あるレネゲイドビーイングの遭遇

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
管理者のみ編集可

概略:

 ヒースがさまよっている中で遭遇した人や物や出来事での台詞集。


登場人物:





あるFHセルを覗きにいったときの話
「あれ、混沌の槍くんじゃん、こんなところにいるんだ」
「お前はまだふらふらしとるのか」
「まあね。でもなんか自由業? の人の倉庫で寝てたじゃん」
「わしだって以前は様々な人間のところで暴れていた。だいたい休んでいるところをお前に話し相手になれと叩き起こされて散々だったんだが」
「まぁまぁ。どういう気の迷いでFHに?」
「今はこやつを気にいっとる」
「はーん? ふぅん……面白いね!」
「余計なこと言わないようにしたのにこれだ」
「今は寝てたいって言ってたおじちゃんが誰かを気に入るってだけで面白いよ、それがこんなかっこいいお姉さんなんてなおさらさ」
「こやつと仲良くしたいなら直接お姉さんと呼びかけないことだな」
「お兄さんならいいの?」
「知らん。自分で考えろ」
「じゃあ見ててもいいってことだね!」
「はぁ……」
「でも結構……いろんな(配慮した結果の表現)扱い方されてない? いいの?」
「……こやつの好きにしていいと言ったのはわしだからな」

「きみきみ、そこのきみ、ちょっと伝言頼んでもいい? 私今ここから動けなくてさ」
近くをふよふよとただよっていた自我のまだ薄いレネゲイドビーイングに、黒髪の少女が話しかける。
「あの子の知り合いさんによると敵対していい人しか襲われてないってことだったんだけど完全に大丈夫とは言えないし……でどう、大丈夫そう? できる、よかった、じゃあお願いするね。ちょっと帰れそうにないけど心配しないで、って」
そのレネゲイドビーイングは頷いて、指定した場所へ飛んでいく。しばらくヒースが周りの人たちを観察していると、その子は返信を持って帰ってきた。
「二人とも返してくれた? 別に良かったのに。でも君はありがとうね」
ひとりからは「帰ったら手合わせね」、もうひとりからは「あまり目立つなよ」と紙にメッセージが書かれていた。二人とも変わりないし私が暴れるかもしれないことがバレてるらしい。さすがに暴れるのはちょっと。今のところ周りをうろついても刃向けられてないし。まぁ多少なら向けられたとしても無傷だけど。
そんなわけで、彼女はもう少しここでの人間観察を続けることにした。

「力に執着してないのはきっと好ましく思われるんじゃない。私みたいな新参レネビが神様だった大先輩のこと推し量るなんておこがましいかもしれないけどね」

「ってなことをあのレネビの大先輩は話してたんだけど、混沌の槍のおじさんはどう思う? そういうのに疲れて寝てたんでしょ?」
「お前はレネゲイドビーイングのくせに人間みたいな表現をするんだな」
「あはは、そうかな。それで?」
「なにも。使い手の技量と自分の在り方が合わなかった。武器が原因で死ぬとしたらそういったことだ。永らく気の合う奴とは巡り合わなかったが、今は悪くない。少なくともこいつは自分の納得しない死に方はしないだろう。そこは信頼している」


彼女自身の話
「私ね、二人と一緒に死にたいの」
「だいたい私が一番に死ぬの。今回も無理して人の形保ってるし、レネゲイドの申し子、根源に近いウロボロスシンドローム、一番ジャーム化して死にそうじゃない? まぁ、二人も戦闘好きでジャームに近いのには変わりないけどね。そのためでもある。ジャームになっても生き残る。それが私の研究の目的。ただ、ここには欲しいものはなかったみたい」
「ふたりには内緒ね。ただジャーム化しても助けたい人がいる、としか伝えてないから。それだけで手伝ってくれるんだから、二人も私に甘いよね」



タグ:

白詰草
ウィキ募集バナー