「泉の聖女」フォンターナ
概要
ヴァルヴォート領、ディサイアキャニオン奥地。「ユーラメァーディス」神殿跡の「浄罪の泉」に宿る水の大精霊。
要するに泉の精、泉の女神のようなものである。外見は聖なる水で構築されたローブ姿の美しい女性。
どことなくローブのデザインが豪奢であり、それなりの地位にいたことが伺える。
穢れを肩代わりする代わりに浄化する浄罪の泉の性質どおり、自己犠牲心が非常に強く自罰的。
生前に掲げた救世を今なお聖水の力により成し遂げようとするが、彼女の救世は自分を犠牲にし他人を救うことにより成し遂げられる。
ノルド、
シャカラ、
メリアス、
ネナウニル同様1000年前の大戦乱を体験し、その中で死亡した者の一人。彼女も元人間の精霊の一人である。
元は戦争を繰り返すこの地を嘆き救済を掲げたが故に人々に「霖雨蒼生の聖女」と祭り上げられた
ミーアシャム国の僧侶だった。
大陸全土を巻き込む戦乱にて、巻き込まれることを恐れ水神を奉る神殿に信徒と共に篭城。
だが、彼女らの思いは虚しく篭城した神殿も
ツークフォーゲル、
アルテアリス連合に包囲されてしまう。
せめて信徒たちだけでも逃げて欲しいと彼らを逃がしつつ自ら剣を取り攻防戦の最前線に立ち連合軍と交戦。奮闘むなしく破れ、戦死してしまう。
その後、霊場の影響とその精神力の強さと慈愛の念により周囲の霊魂・霊素を吸収し、この地を守る大精霊となった。
彼女の生誕とともに彼女の意思と志を具現したかのような浄化の聖水を湛えた「浄罪の泉」が生まれ、
シャリム大陸時代の遺跡であったユーラ・メァーディス神殿跡を乗っ取った僧侶達の手により以後この地は彼女=泉を奉る神殿となる。
基本的に争いごとや荒事を好まない温厚な性格だが何百年という単位で穢れを肩代わりし続けた結果精神的に崩壊を迎えてしまった。
自我の浸食・存在の消滅の危機に陥ったことで極度の恐慌状態となり、掲げた救済の意思ももはや機能しなくなってしまっていた。
オマケに自分に投げ込まれたモノたちの怨念が、フォンターナを蝕み、泉は殆ど機能しない状態となっていたにも関わらず、
雨を鎮める為に投げ込まれた"
少女"の悲痛な叫びと自身のものを含めた怨念が呼応して水妖
セドナを生み出してしまう。
最終的にはセドナが一行に倒され、自身の起こした過ちを嘆きながら消滅した。
彼女の消失と共に、泉は完全に枯れ果てる運命を辿り、一行が去った後泉は崩壊。浄罪の泉は失われることとなった。
主な技・魔法
現在は力が弱り弱りきっているため、効果はかなり弱体化している。
「浄罪の聖水」
自身の体(泉)に不浄を移す代わりに、対象の不浄を肉体的なものだろうが精神的なものだろうが土地的なものだろうが洗い流す。
浄化能力を失う前の「霖」が宿していた浄化能力と同じ力。
浄化が追いつかないこともある。
「停戦の水泡」
周囲に強力な水をフィールドを構築する。
水属性・氷属性を大幅に強化。代わりに炎属性を著しく弱体化させる。
「救世の旗印」
周囲一体に祈りの込められた雨を降らせ、強制的な戦意喪失・武装解除をさせてしまう。
「癒しの祈り」
周囲一体に祈りの込められた祈雨を降らせ、傷・体力・魔力・精神力を徐々に回復、再生させる。
そこそこ回復スピードは早いが、欠損した部位を再生させるほどの効力は無い。また失った血液は回復できない。
他にも色々あるらしい。
主な特殊能力・技能
「精霊」
近くの土地や自然が発する霊素(気)に当てられた霊が純化したり、他の霊や大量の霊素を取り込み融合したりすることで生まれる強化霊の一種。
その中でも霊素が司る属性の象徴へ帰依し、その事象を象徴とする化身となった存在のこと。
フォンターナはヴァルヴォートの地が発する水の霊素を浴び、精霊へ昇華した水霊。
「泉の精」
浄罪の泉の主。彼女と泉はリンクしており、長い年月と共に穢れ効力を失っていく泉の汚染状況が彼女を苦しめていた。
最終的に彼女が消滅したことにより、浄罪の泉は崩壊を迎えることとなった。
「水属性無効」
水、冷気による攻撃を無効化する。
「状態異常無効」
あらゆる状態異常が効かない。
「精神干渉耐性」
がかつてあった。今はそんなものはない。
「領域」
力の強い精霊が使えるという、自身の要素を象徴するような固有結界(霊場)を構築する能力。
(例えば戦の精霊ならばだだっぴろい戦場とか、氷の精霊ならば猛吹雪の大雪原とか)
フォンターナの場合は自身の宿る泉そのものが領域となっている。
「契約」
自らと協力体制にある者に力の断片を授けることが可能。
フォンターナの能力はあらゆる対象に降りかかる汚染を浄化する力。
その契約の代償はフォンターナの性質通り、“自己犠牲”。
消滅したため現在は契約不可だが、代わりにその力は彼女の残した魔宝石により復活を遂げた『霖』に宿る。
ちなみに
- セドナの主成分。汚染されていない状態では普通の聖女さまです。
- 彼女の過ちはその身に抱えられない理想を背負ったことか、それとも……。
最終更新:2014年05月11日 22:04