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ヘヴィメタルとは?

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ヘヴィメタルとは?

「ヘヴィメタル」はロックミュージックからの派生である音楽で、70年代ごろは「ハードロック」と呼称、そこから派生したもの。ヘヴィメタルは「歪んでノイズの乗ったギター」「音の壁を創る低音のベースとドラム」「力強いヴォーカル」「クラシック的な劇的な曲展開」という要素を備え持つ激しい音楽。メタルは金属的・重量的なことを表す。
ヘヴィメタルの語源・・・1972年ニューヨークでデビューしたBLUEOYSTERCULTというバンド(通称BOC)の冷たく破壊的、そして<都市の狂気>を表した歌詞。その音楽を当時の音楽家は「ヘヴィメタル」と称したそうな。

メタルがもっとも盛り上がった80年代、イギリスからはIRON MAIDENなどの今なお後続に多大なる影響を及ぼしている超有名バンドが出現し、日本ではジャパメタ・ブーム。さらにシーンはマニアックに分散、グラマラスで派手なイメージを強調したLAメタル、HMの攻撃性を強調したスラッシュメタルの出現で一世を風靡した。90年代にはシーンがさらに分散されより極端な方向性を示すヘヴィメタルバンドが増えたのだが、それによってメタルがマニアック過ぎる局面に寄り過ぎたためなのか、一方で90年代の音楽シーンを圧巻したグランジ・オルタナティヴ・モダンヘヴィネスの登場によってなのか、90年代以降メタルは世界的に氷河期へと突入した。だが近年(2004~)、氷河期を越えたアメリカでは北欧メロディックデスメタルに影響受けた新世代のバンド達が次々と進出し、メタルは再び新しい局面を迎えようとしている。




80年代、時代の始まったHM…





■[ヘヴィメタル(正統派)]

パワー・スピード・メロディ・へヴィネスというヘヴィメタルの基本的なものをそろえたもの。
[主な名盤/お勧め盤]

1つ目はIRON MAIDENの3作目(1982年発表)。ツインリードの流麗なメロディ、劇的な曲展開等、ヘヴィメタルたるものを提示している作品である。タイトルトラックのキャッチーな疾走感と「666!」というメタルの合言葉(?)となった掛け声や、ヘヴィメタルの持つドラマティックな面の完成形ともいえるHallowed Be Thy Name等、IRON MAIDENやメタル界の代表曲となった楽曲を多数収録。現代に至るまで、後続に多大なる影響を残したヘヴィメタルの雄だ。2つ目はJUDAS PRIESTの12作目(1990年発表)。メタルをよく知らない人がイメージするヘヴィメタルとは、このアルバムのタイトルトラックのような音ではないのだろうか。スラッシュメタルに対抗するアグレッションとヘヴィネス、劈くようなハイトーンヴォーカル等、90年代突入時、混迷するシーンに叩き付けた力強い名盤である。そして3つ目はBLACK SABBATHの9作目(1980年発表)。元々BLACK SABBATHと言えばドゥーミーな世界観が特徴的だが、このアルバムではヘヴィメタルの様式美を強調。ヘヴィメタル界の年長シンガー、ロニー・ジェイムス・ディオの持ち味が現れたドラマティックな作品だ。



●[LAメタル]

80年代後半アメリカのHM人気の元で、派手でグラマラスなヴィジュアル、「セックス・ドラッグ・ロックンロール」の猥雑なイメージ、ハードロックやパーティロック的な要素が大きい割とポップな音楽性が特徴的。90年代以降オルタナ/グランジが流行り出してからは衰退の傾向へ向かう。「MOTREY CRUE」「DOKKEN」「RATT」などが有名。
[主な名盤]
 ・MOTLEY CRUE/DR. FEELGOOD



●[ジャーマンメタル]

ドイツ出身のヘヴィメタルを主にこう呼ぶ。「ACCEPT」やらの漢臭い硬質なパワーメタルバンドが思い浮かぶのだが、大抵は心地よいスピード感、ドラマ性のある曲展開、そして叙情的でキャッチーなメロディのあるへヴィメタルを指すことが多いようだ。主にそういう意味合いでのジャーマンメタルは、日本で凄まじい支持を受けた。「HELLOWEEN」がもの凄く有名。
[主な名盤~ドイツ産ピュアメタルとして~]
  • ACCEPT - METALHEART
[主な名盤~メロディックなパワーメタル系列として~]
  • HELLOWEEN - KEEPER OF THE SEVEN KEYS Part2



●[スラッシュメタル]

元来のヘヴィメタルにパンク・ハードコア(スピード感など)の要素を取り入れたもの。全てのエクストリームメタルの先駆けであり、ヘヴィメタルがより過激に進化した音楽だ。LAメタルが賑わってた頃、LAメタルとは対照的ともいえる攻撃的なサウンドで地下シーンを暗躍していた。そのサウンドは2ビートによる速いリズム、エッジの効いた鋭いギターリフを軸としそこにメロディを重視しない吐き捨てヴォーカルが乗るスタイルが核となっている。「METALLICA」、「MEGADETH」、「SLAYER」、「ANTHRAX」がスラッシュ四天王とされる存在だが、ベイエリアの「EXODUS」「TESTAMENT」「OVERKILL」、極悪なイメージの強いドイツ出身のバンド「KREATOR」「DESTRUCTION」「SODOM」等も凄まじい勢力を持ったバンド達だ。
※ちなみにスラッシュは「鞭打つ」という意味の「thrash」で、「Slash」ではない。
[主な名盤/お勧め盤]

主な名盤ということで、最も有名なこの4バンドを挙げさせて貰った。1枚目はSLAYERの3作目(1986年発表)。これはスラッシュメタル界のみならずヘヴィメタル、その他全へヴィ系ミュージックのマスターピースである。スラッシュメタルの持つ過激な攻撃性をフルにしながら30分駆け抜けるその爽快感は半端なものではない。影響力の絶えることのない絶対的な名盤とはこのことではないだろうか。2枚目はMETALLICAの3作目(1986年発表)。全ての曲が5分を超えるにも関わらずまったく長尺に感じさせないその作風の肝はドラマティックな構築美。攻撃的なギターリフや悲しげなアルペジオの旋律を重ねに重ね、計算しつくされたかのように展開されていく様はまさしくヘヴィメタルの完成系ともいっても過言ではない。3枚目はMEGADETHの4枚目(1990年発表)。そのメカニカルな演奏、テクニカルで複雑な曲展開で「インテレクチュアル・スラッシュメタル」と評されたMEGADETHの音楽スタイルはここで正統派メタルへ接近しながらさらに進化。流麗なギタープレイや哀愁のメロディをちらつかせながらも非常にスリリングで冷酷無比なサウンドである。4枚目はANTHRAXの2作目(1985年発表)。強烈なノリとセンスを武器にしながら暴走するサウンドに歌心のあるハイトーンヴォーカルが乗ることにより、唯一無二の爽快な世界観を創り上げている。



●[JAPANESE METAL]

名の通り日本のメタル。80年代、日本で起きたメタルのムーヴメント中に現れたバンドをこう表すことが多い。「LOUDNESS」が世界的に有名。そのLOUDNESSのように正統な硬質メタルを演奏するバンドもいれば、日本特有の歌謡曲的な歌メロで都会的な雰囲気を醸し出すEARTHSHAKER等、様々なバンドが現れた。





90年代、より極端な方向を探り歩くHM…





●[90年代のメタル]

エクストリームメタルの先駆けとなったスラッシュメタルは90年代に二手の形に分かれたと言われている。一つはスラッシュメタルの方法論をさらに過激にしたデスメタル、もう一つは変化球的なPANTERAのようなヘヴィネスサウンドである。この衝撃的ともいえるサウンドの影響はモダンヘヴィネスバンドの大量進出、そしてHMバンドはモダンヘヴィネスに走ったりと、いい意味でも悪い意味でもヘヴィミュージックシーンを変えた。
 [主な名盤]

90年代のヘヴィネス・ミュージックシーンの形を決定付けたのはこの2枚と言っても過言ではないだろう。1枚目のMETALLICAによるMETALLICA(1991年発表、通称ブラックアルバム)の示した音は、従来のスラッシュビートを捨てミディアムテンポでグルーヴィなヘヴィネスを提示し、吐き捨てるのではなく「歌う」ということを強調したものだ。一方の2枚目のPANTERAのVULGAR DISPLAY OF POWER(1992年発表)はスラッシュメタルをさらなる高みで再構築したかのような攻撃的なサウンドと得体の知れない硬質のグルーヴが絡み合うことにより生まれた、メタルの新しい形、そして90年代のヘヴィミュージックシーンを示した名盤だ。



●[デスメタル]

スラッシュメタルの方法論をさらに攻撃的、暴虐的におし進めた結果。ヴォーカルの歌唱法は「ディストーションヴォイス」いわゆるデスヴォイス、デス声と呼ばれている非人間的な歌唱法を用いて、ドラムはブラストビートを用いるものが多い。歌詞の大抵は「死」のようなネガティヴな事柄をテーマにしている。代表的なバンドは「CANNIBAL CORPSE」「MORBID ANGEL」等。
[主な名盤/お勧め盤]

1枚目はCANNIBAL CORPSEの2作目(1991年発表)。楽曲のスタンス、グロテスク極まりないCDジャケット等まさしくデスメタルの王道を進む彼ら。よってデスメタルを聴くなら王道走るこのバンドから入るべきだろう。2枚目はDEICIDEの1作目(1990年発表)。アンチキリストのスタンスを持ったバンドの1作目で、作風はスラッシュメタル直径進化型のスラッシーなデスメタル。スラッシュメタルの延長線上として聴けるサウンドだ。3枚目はCRYPTOPSYの2作目(1996年発表)。強烈なドラミングとテクニカルという言葉では生ぬるい複雑な楽曲、汚すぎるデスヴォイスが一体となるブルータルなデスメタルで、一聴すると凄まじくショッキングで変態的な音楽性だが案外メロディアスな要素もちらほら。4枚目はVADERの7作目(2006年発表)。全編強烈なブルータリティが張り巡らされているが、その爽快感は抜群でキャッチーなようにも感じ取れる。クオリティは高く、ブルータルなデスメタルながら普遍的なメタルフィールドにも十分勧められる良盤だ。



●[メロディックデスメタル]

デスメタルに「メロディ」の旋律を取り入れたもの。叙情派デスメタル。北欧から多く出自。正統派メタルに近いものがあり、ほとんどデスメタルとは異なるジャンルとも言える。メロディックデスメタルはブルータルなデスメタルリフに叙情的なリードギターメロディが入ってくるもの(ARCH ENEMY/中期CARCASS等)、ほとんど正統派メタルなサウンドをバックにデスヴォイスで唸っているもの(IN FLAMES等)、ネオクラシカル要素を多用し、メロディックスピードメタル的とも言えてしまうようなサウンドをバックに唸っているもの(CHILDREN OF BODOM等)、新しい方向性を追求し、ポップミュージックにも通じるようなクリーンなコーラスパート導入しモダンなスタイルに押し上げたもの(SOILWORK等)と派生し、その音楽性はあまりに幅広くどこまでがメロディックデスメタルなのか、判断基準が判らなくなってしまっていることも多々。サウンドの王道的なものでは「EDGE OF SANITY」「IN FLAMES」「DARK TRANQULLITY」など。
[主な名盤]

1枚目はDARK TRANQUILLITYの2作目(96年発表)。北欧民謡の哀しげな旋律をデスメタルのスピーディなビートにそのまま乗せたかのような作風だ。「叙情派デスメタル」という名に相応しい本来のメロディックデスメタルらしさが十分に生きた名盤である。2枚目はEDGE OF SANITYの4作目(1994年発表)。これまた叙情派デスメタルらしい作風ではあるが楽曲は意外にバラエティに富んでおり、実験的であると同時に現在のメロディックデスメタルシーンに通ずる要素がちらほら。3枚目はCARCASSの4作目(93年発表)。デス/スラッシュそのままの音楽性に大胆にも美麗なリードギターを導入した革命的な名盤で、(定義上では少し違うかも知れないが)メロディックデスメタルの元祖とも言えそうな作風だ。4枚目はAT THE GATESの4作目(1995年発表)。北欧特有の美麗な旋律をスラッシーで鋭角的なギターリフで表現し、それを咆哮ヴォーカルとスラッシュビートに乗せた、所謂「イエテボリスタイル」と呼ばれる楽曲スタイルを創造し、それが貫かれた名盤だ。このスタイルのフォロワーバンドは現在アメリカに氾濫している。5枚目はIN FLAMESの4作目(99年発表)。正統派メタル的バッキングにデスヴォイスが乗るタイプの傑作である。



●[ブラックメタル]

スカンジナビア半島でスラッシュメタルから派生したジャンル。ある意味「VENOM」の悪魔参拝主義の正統後継ともいえる。ブラストビートを用いたドラミングに寒々しい雰囲気のギターリフ、死人のように絶叫するヴォーカルが特徴的。ギターソロは少なく、大抵は5~6分の長さで展開無しのもの、またはクラッシックミュージックを思わせる壮大な曲構成のものがある。90年代のブラックメタルがまだ誕生したての頃のブラックメタル関連のバンドメンバー(インナーサークル)は悪魔参拝主義を実践する者が多く、教会放火、殺人事件なども発生した。ブラックメタルバンド大半の見た目的なポイントは顔面白塗りの死化粧、逆十字や逆ペンタグラム。アーティストによっては針鼠のような針の付いたリストバンド等。アーティスト写真ではヴァイキングのような武器を持っていることも多々。普通の人から見るとまるでギャグのような井出達だが、これは彼らの持つ思想の表れだ。そしてブラックメタル内には邪悪さを出す為にわざと音質を粗悪にした原理主義の<プリミティブブラック>、ブルータリティを強くした<ブルータルブラック>、キーボードサウンドを強調(バンドによってはリアルシンフォニー集団を使うバンドもあり)、さらなる壮厳な雰囲気を出す<シンフォニックブラック>など、ブラックメタルといっても一潜りで片付けることは出来ない。有名なものは「MAYHEM」「EMPEROR」「BURZUM」等。
[主な名盤]
{番外名盤~ブラックメタルに影響を与えたもの~}
  • BATHORY - UNDER THE SIGN OF HELL
  • CELTIC FROST - TO MEGA THERION
  • VENOM - BLACK METAL



●[メロディックスピード/メロディックパワーメタル]

2バスドラムをフルに活かした爽快かつ激烈な疾走感に重なる凄まじい速弾きテクニック、それに乗せクリアーで澄み渡るような歌声を響かせるヴォーカル…北欧のこの手のバンドは日本で多くの支持を得ている。メタルを知らない人にとっては、これが一番メタルとして聴きやすいスタイルかと思われる。そしてネット上では何故か叩かれる傾向の多いスタイルでもある。有名バンドとしては「SONATA ARCTICA」や「DRAGONFORCE」。
[主な名盤]
  • ANGRA - ANGELS CRY
  • SONATA ARCTICA - SILENCE
  • DRAGONFORCE - INHUMAN RAMPAGE



●[シンフォニックメタル]

名の通り。オーケストラの要素を導入した展開も壮大なジャンル。
「Rhapsody」が有名。Rhapsodyの場合は極端にファンタジックでRPG的ともいえる程シンフォニック。


●[プログレッシヴメタル]

ヘヴィメタルにプログレッシヴロックの要素を取り入れたもの。複雑な曲展開・テクニカルさ等。
 [主な名盤]
 ・DREAM THEATER/IMAGES AND WORDS


●[ドゥームメタル]

HMの陰鬱的な雰囲気とへヴィネスを強調したもの。
 [主な名盤]
 ・CATHEDRAL/FOREST OF EQUILIBRIUM


●[ゴシックメタル]

スローテンポの曲調で悲哀に満ちたメロディが特徴的なもの。女性ヴォーカル、ストリングス、SEなどを多様したものが多い。HMにゴシックという要素を広めたのはPARADISE LOSTの2ndアルバム「Gothic」といわれている。近年所謂ゴシックメタルブーム?なのか、ゴシックメタルバンドが多いが、そのバンドの大半は普遍的なロックのようなものをやっているような気がする。
[主な名盤]
  • PARADISE LOST/DRACONIAN TIMES



●[グラインドコア]

極端な音楽の最終進化系と表現しても良いだろう。ハードコア+メタルの最終進化系といっても良いだろうか?ダウンチューニングされたギターに搾り出すようなヴォーカル、そしてドラムはブラストビートを多用。曲自体は物凄く短いものが多く、徹底的な速さに拘る轟音音楽だ。(バンドによってはただのノイズになりかねないものもよくある)輪郭が掴めない様な歪み切った音像にスプラッターな歌詞の乗る<ゴアメタル/ゴアグラインド>(初期CARCASSが代表的)、他歌詞や思想の内容により<グラインドノイズ><ポルノグラインド>など、グラインドひとつの中にも様々な種類がある。それらをひっくるめても一番有名なバンドが「NAPALMDEATH」。彼らの曲の「YouSuffer」はトリビア泉で超有名に。
 [主な名盤]




2000年代、新しい時代へ向かうHM…



●[NWOAHM]

最近アメリカで盛り上がりを見せている新しい世代のメタルバンドのことを指す。「KILLSWITCH ENGAGE」「SHADOWS FALL」「CHIMAIRA」「LAMB OF GOD」「DARKESTHOUR」等。北欧メロディックデスメタルに影響されたバンドは多い。
モダンなエッヂを効かせながらザクザクと進み、シャウトスタイルから壮大かつキャッチーなコーラスパートを導入することでドラマ性を持たせるバンド(代表的な例ではKILLSWITCH ENGAGE)、「AT THE GATES」等の所謂イエテボリスタイルに影響された叙情性たっぷりのリフでスラッシーに突き進むバンド(代表的な例ではDARKESTHOUR)、ハードコアなタフネスを持ちながら、アメリカ出身独特の硬質さでゴリゴリと轟音の壁を作り出すバンド(代表的な例ではLAMB OF GOD)等、様々なバンドがアメリカを圧巻し、そして世界を圧巻しようとしている。
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