狂花水月

きょうかすいげつ

収録作品:星のカービィ トリプルデラックス[3DS]
作曲者:安藤浩和

概要

タランザのおくる ささげものは、言葉は、
かのじょにはもう とどかない。すべてを
うしない ぼう走する かつて女王であった
悲そうな むくろ…。世界をとりこみ なお美に
しゅうちゃくする かのじょに、とわなる…ねむりを!

本作のストーリーモードのラスボスである、「クィン・セクトニア」の最終形態1戦目及び、真・格闘王への道においての「セクトニア ソウル」の第1形態戦で流れるBGM。

通常ボス戦闘曲である「とびだせ! 奥へ手前へボスバトル」、メインテーマである「きせきの1つ」の二曲を組み合わせたアレンジである。
寂しげなピアノのイントロから始まり、一度ブレイクした後に少しずつ疾走感を増して行き、本作のメインテーマのアレンジとなっているサビに突入するという、まさにラストバトルにふさわしい盛り上がりを見せる曲でありながら、全メロディが一貫して幻想的でかつ、どこか切なく悲壮的な曲調となっており、セクトニア最終戦の「この星をかけた魂の戦い」と同じく、非常に高い人気を持つ。
第8回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100では、初登場にして1位という快挙を成し遂げた。

儚い幻という意味の、「鏡花水月」をかけた曲名となっており、
ただひたすら美と言う目に見えて触れる事が適わない「儚い幻」に執着して、
「狂」ってしまい、強大な力を持つ「花」に寄生し、「水」色の巨大な満「月」を背景に戦うという、
まさにストーリーの観点から見てもこれ以上無い曲名となっている。

ストーリーモードでは蒼い満月を背景として、ワールドツリーに寄生し、「星を掴むもの」となったクィン・セクトニアの赤い翅が表示されたと同時に本曲の静かなピアノソロのイントロが流れ、メインメロディの開始と同時にラストバトルが始まり、
ソウル戦ではイントロと同時に、「クィン・セクトニア」の屍が4つのきせきの実を喰らって「セクトニア ソウル」と化し、叫び声を上げたと同時にメインメロディが開始するという演出となっている。

どちらも曲名、BGM、演出のシンクロ効果が凄まじく、本曲の評価を大きく上げている理由の一つと言えるだろう。

ちなみに海外版でのタイトルは「Moonstruck Blossom」であるとHAL研究所のイシダ氏がMiiverseでコメントを出している。
「Moonstruck」とは、旧来"狂気"というのは"月の光"によって生み出されるものという考えから生まれた「狂った」という意味の言葉である。
「Blossom」が「花」であることを合わせると、やはり英訳も語源を含めてシチュエーションに合ったタイトルと言えるだろう。

ディレクターである、熊崎信也氏のコメント
ゲーム完成後、各曲に名を付けるのですが、決戦の曲「狂花水月」はその名の通り、月に映える「妖艶な女性らしさ」がテーマで、かつてのシリーズボス曲にある威厳や怖さより、美しさを意識した、お気に入りの1曲です。ゲーム中のテキスト作成時も、何度もこの曲を聴きながら、敵の叶わぬ願いを感じつつ聴きました。

また「女性の声」も決戦の曲の重要な要素で、叫びや笑い声等で戦いを印象深くしています。天空の民などはサウンドスタッフが、デデデ大王の声は私が担うのですが、じつはこの声の主はカービィと同じだったりします。プロの声の幅の高さに驚かされました。

このように様々なテーマの詰まったクライマックスの曲を、ぜひ最後までプレイして、アクションと音と声に体感していただければと思います。


「…きっと、きせきは()きるのねっ!」

ただ、()いたくて「トリプルデラックス」から (ぎん)ぱつ
おぼっちゃんが きせきが かなうという、あの(さい)だんを
目指(めざ)す! じつは(かれ)も けつ(けつ)は わかっている。けれども
(ひかり)目指(めざ)して ()()たないでは、いられなかった…!


星のカービィ スターアライズ』では「星のタランザ」のバルフレイナイト戦で「Dirty&Beauty」「この星をかけた魂の戦い」とのアレンジメドレー「月魄(げっぱく)のファントム」が流れる。
原曲と比べ電子音とドラムの音圧がすごいことになっているにもかかわらず主旋律の美しさを保っており、切なくも盛り上げる構成となっている。
原曲ではイントロだったフレーズを終盤に持ってくる変則的な曲構成となっているが、その終盤の美しさと切なさと熱さを兼ね備えた曲調は必聴である。

過去ランキング順位


サウンドトラック

星のカービィ トリプルデラックス サウンドセレクション