”ウェンディ”システムの休止について
文殊管理者の黒埼より、全NWの藩国政府に申し上げます。
越前藩国の文殊システムでは、昨今の急増する計算資源需要へ対応するため、”ウェンディ”システムを試験稼働し需要に応えて参りました。しかし、このシステムは脳クローンを用いた生体コンピューターであり、倫理的な問題はもちろんのこと、技術的危険性についても大きな問題があります。
想像してみてください。もし、脳クローンで動く文殊が独自の意思を持ったとしたら、何が起こるのか。
無論、現時点でそのような兆候はありません。しかし今後もそれを抑えられるかといえば、決してそのリスクはゼロとは言えません。
想像してみてください。もし、脳クローンで動く文殊が独自の意思を持ったとしたら、何が起こるのか。
無論、現時点でそのような兆候はありません。しかし今後もそれを抑えられるかといえば、決してそのリスクはゼロとは言えません。
このため、私は文殊管理者として、”ウェンディ”システムの稼働停止を決断致しました。
ウェンディシステム停止に伴なう文殊の性能低下は、宰相府の文殊バックアップセンターを稼働して越前の従来型システムと負荷を分散する事でカバーします。しかし、これで性能低下の全てをカバーするには至らない見通しです。結果、各国政府、ならびに個々の吏族の皆様には、大変な負担を強いる事になるでしょう。
この機能低下につきましては風杜尚書・川原尚書と協調し、尚書省の人員強化・機能強化と併せて対処致します。当然ながら、文殊公社として今後も性能向上に不断の努力を続けて参ります。
各国政府、ならびに吏族の皆様にご迷惑、ご負担をお掛けしますこと、深くお詫び申し上げます。
以上