PC Engine CD-ROM2
概要
ハドソンとNEC-HEが共同開発した
PCエンジンの周辺機器およびソフトウェア規格。
正式名称は「CD・ROM
2(シーディーロムロム)」。
まだCD-ROMが辞書などの記録媒体として使われ始めた程度で、CDドライブが標準搭載されたパソコンも出ていない時代に、世界で初めて家庭用ゲーム機向けのCD-ROMとして発売。
当時の一般的なゲームソフトを遥かに上回る容量を誇り、それまで実現不可能だった大量のデータや生音源を扱えたことから、ゲームの表現力も大幅に向上した。
音源仕様はPCエンジン本体に搭載された内蔵音源に加え、CDから直接再生するCD-DA、モノラルADPCM1音が追加される。
CD-DAによって生歌やオーケストラの使用も可能となるなど、ゲーム音楽の表現力が大きく広がった。
ADPCMは主に声優の音声台詞やリアルな効果音等に使用されるが、これをドラム音に使用してPCエンジン内蔵の
波形メモリ音源と組み合わせたBGMを使用するゲームも存在する。
波形メモリ音源が苦手とする低音部のダイナミックレンジが補完され、ドラムパート分のチャンネルをメロディに割り振ることができるため、音に厚みがある内蔵音源曲を実現している。
また音質は劣化してモノラルになるものの、CD-DAに比べて消費容量を大幅に抑えられるので、ADPCMのストリーム再生で音楽を再生しているケースもある。
バージョンアップ規格として0.5Mbのバッファメモリを2Mbに拡張した「SUPER CD-ROM2」と、18Mbに拡張した「ARCADE CD-ROM2」がある。
参考
最終更新:2023年05月29日 18:53