戒心のクウロ

「死はすぐにやってくる。俺は……ずっと必死だ」

登場話

番外編 特別書き下ろしSS

  • 『魔眼』
    (KADOKAWAラノベ横断企画 スペシャルSSでおうち時間を楽しもう!)*1

略歴

  • 読み:かいしんのクウロ
  • 種族:小人(レプラコーン)

CV - 伊瀬茉莉也
諜報ギルドの英雄と呼ばれた小人(レプラコーン)

常人を超える五感に直感、熱知覚・磁気覚、共感覚といった例外の超感覚を、全て持ち合わせている。
――しかし、その力は失われつつあり、自身も奪い続ける人生に摩耗している。

人物

冷静沈着であり、慎重に物事を見て行動することが出来る。
かつて所属していた諜報ギルドを脱退した反動からか平穏な人生を送ることを渇望しており、それを乱す者はかつての組織の流儀に則り、凄惨な報復を行う冷酷な一面も備えている。

外見

小人(レプラコーン)特有の少年じみた顔立ちと体躯。
焦茶色のコート。鳥打帽の陰から覗く昏く碧い瞳。
コートの内側には、暗殺に使用する折りたたみ式の弩が仕込まれている。

+ 書籍版Ⅶ以降ネタバレ
焦茶色のコートの下の顔面や手足には、乱雑に包帯が巻き付けられている。


能力

全知の天眼

生まれつき常人を遙かに上回る特別な感覚を有している。
それは視覚や聴覚と言った五感はもちろんのこと、熱知覚や磁気覚、共感覚など常人には認識すること自体叶わない感覚を、全て同時に持ち合わせている。
それはすなわち、この世界の全てを知覚している事と同義である。
人はこの神の如き超感覚を天眼と呼び、クウロ自身も、その特別な才能を誇りに思っている。

彼はかつて、地上最大の諜報ギルド“黒曜の瞳“に所属しており、
天眼を駆使して歴史の裏で暗躍した影の英雄である。
彼は小人(レプラコーン)特有の小柄の肉体を活かした潜入や隠密行動を得意としており、時にはコートの内側に仕込まれた折りたたみ式の弩を用いた暗殺も行う。*2
そしてこれら全ては、天眼という超感覚を使用することで、安全な潜入ルートを確保する事ができ、相手が認識し得ない方向から致死の一射を放つ事ができる。

しかし彼は様々な任務をこなしていく中、奪い続ける人生に心が徐々に摩耗し、やがて天眼の力が弱体化してしまう。
それを積み重ねていく中でついには組織を離反。現在は偶然出会った彷いのキュネーと共に探偵業に勤しんでいたのだが……。



+ 「大丈夫だよ」キュネーは再びそれを言った。(ネタバレ有り)
「__これでいい」

「願いは、叶った」

それは生物種の限界を超えた知覚によって、遍く世界を認識することができる。
それは対象の五感までをも見通し、致死の一点を認識し穿つ精度を備えている。
それは万度の経験を凌駕する直感で、自身すら知らぬ最善を選ぶ能力を持つ。
全知の中にありながら自らの意思にて未来を選ぶ、天眼の担い手である。

+ アニメ版
それは生物種の限界を超えた知覚によって、遍く世界を認識することができる。
それは対象の五感までを見通し、致死の一点を認識し穿つ精度を備えている。
それは万度の経験を凌駕する直感で、自身すら知らぬ最善を選ぶ能力を持つ。
全知の中にありながら自らの意思にて未来を選ぶ、天眼の担い手である―――。

  • クラス:予見者(シアー)


未来観測

かつて彼は天眼により各勢力がいずれ新たな時代に向けて王国を脅かす脅威を排除するであろうことを予見した。
生き延びるために本能が選択した行動こそが、天眼が失われたと自分自身さえをも騙し、信じ込ませることであった。
ゆえに彼には最初から見えていた。遍く全ての世界が、色鮮やかに。

そして天眼には、クウロ自身にさえ認識できなかった力が眠っていた。
それは感覚の全てを研ぎ澄ませ、そこから得られる様々な情報を解析しそれを元に演算することで、やがてこの先訪れる未来の事象を観測する事ができる。*3
つまり弱体化したと思っていた天眼は、むしろ未来すらも見通すことができる、所謂未来視へと昇華していたのであった。
しかもただ未来が見えるだけではない。
その未来が最悪の結末に直面した場合、前述のような自身すらも把握出来ていない直感と判断によってこれから起きる未来を変え、その困難を乗り越えた先にある、最善の未来を勝ち取ることができる。

それこそが彼の持つ、全てを「知る(見る)」天眼の真の能力である。




余談

黒曜の瞳の構成員であった頃、彼は「天眼」のクウロであった。
恐らくは組織から抜けた際に二つ目の名を変えたものと思われる。


「矢の射出音が海の波音の周波数と完全に一致するタイミングで射て、その射出音を消す」
「小屋という移動範囲が限定された空間内で12人からなる相手全ての死角となる場所に滑り込んで身を隠す」

等の常軌を逸した「魔眼(天眼)」による能力の片鱗を覗かせている。
さらに明言はされていないが、彼ならば天使の存在を感知できる可能性さえあるらしい。

(返事こそしていないものの)キュネーとはいい仲に見えることもあり書籍版からの登場にも関わらず読者人気が高い。「どうにか生き残って欲しい」「幸せに暮らして欲しい」との声も多いが、最悪の組織に追われる彼に安息の地はあるのか…。



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  • 十六修羅(書籍)
  • 黒曜の瞳
  • 書籍版登場人物
最終更新:2025年04月26日 03:48

*1 注:現在リンク切れ、非公開状態?

*2 矢は深獣(クラーケン)の髭を使用している。空気抵抗が小さく、射出音がないことから黒曜の瞳時代から愛用しており、組織を抜けた後も好んで使っている。

*3 しかも無意識かつ完全自動というオマケ付き。