ほむトープ その1
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homuhomu_tabetai
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観察記録1・ビオトープ始動に関して 主任研究者の手記より抜粋
20XX年X月X日
本日から、ついに完全独立型ほむほむ生態系、通称ほむトープが本格的に始動する。
準備に費やした期間は十余年、数百世代に渡って一部の生態を意図的に操作したほむほむ種数万匹が使われる。
世界遺産クラスのほむコロニーを有する日本国G県見滝山を再現した内訳は、
ほむほむ5万、まどまど150、さやさや、あんあんが各800、まみまみ500、
そして、世代を重ねるにつれて誕生したゆまゆまが200だ。
ほ食者もほむほむも、事前に隔離ビオトープでほ食因子が抜けるまで世代を重ねさせた。
それでは何のための独立生態系かと言われそうだが、これでいいのだ。
このほむトープは、我々人類に似たほむほむ種の社会性を確認し、
今後の我々人類の行く末を占う可能性を秘めた、遠大な実験施設なのだから。
我が国だけでなく、欧米各国が供出した莫大な予算によって作られた超巨大メガフロート、
そして、5メートル級隕石の直撃にも耐える強度と密閉性を併せ持った外殻に守られたほむトープには、
ほむほむ種を脅かす物は何一つ存在しない。
さあ、実験を始めよう。
ほむほむ「ホムゥ?」ココドコ
まどまど「マドォッ」ヒロイヒロイ
観察記録2・外周部自然環境エリア 担当研究院の手記より抜粋
20XX年X月X日
ほむほむ「ホムホム~」ヒョイパクヒョイパク
まどまど「マドマド~」ヒョイパクヒョイパク
きゅうべえs「ワケガワカラナイヨ、ケイヤクケイヤク」
観察開始から二日目。
ほむほむ達はほむトープ外周付近に作った自然環境エリアに対応を始める。
自分はつい最近になってプロジェクトに携わる事となり、事前にレクチャーを受けていたのだが、
さすがにこの光景には驚かされた。
さやさや「サヤサヤ~」ヒョイパクヒョイパク
あんあん「アンアン~」ヒョイパクヒョイパク
きゅうべえs「エントロピー」
自然界では決してきゅうべえを口にしないハズのさやさやとあんあんが、
主食あるハズの大量のほむほむに混じって、きゅうべえや草を食べているのだ。
計画最大の難所とも言われていた、ほむほむとほ食者の邂逅は実に友好的な状況で成された。
私は、自然界の歴史が塗り替えられた瞬間に立ち会ったのだ。
追記
本日未明、メガフロートにボートで接近した青髪の少女が保護された。
青髪の少女は日本語で頻りに「ほむほむを食べさせろ、踏みつぶさせろ」と叫んでいたそうだ。
日本人が礼儀正しく温厚と言う、私の見解も、今日をもって塗り替えられた。
観察記録3・中央部都市環境エリア 担当研究者の手記より抜粋
20XX年X月○日
実験開始から一週間、最初にこのエリアに辿り着いたのは、
ほむほむ種の中でもより快適な環境を求めるまみまみであった。
まみまみ1「マミィ、マミマミィ」キノオウチヨリガンジョウ
まみまみ2「マミマミン」サムクナイ
まみまみ3「マァミィィ」アツクナイ
ほむトープ中央部他各地には、ほむほむ種サイズに整えられた住環境が存在する。
勿論、密閉性があるとか冷暖房が整えられていると言うワケではない。
単にまみまみが通常使う、木の虚や岩穴とは比べものにならないほど快適と言うレベルだからである。
ともあれ、集団生活能力を持ったほむほむよりも先に、
知能面に最も秀でたまみまみが都市環境エリアに到達したと言うのは、
一部の研究者の間では、既に予想されていた事態であった。
まみまみ4「マミマミ…」オウチイッパイ
まみまみ5「マミィ…」マチヒロイ
どうやら、まみまみ達も気付いたようである。
この都市環境エリアが、彼女達だけのものでない事に。
まみまみ6「アケミサン、カナメサン、ミキサン、サクラサン、ユマチャン……マミィ!」ミンナモヨボウ
一匹のまみまみが、何らかの理由を持って動き出したのを、私は見逃さなかった。