崩壊学園wiki
1-2 デザイン画の謎
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謎の「デザイン画消失事件」には一体どのような背景があるのだろうか?少しずつ前に進み、自らの力で真相を解き明かそう。
「『うわさの幽霊部員』って知ってる?『銀の謎解き人』、『財団の令嬢』、『安楽椅子探偵』のペルセポネーなんだけど」
「その肩書、どうしてテレビドラマの登場人物みたいにたくさんあるの?もちろん知ってるよ。『謎解き部』でたった1人の部長兼部員でしょ?アガサティーの推理のライバルって言われているけど、最近、『謎解き部』が廃部になったって聞いた気がする」
「書類上、廃部になっただけだよ……彼女は今、個人的に探偵として活動しているんだって。しかも、工作部に居候して、いろいろな依頼を引き受けているみたいだよ」
「工作部?部長は誰だっけ……あっ、たしか中等部の子だよね」
……
バビロン学園、校舎の中。
「その肩書、どうしてテレビドラマの登場人物みたいにたくさんあるの?もちろん知ってるよ。『謎解き部』でたった1人の部長兼部員でしょ?アガサティーの推理のライバルって言われているけど、最近、『謎解き部』が廃部になったって聞いた気がする」
「書類上、廃部になっただけだよ……彼女は今、個人的に探偵として活動しているんだって。しかも、工作部に居候して、いろいろな依頼を引き受けているみたいだよ」
「工作部?部長は誰だっけ……あっ、たしか中等部の子だよね」
……
バビロン学園、校舎の中。
ペルセポネー
……これで、すべての謎が解け、1つの可能性だけが残ったわ——
夜、無人の音楽室からピアノの音が鳴り響くのは、幽霊の仕業ではないわ——長い間手入れをしていなかったせいで、ピアノの木材が湿気を吸って膨張し、弦が伸び切って音を出していたのよ。
……これで、すべての謎が解け、1つの可能性だけが残ったわ——
夜、無人の音楽室からピアノの音が鳴り響くのは、幽霊の仕業ではないわ——長い間手入れをしていなかったせいで、ピアノの木材が湿気を吸って膨張し、弦が伸び切って音を出していたのよ。
「そうだったんだ!」
「ありがとう、ペルセポネーさん!」
吹奏楽部の部員たちは、ほっとした笑顔を顔に浮かべ、ペルセポネーに心からお礼を言うと、はしゃぎながら去っていった。
残った2人は、工作部の部室に向かって歩き続けていた。
「ありがとう、ペルセポネーさん!」
吹奏楽部の部員たちは、ほっとした笑顔を顔に浮かべ、ペルセポネーに心からお礼を言うと、はしゃぎながら去っていった。
残った2人は、工作部の部室に向かって歩き続けていた。
シィル
……ほ、本当にすごいです、ペルセポネー先輩。
……ほ、本当にすごいです、ペルセポネー先輩。
ペルセポネー
別にすごくなんてないわ。演えき(deduction)と論理(logic)よ。しっかりと観察してこの2つを使いこなせば、誰でも正解にたどり着けるわ。
別にすごくなんてないわ。演えき(deduction)と論理(logic)よ。しっかりと観察してこの2つを使いこなせば、誰でも正解にたどり着けるわ。
シィル
シ、シィルが言っているのは先輩の推理のことではないんです……あっ、も、もちろん、先輩の推理もとてもすごいです。
そ、それよりも……先輩があの人たちと話しているとき、まったく恐れずに流ちょうに話せていたことに驚いたんです——
シ、シィルが言っているのは先輩の推理のことではないんです……あっ、も、もちろん、先輩の推理もとてもすごいです。
そ、それよりも……先輩があの人たちと話しているとき、まったく恐れずに流ちょうに話せていたことに驚いたんです——
ペルセポネー
コミュニケーション能力?……それもトレーニングで身につけられるわよ。
コミュニケーション能力?……それもトレーニングで身につけられるわよ。
シィル
トレーニング……ですか?でも、シィルだったらトレーニングしても身につけられないような気がします……。
知っている人と話すならともかく——知らない人や生徒と話すと、まごついてしまって……。
いつもそうなんです。友達を作りたいと思っているのに、それができなくて……真夏ちゃんはシィルとは違います。彼女は誰に対しても親切にあいさつできるんです。でも、真夏ちゃんを見習おうとしても……ど、どうすればいいのか分からなくて……。
トレーニング……ですか?でも、シィルだったらトレーニングしても身につけられないような気がします……。
知っている人と話すならともかく——知らない人や生徒と話すと、まごついてしまって……。
いつもそうなんです。友達を作りたいと思っているのに、それができなくて……真夏ちゃんはシィルとは違います。彼女は誰に対しても親切にあいさつできるんです。でも、真夏ちゃんを見習おうとしても……ど、どうすればいいのか分からなくて……。
ペルセポネー
……
それじゃあ、次に事件の解決を依頼されたら、私と一緒に調査してみない?
……
それじゃあ、次に事件の解決を依頼されたら、私と一緒に調査してみない?
シィル
シ、シィルが……ですか?えっ……えっ——本当にいいんですか!?
シ、シィルが……ですか?えっ……えっ——本当にいいんですか!?
ペルセポネー
卑屈になることないわ。あなたの適正は高いと思うから。
推理自体は大したことじゃないの。頭の中で自問自答を繰り返し、無限にループする中で正確な光を見つけられさえすれば、真相の終着点にたどり着けるわよ。
でも、推理よりも、それ以外の物事の方が……。
卑屈になることないわ。あなたの適正は高いと思うから。
推理自体は大したことじゃないの。頭の中で自問自答を繰り返し、無限にループする中で正確な光を見つけられさえすれば、真相の終着点にたどり着けるわよ。
でも、推理よりも、それ以外の物事の方が……。
ちょうどそのとき、1人の少女の姿が2人の目に入ってきた。
彼女は工作部の部室前に立ち、何かを探しているような様子だった。
彼女は工作部の部室前に立ち、何かを探しているような様子だった。
ペルセポネー
新しい事件みたいね。あなたも私と一緒に答えを探してみましょう。
新しい事件みたいね。あなたも私と一緒に答えを探してみましょう。
シィル
——はい!
——はい!
ミーミル
あっ……あなたたちがうわさの「銀の謎解き人」?あれ——どうして「銀の謎解き人」が2人もいるの?
あっ……あなたたちがうわさの「銀の謎解き人」?あれ——どうして「銀の謎解き人」が2人もいるの?
シィル
い、いえ、あの……
い、いえ、あの……
ペルセポネー
彼女は私の助手のシィル。事件の解決を手伝ってくれるの。細かいことは気にしないで——ここに来たということは何か私たちに解決してもらいたいことがあるんでしょう。
それなら聞かせてちょうだい。
彼女は私の助手のシィル。事件の解決を手伝ってくれるの。細かいことは気にしないで——ここに来たということは何か私たちに解決してもらいたいことがあるんでしょう。
それなら聞かせてちょうだい。
ミーミル
シィル?たしか工作部の部長よね……まあ、そんなことはどうでもいいわ。
「銀の謎解き人」のペルセポネー先輩、私は裁縫部の部長ミーミル。最近、創立記念式典で着るドレスのデザインをしているの。
でも昨日、私のデザイン画がなくなってしまたのよ。それで、あなたになくなったドレスのデザイン画を見つけてもらいたいの。
シィル?たしか工作部の部長よね……まあ、そんなことはどうでもいいわ。
「銀の謎解き人」のペルセポネー先輩、私は裁縫部の部長ミーミル。最近、創立記念式典で着るドレスのデザインをしているの。
でも昨日、私のデザイン画がなくなってしまたのよ。それで、あなたになくなったドレスのデザイン画を見つけてもらいたいの。
シィル
創立記念日用のドレス……あっ、毎年式典日の前夜に配られる、あの服のことですね?
創立記念日用のドレス……あっ、毎年式典日の前夜に配られる、あの服のことですね?
ミーミル
そう。しかも毎年、ドレスのデザインは、私たち裁縫部がやっているの。これも今まで続いてきた伝統よ。
毎年この時期になると、私たちがドレスのデザイン画と試作サンプルを作り、連絡してあった業者に渡して量産してもらうの。
それぞれの工程や期限は厳密に組まれているから、どこかのプロセスでミスが生じると、すべてが遅れてしまうのよ。本当は今週末にもデザイン画をもとにしてサンプルを作るはずだったのに……。
そう。しかも毎年、ドレスのデザインは、私たち裁縫部がやっているの。これも今まで続いてきた伝統よ。
毎年この時期になると、私たちがドレスのデザイン画と試作サンプルを作り、連絡してあった業者に渡して量産してもらうの。
それぞれの工程や期限は厳密に組まれているから、どこかのプロセスでミスが生じると、すべてが遅れてしまうのよ。本当は今週末にもデザイン画をもとにしてサンプルを作るはずだったのに……。
ペルセポネー
——今の説明では、デザイン画を失くしたと言ったわね?
——今の説明では、デザイン画を失くしたと言ったわね?
ミーミル
そう、昨日ね。
……それに「失くした」という言葉も正確ではないかも。私は「盗まれた」可能性だってあるんじゃないかと疑っているの!
そう、昨日ね。
……それに「失くした」という言葉も正確ではないかも。私は「盗まれた」可能性だってあるんじゃないかと疑っているの!
ペルセポネー
盗まれた?
ミーミル、経緯を教えてちょうだい。調査してあげるから。
盗まれた?
ミーミル、経緯を教えてちょうだい。調査してあげるから。
ミーミル
本当にありがとう!
「銀の謎解き人」——その異名によく似合う銀色のドレス……素晴らしいわ。月光のような銀色、ゴージャスなフリル、地面まで届くロングスカートの裾、胸元はV字に開いているけど、低すぎない。こうすることで持ち主のエレガントなオーラを表現でき……。
あっ、ごめんなさい。うっかり、また職業病が出ちゃった。
じゃあ、ペルセポネー先輩、今からこの事件の一部始終を説明するわね。
本当にありがとう!
「銀の謎解き人」——その異名によく似合う銀色のドレス……素晴らしいわ。月光のような銀色、ゴージャスなフリル、地面まで届くロングスカートの裾、胸元はV字に開いているけど、低すぎない。こうすることで持ち主のエレガントなオーラを表現でき……。
あっ、ごめんなさい。うっかり、また職業病が出ちゃった。
じゃあ、ペルセポネー先輩、今からこの事件の一部始終を説明するわね。
……
ミーミル
事件の始まりは、数日前の午後にさかのぼるわ。
その日、私は生徒会事務室でデザイン画の構想を練っていて……。
事件の始まりは、数日前の午後にさかのぼるわ。
その日、私は生徒会事務室でデザイン画の構想を練っていて……。
ペルセポネー
——待って。
——待って。
ミーミル
どうしたの?
どうしたの?
ペルセポネー
さっき裁縫部の部長だと言わなかった?それなのにどうして生徒会の事務室でデザイン画の構想を練っていたの?
さっき裁縫部の部長だと言わなかった?それなのにどうして生徒会の事務室でデザイン画の構想を練っていたの?
ミーミル
あぁ、そのこと……流石鋭いわね。——実は理由があるの。最近、私たち裁縫部は、創立記念式典のためにてんてこ舞いなのよ——ドレスのデザインだけでなく、リボンテープを作ったり、他の部活の出し物の服を仕立てたり……。
そのせいで、裁縫部の部室はいろいろな布や工具であふれかえっているのよ。おまけにみんなの忙しくしているから、落ち着いてデザインを考えるには不向きなの。
そこで、生徒会に相談したら、最近空いた部屋を貸してくれたの——
あぁ、そのこと……流石鋭いわね。——実は理由があるの。最近、私たち裁縫部は、創立記念式典のためにてんてこ舞いなのよ——ドレスのデザインだけでなく、リボンテープを作ったり、他の部活の出し物の服を仕立てたり……。
そのせいで、裁縫部の部室はいろいろな布や工具であふれかえっているのよ。おまけにみんなの忙しくしているから、落ち着いてデザインを考えるには不向きなの。
そこで、生徒会に相談したら、最近空いた部屋を貸してくれたの——
ペルセポネー
空いた部屋ね……納得したわ。続けてちょうだい。
空いた部屋ね……納得したわ。続けてちょうだい。
ミーミル
どこまで話したっけ……あっ、そうそう——生徒化の部屋でデザイン画の構想を練っていたところまで話したわね。私、服のデザインに対しては、ずっと最善を尽くしてきたつもりよ。でも、何日考えてもしっくりくるインスピレーションが湧かなかったの。
——襟のスタイル、スカートの模様、袖や裾の仕上げ方、縫い代の決め方なんかも考えていて……いろんなアイデアが頭の中で混ざり合っていたけど、どうしても完成形まで持っていけなかった。
そこで、そのまま考え続けていたわ。ひたすら考えに考えを重ね……おとといの深夜になって、ようやくすべてのアイデアが1つの線でつながったの。
天のお告げのようなインスピレーションが湧いた私は、一気に描いたわ。描いてはまた直して、ついに理想的なパーフェクトに近いドレスのデザイン画ができあがったの。
あれは間違いなく私にとって、これまでで最も完璧な作品だった。デザイン画であっても、素晴らしい傑作と言えるわ。
それが私の手から生まれたのを見た途端、思わず息を吐いて、全身から力が抜けてしまった。そのときになって、十数時間も連続で構想を練っていたことに気付いたの。おとといの夜は完全に徹夜して、昨日の朝までぶっ続けでね。気づいたら窓から朝日が差し込んでいたわ。
あまりに長いこと作業していたから、疲れ果ててしまって、そのまま熟睡してしまったのよ。
ソファで目を覚ましたのは、昨日の夕方頃ね。
おなかがすいてグーグー鳴っていたけど、生徒会事務室を出る前に、完成させたばかりのデザイン画を持っていこうとしたの。でも、そのときに気がついたの——
どこまで話したっけ……あっ、そうそう——生徒化の部屋でデザイン画の構想を練っていたところまで話したわね。私、服のデザインに対しては、ずっと最善を尽くしてきたつもりよ。でも、何日考えてもしっくりくるインスピレーションが湧かなかったの。
——襟のスタイル、スカートの模様、袖や裾の仕上げ方、縫い代の決め方なんかも考えていて……いろんなアイデアが頭の中で混ざり合っていたけど、どうしても完成形まで持っていけなかった。
そこで、そのまま考え続けていたわ。ひたすら考えに考えを重ね……おとといの深夜になって、ようやくすべてのアイデアが1つの線でつながったの。
天のお告げのようなインスピレーションが湧いた私は、一気に描いたわ。描いてはまた直して、ついに理想的なパーフェクトに近いドレスのデザイン画ができあがったの。
あれは間違いなく私にとって、これまでで最も完璧な作品だった。デザイン画であっても、素晴らしい傑作と言えるわ。
それが私の手から生まれたのを見た途端、思わず息を吐いて、全身から力が抜けてしまった。そのときになって、十数時間も連続で構想を練っていたことに気付いたの。おとといの夜は完全に徹夜して、昨日の朝までぶっ続けでね。気づいたら窓から朝日が差し込んでいたわ。
あまりに長いこと作業していたから、疲れ果ててしまって、そのまま熟睡してしまったのよ。
ソファで目を覚ましたのは、昨日の夕方頃ね。
おなかがすいてグーグー鳴っていたけど、生徒会事務室を出る前に、完成させたばかりのデザイン画を持っていこうとしたの。でも、そのときに気がついたの——
ペルセポネー
そのデザイン画が跡形もなく消えていた?
そのデザイン画が跡形もなく消えていた?
ミーミル
……そうよ。
……そうよ。
シィル
さ、さっぱり分からないよ……。どうして急に消えちゃったの?
さ、さっぱり分からないよ……。どうして急に消えちゃったの?
ミーミル
私もそれで戸惑っているの。
デザイン画が消えているのに気付いて、すぐに事務室の中を片っ端から探したわ——しかも、裁縫部の部員を読んで一緒に探してもらったけど、いくら探しても痕跡すら見つからなかった……。
私もそれで戸惑っているの。
デザイン画が消えているのに気付いて、すぐに事務室の中を片っ端から探したわ——しかも、裁縫部の部員を読んで一緒に探してもらったけど、いくら探しても痕跡すら見つからなかった……。
ペルセポネー
つまり、「デザイン画はその事務室に存在しない」ということを前提にして、次の行動プランを考えるしかないということね。
つまり、「デザイン画はその事務室に存在しない」ということを前提にして、次の行動プランを考えるしかないということね。
ミーミル
そう!そうなの!
ペルセポネー先輩、どうかデザイン画を見つけて……それと、お願いする立場だからすごく申し訳ないんだけど、できるだけ早く見つけてほしいの。
記憶を頼りにデザイン画を何枚かさいげんしてみたけど、どれもあの朝に完成させたデザイン画のような喜びを感じなくて……今秋にはサンプル作りが始まってしまうわ。この2日間で見つけられなかったら、二番手の作品をつかうしかなくて……。
そう!そうなの!
ペルセポネー先輩、どうかデザイン画を見つけて……それと、お願いする立場だからすごく申し訳ないんだけど、できるだけ早く見つけてほしいの。
記憶を頼りにデザイン画を何枚かさいげんしてみたけど、どれもあの朝に完成させたデザイン画のような喜びを感じなくて……今秋にはサンプル作りが始まってしまうわ。この2日間で見つけられなかったら、二番手の作品をつかうしかなくて……。
ペルセポネー
安心して。その依頼、私たちが全力で解決するから。
行きましょう、シィル。一緒に「失われたデザイン画」を見つけ出して、その背後に隠れる真相を解き明かすわよ。
安心して。その依頼、私たちが全力で解決するから。
行きましょう、シィル。一緒に「失われたデザイン画」を見つけ出して、その背後に隠れる真相を解き明かすわよ。
シィル
は……はい、ペルセポネー先輩!
は……はい、ペルセポネー先輩!
シィル
先輩、今回の調査はどこから始めればいいんでしょうか・
先輩、今回の調査はどこから始めればいいんでしょうか・
ペルセポネー
ミーミルの話では、事件の発生現場は生徒会事務室よ——それなら3階の生徒会事務室へ行って、調べてみましょう。
ミーミルの話では、事件の発生現場は生徒会事務室よ——それなら3階の生徒会事務室へ行って、調べてみましょう。
シィル
はい——
はい——
ペルセポネー
部費の帳簿?そんなもの知らないわ……。
部費の帳簿?そんなもの知らないわ……。
シィル
えっ?まさかペルセポネー先輩、毎月、生徒会に部費を申請していないんですか?
えっ?まさかペルセポネー先輩、毎月、生徒会に部費を申請していないんですか?
ペルセポネー
……部活の維持には部費が必要。そんなのは常識だから、当然知っているわ。
でも、謎解き部は私だけだし、私も何か物が必要なわけでもないから、生徒会に申請したことなんて一度もないわ。
……部活の維持には部費が必要。そんなのは常識だから、当然知っているわ。
でも、謎解き部は私だけだし、私も何か物が必要なわけでもないから、生徒会に申請したことなんて一度もないわ。
シィル
そうですか……。
そうですか……。
2人は話ながらドアに近づき、ドアノブを握った。
シィル
あれ?このドア、どうして開かないんだろう?
あれ?このドア、どうして開かないんだろう?
ペルセポネー
ノックしてみるわ。
ノックしてみるわ。
——「トントントン」
何度かノックしてみても、ドアの向こうからは全く反応がなかった。
何度かノックしてみても、ドアの向こうからは全く反応がなかった。
シィル
本当に誰もいないみたいですね……。
ど、どうしましょうか?
本当に誰もいないみたいですね……。
ど、どうしましょうか?
→選択肢1 ドアを蹴破ろうとしてみる
シィル
ドアを蹴破ってみるとか……以前見た映画で、そんなシーンがあった気がします……。
ドアを蹴破ってみるとか……以前見た映画で、そんなシーンがあった気がします……。
ペルセポネー
……
……このドアは丈夫な木製のドアよ。しかも、シリンダー錠は防火仕様になっている。世界レベルの力持ちでも蹴破るのは無理かもね。
……
……このドアは丈夫な木製のドアよ。しかも、シリンダー錠は防火仕様になっている。世界レベルの力持ちでも蹴破るのは無理かもね。
シィル
やっぱりダメですか……。
やっぱりダメですか……。
ペルセポネー
現実ではできないからこそ、安心して映画で見せることができるのよ。
現実ではできないからこそ、安心して映画で見せることができるのよ。
→選択肢2 入口で待ってみる
シィル
ペルセポネー先輩、しばらくここで待って、生徒会の人が来るか様子を見ませんか?
ペルセポネー先輩、しばらくここで待って、生徒会の人が来るか様子を見ませんか?
ペルセポネー
……ええ、待ってみましょう。
……ええ、待ってみましょう。
……
生徒会の生徒
あら、そこの2人、ここで突っ立って何をしているの?
あら、そこの2人、ここで突っ立って何をしているの?
シィル
あっ、その、あたしは……。
あっ、その、あたしは……。
ペルセポネー
私たちはミーミルに依頼されて、創立記念式典で着るドレスのデザイン画を探しているの。彼女のデザイン画が生徒会事務室の中でなくなったから、ここに何か手がかりがあるんじゃないかと思って。
私たちはミーミルに依頼されて、創立記念式典で着るドレスのデザイン画を探しているの。彼女のデザイン画が生徒会事務室の中でなくなったから、ここに何か手がかりがあるんじゃないかと思って。
生徒会の生徒
デザイン画?そのことなら私も聞いているわ。
2人がミーミルに頼まれているなら——はい、これ。事務室の鍵よ。失くさないでね。
デザイン画?そのことなら私も聞いているわ。
2人がミーミルに頼まれているなら——はい、これ。事務室の鍵よ。失くさないでね。
ペルセポネー
安心して。失くさないわ。
安心して。失くさないわ。
シィル
ペルセポネー先輩、す、すごい……シィルはいつも知らない生徒と話すと、うまく言葉が出てこなくなってしまって……。
ペルセポネー先輩、す、すごい……シィルはいつも知らない生徒と話すと、うまく言葉が出てこなくなってしまって……。
ペルセポネー
……みんな最初はそんなものよ。トレーニングすれば、誰だってできるようになるわ。
……みんな最初はそんなものよ。トレーニングすれば、誰だってできるようになるわ。
→選択肢3 生徒会の生徒を探しに行く
シィル
たしか生徒会事務室のアオイさんは、いつも横の自習室にいるはずです……。
彼女はシィルのクラスメートで、生徒会の役員でもあるんです。も、もしかしたら……彼女も事務室の鍵を持っているかもしれません。
ペルセポネー先輩、探しに行ってみますか?
たしか生徒会事務室のアオイさんは、いつも横の自習室にいるはずです……。
彼女はシィルのクラスメートで、生徒会の役員でもあるんです。も、もしかしたら……彼女も事務室の鍵を持っているかもしれません。
ペルセポネー先輩、探しに行ってみますか?
ペルセポネー
生徒会の役員……試してみる価値はありそうね。
さあ、行ってみましょう。
生徒会の役員……試してみる価値はありそうね。
さあ、行ってみましょう。
シィル
あっ……ア、アオイさん?
あっ……ア、アオイさん?
アオイ
えっ?あっ、あなたでしたか、シィルさん。それから横の方は……最近、工作部に「居候」している「銀の謎解き人」ペルセポネー先輩みたいですけど?
えっ?あっ、あなたでしたか、シィルさん。それから横の方は……最近、工作部に「居候」している「銀の謎解き人」ペルセポネー先輩みたいですけど?
ペルセポネー
鋭い目をしているわね。
鋭い目をしているわね。
シィル
アオイさん、あの……横の生徒会事務室の鍵を持ってませんか?
アオイさん、あの……横の生徒会事務室の鍵を持ってませんか?
ペルセポネー
私たちはミーミルに依頼されて、なくなったデザイン画を探しているの。そして、生徒会の事務室がデザイン画のなくなった現場なのよ。
私たちはミーミルに依頼されて、なくなったデザイン画を探しているの。そして、生徒会の事務室がデザイン画のなくなった現場なのよ。
アオイ
なるほど……「銀の謎解き人」なら、なくなったデザイン画を見つけ出せるかもしれませんね——はい、これが事務室の鍵です。
なるほど……「銀の謎解き人」なら、なくなったデザイン画を見つけ出せるかもしれませんね——はい、これが事務室の鍵です。
シィル
わぁ、いろいろありますね……。
わぁ、いろいろありますね……。
ペルセポネー
物が多ければ多いほど、よりたくさんの情報を得られる可能性があるわ。
役に立つ手がかりがあるか探してみましょう。
物が多ければ多いほど、よりたくさんの情報を得られる可能性があるわ。
役に立つ手がかりがあるか探してみましょう。
→ソファ
シィル
ソファには何もないですね。
シィル
ソファには何もないですね。
→本棚1
シィル
本がたくさん入っていますね……。
シィル
本がたくさん入っていますね……。
ペルセポネー
どんな本?
どんな本?
シィル
えっと……『腹黒師匠に愛された』、『狡猾な会長とバカな私』、『私から逃げられると思わないで』……。
……先輩、なぜか急に寒気がしたんですけど、シィルは病気になったんでしょうか?
えっと……『腹黒師匠に愛された』、『狡猾な会長とバカな私』、『私から逃げられると思わないで』……。
……先輩、なぜか急に寒気がしたんですけど、シィルは病気になったんでしょうか?
ペルセポネー
……心配することないわ。それはただの心理的作用よ——なぜなら私も同じように感じているから。
……心配することないわ。それはただの心理的作用よ——なぜなら私も同じように感じているから。
→本棚2
ペルセポネー
本が何冊か詰まれているわ。隣の本棚にある小説の続編みたいね。
ペルセポネー
本が何冊か詰まれているわ。隣の本棚にある小説の続編みたいね。
→パソコン
シィル
このパソコン、開かないみたいです……。
シィル
このパソコン、開かないみたいです……。
ペルセポネー
パスワードが必要なのよ。持ち主が入院したことで、パソコンも一時的にロックされているようね。
パスワードが必要なのよ。持ち主が入院したことで、パソコンも一時的にロックされているようね。
→電話
シィル
あっ、横にある固定電話は使えるみたいです——
シィル
あっ、横にある固定電話は使えるみたいです——
ペルセポネー
……どれどれ。
——通話履歴はどれも1週間以上前のものね。でも、おとといの午後、昨日の朝と昼は、すべて同じ番号から不在着信がかかってきているわね。
「127-023-422」……しかも、この3件の不在着信意外にも、1週間前、この電話の相手が子の事務室に10分ほどの電話を数回かけた履歴が残っている——
……どれどれ。
——通話履歴はどれも1週間以上前のものね。でも、おとといの午後、昨日の朝と昼は、すべて同じ番号から不在着信がかかってきているわね。
「127-023-422」……しかも、この3件の不在着信意外にも、1週間前、この電話の相手が子の事務室に10分ほどの電話を数回かけた履歴が残っている——
シィル
この電話番号……。
この電話番号……。
ペルセポネー
どうかしたの?
どうかしたの?
シィル
この電話番号は学校のものではないですよね?たしか学校内の電話は、生徒会にしても、他の団体にしても、すべて「131」で始まるはずです……。
この電話番号は学校のものではないですよね?たしか学校内の電話は、生徒会にしても、他の団体にしても、すべて「131」で始まるはずです……。
ペルセポネー
……そうなのね。学校の外からの不在着信ってこと?
……そうなのね。学校の外からの不在着信ってこと?
→机
シィル
机の上にたくさん書類がありますね……。
シィル
机の上にたくさん書類がありますね……。
→書類
シィル
この書類の山……ミョルニル先輩が全部処理していたんですか……?
シィル
この書類の山……ミョルニル先輩が全部処理していたんですか……?
ペルセポネー
ここはバビロン学園よ。毎年、生徒会は数億円もの部費を分配しなければいけないし、広告スポンサーからの賛助金が数千万、さらに恐ろしいほどの数の学校から寄付もあるの——毎年動かしている金額はその辺の中堅企業にも負けないし、折衝が必要な提携相手も数百に及ぶわ。
ここはバビロン学園よ。毎年、生徒会は数億円もの部費を分配しなければいけないし、広告スポンサーからの賛助金が数千万、さらに恐ろしいほどの数の学校から寄付もあるの——毎年動かしている金額はその辺の中堅企業にも負けないし、折衝が必要な提携相手も数百に及ぶわ。
シィル
聞いたことはありましたが……こういうことに関して、この学園は本当にすごいですね。でも、シィルは工作部を維持できて、毎日安心していろいろなアクセサリーを作れるだけで満足です。
——あっ、これはなんでしょうか?
聞いたことはありましたが……こういうことに関して、この学園は本当にすごいですね。でも、シィルは工作部を維持できて、毎日安心していろいろなアクセサリーを作れるだけで満足です。
——あっ、これはなんでしょうか?
ペルセポネー
『バビロン式典準備事項』……関連事務の総責任者およびトラブル対応グループリーダー:戦神無双……物資調達グループ責任者:ミョルニル……道具準備:裁縫部、模型部、金属加工部など、関係する部活が担当……。
『バビロン式典準備事項』……関連事務の総責任者およびトラブル対応グループリーダー:戦神無双……物資調達グループ責任者:ミョルニル……道具準備:裁縫部、模型部、金属加工部など、関係する部活が担当……。
シィル
これは創立記念式典の準備のための書類ですね——あっ、ここに書かれている部活の部室は、工作部の上の階ですよ!
あれ……待ってください。この書類の裏面には色のついた線がたくさんあるみたいですけど?これってまるで……。
これは創立記念式典の準備のための書類ですね——あっ、ここに書かれている部活の部室は、工作部の上の階ですよ!
あれ……待ってください。この書類の裏面には色のついた線がたくさんあるみたいですけど?これってまるで……。
ペルセポネー
——下書きみたいね。
——下書きみたいね。
シィル
うーん……これはなんでしょうか——あっ、分かりました!アレです、アレ!
うーん……これはなんでしょうか——あっ、分かりました!アレです、アレ!
ペルセポネー
なんなの?
なんなの?
シィル
サインペンで字を書くと、書いているうちに、ペン先のインクが乾いて詰まってしまうんです——そうしたら、キャップをして2、3回振って、それから紙に線を書くとインクが出るようになるんです。
——だから、これはきっとミョルニル先輩がペン先を詰まらせてしまった後に書いた線ですよ。エヘヘ~。
サインペンで字を書くと、書いているうちに、ペン先のインクが乾いて詰まってしまうんです——そうしたら、キャップをして2、3回振って、それから紙に線を書くとインクが出るようになるんです。
——だから、これはきっとミョルニル先輩がペン先を詰まらせてしまった後に書いた線ですよ。エヘヘ~。
ペルセポネー
……フフフ。そうかもしれないわね。
……フフフ。そうかもしれないわね。
シィル
あっ、先輩、机の上に少しおかしな痕跡があるみたいです。
あっ、先輩、机の上に少しおかしな痕跡があるみたいです。
ペルセポネー
それは水の跡のようね。
それは水の跡のようね。
シィル
水の跡?どうしてそんなものが?
水の跡?どうしてそんなものが?
ペルセポネー
たぶん、寝ているときについたんでしょうね——
たぶん、寝ているときについたんでしょうね——
シィル
それは……あっ——
それは……あっ——
ペルセポネー
そう、寝ているときのよだれよ。
そう、寝ているときのよだれよ。
→布
シィル
あれ、先輩、見てください。この段ボールの縁にこんなものが挟まっていました。
シィル
あれ、先輩、見てください。この段ボールの縁にこんなものが挟まっていました。
ペルセポネー
どれどれ、ふむ……。
どれどれ、ふむ……。
シィル
これもミョルニル先輩が残したものでしょうか?
これもミョルニル先輩が残したものでしょうか?
ペルセポネー
……違うと思うわ。表面はきれいだけど、継ぎ目が整ってない。最近になってからここに置かれたはずよ——しかも、どこかから破ったみたいね。
とりあえず持っておきましょう。事件と関係しているかもしれないから。
……違うと思うわ。表面はきれいだけど、継ぎ目が整ってない。最近になってからここに置かれたはずよ——しかも、どこかから破ったみたいね。
とりあえず持っておきましょう。事件と関係しているかもしれないから。
シィル
やっと調べ終わりましたね……。
ペルセポネー先輩、まだ見逃していることはありますか?
やっと調べ終わりましたね……。
ペルセポネー先輩、まだ見逃していることはありますか?
ペルセポネー
ないわ。次の行動プランを考えましょう。
ないわ。次の行動プランを考えましょう。
ペルセポネー
シィル、次はどうすべきだと思う?
シィル、次はどうすべきだと思う?
シィル
ええと……たぶん、次は……。
ええと……たぶん、次は……。
→手がかりを分析する
ペルセポネー
シィル。事務室の中から得られたこれらの手がかりについて、どう思う?
ペルセポネー
シィル。事務室の中から得られたこれらの手がかりについて、どう思う?
シィル
なんとなくですが……これらの手がかりは、どれも事件となんらかの関係があるように思えます。で、でも、はっきりとしたことは分かっていません……。
なんとなくですが……これらの手がかりは、どれも事件となんらかの関係があるように思えます。で、でも、はっきりとしたことは分かっていません……。
ペルセポネー
ええ——推理とはそういうものよ。情報が毛糸玉のように絡まっていて、物事は断片みたいになっている。そこから正しい糸口を見つけないと、たった1つの真実を解き明かすことはできないわ。
それで、シィル。その「糸口」とはなんだと思う?
ええ——推理とはそういうものよ。情報が毛糸玉のように絡まっていて、物事は断片みたいになっている。そこから正しい糸口を見つけないと、たった1つの真実を解き明かすことはできないわ。
それで、シィル。その「糸口」とはなんだと思う?
→「創立記念日に関する書類」
シィル
創立記念日に関する書類によれば、今回の道具を準備するグループは裁縫部、模型部、金属加工部でした——度の部活の2階に部室があったと思います……。
これって、デザイン画事件と関係があるんでしょうか?
シィル
創立記念日に関する書類によれば、今回の道具を準備するグループは裁縫部、模型部、金属加工部でした——度の部活の2階に部室があったと思います……。
これって、デザイン画事件と関係があるんでしょうか?
ペルセポネー
今の段階では断定できないわね。もっと情報が必要よ。
もっと真相に近づくためには、これらの部活に行って、情報を集めるといいわ——
今の段階では断定できないわね。もっと情報が必要よ。
もっと真相に近づくためには、これらの部活に行って、情報を集めるといいわ——
→裁縫部を見に行ってみる
シィル
す、すみません……ここは裁縫部ですか?
シィル
す、すみません……ここは裁縫部ですか?
裁縫部の生徒
そうよ。何か用?
そうよ。何か用?
シィル
あ、あの——シィルたちはミ、ミーミルさんの依頼を受けた、た、探偵で……。
え、えっと……
あ、あの——シィルたちはミ、ミーミルさんの依頼を受けた、た、探偵で……。
え、えっと……
裁縫部の生徒
あっ、分かった。あなたたちが部長の依頼を引き受けてくれたのね!あの「銀の謎解き人」?
あっ、分かった。あなたたちが部長の依頼を引き受けてくれたのね!あの「銀の謎解き人」?
ペルセポネー
私がそうよ。
私がそうよ。
裁縫部の生徒
でも——私たちの部活で聞き込みをしても、たいして参考にならないんじゃない?
だって、私たちが知っていることは部長より少ないはずだから。
でも——私たちの部活で聞き込みをしても、たいして参考にならないんじゃない?
だって、私たちが知っていることは部長より少ないはずだから。
シィル
うん……それもそうだけど……。
うん……それもそうだけど……。
ペルセポネー
そうとも限らないわ。とても小さな断片であっても、真相の重要な一部を構成する可能性だってあるんだから。
ミーミルのデザイン画のことについて、何か思い出すことはないかしら?
そうとも限らないわ。とても小さな断片であっても、真相の重要な一部を構成する可能性だってあるんだから。
ミーミルのデザイン画のことについて、何か思い出すことはないかしら?
裁縫部の生徒
デザイン画……うーん、そうねぇ……。
強いて言うなら、去年も部長がドレスのデザインを担当したんだけど……。
部長は去年のデザインがあまり気に入ってないようだったわ。
デザイン画……うーん、そうねぇ……。
強いて言うなら、去年も部長がドレスのデザインを担当したんだけど……。
部長は去年のデザインがあまり気に入ってないようだったわ。
シィル
どうして?
どうして?
裁縫部の生徒
部長は、服のデザインのことになると、異常なほど夢中になってしまうの——部長がいったん自分の構想にのめり込むと……なんて言うか、ある種の「熱狂状態」みたいなものになるのよ。
部長は、服のデザインのことになると、異常なほど夢中になってしまうの——部長がいったん自分の構想にのめり込むと……なんて言うか、ある種の「熱狂状態」みたいなものになるのよ。
ペルセポネー
「熱狂状態」?
「熱狂状態」?
裁縫部
ええ——寝食を忘れて全身全霊でデザインに没頭し、周りの人のことは一切目に入らない。少しでも邪魔されると、すごく怒るの。そして、インスピレーションが湧くと、自分のアイデアを目の前のあらゆるものに描いてしまう……。
ええ——寝食を忘れて全身全霊でデザインに没頭し、周りの人のことは一切目に入らない。少しでも邪魔されると、すごく怒るの。そして、インスピレーションが湧くと、自分のアイデアを目の前のあらゆるものに描いてしまう……。
ペルセポネー
——去年、彼女が自分のデザインに満足できなかったことと、どんな関係があるの?
——去年、彼女が自分のデザインに満足できなかったことと、どんな関係があるの?
裁縫部
えっ……ああ、話してなかったね。去年、部長は自分だけのスペースがなかったから、裁縫部の部室の中で、私たちのような他の服を作っている部員と一緒にデザインしなければいけなかったの。
でも、部長はインスピレーションが湧くとすぐに「熱狂状態」になってしまうのよ。
その状態になると、部長は何も耳に入らなくなるし、すぐに部屋の中をめちゃくちゃにするから、そんなときは止めに入らないといけないの。
でも止めに入ると、せっかく生まれたインスピレーションが中断されてしまい、また最初から構想を練り直さないといけない。そしてまた「熱狂状態」になり、私たちが止めに入る。
そんなことを何度も繰り返していたから、結局、部長はいい加減に切り上げるしかなくて、なんとかぎりぎり及第点と思えるドレスをデザインしたの。
えっ……ああ、話してなかったね。去年、部長は自分だけのスペースがなかったから、裁縫部の部室の中で、私たちのような他の服を作っている部員と一緒にデザインしなければいけなかったの。
でも、部長はインスピレーションが湧くとすぐに「熱狂状態」になってしまうのよ。
その状態になると、部長は何も耳に入らなくなるし、すぐに部屋の中をめちゃくちゃにするから、そんなときは止めに入らないといけないの。
でも止めに入ると、せっかく生まれたインスピレーションが中断されてしまい、また最初から構想を練り直さないといけない。そしてまた「熱狂状態」になり、私たちが止めに入る。
そんなことを何度も繰り返していたから、結局、部長はいい加減に切り上げるしかなくて、なんとかぎりぎり及第点と思えるドレスをデザインしたの。
シィル
で、でも、去年のドレスは大人気だったって聞いたけど……。
で、でも、去年のドレスは大人気だったって聞いたけど……。
裁縫部の生徒
うーん……去年のドレスは確かによかったわ。私たち裁縫部の生徒も完璧だと思ったしね。でも、部長はいつも「あれは二流の作品にすぎない。来年は本当の傑作をデザインする!」って言っていたわ。
——それが、彼女が部長でいられる理由かもしれないわね。
……でも。今年の部長は自分でも完璧だと思える作品を考えついたのに、デザイン画がなくなってしまうなんて。本当に残念ね……。
うーん……去年のドレスは確かによかったわ。私たち裁縫部の生徒も完璧だと思ったしね。でも、部長はいつも「あれは二流の作品にすぎない。来年は本当の傑作をデザインする!」って言っていたわ。
——それが、彼女が部長でいられる理由かもしれないわね。
……でも。今年の部長は自分でも完璧だと思える作品を考えついたのに、デザイン画がなくなってしまうなんて。本当に残念ね……。
シィル
……うーん。
……うーん。
ペルセポネー
……なるほど。
……なるほど。
裁縫部の生徒
「銀の謎解き人」、今の話の中に、何か役に立ちそうなことはあった?
「銀の謎解き人」、今の話の中に、何か役に立ちそうなことはあった?
ペルセポネー
ええ……ぼんやりとした考えが浮かんできた。あとは確かめに行くだけよ。
本当にどうもありがとう。
ええ……ぼんやりとした考えが浮かんできた。あとは確かめに行くだけよ。
本当にどうもありがとう。
裁縫部の生徒
——本当?それならよかった。何としても部長のデザイン画を見つけ出してね!
——本当?それならよかった。何としても部長のデザイン画を見つけ出してね!
→模型部を見に行ってみる。
模型部の生徒
あなたたち、何か用?
模型部の生徒
あなたたち、何か用?
ペルセポネー
ミーミルのデザイン画紛失事件に関する手がかりがないか教えてもらいたいの。
ミーミルのデザイン画紛失事件に関する手がかりがないか教えてもらいたいの。
模型部の生徒
こうしよう。私たちの用意したゲームをクリアできたら教えてあげる!
フィールド内の恐竜の模型を選択すると、選択した恐竜は退場させられ、隣り合うマスの恐竜はそれまでの「登場」「退場」の状態が変化するよ~限られた回数内で、すべての恐竜を退場させられたらクリアだよ!
こうしよう。私たちの用意したゲームをクリアできたら教えてあげる!
フィールド内の恐竜の模型を選択すると、選択した恐竜は退場させられ、隣り合うマスの恐竜はそれまでの「登場」「退場」の状態が変化するよ~限られた回数内で、すべての恐竜を退場させられたらクリアだよ!
模型部の生徒
すごいね!あなたたちみたいに素早くクリアできる人なんてめったにいないよ!
すごいね!あなたたちみたいに素早くクリアできる人なんてめったにいないよ!
シィル
あ、あの……。
あ、あの……。
模型部の生徒
でも、あまり得意にならないでよ。このゲームにはもっと高い難易度もあるんだから——歴代の先輩たちが並々ならぬ苦労をして作りあげた「超高難易度テスト」が、数日後にお目見えする予定だよ!
でも、あまり得意にならないでよ。このゲームにはもっと高い難易度もあるんだから——歴代の先輩たちが並々ならぬ苦労をして作りあげた「超高難易度テスト」が、数日後にお目見えする予定だよ!
ペルセポネー
——ごめんなさい。本題に入っていいかしら?
——ごめんなさい。本題に入っていいかしら?
模型部の生徒
えっ?あっ、ああ、忘れる所だった——えっと、隣の裁縫部のミーミル部長が描いたデザイン画紛失の件について知りたいの?
えっ?あっ、ああ、忘れる所だった——えっと、隣の裁縫部のミーミル部長が描いたデザイン画紛失の件について知りたいの?
シィル
はい……。
はい……。
模型部の生徒
残念ながら、私たちもよく知らないの……。
でも、もしかしたら、隣の2つの部活の対立と関係しているんじゃないかしら?
残念ながら、私たちもよく知らないの……。
でも、もしかしたら、隣の2つの部活の対立と関係しているんじゃないかしら?
ペルセポネー
対立?
対立?
模型部の生徒
そう。裁縫部と金属加工部よ——ただ、部活の対立と言うと少し語弊があって、実際には2人の部長が対立してるのよ。
裁縫部のミーミル部長、そして金属加工部のアルベリッヒ部長、彼女たちはいつも廊下の真ん中——ちょうど私たちの部室の前でけんかしているの。
彼女たちのせいで、落ち着いて模型も作れないんだから、本当にいい迷惑よ……。
そう。裁縫部と金属加工部よ——ただ、部活の対立と言うと少し語弊があって、実際には2人の部長が対立してるのよ。
裁縫部のミーミル部長、そして金属加工部のアルベリッヒ部長、彼女たちはいつも廊下の真ん中——ちょうど私たちの部室の前でけんかしているの。
彼女たちのせいで、落ち着いて模型も作れないんだから、本当にいい迷惑よ……。
ペルセポネー
彼女たちが何についてけんかしているか、詳しく話してもらえる?
彼女たちが何についてけんかしているか、詳しく話してもらえる?
模型部の生徒
あまり詳しく聞いたことはないの——でも、大体のことは分かるよ。
アルベリッヒとミーミルは、ある鍛冶職人の家の出身みたい。でも、ミーミルは裁縫にのめり込んでしまって、アルベリッヒはそのことが気に入らなくて、ミーミルが裁縫部で活動を続けるのを止めようとしているそうよ……。
あっ、そうそう——そういえば昨日、アルベリッヒの声が聞こえたの。あのとき、私は壁際に模型を設置していて、彼女は私たちの部室の前を通単だけど、独り言のように「あいつ……いつもこんなことをするんだから……」みたいなことを言っていたのが聞こえたわ。
あまり詳しく聞いたことはないの——でも、大体のことは分かるよ。
アルベリッヒとミーミルは、ある鍛冶職人の家の出身みたい。でも、ミーミルは裁縫にのめり込んでしまって、アルベリッヒはそのことが気に入らなくて、ミーミルが裁縫部で活動を続けるのを止めようとしているそうよ……。
あっ、そうそう——そういえば昨日、アルベリッヒの声が聞こえたの。あのとき、私は壁際に模型を設置していて、彼女は私たちの部室の前を通単だけど、独り言のように「あいつ……いつもこんなことをするんだから……」みたいなことを言っていたのが聞こえたわ。
ペルセポネー
「あいつ……」?
「あいつ……」?
模型部の生徒
ええ。とにかく私が知っているのはそれだけよ。ねえ、ねえ、役に立つかしら?
ええ。とにかく私が知っているのはそれだけよ。ねえ、ねえ、役に立つかしら?
ペルセポネー
……もう少し考えてみないと分からないわ。でも、教えてくれてどうもありがとう。
……もう少し考えてみないと分からないわ。でも、教えてくれてどうもありがとう。
模型部の生徒
あら、どういたしまして!
あら、どういたしまして!
→金属加工部を見に行ってみる。
金属加工部の生徒
何か用かしら?
金属加工部の生徒
何か用かしら?
シィル
あの、隣の裁縫部のミーミルさんがデザイン画をなくしてしまったの。何か手がかりを知らない?
あの、隣の裁縫部のミーミルさんがデザイン画をなくしてしまったの。何か手がかりを知らない?
金属加工部の生徒
……ごめんなさい。ここは金属加工部よ。お隣さんのことはよく分からないわ。
……ごめんなさい。ここは金属加工部よ。お隣さんのことはよく分からないわ。
→「通話履歴」
シィル
学校の外からかかってきた通話履歴は……事件と何か関係があるんでしょうか?
シィル
学校の外からかかってきた通話履歴は……事件と何か関係があるんでしょうか?
ペルセポネー
これ以上の情報はないから、今のところ、何も分からないわ。
これ以上の情報はないから、今のところ、何も分からないわ。
→「浅緑色の布」
シィル
この布は不思議ですね。ソファの横の箱に挟まっていたんですけど、誰かがうっかり服の裾を引っかけて敗れてしまったみたいです……。
シィル
この布は不思議ですね。ソファの横の箱に挟まっていたんですけど、誰かがうっかり服の裾を引っかけて敗れてしまったみたいです……。
ペルセポネー
しかも、状態から察するに、最近になってひっかかったようね。
しかも、状態から察するに、最近になってひっかかったようね。
シィル
先輩……ということは、これって事件の重要な手がかりになるんじゃないですか!?
先輩……ということは、これって事件の重要な手がかりになるんじゃないですか!?
ペルセポネー
今の段階では断定できないわね。もっと情報が必要よ。
今の段階では断定できないわね。もっと情報が必要よ。
→ミーミルに報告する
シィル
ミーミルさんはシィルたちのことを待っているはず……。
まだ謎はたくさん残っていますが、先に彼女に報告してあげましょうか?
シィル
ミーミルさんはシィルたちのことを待っているはず……。
まだ謎はたくさん残っていますが、先に彼女に報告してあげましょうか?
ペルセポネー
それも当然の行動ね。行きましょう。
それも当然の行動ね。行きましょう。
シィル
はい!
はい!
ミーミル
どう?二人とも長いこと調べに行っていたけど、何か手がかりは見つかった?
どう?二人とも長いこと調べに行っていたけど、何か手がかりは見つかった?
シィル
少し見つかりましたが……役に立つかどうかは分からなくて……。
少し見つかりましたが……役に立つかどうかは分からなくて……。
ミーミル
それでも十分よ——そうだ、あなたたちの調査状況を知りたいの。どこまで進んでいるか教えてちょうだい。
それでも十分よ——そうだ、あなたたちの調査状況を知りたいの。どこまで進んでいるか教えてちょうだい。
シィル
うん……ミーミルさん——これを見て!
うん……ミーミルさん——これを見て!
ミーミルに手がかりを見せる
→「創立記念日に関する書類」、「固定電話の通話履歴」
ミーミル
えっ、これ……これって役に立つの?
→「創立記念日に関する書類」、「固定電話の通話履歴」
ミーミル
えっ、これ……これって役に立つの?
シィル
うっ、えっと……。
うっ、えっと……。
ミーミル
たしかに面白そうだけどさ……でも、デザイン画とどんな関係があるのよ!
たしかに面白そうだけどさ……でも、デザイン画とどんな関係があるのよ!
シィル
ご、ごめんなさい。他の物も見せるから——
ご、ごめんなさい。他の物も見せるから——
→「浅緑色の布」
ミーミル
あっ——これは!
ミーミル
あっ——これは!
シィル
ど、どうですか?ミーミルさんは役に立つと思いますか?
ど、どうですか?ミーミルさんは役に立つと思いますか?
ミーミル
これ……アルベリッヒのものみたい……。
役には立つわね。ちょっと思い浮かんだことがあるの……。
これ……アルベリッヒのものみたい……。
役には立つわね。ちょっと思い浮かんだことがあるの……。
シィル
何が思い浮かんだのでしょうか?
何が思い浮かんだのでしょうか?
ミーミル
彼女は金属加工部の……。
ごめんなさい、ちょっと席を外すわね。
デザイン画を盗んだ犯人の可能性があるヤツが頭に浮かんだの。今から彼女に会いに行くわ。
スムーズにいけば、依頼もこれで片付くはずよ。
彼女は金属加工部の……。
ごめんなさい、ちょっと席を外すわね。
デザイン画を盗んだ犯人の可能性があるヤツが頭に浮かんだの。今から彼女に会いに行くわ。
スムーズにいけば、依頼もこれで片付くはずよ。
シィル
あっ……ミ、ミーミルさ——
あっ……ミ、ミーミルさ——
ペルセポネー
すたすたと歩いて行った。明確な容疑者が浮かんでいるみたいね。
すたすたと歩いて行った。明確な容疑者が浮かんでいるみたいね。
シィル
うーん……「犯人」って言ってましたけど、まさかミーミルさんはその「アルベリッヒ」という人がデザイン画を盗んだと確信しているんでしょうか?
うーん……「犯人」って言ってましたけど、まさかミーミルさんはその「アルベリッヒ」という人がデザイン画を盗んだと確信しているんでしょうか?
ペルセポネー
……少なくとも、今はまだ分からないわね。
それに、今のところ、まだ真相は水面から顔を出していないわ——推理を続けないとね。
行きましょう。引き続き真相を探るわよ。
……少なくとも、今はまだ分からないわね。
それに、今のところ、まだ真相は水面から顔を出していないわ——推理を続けないとね。
行きましょう。引き続き真相を探るわよ。
→再び生徒会の生徒に聞く
シィル
生徒会のアオイさんは何かしら情報を持っている気がします。
……また自習室に行ってみますか?
シィル
生徒会のアオイさんは何かしら情報を持っている気がします。
……また自習室に行ってみますか?
ペルセポネー
まあ、いいわ。行ってみましょう。
まあ、いいわ。行ってみましょう。
シィル
……ア、アオイさん……。
……ア、アオイさん……。
アオイ
シィルさん、何か困ったことでもありましたか?
シィルさん、何か困ったことでもありましたか?
→事件に関することを聞く
シィル
アオイさん、デザイン画がなくなった事件について、何か手がかりとなるようなことを知っていますか?
シィル
アオイさん、デザイン画がなくなった事件について、何か手がかりとなるようなことを知っていますか?
アオイ
ごめんなさい。私たち生徒会が知っていることは、きっとミーミルさんよりも少ないと思いますよ。何しろ当事者はミーミルさんですからね。
ごめんなさい。私たち生徒会が知っていることは、きっとミーミルさんよりも少ないと思いますよ。何しろ当事者はミーミルさんですからね。
シィル
そうですか……。
そうですか……。
ペルセポネー
それじゃあ、昨日のことで、他に何か思い出したことはない?
それじゃあ、昨日のことで、他に何か思い出したことはない?
アオイ
他に思い出したこと?ペルセポネー先輩は、何についておっしゃっているのでしょうか?
他に思い出したこと?ペルセポネー先輩は、何についておっしゃっているのでしょうか?
ペルセポネー
事件当日に起きたこと、気になったこと——今回の事件とはまったく関係なさそうな事でもいいから、話してみて。
事件当日に起きたこと、気になったこと——今回の事件とはまったく関係なさそうな事でもいいから、話してみて。
アオイ
気になったこと……。
そう言われると、あるような気がしてきました——昨日の午後、脚立を運びながら、この校舎の前を通ったとき、紫色の人影を見かけたような気がします……。
気になったこと……。
そう言われると、あるような気がしてきました——昨日の午後、脚立を運びながら、この校舎の前を通ったとき、紫色の人影を見かけたような気がします……。
ペルセポネー
紫色の人影?
紫色の人影?
アオイ
そうです。背が低くて、私たちと同じ中等部の生徒のようでした。でも一瞬しか見えなかったので、彼女が誰なのかは分かりません。
そうです。背が低くて、私たちと同じ中等部の生徒のようでした。でも一瞬しか見えなかったので、彼女が誰なのかは分かりません。
シィル
……あっ、それは真夏ちゃんかもしれない!
真夏ちゃんは紫色の服が好きで、中等部の生徒なんです。この前、週末に一緒に遊ぼうって誘ってくれたんです……真夏ちゃんはシィルに会いに来てくれたんでしょうか?
……あっ、それは真夏ちゃんかもしれない!
真夏ちゃんは紫色の服が好きで、中等部の生徒なんです。この前、週末に一緒に遊ぼうって誘ってくれたんです……真夏ちゃんはシィルに会いに来てくれたんでしょうか?
ペルセポネー
……。とりあえず、その情報も記録しておきましょう。
……。とりあえず、その情報も記録しておきましょう。
→生徒会の近況を尋ねる
シィル
あの生徒会事務室はずっと閉まったままみたいだけど……。
シィル
あの生徒会事務室はずっと閉まったままみたいだけど……。
アオイ
あの事務室はもともとミョルニル副会長が使っていました。ですが最近、ミョルニル副会長は病気で入院してしまったので、今は空いているんです。
はぁ……そもそも、今回の創立記念式典もミョルニル副会長がいろいろな仕事を担っていたのですが、彼女が病気で倒れた今、山のような雑務が私たちに降りかかってきているんですよ……。
戦神無双会長がいますが、いろいろと漏れが多くて。私たち生徒会はこの1カ月、想定外のトラブル対応ばかりで、それぞれの自習時間がなくなってしまうほどだったんです。
幸い、そうした山積みの問題もほぼ片付いてきたので、今日は数学の教科書を読む時間がとれて、リラックスできました。
あの事務室はもともとミョルニル副会長が使っていました。ですが最近、ミョルニル副会長は病気で入院してしまったので、今は空いているんです。
はぁ……そもそも、今回の創立記念式典もミョルニル副会長がいろいろな仕事を担っていたのですが、彼女が病気で倒れた今、山のような雑務が私たちに降りかかってきているんですよ……。
戦神無双会長がいますが、いろいろと漏れが多くて。私たち生徒会はこの1カ月、想定外のトラブル対応ばかりで、それぞれの自習時間がなくなってしまうほどだったんです。
幸い、そうした山積みの問題もほぼ片付いてきたので、今日は数学の教科書を読む時間がとれて、リラックスできました。
→手がかりを分析する
→「通話履歴」
シィル
生徒会事務室に学校の外からかかってきた電話は……事件と何か関係があるんでしょうか?
→「通話履歴」
シィル
生徒会事務室に学校の外からかかってきた電話は……事件と何か関係があるんでしょうか?
ペルセポネー
何か手がかりを思いついたの?
何か手がかりを思いついたの?
シィル
え、えーっと、そうです……ね。もしかすると……。
「生徒会の近況」
え、えーっと、そうです……ね。もしかすると……。
「生徒会の近況」
ペルセポネー
そうよ。生徒会の生徒の話によれば、この事務室はもともとミョルニルのものだったけど、彼女は病気で入院してしまったの。
だから、この通話履歴はミョルニルにかけてきたものでしょうね。
そうよ。生徒会の生徒の話によれば、この事務室はもともとミョルニルのものだったけど、彼女は病気で入院してしまったの。
だから、この通話履歴はミョルニルにかけてきたものでしょうね。
シィル
ミョルニル先輩に……でも、結局ミョルニル先輩が出ることはなかった……。
ミョルニル先輩に……でも、結局ミョルニル先輩が出ることはなかった……。
ペルセポネー
——そのとき、事務室の中にいたのはミーミルだった。
たぶん……その時、ミーミルはデザイン画の構想に没頭していて、周りのことにはまったく気付いていなかったでしょうね。
——そのとき、事務室の中にいたのはミーミルだった。
たぶん……その時、ミーミルはデザイン画の構想に没頭していて、周りのことにはまったく気付いていなかったでしょうね。
→「浅緑色の布」
シィル
ミーミルさんが急に言っちゃった……この浅緑色の布で何かを思い出したみたいですね——
シィル
ミーミルさんが急に言っちゃった……この浅緑色の布で何かを思い出したみたいですね——
ペルセポネー
その浅緑色の布は、事件と関係しているのかもしれないわね。
その浅緑色の布は、事件と関係しているのかもしれないわね。
シィル
関係している!?せ、先輩、それってつまり、この布の持ち主がデザイン画を持ち去った犯人ということですか!?
関係している!?せ、先輩、それってつまり、この布の持ち主がデザイン画を持ち去った犯人ということですか!?
ペルセポネー
……今のところ、この布の持ち主が事件に関係している可能性がある、くらいのことしか言えないわ。それ以上のことはもっと調べてみないと。でも、ミーミルが言っていた「金属加工部」は……。
2階の金属加工部に行って聞いてみましょう。今度は今度はもっと明確な目標があるから、何か役に立つ手がかりが得られるかもしれないわ。
……今のところ、この布の持ち主が事件に関係している可能性がある、くらいのことしか言えないわ。それ以上のことはもっと調べてみないと。でも、ミーミルが言っていた「金属加工部」は……。
2階の金属加工部に行って聞いてみましょう。今度は今度はもっと明確な目標があるから、何か役に立つ手がかりが得られるかもしれないわ。
金属加工部の生徒
あなたたちは……。
あなたたちは……。
これを見たことはある?
→浅緑色の布を見せる
→浅緑色の布を見せる
金属加工部の生徒
あれ……その布、私たちの部長が身につけているものに似ているけど?
あれ……その布、私たちの部長が身につけているものに似ているけど?
シィル
あなたたちのぶ、部長?
あなたたちのぶ、部長?
金属加工部の生徒
ええ。私たちの部長——アルベリッヒよ。
彼女はミーミル部長のお姉さんなの。知らないの?
ええ。私たちの部長——アルベリッヒよ。
彼女はミーミル部長のお姉さんなの。知らないの?
シィル
!?
!?
ペルセポネー
……それは知らなかったわ。他のことも少し教えてもらえないかしら?
……それは知らなかったわ。他のことも少し教えてもらえないかしら?
金属加工部の生徒
その……これは部長の過程の問題だし、他人のプライベートなことを話すのはよくないから——でも、1つはっきり言えるのは、その緑色の布が部長の来ている服の裾に似ているってことよ。
あなたたちはミーミル部長に依頼されたんでしょ?それなら、ミーミル部長に直接聞けばいいじゃない!
その……これは部長の過程の問題だし、他人のプライベートなことを話すのはよくないから——でも、1つはっきり言えるのは、その緑色の布が部長の来ている服の裾に似ているってことよ。
あなたたちはミーミル部長に依頼されたんでしょ?それなら、ミーミル部長に直接聞けばいいじゃない!
シィル
それが……ミーミルさんに布を見せたら、急にどこかへ行ってしまったの。
それが……ミーミルさんに布を見せたら、急にどこかへ行ってしまったの。
金属加工部の生徒
あっ……そうだったの……
あっ……そうだったの……
ペルセポネー
あなた、これに関する手がかりをもっと知っているんじゃない?
あなた、これに関する手がかりをもっと知っているんじゃない?
金属加工部
えっと、先にその布をどこで見つけたか聞いてもいいかしら?
えっと、先にその布をどこで見つけたか聞いてもいいかしら?
シィル
生徒会事務室だけど……。
生徒会事務室だけど……。
ペルセポネー
ミーミルがデザイン画の構想を練っていた事務者よ。事務室の段ボール箱の縁でこの布を見つけたの。
ミーミルがデザイン画の構想を練っていた事務者よ。事務室の段ボール箱の縁でこの布を見つけたの。
金属加工部の生徒
上の階の生徒会事務室……。
はぁ、いいわ。
実は昨日、大体お昼くらいに、アルベリッヒ部長も学校に来たの。
そのとき、部長は金属加工部の部室に長居することなく、しばらくして出ていったわ。
でも……何かおかしいような気がして、部長が出ていくところを見ていたのよ。そしたら、部長は部室から出た後、上の階の方へ歩いていったわ……。
上の階の生徒会事務室……。
はぁ、いいわ。
実は昨日、大体お昼くらいに、アルベリッヒ部長も学校に来たの。
そのとき、部長は金属加工部の部室に長居することなく、しばらくして出ていったわ。
でも……何かおかしいような気がして、部長が出ていくところを見ていたのよ。そしたら、部長は部室から出た後、上の階の方へ歩いていったわ……。
シィル
そ、それじゃあ——
そ、それじゃあ——
金属加工部の生徒
……私も一体どういうことか分からないわ。
……私も一体どういうことか分からないわ。
ペルセポネー
ありがとう。あなたの情報はとても役に立つわ。
ありがとう。あなたの情報はとても役に立つわ。
ペルセポネー
得られる手がかりは、これくらいのようね。
得られる手がかりは、これくらいのようね。
シィル
……先輩、真相が分かったんですか?
……先輩、真相が分かったんですか?
ペルセポネー
頭の中では事件のパズルが完成しているわ。ここまで来たら、あとは最後の行動を残すのみよ。
どう?シィル、あなたは何か推測できている?
頭の中では事件のパズルが完成しているわ。ここまで来たら、あとは最後の行動を残すのみよ。
どう?シィル、あなたは何か推測できている?
シィル
シ、シィルは……。
今のところ、ミーミルさんのお姉さんの可能性があると思います……でも、でも……他の生徒を疑うなんて……。
シ、シィルは……。
今のところ、ミーミルさんのお姉さんの可能性があると思います……でも、でも……他の生徒を疑うなんて……。
ペルセポネー
……いずれにしても、真相はたった1つよ。
さあ、今回の事件の幕引きよ。
……いずれにしても、真相はたった1つよ。
さあ、今回の事件の幕引きよ。