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Strange encounter ◆auiI.USnCE



かつかつと、日が沈みかけた空に規則正しい足音が響く。
紅に染まり始めた空を、足音の持ち主は物憂げに、見つめて。
何かを口ずさみながら、異端ともいえる薄い桜色の長い髪をなびかせながら。
異端者であり、少女である、ルーシー・マリア・ミソラは誰もいない道を一人で歩いていた。

彼女は戦士であり、狩猟者だった。
生き残る為に戦い、そして命を狩っていくだけの狩猟者。
それが、彼女の誇りであり矜持でもあるのだから。
故に、少女は獲物を狩る為だけに、歩き続けている。

少女がひとまずの目標と定めたのは、天文台だった。
今から向かえばきっと夜になる。
そうすれば、星が見えるだろう。
何となくだが、そう思い至ったら自然に足が其方の方に向かっていた。
ただ、だからといって、戦う事に手を抜いていてる訳ではない。
今もなお、何時襲われていいように、臨戦状態でいる。
戦いに遅れを取れば、敗北し、死に果てるのは目に見えているからだ。
戦士である少女にそんな無様は許されない。
それが彼女の矜持だから。

そして、勇敢にも正々堂々と自分に戦おうとする者が現われるのならば。
少女は全力を尽して、その戦士と戦うだろう。
それこそが勇敢な戦士への礼儀なのだから。
少女は強くそう心に思って、地面を強く踏みしめて歩き続ける。
まるで自分は此処に居ると誇示するように。

なのに、不意を襲う者も、正々堂々と自分に戦う者も現れない。
わざわざ目立つ為に、地図に記された大通りを進んでいるというのに。
けれども、人影など見えるわけがなく、物音すら聞こえない。
聞こえるのは風の音と、自分の足音だけだ。
退屈だなと憮然とした表情をしながら、歩く。
心なしか、歩幅も大きくなってるような気がした。
それでも気にせずひたすら道なりに、長い桜色の髪をなびかせながら歩いて。


そして、ついに、少女は人に遇った。




「oh…………」


全身に深刻なDamageを追っている、funkyな少年に。






     ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇






最高に強烈なKickを喰らい、崖に落ちながらもTKはまだ生きていた。
限りなくPinchなのに代わりはないのだが。
それでも、彼は戦い続ける事を選び続けた。
ただ、enemyをHuntするだけでいい。
全てはTeamとFriendsの為なのだ。

だから、TKはfighterであり続けなければならない。

そう思い、仲間を思うと、額に滴る血も痛みももはや、No problem

俄然とBraveがわいてきた彼は歩き続けて。


そして、GirlとEencountする。


「なんだ……?」


それは正しく


Strange encounter だった。






     ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇





紅いバンダナを巻いた金髪の少年に少女は若干戸惑う。
明らかに傷をあちこち追っているのに、戦意が凄まじかったからだ。
重傷と呼べる傷はないだろうが、それでもこれだけこっぴどくやられれば少しぐらい折れるだろうに。
だが、この男はそんな事を気にせず戦う姿勢を、自分に見せている。

「うーは何者だ」

堪らず、少女は彼に話しかける。
しかし、少年は闘志を燃やしたまま、


「woo!」


何故か自分の言葉にオウム返しをした。
思いもよらぬ行動に少女は驚き


「うー!」


何故か、彼女も言葉を返す。


「woo!」

そして、少年もまた同じ言葉を返した。


「うー!」
「woo!」
「うー!」
「woo!」
「うー!」
「woo!」
「うー!」
「woo!」


暫く、無意味とも意味不明とも言える応酬が続いて。
ハッとするように少女が気付いて。

「……るーは何をしていたのだ。るーは戦わなければならない」

少女はこほんと一息ついて、戦闘態勢に入る。
その姿に、少年も態勢を整え、拳を少女に向ける。

「うーはその傷でも戦うと言うのか?」
「I'm fighting!」

少女の問いにも、少年はかわらない。
たとえ絶望的な戦いでも戦わなければならないのだ。
少年はもう、理解している。
武装と怪我の状態を見て、少女に勝てるわけがないと。
それでも、戦わなければならないのだ。
仲間と友と自分の誇りのために。

少年の変わらない闘志に、少女は思う。
今、この場で殺す事は可能だろう。
だが、傷ついてる誇り高き戦士を嬲り殺すのは忍びない。
そしてこれほどの誇り高き戦士を此処で失うのはどうだろうかと。
出来る事ならば、傷がいえた正々堂々と戦いたいのだ。
自分の、戦士の血がそう告げていた。

また、彼も同じく生きる為に、命を狩る狩猟者だ。
自分との目的も一致する。
此処に居る人数もまた多い。
共に、誇りと矜持を持って戦える戦士がいるならば、それはまたいい事であろう。
ならば、

「うー、着いてこないか? 共に矜持を持って戦おう」

ここは共に戦う事を選択するのもいいのではないかと思う。
そして、全てが終わった後に、正々堂々戦いあおうと思ったのだ。

「…………」

少年は少し考え。
自分の数多い傷と武装の貧弱さ。
そして、少女の闘志と誇りと矜持。
全てを見据え、考え、そして

「OK! All right!」

少女に握手を求めたのだ。
それは共闘の証ともいえるもので。
少女はそれに応え、握手する。

これをもって、少年と少女は共に戦う事を誓ったのだ。


「ならば、うー。天文台に行くぞ。戦う為に」
「All right let's go!」


そして、奇妙な出会いをした二人は歩き出す。
共に誇りと矜持を持ちながら。





そして、少年と少女は知っていたのだろうか? それとも知らなかったのだろうか?


「woo」


と言う言葉には


求愛という意味がある事を。



真相は闇の中にあり、

少女と少年が歩み続けたその先にあるのかもしれない。



 【時間:1日目午後4時ごろ】
 【場所:E-3 北部道路上】

ルーシー・マリア・ミソラ
 【持ち物:FN ブロウニング・ハイパワー(14/15)、予備マガジン×8、伝説のGペン、水・食料一日分】
 【状況:健康】



TK
【持ち物:メリケンサック、水・食料一日分】
【状況:転がり落ちるほどDamage、致命的なまでにBlunder】


076:死と狂いと優しさのセプテット 時系列順 080:白光の中の叫び
077:侍大将は儚き少女の為に 投下順 079:Full Metal Sister
029:Predator ルーシー・マリア・ミソラ 098:Revenge
033:「All right let's go!」 TK


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最終更新:2011年09月06日 18:23