ーーーーーザッ!!
建物前で足を止める二人。
「ここって…」
「旅館みてーだな」
歩は地図を広げて確認する。
「うん。そうだね。ここはB5の「温泉」みたい」
「ってことは、温泉旅館か…」
「温泉旅館かぁ〜…思い出すなぁー」
歩の脳裏に想起されるのは、下和田温泉での出来事。
ハヤテが伊豆の下和田温泉旅行へ行くことを知った歩は同じくそこへ向かった!
《……自転車で。》
「そ、それは、電車賃が足りなかったからしょうがなかったの!」
「歩…何処に向かって言ってんだ?」
若干、あきれ顔で歩に声をかける竜司。
「はうあぁ!?」
いまだ、天の声に反応(ツッコむ)する恐るべき歩のスキル。
「な…何でもないよッ!ほ…ほら、入ろ?」
「お…おう」
ガラガラ……
歩が入り口の扉を開けるとそこは…
「いらっしゃいませ♪」
ーーーーーメイドのお出迎えだった。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「そうですか…マリアさんもまだハヤテ君とナギちゃんに出会っていないんですね…」
歩とマリアは現状確認をしていた…
「ええ。西沢さんもまだのようみたいですね……はい。とりあえず、これで傷は大丈夫ですよ」
「さーせん。マリアさん」
マリアは竜司の膝の擦り傷を消毒して絆創膏を貼り終える。
「さてと…どうしようか?竜司君」
「そうだなぁ〜…まずは、旅館内に何かないか探索する…」
歩と竜司の話し合いに…
「温泉に入りましょう♪」
マリアの唐突の提案が介入してきた。
「「え?」」
「やっぱり、「温泉」旅館なんですから温泉に入るのが道理ですわ♪」
「まぁ…それはそうだけど…な?」
「うん。なんか、この状況では入りずらいよね…」
殺し合いという状況において流石に乗り気になれない二人だが…
「この旅館には豊富な食材があったの。二人がのんびりと湯に浸かっている間に三千院家特別フルコースの準備をしておきますわ♪」
マリアの熱気に。
「そこまで言うなら…」
「入るとすっか」
温泉に浸かることを決めた歩と竜司。
「それでは、混浴ですよね?準備は万端ですわ♪」
「ちょッ!?マ…マリアさん!?」
「ま…マジかよ!?」
驚く歩と竜司
「冗談です♪ちゃんと、男湯・女湯で準備しております」
「…ほっ」
「はは…そうっすよね……」
安堵した歩とちょっぴり残念がる竜司……
☆彡 ☆彡 ☆彡
「ふ〜いい湯だぜ〜…」
体を洗い、温泉に浸かる竜司。
「いやー、それにしてもマリアさん。歩が言った通り、美人で出来る女性って感じだったよな〜」
湯に浸かりながらマリアの印象を一人呟く竜司。
「それに、メイドさんだろ?…くぅ〜メイドといやぁ、あなたの!為に!何でも!!のメイド!!!」
「天使のような治療に美味しそうな料理の提供!!!……はっ!?」
「これが、メイドルッキンパーティなのか!?
竜司の脳裏に浮かぶのは、かつて、ジョーカーこと雨宮、それに怪盗団の協力者三島と共に悪を成敗するために調査しに行った極秘ミッション「メイドルッキンパーティ」のことを振り返っていた。
「何だかよくわかりませんが、褒めてくれて、ありがとうございます💗」
「え?」
素敵な声に振り返るとそこに立っていたのは…
「ちょっ…マリアさん!?」
魅力な体はバスタオルで隠されているがマリアだった!
「ど…どうしたんすか!?料理を作っているんじゃ…」
「もう、とっくに作り終えましたわ。なので、時間が余ったから来ちゃいました♪」
湯気の光に輝く髪。
「それで…」
魅惑な瑞瑞しい唇。
「は、はい!」
「ご一緒でもいいですか?」
はじける笑顔。
マリアの誘いに竜司は…
「もちろんっす!大歓迎です!!」
鼻の下はもうデレデレだった。
「…じゃあ、今からそちらに歩きますので、それまで目を瞑って後ろを向いていて下さりますか?」
「りょ…了解っす!」
竜司はマリアの言う通りにする。
スタスタ…
「…」
(ゆ…夢じゃねぇよな?)
スタスタ……
「……」
(あの時は、腹が痛くなっちまったけど、今度こそ…ッ!!)
そう、メイドルッキンパーティは結局、腹が痛くなったために最後までいられず途中離脱した苦い思い出がある。
ドキドキドキ!!!
(俺、もう死んでもいい……)
竜司の興奮が限界を迎え……
「…死んでもらいます」
「……へ?」
ビリビリビリビリッッッ!!!
マリアの非情の言葉と共に竜司が浸かる湯に投げられたのは電源が入っているドライヤー。
そう、竜司を仕留めるのにマリアが選んだのは【感電死】
(…料理に毒を仕込むのも考えましたが、一人ずつ確実に仕留めるならまずは、防ぎようがない方法で!)
そう、マリアは歩と竜司と出会ってから二人を仕留める気でいたのだ。
(竜司君は姫神君との対応を見る限り、考えなしに行動を起こす。それは、ナギにとって+にはならない)
(西沢さんは…申し訳ないけど、戦力にはならない…ハヤテ君やナギと再会してしまったらそこから仕留めるには難しい…ここで2人共死んで頂きますわ…ッ!!)
マリアの企み通り竜司は碌に反応できずドライヤーが湯に入るのを眺めることしかできなかった。
「…申し訳ありません。これもナギを優勝させるため…」
ナギを優勝させるとはいえ、竜司の命を奪ったことに対する負い目の言葉を吐くマリア…
「…わりぃな。マリアさん…俺じゃなかったら成功してたと思うぜ?」
BLOCK
「なッ!!??」
「ぶっ込め!ジオ!!」
ビリィィィ!!!
「きゃあああああぁぁあ!?」
反撃のジオを喰らう!!
ドサッ……崩れ落ちるマリア……
「…安心しな。膝の擦り傷の治療の礼で威力は抑えておいたぜ」
「ななな…何?何?竜司君!!いまの悲鳴マリアさん!?」
男湯の騒ぎに気づき、バスタオルを急いで巻いて男湯に駆け付けた歩。
「歩…」
「マリアさん!?だ…大丈夫ですか!?」
倒れているマリアを発見して近づこうとする歩。
「歩!感電するかもしれねぇから近づくなッ!!」
竜司が歩を制止しようと肩に手をかけ…
「「あ」」
はらり…歩のバスタオルがゆっくりとずり落ちる………
「「…………」」
「い…いやぁぁぁぁああああ!!」
☆彡 ☆彡 ☆彡
「わ…ワリィ…でもそんなに、見てはいねぇから…」
「「そんなに!?」ってことは、見たんだよね!?ね!?」
「だから!そんなに…」
「デリカシー。この言葉の意味が分かるかな?竜司君?」
「お…おう。本当にスミマセンでした…」
☆彡 ☆彡 ☆彡
「でも、どうして…マリアさんが?」
「…さっき、マリアさんはお嬢様を優勝させるためと言っていた。それじゃねーかな?」
「ナギちゃんを……」
信じられないといった顔で気絶しているマリアを見つめる歩。
歩の呟きに返答しながら気絶しているマリアをメイド服に着替えさせた後(着替えは歩が行った)旅館に置いてあった縄で縛る竜司。
「うしッ!とりあえず、これで大丈夫だろ?」
マリアを縛り終える。
「さて…と、歩。ワリィがマリアさんは殺し合いに乗っているから同行は無理そうだぜ?」
「うん…そうだね。行こう!……ごめんなさいマリアさん」
歩は気絶して縛られたマリアに頭を下げるとマリアの持ち物を入手して竜司と共に旅館を後にした……
【B-5/温泉/一日目 黎明】
※旅館の宴会場にはマリアが作った料理が2人前置いてあります。ただし1つは毒入り。
【マリア@ハヤテのごとく!】
[状態]:気絶 束縛中 負傷(小)
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本行動方針:三千院ナギ@ハヤテのごとく!を優勝させる。
1.……
2.姫神くん、一体何が目的なの?
※メイドを辞めて三千院家を出ていった直後からの参戦です。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「ねぇ。竜司くん…一つ聞きたいことがあるんだけど…」
「!?。お…おう…何だ?」
歩の呼び止めにビクッとする竜司。
「竜司君の好きな女の子のタイプって何?」
「おれ?…しいていうなら日焼けとかしてわりと筋肉あって、運動センスありそうな感じ?」
「あー。でも、色白で眼鏡が似合う図書委員タイプも捨てがたいな…」
「……」
「ど…どうした歩…?」
「別に〜。さっき、私のを見たのに一つも当てはまってないな〜と思っただけだよ」
「だから、本当に悪かったって!今度、ラーメンおごるからさッ!!な?」
「…いっておくけど、私、結構食べるからね」
「え!?マジで!?…お手柔らかに頼みます…じゃダメ?」
「もーーッ!竜司君は甲斐性なしなのかな?かな?」
ピロピロリン♪ ♪ ♪
シュパァァ!!ザンッ!!!RANKUP!
殺し合いの最中、2人の絆は深まっていく……
【B-6/平野/一日目 黎明】
【坂本竜司@ペルソナ5】
[状態]:健康 SP消費(極小)
[装備]:無し
[道具]:基本支給品、不明支給品1〜3(未確認) マリアの基本支給品、チェンソー
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いに反逆する
一.歩と共に殺し合いに反逆して姫神を倒す
二.死んでしまった女の子の関係者に出会ったら、許してもらうまで謝る
三.他の怪盗団のメンバーと歩の関係者に早く出会いたい
四・姫神を倒した後、歩にラーメンをおごる
※歩とのコープが4になりました。
※竜司に話しかけていたシャドウは幻覚か本当かはわかりません。また、出現するかは他の書き手様にお任せします。
※参戦時期は9月怪盗団ブーム(次の大物ターゲットを奥村にする前)のときです。
※歩のを一瞬だけ見てしまいました。
【支給品紹介】
【チェーンソー@現実】
マリアに支給された武器だが、現在は竜司が所持している。使用人の少ない三千院家の庭の手入れはマリアも行っていたので、ある程度使い慣れているかもしれない。
【西沢歩@ハヤテのごとく】
[状態]:健康
[装備]:ヘビーメイス@ペルソナ5
[道具]:基本支給品(食料消費小)、不明支給品0〜2(本人確認不明) マリアの不明支給品(0〜2)(確認済み)
[思考・状況]
基本行動方針:竜司と殺し合いに反逆へ歩む
一.皆で生き残りたい
二.竜司君との反逆で強くなりたいけど…見られた……うう。ハヤテ君…
三.ハヤテ君…私、ハヤテ君に伝えたいことがあるから
四.マリアさん…どうして…
※竜司とのコープが4になりました。
獲得スキル
「ツッコミトーク」相手との会話交渉が決裂した時に、異世界の人物であれば、交渉をやり直せる
「ハムスターの追い打ち」竜司の攻撃で相手をダウンできなかった場合、追撃する。
※参戦時期はアテネ編前
※竜司に自分のを一瞬だけ見られました。
☆彡 ☆彡 ☆彡
竜司と歩が去った後、数刻がたち……
ーーーーーザッ。
「ここは…旅館か。服も調達したいし、とりあえず入ってみるか」
扉に手をかけようとした瞬間!!
(この魔力は…坂本のか?)
旅館内の竜司のペルソナ、キッドによる魔力の残滓に気づいた真奥は意を決して旅館の扉をーーーーー
【B-5/温泉/一日目 黎明】
【真奥貞夫@はたらく魔王さま】
[状態]:健康 右ほほ腫れ
[装備]:Tシャツにパンツ
[道具]:基本支給品、不明支給品1〜3(本人確認済み)
[思考・状況]
基本行動方針:姫神にケジメをとらせる
一.旅館内の探索(服と居るかもしれない坂本)
二.パレスについて知っている参加者を探す。ついでに服を調達するか…
三.坂本に会ったら、一発殴る
※参戦時期はサリエリ戦後からアラス・ラムスに出会う前
※会場内で、魔力を吸収できることに気づきました。
空間転移…同一エリア内のみの移動 エリア間移動(A6→A1)などはできない。
ゲート…開くことができるが、会場内の何処かに繋がるのみ。
魔力結界…使用できない。
催眠魔術…精神が弱っている場合のみ効果が効く。
最終更新:2021年07月29日 22:22