に対してジャミングを行う。一気に妨害不能な際には周波数を周期的に変えて擬似的に広域妨害を行う。
対象レーダーの逆位相の電磁波を発信することにより相手レーダーに干渉させ打ち消す。
秘書官偵察隊、ルージュの戦い等で得た情報から、敵のミサイル誘導方法・レーダーの周波数帯域を特定し、そこで使用されている帯域に絞ってジャミングをかける。
友軍が使用するレーダー等電波の周波数帯はECM対象帯域を避ける。
相手の通信周波数が不明の場合、自軍周波数を除いた全周波数に対してジャミングを行う。一気に妨害不能な際には周波数を周期的に変えて擬似的に広域妨害を行う。
対象レーダーの逆位相の電磁波を発信することにより相手レーダーに干渉させ打ち消す。
【装備】
敵機へのコンピュータ侵入(ウイルス兼バックドア)。
敵ネットワークにおける情報収集ソフト(ウェブクロウラー)。
敵ネットワークで自軍情報を改ざんするためのデータ改ざんソフト。
敵ネットワーク攻撃(DoS)のためのウイルスソフト。
敵暗号解読ソフト。
ランダム暗号鍵生成ソフト。
逆侵入を阻止するためのファイヤーウォール、ICE。
ハッカーの知恵熱・オーバーヒートを防ぐ冷却材(冷えピタ)。
電脳摂政黒埼お気に入りの「ブドウ糖」。脳の疲労を回復する。
敵機へのコンピュータ侵入(ウイルス兼バックドア)。
敵ネットワークにおける情報収集ソフト(ウェブクロウラー)。
敵ネットワークで自軍情報を改ざんするためのデータ改ざんソフト。
敵ネットワーク攻撃(DoS)のためのウイルスソフト。
敵暗号解読ソフト。
ランダム暗号鍵生成ソフト。
逆侵入を阻止するためのファイヤーウォール、ICE。
ハッカーの知恵熱・オーバーヒートを防ぐ冷却材(冷えピタ)。
電脳摂政黒埼お気に入りの「ブドウ糖」。脳の疲労を回復する。
【部隊能力】
ハッカー部隊なのでコンピュータ、ハッキング、ネットワークに対する知識を習熟している。
情報処理の機器に習熟しておき、的確に操作する。
視野狭窄に陥ることなく、視野を広くもち判断する。
作業は高速かつ冷静に行う。
判断には"文殊"データベースによる戦略支援システムも援用する。”文殊”とはナショナルネットで接続する。
報告・連絡・相談を確実に行う。
ハッキング、情報収集、解析、ECM用機器等操作などグループごとにわかれ連携をとることで精度、効率を高める。
ハッカー部隊なのでコンピュータ、ハッキング、ネットワークに対する知識を習熟している。
情報処理の機器に習熟しておき、的確に操作する。
視野狭窄に陥ることなく、視野を広くもち判断する。
作業は高速かつ冷静に行う。
判断には"文殊"データベースによる戦略支援システムも援用する。”文殊”とはナショナルネットで接続する。
報告・連絡・相談を確実に行う。
ハッキング、情報収集、解析、ECM用機器等操作などグループごとにわかれ連携をとることで精度、効率を高める。
【敵ハッキングからの防御】
自軍ネットワークにおいて本当の情報はプロテクトの堅いところにおいておき、偽情報を比較的プロテクトの薄いところにおいておく。これにより敵にこちらの情報をつかませない。
自軍内のネットワークは事前にランダム暗号鍵を生成しておき、指定されたタイミングにより定期的に切り替えられるようにしておき、重要度の高い情報を隠蔽する。
敵による侵入を防ぐためファイヤーウォール、ICEを使用する。
通信路を遮断された場合は、サイボーグのナショナルネットを予備回線として使用する。
自軍ネットワークにおいて本当の情報はプロテクトの堅いところにおいておき、偽情報を比較的プロテクトの薄いところにおいておく。これにより敵にこちらの情報をつかませない。
自軍内のネットワークは事前にランダム暗号鍵を生成しておき、指定されたタイミングにより定期的に切り替えられるようにしておき、重要度の高い情報を隠蔽する。
敵による侵入を防ぐためファイヤーウォール、ICEを使用する。
通信路を遮断された場合は、サイボーグのナショナルネットを予備回線として使用する。
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SS
情報戦用・事前準備
爆撃機の映像が繰り返し繰り返し、そのモニターには流れている。
越前をあわや崩壊に追い込んだ赤オーマの爆撃機。黒埼は、その映像が繰り返される度に拳をきつく握りしめる。もはや拳は血の気を失って真っ青になっていた。
今のところ情報戦くらいしか脳の無い越前の弱さを露呈した戦いだった。的になることがわかっている肝心の総司令部に、防御用の戦力がまったくいないなど、本来であれば正気の沙汰ではない。
だがしかし、この国とその国民はそんなことで今更方向を変えるような国ではなかった。
それになにより、越前には自負があった。例え結果が大敗で、他国に支援をしてもらったと言っても。この国は、敵に情報戦を成功させた唯一の国なのだ、という自負が。
それになにより、越前には自負があった。例え結果が大敗で、他国に支援をしてもらったと言っても。この国は、敵に情報戦を成功させた唯一の国なのだ、という自負が。
発想は間違ってはいない。情報戦を最大限に活かす道があるはずだ。
その日から黒埼の苦悶の日々が始まった。
電子妖精の基礎データ構築。総合データベース文殊の開発、敵データの解析から外交交渉まで次々とタスクを自分に課し始めた。もはや自分を責めていると言っていい、鬼気迫る働きぶりであった。そしてまたそれらは、全て根底である一点につながっていた。すなわち、情報戦による、リベンジ。それ一点である。
戦場における情報戦は、それ単体で使用した所であまり意味がない。実行戦力を伴った所で攪乱を行うことでより効果的な戦果を発揮する。ならば、他国の実効戦力と歩調を合わせ、国内の参照データ網を整備し、電子妖精で効率よく情報を摂取し、もって敵のデータを的確に解析する。すべて情報戦の一点につながっているのだ。すさまじいまでの執念であった。
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「さて。あらかた終わったな」
そういうと、黒埼は端末を待機モードに移行させた。電子妖精の開発こそ間に合わなかったがやるべきことはすべてやった。分析したデータ含め、必要なデータはすべて宇宙に送った。
瞼の下に黒々としたクマを作りつつも、黒埼は満足気な笑みを浮かべていた。
瞼の下に黒々としたクマを作りつつも、黒埼は満足気な笑みを浮かべていた。
「さて、しばらくブドウ糖ともお別れかな…」
行き詰った時などに自分を助けてくれたブドウ糖の塊を口に放り込んで黒埼はそうひとりごちる。
宇宙行きの船のペイロードはそれほど多くなく、無駄なものを持って行くスペースはほとんど
ないからだ。
宇宙行きの船のペイロードはそれほど多くなく、無駄なものを持って行くスペースはほとんど
ないからだ。
「そういえば…」
今朝方に宇宙行きの荷物リストの最終許可を求められていたのを思い出した。
今朝方に宇宙行きの荷物リストの最終許可を求められていたのを思い出した。
机の上にある紙を取り出してみる。ざっと目を通し、問題ないかと摂政印を手に取ったその時。
「これは…!?」
思わず目を丸くする。
様々な戦闘物資のリストの下の方に赤丸で最優先物資の指定があった。
様々な戦闘物資のリストの下の方に赤丸で最優先物資の指定があった。

そこに書かれているのは「ブドウ糖」の文字。
「あいつら……」
誰がリストに手を加えたかおおよそ検討がつくが、そこに藩王印までついているとなれば、これは善意を受けないわけにはいかないだろう。
「まったく。……やってくれる」
黒埼はにやりと笑みを浮かべると勢いよく摂政印をリストに打ちつけた。
「今日は気持ちよく眠れそうだ…」
そう言って黒埼は、宇宙行きの前の最後にして、そして何日ぶりかの睡眠を取ったのであった。
【文責:刀岐乃/絵:鴻屋 心太】
友軍隠蔽
「こちら、越前。機術師部隊。地上とリンク……コンタクト」
宇宙では激しい戦いが始まっていた。赤オーマと雌雄を決する宇宙での戦闘。これに勝たなくては我らが故郷、宇宙は取り戻せない。
越前はこの戦いに際し機術師を派遣。情報電子戦を展開しつつあった。
越前はこの戦いに際し機術師を派遣。情報電子戦を展開しつつあった。
「デコイ、起動、放出。デコイコンタクトまであと2秒……ぶつかります。」
「デコイ、ファイヤーウォールによって阻まれます。」
「敵対抗エージェント、デコイに向かって食い付いていきます」
「逆探知に備えファイヤーウォール展開。ICEを配置します」
「デコイ、ファイヤーウォールによって阻まれます。」
「敵対抗エージェント、デコイに向かって食い付いていきます」
「逆探知に備えファイヤーウォール展開。ICEを配置します」
司令室の中では淡々と冷静な声が状況を伝える。しかし指先は熱を篭もったように早くキーボードを縦横無尽に駈け回っている
「……本命を起動せよ。起動できしだい放出」
中央に浮かんで仮想キーボードをいじくっていた男がブドウ糖をかみ砕きながら指示を飛ばした。全員がその言葉に頷くと越前が精力を傾けて作り出した本命ハッキングプログラムを起動。
「……友軍機出ました!」
本部と中継役のオペレーターが叫ぶ。

「宇宙機は、我々の数少ない手札だ。絶対に隠し通せ。藩王のヘソクリのようにな」
男は闇夜を見つめる。
「我らは絶対に勝つ。そのために血の滲むような思いをしてきたんだ。そして宇宙を我が手に」
越前の苦闘は続く
【文責:Wish/絵:朱居まりあ】
はじめての宇宙

「おいおい!なんだこれは、聞いてないぞ、なんだこれは?」
「二回言った」
「二回言いたくもなるだろう!くそっフワフワして……」
「二回言った」
「二回言いたくもなるだろう!くそっフワフワして……」
重力の鎖を脱すると、そこは無重力の世界である。
対赤オーマ戦のため、越前国民一同は宇宙にあがっていたが、みなそろって無重力初体験ということで、結構な反応があちこちで見られた。
対赤オーマ戦のため、越前国民一同は宇宙にあがっていたが、みなそろって無重力初体験ということで、結構な反応があちこちで見られた。
そして御多分漏れず、黒埼もまた無重力には慣れていなかった。
にもかかわらず、この傍らに座るオペレーターだけが澄ました表情をしていた。
にもかかわらず、この傍らに座るオペレーターだけが澄ました表情をしていた。
「そりゃあ、宇宙空間ですからねえ」
「ねえって、きみは宇宙、平気なのか?」
「平気ってわけじゃないですよ?でもまあ、なんだって慣れですからね」
「ねえって、きみは宇宙、平気なのか?」
「平気ってわけじゃないですよ?でもまあ、なんだって慣れですからね」
「若いってのはいいな…」
遠い目をする摂政を見て、切れ長の目をしたオペレーターはくすくすと笑みをこぼす。
「摂政様だってまだまだ若いじゃないですか?」
「どうだろうなー。最近はモニターにずっと向かってると目がツライよ」
「……それは単に何日もぶっ続けでモニター見てるからでは?」
「……そうかもしれないな」
「どうだろうなー。最近はモニターにずっと向かってると目がツライよ」
「……それは単に何日もぶっ続けでモニター見てるからでは?」
「……そうかもしれないな」
はあ、とオペレーターがため息をつく。ちなみに越前では摂政のワーカーホリックは三歳の子供でも知っている事実である。
「と、味方の艦も無事に上がれたようです」
「そのようだな」
「そのようだな」
慣れない無重力に振り回されながらも、端末を操る手の動きだけは地上と変らぬ速さで黒埼は端末に映像を回した。映像にはしっかりと味方艦が宇宙に上がっている様子が映し出されている。
「いよいよだな…」
「はい。味方艦も八割終結終了してます」
「ふむ。もうすぐということか」
「はい。味方艦も八割終結終了してます」
「ふむ。もうすぐということか」
赤オーマとの決着。それは、越前とっての国土を汚された復讐戦でもあった。
「戦端が開かれる前に、まずはこの無重力に慣れないとな」
その幕は、間もなく開かれる。
【文責:刀岐乃/絵:朱居まりあ】
【文責:刀岐乃/絵:朱居まりあ】
何かのフラグ
「さてさて、宇宙で座るオペレーターシートも中々」
皮張りの、座る者の腰回りを考えた高級シートを撫でながら灯萌は周囲を見渡した。
全天候型のスクリーンには宇宙空間が余さず映され、味方の宇宙船や、下方には地球の青が閃いている。
全天候型のスクリーンには宇宙空間が余さず映され、味方の宇宙船や、下方には地球の青が閃いている。
「うーん、宇宙から見る地球。絶景絶景!」
「灯萌さん、そろそろ席に着きなさい」
最近は参謀団で活躍しているwishの声が頭の上から降ってきた。見上げると彼女は観測要員用の浮遊シートに座っている。
「あら、そんな所にも座席あるんだ。・・・・・・あれ?でも座席そこじゃないんじゃないwishさん?」
その通り、情報戦要員の座席は端末機能を強化されたオペレーターシートが用意されていて、それは灯萌が今座っている辺りなのである。
念のために灯萌は事前に渡されたマニュアルをチェックしてみる。(ここに作戦案を入れてください)
「あれー座席の指定はやっぱりここ・・・・・・ああ、なるほど」
急にwishの意図がわかって灯萌はクスリと笑みを漏らした。
wishはその笑みを見て急に怯み出す。
「wishさん、その席に・・・・・・」
「わーわー!!」
いつも知的な雰囲気を持つ切れ者参謀がいきなり取り乱したのを見て、灯萌は勝ち誇ったように笑みを濃くした。
「ふふふ、引っ掛かったわね?」
この取り乱し様は自分から図星だと言ってしまったようなものであった。
「うっ・・・!はめられた!?」
気付いたwishが愕然とする。
「灯萌ちゃん・・・このことは」
「わかってますって。ふふふのふ♪」
心なしか眼鏡の光具合も色褪せて見えるくらい憔悴する参謀に、追い討ちとばかりに灯萌は意味深な笑みを向ける。wishの眼鏡が意図を察してキラリと光る。
「どんなものなら、黙っていてくれるのかしら・・・?」
「温泉連れてって♪」
「あなた、毎日のように行ってるじゃない?」
「人に連れてってもらうのはまた味わいが違うんですよ。だからね・・・」
「灯萌さん・・・?」
「あなた、毎日のように行ってるじゃない?」
「人に連れてってもらうのはまた味わいが違うんですよ。だからね・・・」
「灯萌さん・・・?」
「絶対に生きて地球に戻って、温泉に連れていってね」
一瞬、虚をつかれたような顔をしたwishだが、すぐにその意図を悟る。微笑みと共にうなづき返す。
「ええ。約束ね」
「女と女の、ね」
「女と女の、ね」
いたずらっぽく笑いあう二人だったが、そこにアラームの音。
「作戦開始時刻まであと5000秒を切りました。スタッフはただちに所定の位置についてください」
アラームが鳴り終えた後には、すでに歴戦の機術師二人がそこにいた。
戦闘開始まで、間もなく・・・。
【文責:刀岐乃】
RP
- 「……我々をここに運ぶだけで、どれだけの費用と手間をかけさせただろうか。」 -- (黒埼紘) 2007-07-01 01:54:03
- 「まさか宇宙にまで飛ばされるとはねぇ。お釈迦様もびっくりだわ…っと、制御の方に思考を切り替えなきゃ。脳味噌沸騰しなきゃいいんだけど」 -- (朱居まりあ) 2007-07-01 01:59:19
- 「ああ、そうだな。感慨に浸る暇もあまりない。我々は我々の戦いをするために、ここまで来たのだから。」 -- (黒埼紘) 2007-07-01 02:16:43
- 「ほんまに宇宙に来たんやなぁ…実は一回いってみたいと思ってたんや♪」 -- (鴻屋 心太) 2007-07-01 02:20:08
- 「幼い頃……星見になりたかったけれど、まさか戦うために憧れた宇宙へ来るとはね、運命って皮肉なものだわ」 -- (朱居まりあ) 2007-07-01 02:22:10
- 「宇宙か・・・なかなか綺麗な所だな、戦闘なんか無ければもっと綺麗に見えたかもしれないのに残念だ」 -- (RANK) 2007-07-01 02:24:26
- 「外で宇宙遊泳とか…って、あまり浮かれてもあかんな。堪忍堪忍。」 -- (鴻屋 心太) 2007-07-01 02:27:56
- 「それでもホントに…奇麗。戦闘なんかじゃなくてもっとゆっくり来たかったね…」 -- (刀岐乃) 2007-07-01 03:01:58
- 「いい仕事したら、ちょっとは楽しみもできるって。…ほな、はじめよか。」 -- (鴻屋 心太) 2007-07-01 03:10:47
- 「――OK。さあ、召しませ奈落。推参(おしてまいる)推参推参推参!」 -- (朱居まりあ) 2007-07-01 03:35:47
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