その1
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homuhomu_tabetai
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ホムホムー ホミュー ホムッ ホミャホミャー パンガヤケタヨー ……
田舎の村の小さなお店から、今日もほむほむ達の元気な声が聞こえてきた。
店の中にいるのは小柄な人間のお婆さんと数匹のほむほむ達。
ホムホムー パンダヨー ホミュミュー パンヤサンダヨー ……
ホムーッ ホムゥー ホミュミュー ヤケタヨー イイニオイシテルヨー ……
ホムーッ イラッシャイマセー ホムムン♪ オイシイデスヨー ……
ほむほむが働くパン屋さん。村の人達からは『ほむのパン屋』と呼ばれて愛されている。
そう。彼女達はこの小さなお店の立派な従業員なのだ。
ホムホムッ オソウジオソウジ ホミュミュッ キレイキレイ ……
釜や食器、そして陳列棚の掃除。さらに……
ホムーッ! オバアサーン ホムホムーッ パンガヤケタヨー♪ ホミィ イイニオイダヨォ ……
お婆さん「はいはい。ありがとさんねぇ」ヨイショ
食いしん坊ゆえに持っている素晴らしい嗅覚を使って、キッチンタイマーを使うよりもずっと良いタイミングで、パンの焼け具合を見極めてくれたりもする。
そして、パン屋として数ヵ月の修業をつんだベテランほむ達は、
中途半端なアルバイト店員よりも遥かに役に立つ存在にまで成長するのだ。
ホムホムッ コムギコ タリナイ ホムムゥ コノバター ダメダネ ……
いつも真面目で一生懸命に働くほむほむ達は、店のお婆さんに可愛がられ、そこそこ幸せに暮らしていた。
━━店内━━
お婆さん「はい。いらっしゃいませ」
子供1「こんにちは」
ホムホムッ イラッシャーイ ホムホムー パンカッテネ
子供2「ほむほむーっ」
ホムーッ トテトテ ホムホムーッ ピョンピョン ホミャーッ♪
ほむほむは子供達の人気者だ。
天性の愛らしさと人懐っこさで、立派に接客や営業をこなしている。
母親「こんにちは。いつもの食パンを……」
お婆さん「はいよ。いつもあんがとね」
仔ほむ「ホミャァ」アンガトネ♪
母親「あらっ?」
レジの横からちょこんと顔を出してお婆さんの真似をしたのは、
おそらく生後数日だと思われる幼いほむほむだった。
母親「うふふっ、可愛い。もうお仕事は覚えた?」
仔ほむ「ホミ…ホミャァ…」タハハ…
お婆さん「正直まだまだだねぇ。でも日当分くらいなら役に立ってくれてるよ」
仔ほむ「ホミッ?」エッ?
母親「あら、小さいのに偉いわね。家のクソガキよりずっと……ハァ~……」
子供1「げっ、カーチャンヒデー……」
子供2「おれら、このチビ以下かよぉ~」
仔ほむ「ホミミッ///」ニコッ
日当分は働いている。お婆さんはそう言った。
しかし実の所、この幼いほむほむは、まだほとんど仕事を覚えていない。
だだし、店に客を呼び込むと言う点おいては、成体のほむほむを使うよりも、小さくて愛らしい仔ほむを使う方が効果が高いのだ。
しかも大抵の客は仔ほむが何かドジをして迷惑をかけても、可愛らしいからと言って笑ったり喜んだりしてくれる。
日当分(仔ほむの日当は約一円?)働いているとはそう言う意味だ。
しかし、仔ほむは珍しく主人に誉められたと勘違いして……
仔ほむ「ホミュン」エッヘン
その小さな胸を張って、小生意気な仕草をしてしまった。
お婆さん「コラッ。調子に乗りなさんな!」コツン
仔ほむ「ホミッ!」ゴメンナサイ…
仔ほむはお婆さんに軽く小突かれてしまったが、少し声を上げただけで平然としている。
お婆さんは悪戯をした仔ほむを厳しく叱りはするが、ほむほむ達が本気で痛がるような体罰は一度も使った事がなかった。
彼女は暴力ではなく、信頼関係でほむほむ達を育てているのだ。
子供A「あはは。仔ほむが怒られたー♪」
子供B「わーい。バカバカー」
仔ほむ「ホミュミューッ!!」 ウルチャーイ!!
母親「バカはアンタらだ」ゴツン ゴツン
子供A「イテッ!」
子供B「いってぇーっ……」
仔ほむ「ホミューッ ホミュミューッ」ヤーイ オコラレター♪
お婆さん「コラッ。おバカ! お客さんをからかうんじゃないよ!」コツン
仔ほむ「ホミャッ!」イタッ!
今はまだ来店した子供達とじゃれ合う事だけが、この仔ほむに出来る仕事なのだろう。
しかしいずれは、この小さな店の大きな戦力として働いてくれる日が来るのかも知れない……
お婆さん「本当におバカだよ。全くねぇ……」
お婆さんが、お調子者の仔ほむを見ながら笑っている。
母親「うふふ。早く一人前になりなさいな」
仔ほむ「ホミュン♪」ハーイ♪
お婆さん「やれやれ。返事だけは、もう一人前なんだがねぇ」
仔ほむ「ホミュミュー」エッヘン♪
お婆さん「褒めとりゃせんよ!」コツン
仔ほむ「ホミッ」ゴメンナサイ…
母親「うふふ。素敵なまどまどと結婚出来るように、頑張ってお金儲けしなさいね」
仔ほむ「ホミュミュゥ、ミャロカァ///」…… ウットリ
この母親は、仔ほむに早く立派なパン屋さんになりなさいと言うつもりでこう言ったのだろう。
仔ほむもきっとそういう意味に受け取って、まどまどと幸せに暮らす自分の未来を夢見て顔を赤らめたのだろう。
しかし子供達は……
子供1「半額セールの時が狙い目ダゾー」
子供2「500円くらいで買えるカラナー」
仔ほむ「ホミュゥ?」ナアニソレ?
母親「このドアホ」ゴツン ゴツン
子供1「イダッ!」
子供2「イデッ!」
お婆さん「…まあ、間違った事は言ってないわな…」
仔ほむ「ホミィ?」ワカラナイ?
実際にこの村のペットショップでは、婚期を逃したと思われるほむほむが、
500円玉(給料半年分?)を大事に抱えてペットショップに向かう姿がちょくちょく目撃されている。
自分の嫁を金の力で買うといった行為は、例えほむほむと言えども誉められた事ではないのかもしれない。
しかし、ほむほむと言う小動物にとって、愛するまどまどと結ばれる事以上に重用な事と言えば、それは自信と仲間達の命以外にはありえないのだ。
もっとも……