「カタカナカンテ」は当然ながらNGだと思います。
→これはカタカナで書いたみたいなカクカクの、下手な「日本式」発音のカンテなことだと思います。
→これはカタカナで書いたみたいなカクカクの、下手な「日本式」発音のカンテなことだと思います。
実際、スペイン語表記をカタカナで雑な文字起こしをしてしまう人は多く見られますが、この文字起こしがイマイチな場合が多いようです。文字にたよってしまって、実際に聞こえる音の情報に合っていないためです。
日本の教育スタイルと、先入観
はっきり言って日本は「超・読み書き重視」です、これにはデメリットもあります。
日本の教育では「音」つまり会話とか発音とかリズムとかは後回しにされがちです。
日本では何百年もそうなんだと思います。たぶん学ぶ=漢字…といった文化・歴史のせいで、読み書きが重要になってしまってる。さらにいえば漢字が表意文字で、音と関係なく使えてしまうのも悪いです
例えば、多くの日本人が、ひょっとしたら中国人以上に漢字を知ってるし使う、意味はわかる。
でも、当然、中国語は話せない。ほとんどの日本人に、漢字が表している「音声」としての中国語は当然全く話せない。(逆に中国には、中国語が話せても漢字が読めない人もいるでしょう)
でも、当然、中国語は話せない。ほとんどの日本人に、漢字が表している「音声」としての中国語は当然全く話せない。(逆に中国には、中国語が話せても漢字が読めない人もいるでしょう)
カンテは広い意味で音楽、当たり前ですが「音の世界」ですので
「読み書き」ではないのです。
文字表記の意味がいっさいわからなくても、つづりを知らなくても、「音」(発音だけでなくリズムやイントネーション等々が含まれる)が正確・上質であれば価値があります。
でも、原曲の音を聞かずに工夫なく既存の歌詞を書き取って、それを読んで…読み方が下手・棒読み、カクカクシカジカ…のカンテにもなりがちです
あくまで「書き・読み」文字というのは、「記憶の補助」=メモであるはずで、主体ではないです。耳や記憶力が良くて、文字の情報が必要ないならば、なくても良い。
でも逆に「書き・読み」が足を引っ張ってしまっている、良い音の妨げになってしまっていることが多いのです。
でも逆に「書き・読み」が足を引っ張ってしまっている、良い音の妨げになってしまっていることが多いのです。
音声の情報に限りなく寄せて、しかも視認性のよい表記の仕方があれば、それはかならず助けになるはずです。
外来語はカタカナ?
とりあえず現代の日本語の表記ルールで、外国語はとにかくカタカナで書き起こしてしまいます。これは単なる先入観・固定概念で、必要ない考えです。現代日本人にとってカタカナは別に読みやすくはないはずです。つまり、助けになってない。ひらがなの方が表記しやすく、読みやすい。
ではアルファベットによるスペイン語表記は私たちにとって読みやすいでしょうか?。カンテを歌うとき、カンテにふさわしいかたちでレトラを「詠む」ためには、また別のテクニックが要ります。
読む以前に膨大な音の情報の記憶があってこそ、初めて可能なテクニックです。つまり、スペイン語表記は、基本的にはスペイン語話者の「記憶の補助」なのです。
つまり素人には、まして非スペイン語話者にとってスペイン語表記は必ずしも助けにはなりにくい
(※歌うこととは別に、正しいスペイン語表記は学んで、知っていてもらいたいですが、当然ですが。)
つまり素人には、まして非スペイン語話者にとってスペイン語表記は必ずしも助けにはなりにくい
(※歌うこととは別に、正しいスペイン語表記は学んで、知っていてもらいたいですが、当然ですが。)
理想は、
文字を書かず、読まず、読み書きにたよらず、ひたすら耳で覚えて口ずさんで歌えるようになることです。フラメンコを歌うオウムだっています、一方で現地の歌い手には読み書きの不自由な人もたくさんいました。
発音重視という意味では、「発音記号」でカンテに取り組めば正確かもしれませんが、さすがに難しいはずです。
結論をいいますと、私たちに一番読みやすい、つまり助けになるのは、ひらがなのはずです
瞬間的に読みやすいだけでなく、頭にも入りやすいです。あとひらがななら流れを作りやすい、表記するときに、文字の大きさや書き方によってニュアンスを表現する可能性が一番たかいとおもいます。
音に忠実な表記に(ある種の「空耳アワー」)
ジョン万次郎をご存知でしょうか?
漂流してアメリカ船に救われアメリカにわたった人です。
もちろん当時、英和・和英辞書はありませんでした。彼は耳をたよりに英語を学びました。
かれのメモには
「水=ワラ」「sunday=サンレィ」だったそうです(当時はカタカナが主流?まあ戦前までは教科書もむしろカタカナでしたかね)
有名なwhat time is it now、いわゆる「ほったいもいじるな」は
「ホワット・タイム・イず・いット・ナう」には聞こえないはずだし、そんな発音をしても通じないと思います。
もちろん当時、英和・和英辞書はありませんでした。彼は耳をたよりに英語を学びました。
かれのメモには
「水=ワラ」「sunday=サンレィ」だったそうです(当時はカタカナが主流?まあ戦前までは教科書もむしろカタカナでしたかね)
有名なwhat time is it now、いわゆる「ほったいもいじるな」は
「ホワット・タイム・イず・いット・ナう」には聞こえないはずだし、そんな発音をしても通じないと思います。
タモリ倶楽部「空耳アワー」
外国語の歌が日本語に聞こえてしまう愉快なコーナーですが、外国語の聴音や発音について考えさせられることも多いコーナーです。Youtubeなどで必見です。
スペイン語の学習とは別に
もちろん、一般的なスペイン語や、その表記・発音などは、それはそれで学んでください。そもそも学生フラメンコ界隈にはスペイン語専攻や第二外国語のかたも少なくないことでしょう。
逆に、カンテを学ぶにあたっては一般的なスペイン語の勉強では十分でないのです。
とくに読み書きや文法のような「理論」と、聴く・発音すること「実践」はイコールではないのです。
カンテは「実践」の中でも、特にとんがった独特なヤツといえるはずです。ド方言、口語、その中でも特にクセが強い中高年が主力の世界…でもあるからです
「関西弁がしゃべれる人がだれでも漫才できるわけではない」のと同じで、「スペイン語を使える人がみんなカンテを歌えるわけではない」です。逆もまたしかりです。
標準語で丁寧に正しくスピーチのように話せる、読み書きができるようなことよりも、下町の居酒屋でお年寄りと話せるような感じ…カンテを歌うのに近いのは後者でしょう
逆に言えばスペイン語や語学が専攻でない・苦手な人でも、誰にでもある程度チャンスがあります。
口語を書き取れるように整えたのが文語
どの言語ももとは口語だけだったはずです。世界には今も表記法が確立していない言語もあると思いますし、政変などによって文字体系が変更になる場合も未だにあります(キリル文字→ローマ字とか)。スペイン語だってアラビア文字で表記されていた時代があります。
「漢字の読み方」が中国語ではないように
中国語を書き表せるように工夫したのが漢字です
同じように、アルファベットで書かれたスペイン語の「読み方」がスペインの言葉なのではない、スペイン人の話す音を書き起こすためにアルファベットを借りてるだけです。
中国語を書き表せるように工夫したのが漢字です
同じように、アルファベットで書かれたスペイン語の「読み方」がスペインの言葉なのではない、スペイン人の話す音を書き起こすためにアルファベットを借りてるだけです。
※漢字は表意文字で歴史も長いのでとても独特ではあります。
口語・方言は表記しにくい
カンテは、「口語」であり、「アンダルシア方言」です。「中高年訛り」や、「フラメンコ訛り」もあるかもしれません。
文字に書けないニュアンスやテンションの部分も多いです。スペイン語として正確に表記することは、カンテの正確・十分な表記法ではないです。
文字に書けないニュアンスやテンションの部分も多いです。スペイン語として正確に表記することは、カンテの正確・十分な表記法ではないです。
これは日本でも同じです。
例えば
「それなら、田中の家に行こうか」
じゃなくて
「ほなたぁかんち っこかあー!」
表記ではこんなのでも、口語では通じるはずです
例えば
「それなら、田中の家に行こうか」
じゃなくて
「ほなたぁかんち っこかあー!」
表記ではこんなのでも、口語では通じるはずです
※正直これ、文字ではニュアンスは伝わりにくいと思います。でもそれが文字の限界なのです