絶海の孤島
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作者:FUpzKtdCo
528 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2012/06/05(火) 23:05:43.50 ID:FUpzKtdCo
今日は天気がいいので公園にやってきた。
徐々に気温が上がってきており、もうすぐ夏が来ることを否応無しに予感させる。
ほむほむ「ホムゥホムゥ」
まどまど「マドドォホムラチャーン」
仔ほむ「ホミュッ」
仔まど「マデョォ~」
ああ、ほむほむとまどまどの番だ。子供ももう結構大きくなっているようで、親の後に必死で付いていっている。
ほむほむ「ホムゥ?」
ほむほむは私を見つけ、首を傾げている。人間がそんなに珍しいのだろうか。
と、思っているとテチテチとその短い歩幅で私の腰かけるベンチまで歩み寄ってきた。
それに続いてまどまどと子供もこちらに駆け寄ってきた。
ほむほむ「ホムホム・・・ホムン」
ジーッと私のほうを見上げている。それにつられるようにまどまど・子供も私を見上げる。
何か私に用事でもあるのだろうか?ほむほむから何か用事を頼まれるようなスキルは持ち合わせていないのだが・・・。
まだ見上げているので、尋ねてみた。
「どうしたほむほむ?私に何か言いたいことでもあるのかい?」
ほむほむ「ホムッ!ホムホムン!」
ピョンピョンと飛び跳ねながら、彼女はこういった。
『どうしてそんな変わったお家に住んでるの?』
はあ、私がベンチに腰かけているのを見て、『変わった家に住んでいる』と思ったのか。
本当、ほむほむの発想は人間と違ってぶっとんでいる。自然と笑みがこぼれる。
ちょっと話を合わせてみるか。
「変わっているだろう。屋根も無いし、寝るところも無い。」
ほむほむ「ホムン」コクッ
まどまど「マドッ」コクン
「でもね、僕はこのお家が大好きなんだ。」
仔ほむ「ホミャァ??」ドウシテ?
「だって、ここに居ればいつだって日向ぼっこができるし、
おまけに見晴らしもいい。雨風は防げないけど、僕はこのお家から離れたくないのさ。」
仔まど「ミャロォ・・・」フーン・・・
「そうだ、ほむほむたち。良かったら僕のお家に上がっていかないかい?」
ほむほむ「ホムゥ?」イイノ?
「いいとも。この見晴らしを君たちにも見てもらいたいんだ。」
仔ほむ「ホミュウゥゥン♪」
仔まど「ミャロミャロォ♪」
まどまど「ウェヒヒッ♪ハシャイジャッテ♪」
ほむほむ「ホムッ!ホムッ!」
はしゃいで走り回るほむほむ家族を手のひらに乗せ、所々隙間の空いたフローリング床の我が家へご招待する。
ほむほむ「ホマァァァァアアアーッ!!!!」キラキラキラ
まどまど「ホムラチャァァァァアアアン!!!」キラキラキラ
仔ほむ「ホミャッ!ホミャアアァァァァ!!!」ピョンピョン!
仔まど「マデョォォォォォオオオオッ!!!」ドタタタ・・・
高いところの景色。かつては山に住んでいたほむほむたちなら、こんなベンチよりも見晴らしのいい場所を知っていてもおかしくは無いだろう。
しかし、彼女たちは感動していた。ベンチという絶妙な高さからみる景色はまた違った趣があるのか?ほむほむとは面白い生き物だ。
子供たちは跳ねたり走り回ったり好き放題に遊んでいる。そんなに走ったら落っこちるぞ、まったく。
さて、本番といこうか。
「ほむほむ、追いかけっこしようか?」
ほむほむ「ホムゥン?」
まどまど「マド?」
私は右手の人差し指と中指をベンチに立て、足で歩いてるように見えるよう動かした。
仔ほむ「ホミャァァァ!」オモチロイ!
仔まど「ミャロォオ!」カッコイイ!
「いいかい?これにつかまったらアウトだからね?精一杯逃げるんだよ。」
ほむほむ「ホムゥ・・・・・・??」
どうしてそんなことするの?―――とでも言いたげな顔で私を見つめる。ベンチの上からなのでさっきとは見上げる角度が違うが。
仔ほむ「ホミャホミャーッ♪」ニゲローッ♪
仔まど「ミャロローッ♪」トテトテ・・・
ほむほむの心配をよそに、追いかけっこはスタートした。
本当はほむほむとまどまどにも参加してもらうつもりだったが、子供たちが真っ先に逃げ出したのと、ほむほむの心配そうな様子を察したまどまどが逃げなかったのとで
私の二本の指は子供だけを追いかけている。
・・・とは言っても人間が自由自在に動かせる体の一部と、ほむほむの子供たちとでは追いかけっこは成立しない。ギリギリ追いつくか追いつかないかの距離を何とか保っている。
それにエキサイトしたのか、子供たちはさっきよりもさらにキャッキャウフフとはしゃぎまわっている。そろそろかな?
私は二本の指を大ジャンプさせ、逃げる子供たちの真ん前に着地させた。
仔ほむ「ホミャッ!?」ビクッ
仔まど「ミャッ!!?」ビクビクッ
突然のことに何が起こったかわからず、立ち竦む子供たち。それに構わず一歩、また一歩と子供たちに指を近付ける。
仔ほむ「ホミュウゥゥゥゥゥゥ!!!!」ダダダダダッ
仔まど「ミャドオォォォォオォォォオオオ!!!?」ポロポロポロ・・・
泣きながら逃げ出す子供たち。さっきまで自分たちの後ろにいた追跡者が突然目の前にワープしてきたからであろう。
しかも、人間の指というのはよく見れば少し気持ちが悪い。それがテクテクと自分たちを追いかけてくるのだ。怖くないはずが無い。
ほむほむ「ホムホム・・・」コドモ・・・
まどまど「ホッ・・・ホムラチャァン・・・」オロオロ・・・
ほむほむたちも子供の様子にいよいよ戸惑い始めた。ほむほむ的には不安的中といったところかな?
指を子供の前にワープさせ、追いかけ、またワープさせ、追いかけ・・・・
そんなことを何回か繰り返すうちに子供たちはヘトヘトになっていた。
右手を歩行形態からパーの手にトランスフォームさせ、その場にへたり込んでしまった子供たちを優しく包み込んだ。
「つかまえたよ。アウトだね。」
仔ほむ「ホミャァ?」アウト?
仔まど「ミャドォ?」ナァニソレ?
「今から君たちを潰すんだよ」
その言葉を言い放った瞬間、当然子供は泣き叫び怯え、親であるほむほむたちはさっきにも増してオロオロしだした。
どうしてそんなことをされるか分からないのだろう。無理もない。私がこんな酷いことをする理由は無いのだから。答えようがない。
仔ほむ「ホミャアァァァ・・・・・ホミィィィィイィイイイイイ・・・・・・」ガタガタ・・・ブルブル・・・
仔まど「ホミュラチャァァァァァアアアン・・・・・・」オカァサン・・・・ポロポロ・・・・
手の中が小刻みに震えてて気持ちいい。さて、徐々に力を加えていく。
3・・・・
ググッ
仔ほむ「ホミャァァァアァァァアァアアアアアアアアアアァァァァ!!!!!」ミチミチ・・・
仔まど「ミャドォォォォォオオオオオオォォォォオオオオ!!!!?」ミチミチ・・・
ほむほむ「ホムゥゥウゥウウウウ!!?ホムウゥゥゥゥウウウウウウウウ!!????」ポロポロポロポロ・・・
まどまど「マアアァァァァァァアアドォォオォォォォオォォオオオオ・・・・」ポロポロポロポロ・・・・
2・・・・
グググッ・・・
仔ほむ「ホ・・・ミャミャミャミャミャミャ・・・」ギチミチギチ・・・
仔まど「ミャ・・・・ド・・・・ド・・・・オ・・・・」ギチ・・・ミチミチ・・・・
ほむほむ「ホムゥゥゥゥゥウウウウ!!!!!!ホムァァァァアアアアアアア!!!!!」ビエエエエェェェェエェン!!!!!
まどまど「マドオオオオォォオォォォォォォォオオオ・・・・・・」ポロポロポロポロ・・・・
1・・・・
グニュウウウウッ
仔ほむ「ホ・・・・・・・・ホ・・・・・・」
仔まど「ミャアア・・・・・・・ミィ・・・・」
0
ッパアァァァァアァァァアアアアアアアアアン!!!!!!!
ボトボト・・・・ボト・・・・・
ベンチの手前に、かつて楽しく走り回っていたほむほむの子供たちの死骸が広がる。
ほむほむ「ホ・・・・ホゲエエェェェェェエエエエエ・・・・・」ゲロゲロゲロ・・・・
まどまど「ホムラチャン!!!!」シッカリ!!!!サスサス・・・・
自分の子供の死を見て何の反応もしない親はいない。
ほむほむは子供の死という現実に耐えられず、嘔吐してしまった。
まどまどは何とか正気を保ち、介抱しているので、ほむほむに伝言を頼むことにする。
「ねえ、まどまど。」
まどまど「マドッ!!!?」ビクビクゥ!!!
「そのお家は君たちにあげるよ。ほむほむにもそう言っておいて。じゃあね。」
絶海の孤島の上で、ほむほむとまどまどはいつまでも泣いていた。
終わり。
- 隠れた名作