ひょんなことから女の子
ちぎりパン(バニラチョコ)1
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488 名前: Ego ◆iqP3HuSAqU [眠いです。] 投稿日: 2006/09/18(月) 23:29:42.85 ID:ShcRaKSo0
蒼井そら…………もとい青い空。そこを彩るかのように白い雲が浮かんでいる。太陽の
光が眩しい。今日という日は本当にいい天気だ。都会というほどではなく、田舎というほ
どでもない。そんな土地だから川の水も結構キレイで気持ちがいい。しかし、橋の上を歩
くオレの心は曇りっぱなしだった。
オレは先週、会社をやめた。高校を出て、就職して、まだ半年も経っていないのに。上
司に恵まれなかったし、仕事も思ったよりキツかった。だからやめた。フリーターだって
食っていける。それで25くらいの時にちゃんと就職すればいいんだ。所謂、自分探しっ
てやつだな。しかし、世の中甘くないものだ。なかなか良いバイトが見つからない。見つ
けたと思ったら、『もう決まったから』だと。夢を見させるんじゃねえ。そんなわけで現
在無職。どうしようもないダメ人間に成り果てている。
バイトを断られ、何をする気力もない。橋の端の自販機でジュースを買う。一気に飲み
干す。まずくても関係ない。空き缶をカゴに投げ入れる。すると、ドコからか声がした。
「いただきマンモス!」
なんだいきなり? 声のする方を見ると、バイクに乗った男がギターを持っていた。基
地外か。しかし、『いただきマンモス』はないだろ。第一、お前は何をいただく気なんだ
何を。…………ん? アレ、ベスパか? 既視感。なんでこんなぶっとんだ光景に既視感
なんて覚えてるんだ?
「…………あ」
気付いた時にはもう手遅れだった。オレは頭に強い衝撃を受け、気を失った。
蒼井そら…………もとい青い空。そこを彩るかのように白い雲が浮かんでいる。太陽の
光が眩しい。今日という日は本当にいい天気だ。都会というほどではなく、田舎というほ
どでもない。そんな土地だから川の水も結構キレイで気持ちがいい。しかし、橋の上を歩
くオレの心は曇りっぱなしだった。
オレは先週、会社をやめた。高校を出て、就職して、まだ半年も経っていないのに。上
司に恵まれなかったし、仕事も思ったよりキツかった。だからやめた。フリーターだって
食っていける。それで25くらいの時にちゃんと就職すればいいんだ。所謂、自分探しっ
てやつだな。しかし、世の中甘くないものだ。なかなか良いバイトが見つからない。見つ
けたと思ったら、『もう決まったから』だと。夢を見させるんじゃねえ。そんなわけで現
在無職。どうしようもないダメ人間に成り果てている。
バイトを断られ、何をする気力もない。橋の端の自販機でジュースを買う。一気に飲み
干す。まずくても関係ない。空き缶をカゴに投げ入れる。すると、ドコからか声がした。
「いただきマンモス!」
なんだいきなり? 声のする方を見ると、バイクに乗った男がギターを持っていた。基
地外か。しかし、『いただきマンモス』はないだろ。第一、お前は何をいただく気なんだ
何を。…………ん? アレ、ベスパか? 既視感。なんでこんなぶっとんだ光景に既視感
なんて覚えてるんだ?
「…………あ」
気付いた時にはもう手遅れだった。オレは頭に強い衝撃を受け、気を失った。
490 名前: Ego ◆iqP3HuSAqU [新シリーズです。] 投稿日: 2006/09/18(月) 23:30:57.92 ID:ShcRaKSo0
「んんっ…………」
「……あ、気がついた?」
誰かの声がする。多分知らない声。誰だろう? ……それにしても頭が痛いな。何して
たんだっけ? それにここはドコだ?
「大丈夫? 起きられる?」
目を開けて声の主を見る。…………見たことあるようなないような、そんなヤツだ。だ
が、場所はバッチリわかる。オレの部屋だ。……なんで知らないヤツがいるんだ?
「ちょっと強くやり過ぎちゃったみたいでさ、なかなか起きないから部屋に運んだんだ」
「強くやり過ぎた……?」
なんのことだ? 思い出せ。思い出せ。思い出せ。
その時、男のそばに立て掛けられたギターが目に入った。
「…………あー!!? お前、オレを殴ったヤツ!!!」
「気付くの遅い」
「いや、てゆーかなんでオレの部屋にいんの?」
「ああ。今日から同棲するからヨロシク」
「……はぁ?」
「とりあえず自分の身体見てみたら?」
言われた通り自分の身体を見てみる。……別に普通だ。痩せ型だが、出るところは出て
引っ込むところは引っ込んでいる丸みを帯びたライン。胸はBカップだろうか。とにかく
普通の、ドコにでもいる日本人女性の身体そのものだ。…………女性の?
「えええええぇぇぇ!!!??」
「やっと気付いた?」
「…………お前が殴ったせいか?」
「確かにストーキングして、殴って、部屋に入り込んだけど、原因は別だよ」
「……サラッとスゴイこと言ったな」
「あの自販機でジュースを買う習慣と新発売を試さずにいられない習性を利用しただけ」
…………ん?
「殴ったのはシチュエーション的な理由で、原因はジュースのほう」
「結局お前じゃねえか……!!!」
「んんっ…………」
「……あ、気がついた?」
誰かの声がする。多分知らない声。誰だろう? ……それにしても頭が痛いな。何して
たんだっけ? それにここはドコだ?
「大丈夫? 起きられる?」
目を開けて声の主を見る。…………見たことあるようなないような、そんなヤツだ。だ
が、場所はバッチリわかる。オレの部屋だ。……なんで知らないヤツがいるんだ?
「ちょっと強くやり過ぎちゃったみたいでさ、なかなか起きないから部屋に運んだんだ」
「強くやり過ぎた……?」
なんのことだ? 思い出せ。思い出せ。思い出せ。
その時、男のそばに立て掛けられたギターが目に入った。
「…………あー!!? お前、オレを殴ったヤツ!!!」
「気付くの遅い」
「いや、てゆーかなんでオレの部屋にいんの?」
「ああ。今日から同棲するからヨロシク」
「……はぁ?」
「とりあえず自分の身体見てみたら?」
言われた通り自分の身体を見てみる。……別に普通だ。痩せ型だが、出るところは出て
引っ込むところは引っ込んでいる丸みを帯びたライン。胸はBカップだろうか。とにかく
普通の、ドコにでもいる日本人女性の身体そのものだ。…………女性の?
「えええええぇぇぇ!!!??」
「やっと気付いた?」
「…………お前が殴ったせいか?」
「確かにストーキングして、殴って、部屋に入り込んだけど、原因は別だよ」
「……サラッとスゴイこと言ったな」
「あの自販機でジュースを買う習慣と新発売を試さずにいられない習性を利用しただけ」
…………ん?
「殴ったのはシチュエーション的な理由で、原因はジュースのほう」
「結局お前じゃねえか……!!!」
491 名前: Ego ◆iqP3HuSAqU [どうなるか分かりません。] 投稿日: 2006/09/18(月) 23:32:35.51 ID:ShcRaKSo0
「ま、まあ聞いてくれ。キミ、無職だろ?」
「……なんのことかな?」
「ストーカーナメんな。でさ、キミを雇いたいわけよ」
「…………雇う?」
「ああ。俺ボンボンだからさ、キミにメイドになって欲しいわけよ」
「マジで言ってんの?」
「大マジ」
「具体的には?」
「基本的に休みなし。仕事は料理・掃除・洗濯等。給料は月収三十万」
仕事と給料には別段文句ないが…………休みなしはツライ。
「ってゆーか、俺と一緒に暮らしてくれるだけでいいから。もちろん敬語とかいらない」
「ってゆーか、オレ、大した料理出来ないぞ」
「だからさ、同棲してくれるだけでいいんだってば。俺の彼女になってください」
「……それはさ、仕事サボっても良いワケ?」
「彼女なんだから強制はしないよ。それと空いた時間は好きにしてくれて構わない」
これはひょっとしてなかなかおいしい仕事なんじゃないか? 条件も悪くないし楽だし
金も良い。彼女とか同棲とか、響きは悪いが仕事には関係ないし。
「…………やります」
「…………ホント?」
「ホントだよ。……彼女=性欲のはけ口じゃないんだろうな?」
「んなわけないじゃん。大丈夫、手は出さないから」
「ならやる」
「契約成立だな」
「ま、まあ聞いてくれ。キミ、無職だろ?」
「……なんのことかな?」
「ストーカーナメんな。でさ、キミを雇いたいわけよ」
「…………雇う?」
「ああ。俺ボンボンだからさ、キミにメイドになって欲しいわけよ」
「マジで言ってんの?」
「大マジ」
「具体的には?」
「基本的に休みなし。仕事は料理・掃除・洗濯等。給料は月収三十万」
仕事と給料には別段文句ないが…………休みなしはツライ。
「ってゆーか、俺と一緒に暮らしてくれるだけでいいから。もちろん敬語とかいらない」
「ってゆーか、オレ、大した料理出来ないぞ」
「だからさ、同棲してくれるだけでいいんだってば。俺の彼女になってください」
「……それはさ、仕事サボっても良いワケ?」
「彼女なんだから強制はしないよ。それと空いた時間は好きにしてくれて構わない」
これはひょっとしてなかなかおいしい仕事なんじゃないか? 条件も悪くないし楽だし
金も良い。彼女とか同棲とか、響きは悪いが仕事には関係ないし。
「…………やります」
「…………ホント?」
「ホントだよ。……彼女=性欲のはけ口じゃないんだろうな?」
「んなわけないじゃん。大丈夫、手は出さないから」
「ならやる」
「契約成立だな」
こうしてオレとコイツの同棲生活がスタートした。