(分類別・あいうえお順)
【閲覧上の注意】 ネタバレが各所に存在します。反転や収納等されている部分は特に注意して閲覧をお願いします。
【刀剣】
剣、刀、ナイフに類する武器。
魔剣に関しては別項目に分類。
あ行
アルスの短剣
アルバートの投げナイフ
あるばーとのなげないふ。
客人、
五月雨のアルバートが使用する無数の投げナイフ。
彼はこのナイフを口元まで覆う黒い外套の内側に無数に仕込んでいたようである。
アンテルの長剣
あんてるのちょうけん。
黄都二十九官第二十八卿、
整列のアンテルが背負子の
ような装備に無数に積載する長剣。
詞術詠唱中では「ジャウェドの剣」と呼称しており、本質的には絶対なるロスクレイの援護に使用しているものと同一だと思われる。
+
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書籍版Ⅷネタバレ |
彼はこの無数の長剣を直接は使用せず、力術を介して自在に展開・旋回・射出していた。
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森人の奴隷の刺突剣
えるふのどれいのしとつけん。
かつて黄都二十九官第五卿であった
異相の冊のイリオルデが引き連れていた四人の森人の奴隷の女が所持していた武器。
劇中では「射出式の刺突剣」と描写されていた。恐らくは仕掛けで刃を飛ばすものか、あるいは抜刀すると刃が伸びるものであると思われる。
大鬼の傭兵の剣
おーがのようへいのけん。
書籍版Ⅲにて、オカフ自由都市の大鬼の傭兵が帯びていた、短いが盾のごとく分厚い刃を持つ剣。
オゾネズマの手術刀
おぞねずまのしゅじゅつとう。
混獣の医師、
移り気なオゾネズマの手術刀。
明確な描写はないが『銀色の輝きの物理医療用の刃』ということなのでメスであると思われる。
ただし、『短刀』とも表現され、攻撃性能も描写からすると相当高い
こと、また書籍Ⅵでは投擲された円月輪を縫い留めているため、かなり大型である可能性がある。
地面から工術で無数に精製することで調達し、戦闘時には巨大な体腔内に無数に収納しているようである。
本来の用途の他、無数の腕による近接斬撃、長距離から狙撃じみた投擲で対象を十字に裂いて殺害したり、中距離からの同時投擲で機銃掃射じみた威力を発揮したりすることが可能。
また、書籍版Ⅳの六合上覧試合時には
鉗子も使用している。
か行
カニーヤの剣
かにーやのけん。
旧王国主義者、
摘果のカニーヤの操る、肉厚の包丁の如き剣。
劇中では巨大な鉈とも表現されている。
ギザの双剣
ぎざのそうけん。
ギルド“日の大樹”副首領、
翼剣のギザが使う、二振りの片手剣。
ギルネスの剣
ぎるねすのけん。
+
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数打ちの両手剣。 |
鉄張りの柄の、数打ちの両手剣。
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果物ナイフ
くだものないふ。
どこの家にもあるような、ありふれた果物ナイフ。
+
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書籍版Ⅷネタバレ |
そんなどこにでもある品物でも、 逸脱の剣豪の手にかかれば必殺の刃に化ける。
本人曰く「適当に投げた」らしいが、空中で防御に割って入った長剣二本を易々と切断し、最終的に防御した剣身に半ばまで突き刺さった。
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さ行
-
+
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書籍版Ⅷ超重大ネタバレ注意 |
絶壊の剣
ぜっかいのけん。
工術で壊すための虚ろな存在。詞術詠唱中においては「アルテの剣」と呼称していた。
その詳しい詳細は書籍版Ⅷにて描かれている。
一問一答によれば、相応に質の良い剣であったようだ。運用上の理由により、製造元が露見しない特注品であった可能性が高いらしい。
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た行
タレンの愛剣
たれんのあいけん。
かつての黄都二十九官第二十三将、現リチア新公国の主、魔王自称者、
警めのタレンが愛用した剣。
常時腰に吊っており、書籍版イラストからすると片刃のサーベルのような両手剣。
な行
ナガンの練習剣
ながんのれんしゅうけん。
ナガン市の探索士養成校にて使用されている、練習用の刀剣。刀に酷似した片刃の形状をしている。
ナガンの養成校が軍学校ではないため製造技術が低く、最低限の剣の振り方を覚える程度の軽量な剣。
言ってしまえばなまくらであり、人を斬って斬れなくはないが一人斬った時点で使い物にならなくなり、
砂人のようにある程度の硬質な表面で覆われている対象はまともに刃が通らない様な代物である。
――そんななまくらで
柳の剣のソウジロウは、刃の通らぬはずの
機魔の装甲を斬り、史上最大の
迷宮機魔を斬り、
竜鱗に次ぐ硬度を誇る鉱物を斬っていたわけである。
は行
ヒグアレの短剣
ひぐあれのたんけん。
根獣の傭兵、
海たるヒグアレの所持する刀剣群。
その総数四十二本。これまでの剣闘にて獲得した戦利品で、イラストやコミカライズ版では統一性のない複数種類の刀剣類を操る様子が見て取れる。
その全てに根獣の猛毒が染み込んでおり、その全てを同時自在精密に操ることが可能。
また、持ち主の手を離れてもその刀身の猛毒はかなりの期間効果を発揮し続ける。
ヒャクライの直剣
ヒルカの両手剣
ひるかのりょうてけん。
オカフ自由都市の傭兵、
影隻のヒルカが両の腰に一本ずつ佩く、長大な両手剣。
ベルカの鉈
べるかのなた。
かつて本物の魔王に挑んだ
巨人の英雄、
裂震のベルカが振るう巨大な鉈。
ヘルドの大剣
へるどのたいけん。
番外編
「深獣の修羅」に登場する
露頭のヘルドが所持する大剣。
大剣の域を逸脱した巨剣で、全長は4ⅿにも及び常軌を逸した分厚い刃を有している。鋒がなく、両方に柄がありどちらを掴んでも持ち上げられるような構造を持つ。
さらに材質は超常の鉱物「
星深瀝鋼」であり、そのせいもあって非常に重く、大人六人がかりでも持ち上がらないほどである。
ま行
ミリュウの刺突剣
みりゅうのしとつけん。
オカフ自由都市の傭兵、
麻の雫のミリュウがベルトに吊る得物。
何の変哲もない刺突剣だが、剣呑な機械仕掛けや重量武器が跋扈するオカフにおいては逆に異様な武器であった。
モリオの短剣
もりおのたんけん。
客人、オカフ自由都市の主、
哨のモリオが振るうという短剣。
現状詳細は不明だが、モリオの出自からすると恐らくは大型の軍用ナイフか、短めの軍刀の様な形状の刀剣であると思われる。
や行
_
+
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書籍版Ⅷ超重大ネタバレ注意 |
柳の剣のソウジロウ
文字通りの片手で、ただ人を斬る。逸脱の“客人”にとって、それのいかに容易いことか。
あらゆる刀剣を、誰よりも使いこなすことができる。
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ユウゴの短刀
ゆうごのたんとう。
最初の一行の一人、
移り馘剣のユウゴが自在に操る短刀。
数々の異界に伝わりし闇の技を繰り出す武器。斬撃も投擲も可能な、恐らくは忍者刀か
苦無であると思われる。
ユカの短刀
ゆかのたんとう。
黄都二十九官第十四将、
光暈牢のユカが迅速の手並みで振るう、湾曲した短刀。
アニメでは、日本刀のようなしつらえの二刀を左右の腰に一振りずつ差していた。
ら行
ラグレクスの巨剣
ルックの曲刀と籠手
るっくのきょくとうとこて。
元“黒曜の瞳”二陣前衛であった
刻み三針のルックが装備する武具。
手首を覆う籠手は曲刀を高威力で射出し、繋げられたロープを高速で巻き取り回収することで背後より奇襲する機能を備えた機械。
曲刀による接近戦と射出による中距離戦双方に対応できるものと思われる。
ロスクレイの騎士剣
ろすくれいのきしけん。
黄都二十九官第二将、
絶対なるロスクレイが使用する白銀の剣。または、
骨の番のオノペラルが遠隔支援により工術で作り上げる複数の剣。
詞術詠唱中では「ジャウェドの鋼」と呼称されていた。
書籍版のイラストや設定画からすると、両刃の両手剣。刀身から鍔が直接繋がっている、例えるならファンタジーな感じのシンプルながらもかっこいいデザインの剣。
【槍・長柄】
長柄の先に刃を有した武器類。
あ行
アレナの赤槍
あれなのせきそう。
最初の一行の一人、
無明の白風アレナの操る赤い槍。
アニメ版にて、赤いコンドルっぽい形状であることが判明。
折り畳み式の槍
おりたたみしきのやり。
書籍版Ⅰにて、リチアに潜入していた黄都の諜報部隊が装備していたもの。
コミカライズ版の描写から見るに、だいたい170~190㎝くらいの長さの手槍。
か行
キャリガの大薙刀
きゃりがのおおなぎなた。
反王都主義の下に結束したイリオルデ軍第四大隊を率いる将、
簧のキャリガの掲げる巨大な武器。
身長の二倍近くの長さを持ち、掠るだけで人族を絶命せしめる威力を有する。
クウェルの戦斧
くうぇるのせんぷ。
黄都二十九官第十将
蝋花のクウェルが携える、馬ごと切断しかねない厚い刃を有した銀色の長柄戦斧。
通常の女性の膂力では到底取り廻すことは不可能な得物である。
さ行
シャルクの白槍
しゃるくのはくそう。
音斬りシャルクの使う手槍。
その柄は本人と同様に何者かの骨から構成されており、漂白されたように白い。
材質が骨、ということでかの有名な伝説の槍「ゲイ・ボルグ」を連想させるが、特に超常の能力はなく、使用者の様に部品ごとに分解・再構築するということもできない、ごく普通の武器。
は行
ヘングの薙刀
へんぐのなぎなた。
ゼーエフ群の師範代、
浅歩きヘングが操る武器。
ヘングは詞術詠唱中で「アニムの鋼」と呼称していた。
両側に刃の付いた薙刀状の得物で、柄の中央で分離させ二刀として使用することもできる。
や行
ユシドの槍
ゆしどのやり。
かつて
冬のルクノカへと挑んだ英雄、
天穹のユシドの神速の槍。
「投擲」と描写されており、アニメ版では背に複数本を装備していたことから、投げ槍であると思われる。
【弓・矢】
弓、あるいは弩類。及びそれに使用する矢。
か行
クウロの弩
くうろのいしゆみ。
戒心のクウロが使用する
弩、暗器。
コートの袖に仕込まれた折りたたみ式の小型の弩で、ほとんど指だけの僅かな動きで
深獣の髭の矢を射出することが可能。
奇し矢
くすしや。
地平咆メレが工術によって作り上げる、異形の矢。
非直線で、まるで節くれだった枝のように中途で捻じ曲がり、歪んだ、あり得ざる奇形の姿をしている。
遠距離を穿つためではなく、接近しつつある相手に使用し殺傷するもの。かつて戦士として戦った日に用いた武器。
恐るべき回転と共に地を跳ね曲がり、断末魔の蛇の如き軌道で大地を暴れ、抉り、巻き上げ、砕く。
それは一切合財を更地に返す、面破壊を行う殲滅の一矢である。
深獣の鬚
くらーけんのひげ。
硬質な繊維であり、“黒曜の瞳”が暗殺に使う矢。
空気抵抗が小さく、射出音がない。ただし、非常に軽いため貫通力が低く、木の板のようなもので容易に遮断されてしまう。
稀に海岸に打ち上げられる深獣の死骸は鬚をはじめとして貴重な資源であり、海辺で暮らす人々の重要な臨時収入である。
ちなみに、深獣は異修羅世界どころか“彼方”の食材を含めても並ぶものがなかなかないくらいの美味らしい。
さ行
サータイルの針
さーたいるのはり。
地平咆メレの暮らす“針の森”を形作る、巨大な柱めいた鉄の矢。
劇中で名称は示されていないが、メレはその詠唱中にこの鉄の矢をこう呼称している。
年に二度のみ奉納されるサイン水郷最大の工芸品であり、メレの誇る宝。
サイン水郷近辺からとれる良質の鉄鉱を融かし、毎年村で最も工術に優れた一人が美しい直線の柱へと整形、さらに錆が浮かぬよう鍛冶の処理を施して仕上げたもの。
その一本一本にの村人達の精魂が込められた逸品である。
た行
屠竜弩砲
どらごんすれいやー。
静寂なるハルゲントが工術によって組み上げる、馬車めいた質量を持つ据え付けの機構弓。必殺の対空兵器。
威力や射程は十分だと思われるが、連射が効かない。
彼がまだ若かりし日に初めて
鳥竜を射落とした小弓から名を受け継ぎ、現在でバージョン4、四代目に当たる。ハルゲント愛用の武装である。
鳥の枝
とりのえだ。
旧王国主義軍が有する、細く折り畳める形状へと改良された単発式の弩。
独特の射出音を持ち、この音は群衆の怒声や悲鳴、歓声の中でかき消される周波数であり、その射出点を特定させない白日の狙撃・暗殺を可能とするものである。
は行
フラリクの弓
ふらりくのゆみ。
最初の一行の一人、
天のフラリクの使う長弓。
誰よりも疾く矢を射ることができたというが、彼の使う弓に関しての描写は極端に少ない。
ら行
リッケの矢
りっけのや。
+
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ランナ農耕地からの“最後の地”全生物の駆除依頼を受けての“最後の地”攻略時に厄運のリッケが使用した、極めて精度の高い軽金属製の矢。 |
千一匹目のジギタ・ゾギが 厄運のリッケのために準備した、特注の薬品の仕込まれた矢。
ランナ農耕地からの“最後の地”全生物の駆除依頼を受けての“最後の地”攻略時にリッケが使用したもの。
その薬剤は強力な睡眠薬(麻酔薬)であるようで、半日は目覚めることがなく、後遺症も少ないという。
中空になっている軽金属製の矢は精度の高い加工が施されており、命中の際の圧力によって中の薬剤が注入される仕組み。
|
リッケの弓
りっけのゆみ。
若手の傭兵、
厄運のリッケが巧みに扱う、使い慣れた短弓。
【打撃武器】
手持ち武器の中で刃を持たないもの。棍や杖、槌に類する鈍器類。
あ行
イクェナの長杖
ウハクの棍棒
うはくのこんぼう。
不言のウハクが持つ、使い古された、
ただの木製の棍。
一問一答によれば、かつて村の手伝いで様々な力仕事をする時にハンマー代わりに使っていたもの。
材質はウリンのような硬い木材で、加工が難しく捨てられていた廃材だと思われる。
大鬼の傭兵の鉄杖
おーがのようへいのてつじょう。
書籍版Ⅲにて、オカフ自由都市の大鬼の傭兵が所持していた武器。
か行
警棒
けいぼう。
+
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リチア所属の軍属に支給されているとみられる、普通の警棒。 |
リチア大堤街所属の軍属に支給されていたとみられる、普通の警棒。
当時の軍の都市警備配属における基本装備だったものと思われる。
彼が盗んだものを返すのは、すごく珍しいことらしい。
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な行
長柄の鉄槌
ながえのてっつい。
書籍版Ⅵにおける
魔王自称者
アルス
の黄都襲撃によって壊滅した東外郭二条での避難誘導及び救助活動に名乗りを上げた
白織サブフォムが、その両手それぞれに携えていた大槌。
恐らくは戦闘用というよりも進行の邪魔になる瓦礫類を破砕するための装備。
サブフォム将は鉄槌二刀流とかしてるが、普通の人間にはまず不可能な芸当だろう。
書籍版Ⅷにおいても
柳の剣のソウジロウの病院脱走を阻止する際の得物として使用していた。
は行
フレイの杖
ふれいのつえ。
“黒曜の瞳”構成員、四陣後衛の
目覚めのフレイが突いている杖。
Web版初登場時には『仕込み杖』と表記されていたが、後に杖そのもので対象を両断する描写があるのみだったためか、書籍版ではただの『杖』に変更されている。
ら行
リフォーギトの杖
りふぉーぎとのつえ。
オカフ自由都市の傭兵、
綾の軌跡のリフォーギドの振るう杖。
先端に鉤爪状の刃を展開する仕組みを備えている仕掛け杖である。
【その他武器】
斧や鎌、投擲・射出するもの等、上記分類以外の武器類。
あ行
円月輪
えんげつりん。
金属製の輪の円周に沿った刃を有し、回転させ対象に投擲する。回転のさせ方により曲射も可能。
此方ではチャクラムという古代インドの投擲武器の一種で、それが日本に伝えられた際の名称が円月輪、あるいは戦輪、飛輪。
劇中では
“黒曜の瞳”構成員、七陣後衛の
変動のヴィーゼが暗殺武器として使用する。
か行
鍵埋め
かぎうめ。
特殊武器の通称で本来の名称は不明。
馬で牽くほどの強靭な
発条を柄の中に仕込み、杭じみた形状の厚刃を接触距離より対象に打ち込む高威力の武装。
その通称の通り、持ち手を固定して鍵穴に打ち込んでそれを破壊するために使う。一発限り、現場での再装填不可な一品。
六合上覧参加者が公表された日の晩、酒場の
魔法のツーに対して偉力偵察じみた目的で使用された。
本来は人に向かって使うには過剰すぎる威力の武器である。
ツーちゃんはそんな物騒なものが打ち込まれたことにも気づかずにケロッとしてた。さすがかわいい。
なお、書籍版では発条仕掛けではなく、火薬を仕込んで刃を飛ばす仕掛けのナイフ状の暗器に変更された。
クケククの紐
くけくくのひも。
“黒曜の瞳”元構成員、かつての一陣後衛であった
ゆらめく藍玉のハイネの用いる武器。
細い、恐らくは複数本の鉄鎖。劇中に名称は明記されていないが、彼の奥義の詠唱中にこう呼称されている。
奥義である『
赤竜剣樹』が四条の破壊をもたらしていることから、それ以上の本数を操ることができるものと思われる。
さ行
ジズマの鎌
じずまのかま。
リチア新公国の兵、元“黒曜の瞳”工作員、
瘴癘のジズマの使う大きく湾曲した鎌のような刃の武器。
シロクの爪剣
しろくのそうけん。
六分儀のシロクが腰に吊っている、爪状に指に挟み込んで斬りつける形状をした武器。
彼がそれを帯びているのは決して必要のためではなく、終わりゆく時代への未練のようなものであった。
た行
蜘獣の糸
たらんちゅらのいと。
辺境の地に住まう獣族、
蜘獣の吐く糸。
その巣の縦糸は
大鬼の剛力でも切れぬ強度を持ち、横糸は
鳥竜の骨格ごと容易に切断する鋭利な断面を有する。
また非常に細いようで、よほど注視しないと目視できないような描写がみられる。
劇中では
奈落の巣網のゼルジルガが糸繰りの手品のタネとして、触れぬままに縛り、操り、敵を裂く武器として自在に操作する。
また、書籍版Ⅰに登場する
濫回凌轢ニヒロの乗騎、
埋葬のヘルネテンはこの糸を上空の
鳥竜を正確に打ち落とすほどの精度と射程を誇る『砲』として使用する。
異修羅エイプリルフール企画の
虚実侵界線TIPSによれば、ガチャ排出する
蜘獣の電刃のネスネイトは切断糸の扱いに特に長けるという。
な行
ネフトの双斧
ねふとのそうふ。
最初の一行の一人、
彼岸のネフトの武器。
極端に柄の短い、円盤めいた厚い刃を有する斧。
『ゼーエフ群の流派の骨子、矛にして盾となる、腰から手首までの回転運動を伝える武器』とされる。
サイアノプがネフトとの戦闘勝利後、戦利品として、ネフトに勝利した証拠品として、片方を持ち去っている。
は行
フィピケの鏃
ふぃぴけのやじり。
遠い鉤爪のユノが詞術の焦点として放つ、自ら研いだ鏃状の礫。
普段は袖の内に収めており、詞術詠唱によって発射する。名称は劇中にないが、この詠唱中に彼女は礫をこう呼称している。
なお、投射・投擲物を力術にて軌道操作する技術は、本来戦闘用ではなく日常での使用が主。戦闘速度での詞術行使が高等技術であったり、そもそもその間合いならば弓や槍、銃を習熟する方が早くて強い等の理由によるもの。
ま行
ミジアルの分銅
みじあるのふんどう。
黄都二十九官第二十二将
鉄貫羽影のミジアルが武器として使用する、二つの分銅を糸で連ねたような独特の構造を持つもの。
ら行
レヘムの針
れへむのはり。
かつての
“黒曜の瞳”構成員、
霧の手のレヘムの武器。
一問一答によれば、彼女が使うのは毒針だけでなく、対象の人体急所を突いて死に至らしめる技術の使い手であったとされる。
ロトの██
ろとの
けつえき。
十字のロトが詞術で操る、
宝石を研いだ5本の付け爪のような赤く透き通った刃。
あるいは
その華奢な身体を護る、無窮の装甲。
【防具・衣類・服飾品】
盾や鎧兜などの防具類、衣類、及び服飾品、アクセサリー類。
あ行
アルスの皮の鎧
あるすのかわのよろい。
鳥竜専用に仕立てられた、動きを邪魔せず外れない、しっかりした皮の鎧。
潮解のシュゲスター討伐の報酬として保護眼鏡と共に
暗がりのリズンによって製作されたもの。
ウィントの盾
うぃんとのたて。
オカフ自由都市の
傭兵
部隊長
、
仰天のウィントの盾。
内蔵された
発条の力で四本の鉄鋲を射出する機械仕掛けが施された丸盾。
か行
カヅキのコート
かづきのこーと。
黒い音色のカヅキがスカート姿の上から羽織っている、無骨な軍兵用の外套。
小説挿絵や設定画、アニメ立ち絵から、男性用のトレンチコートであると思われる。
髪飾り
かみかざり。
①.金色の、玩具に等しい造りの装飾品。
自由な衣装を選び、新しい型の写真機で撮影してくれる最近できた店で、ある森人の少女とその先生が訪れた際にその少女が買い取り、先生に贈ったもの。
お姫様みたいで、奇麗な先生にはとてもよく似合うのだと。
貫頭衣
かんとうい。
中央に穿たれた穴から頭を出して着る衣装。着脱が容易であるが被覆性に劣る、ごく単純な構成の服装。
+
|
書籍版Ⅸ・Ⅹ情報 |
アズワ大鐘楼跡の地下研究施設の大部屋で覚醒した 十字のロトが纏っていた実験体用のもの。
薄手のそれは人工羊水に濡れた華奢な身体に張り付き、白く滑らかな肌も透けて見えていた。
|
クゼの大盾
くぜのおおたて。
通り禍のクゼが所持する大盾。大人の全身を隠してしまうほどに大きなもの。
並みの攻撃は弾く強度で、教団の聖騎士に代々受け継がれてきた盾であるらしい。
盾は複数枚存在しているようで、劇中で一度大きく損壊した際には別の盾と交換した模様である。
クゼの籠手
くぜのこて。
両腕の、肘から指先までしっかりと覆う構造をした籠手。ガントレット。
適切に受ければ、剣や槍、弩などの攻撃を防ぐことが可能な頑丈なもの。
劇中で明確に使用している描写はないが、足にも鎧(恐らくは脛当てか、靴に装甲を仕込んだもの)を装着している。
さ行
珊瑚の指輪
さんごのゆびわ。
ある一人の騎士が
病弱な少女に送った、銀のリング部分に赤く輝く珊瑚が光る小さな指輪。
柔らかな光沢の、磨かれた赤い珊瑚は送り主の瞳のようでもある。
ジギタ・ゾギの鉄兜
じぎた・ぞぎのてつかぶと。
千一匹目のジギタ・ゾギが第八試合に向けて装備していた厚いフルフェイスの鉄兜。
複数の機能を狙って製作・装備されたもので、第一に、通常の頭部防御機能。
第二に、不特定多数の相手に面貌を曝さないようにし、今後の暗殺を避けるため。
第三に、背負った長大な合金製の缶内の化学兵器から眼球を防護するゴーグル及び防毒フィルタの存在を隠すため。
そして第四、
万が一に試合で殺害された場合に観客席からの本人確認を困難にし、実在しない疑念の影を敵に植え付けるため。
この第四の機能が果たして本当に狙い通りであったか否か、試合終了後には既に知る者はいなくなっていた……。
下着
したぎ。
異修羅世界では工術が発達しているため、身分にかかわらず比較的自由なデザインの肌着を着用できる。
個人個人に合わせた複雑なオーダーメイドが工術によって実現できるため、文明レベルに対して服飾関連の技術水準がかなり高いということらしい。
一問一答で明かされた異修羅世界の服飾事情である。
異修羅世界においては個人専用と思われる極めて多様で個性的な武具類が多数登場するが、恐らくは同様の理由でオーダーメイド装備が発達しているのだろう。
ジャージ
じゃーじ。
天竺生地で作られた衣類、特にトレーニングウェアのこと。
彼方の衣類。
柳の剣のソウジロウの服装。
くすんだ赤色で、手足に沿うように白い線が走っているデザイン。
神官服
しんかんふく。
祭服、とも。教団の
神官が着用する衣服。
白色のカソックのような形状をしており、現実のカソック同様平服として使用されているようである。
また、
通り禍のクゼが着用しているものは黒色をしているが、これは正式な神官服ではないらしい。
スーツ
すーつ。
ここでは、共布で作られた上下揃っている衣類のこと。
彼方の衣類。
①.
鵲のダカイの服装。
ダカイは、洒落たデザインのベストにアームガーターを併用してロールアップした白シャツ、首元にはループタイという、動きやすさを求めながらも洒落っ気を忘れない感じに着こなしている。
②.
逆理のヒロトの服装。
ヒロトは、礼服を思わせる落ち着いたデザインの背広三つ揃えに柔らかな印象を与えるアスコットタイを合わせている。
③.
駒柱のシンジの服装。
異修羅エイプリルフール2022企画の劇中にて、シンジを指して「そこのスーツの人」との台詞がある。
また、劇中でスーツと思しき服装をしている人物は客人に限らずそこそこ存在している。
例えば
黒曜レハートは礼服を着ていたとの記述があるし、コミカライズ版の
速き墨ジェルキはまさにスーツと言った格好をしており、
鎹のヒドウもかなり洒落てはいるがスーツ姿である。
魔法のツーも登場時には「中央の紳士が着るようなジャケット」を羽織っていた。
異修羅 Blu-ray BOX特典書下ろし小説・
翼の国では、『黄都の官僚達のような黒い背広』という表現が確認できる。
これらの服装が異修羅世界で独自に発生したものなのか、客人が持ち込んだものが起源であるのかは不明である。
セーラー服
せーらーふく。
セーラーカラーと呼ばれる独特の形状をした大きな襟が特徴の上衣。
世界中の海軍の軍服として採用されている他、日本の女子学生の制服や一般のファッションとして広く知られている服装。
+
|
劇中でのセーラー服(ネタバレ有り) |
彼方の衣類。 本物の魔王の服装。
恐らくはどこかの学校の制服。単純な縫製の黒い生地に走る白い線と胸元に目立つ赤いスカーフが特徴。
登場時に着用していた他、彼女の死亡後には『最後の地』にその衣の朽ち果てた切れ端が残されていた。
|
ソウジロウの首紐
そうじろうのくびひも。
アニメ版にて、
柳の剣のソウジロウが首元に着けている紐飾り。
服装に無頓着気味で洒落っ気もないソウジロウにしては、やや意外な装身具。
一問一答によると、すでに失ってしまった"彼方"の刀の下緒だけが残っているようである。
た行
鳥打帽
とりうちぼう。ハンチング帽。
イギリスで19世紀半ばごろから用いられるようになった狩猟用の帽子。
日本においては、1887年(明治20)ごろから商人が被るようにり、その象徴となった。刑事(特に特別高等警察/秘密警察)・探偵のイメージとして使用される場合も。
戒心のクウロが愛用している帽子。同じく彼が身に着けている焦げ茶色のコートと合わせた色合いのもの。
アニメ版においては、
大切な存在を護るために使われたりもした。
な行
認識票
にんしきひょう。
ドッグタグ、IDタグ、とも呼ばれる、軍隊において兵士が身に着け、死亡時の個人識別に使う札のこと。
黒い音色のカヅキが身に着けているもの。
アニメ版にて、『JAPAN KAZUKI MIZUMURA XZ98547Y BLOOD TYPE B』と刻印されていることが確認できる。
は行
プロテクター
ぷろてくたー。
新大陸で生産されたという複合素材でできたプロテクター。
書籍版Ⅹにて、
国防研究院跡地へ調査のために侵入した
哨のモリオと部下三名が装備していたもの。モリオが採用しているということなので、恐らく軍用のものに近い形状をしていると思われる。
黄都ではこの新大陸製造のものよりも高性能な“彼方”の装備が存在しているが、出所不明で安定的な補給が保証されていないことから、それを嫌うモリオの、ひいてはオカフでの採用は見送られているようだ。
防護服
ぼうごふく。
①.書籍版Ⅸにて、黄都森林区画の館襲撃に向け
軸のキヤズナが工術で独自に生成し、
円卓のケイテと共に着ていた装備。
詞術詠唱中では「ウォレーシーゲンの布」と呼称されていた。
薄灰色の全身防護服。頭部の樹脂製の覆いによって全身を包み外界と遮断する構造のようである。
鹵獲された
メステルエクシルによる化学兵器の使用を想定して準備したもの。そのため耐刃性・耐炎性等の物理的な防御性能は高くない。
②.書籍Ⅸにて登場した、黄都装備省が開発した装備。灰色で不格好。
刻食腐原ネクテジオによって迷宮化したカダン第三区に派遣された
勇者候補
、通り禍のクゼ
に耐毒・耐細菌を目的として支給されたもの。
「衝撃が加わらない限り」と言及されていることから、こちらも物理的な防御性能は高くないと思われる。
防弾盾
ぼうだんたて。バリスティック・シールド。
書籍版Ⅳにて、新大陸からの小鬼兵が使用していた盾。
樹脂のような材質で、その内側に編み込まれた繊維状の構造を持つ、ということから恐らくは合成樹脂によって化学繊維を固めた防弾性能を有する盾であると思われる。
ま行
眼鏡
めがね。
視力矯正や目の保護、あるいはおしゃれとして目の近辺に装着するもの。
眼鏡の歴史自体はかなり古く、異修羅世界において存在していること自体はおかしいことではない。
……のだが、設定画やコミカライズ版のデザインを見ると、かなり現代の眼鏡に近い構造とバリエーションを誇っている模様。
この辺りはやはり客人からの影響や、工術による高いオーダーメイド技術が関連しているのだろう。
や行
山高帽
やまたかぼう。
イギリス発祥の帽子。
堅く加工したウールのフェルト製(他の材質のものもある)で、半球型のクラウン(山の部分)と巻き上がったブリム(つばの部分)が特徴。
時代時代の流行によってクラウンの高さやブリムの反りの大きさ(ないものも存在)は変化する。
所謂一般的に想像できるスーツ等の紳士服に合わせる時に被る帽子。
ユカの軽甲冑
ゆかのけいかっちゅう。
黄都二十九官第十四将、
光暈牢のユカが戦場で着込む、赤い軽甲冑。
動きを制限しないようにか、急所への矢を通さない程度のごく簡素な鎧。
アニメにて、和風の胴鎧のような甲冑であることが描かれた。外見から恐らくは当世具足の仏胴に類似するものだと思われる。
ら行
ロスクレイの鎧
ろすくれいのよろい。
黄都二十九官第二将、
絶対なるロスクレイが纏う白銀の鎧。
頸部から下の全身をしっかりと覆う形状。左肩には凝ったデザインの肩当て。肩からは裏地が赤いマント、腰には同様の色合いの
飾り布を纏って
おり、腰の布の内側には遠隔支援用の小型ラヂオが仕込まれ、各種詞術による支援が行われる仕掛けになって
いる。白銀で統一された装備の各所に金と赤の意匠が輝く。
ロスクレイ本人の金髪赤眼に合わせたと思われる色合いは、見た目の演出を考えてのものだろう。
ロトの衣装
ろとのいしょう。
旧市街サガサ区画において、
十字のロトが纏っていた衣装。
長い黒髪を湛える頭に飾られた大きなリボンと、いくつものリボンで飾られた可愛らしい少女趣味の服を合わせたもの。
貴族の少女が着る華やかな衣服に見えるその服は、複数の生地の切れ端を継いで所々をリボンで飾った手製の逸品。まだ生地が足りていないのか、形状を作るための骨組みがスカートの中から突き出ており、本物の骨格のようにも見える。
Ⅹ巻冒頭の口絵では、チュチュかパニエを入れたワンピースような形状のリボンで飾られた衣装、頭部に紅い大きなリボン、リボンとフリルで飾られたリストバンドを身に着けている様子が描かれている。
【魔具・魔剣・魔弾】
様々な異能を発揮する超常の剣や道具。魔具、魔剣、魔弾。
あ行
あるくざりのうつろのまけん。
魔剣。緩やかに湾曲した刃を有した、片刃の長剣。
折れず、欠けぬ。金属のしなりだけがあり、後に歪みも残らない。無尽の剣にして不落の盾。
……なのだが、実はこの魔剣、あるいは魔剣ではないのではないか疑惑が結構濃厚であるという考察が可能だったりする。
考察は以下。あくまで個人的妄想の域を出ないため反転。
①.おぞましきトロアがなぜか回収していない。回収できないほどに知名度があるならば、軍部のトップとは言え一官僚が六合上覧に勝つという個人的目的のためだけに素性定かでない客人に贈与するというのはかなり異常。
②.名称に違和感がある。なぜ不壊の魔剣が『虚ろ』なのか?他の魔剣は少なからず名称がその異能を表しているものだが、この魔剣はその法則に全く当てはまらない。しかし、この魔剣の能力あるいは正体を欺瞞しているとするならば、虚ろという銘は妥当なものになる。
③.展開上の疑問。Web版最新状況において判明しているが、ハーディは最初から第二試合でソウジロウを負かす予定であったはずである。さらなる大どんでん返しがない限りはソウジロウの妨害を行うはずで、そうなるとこの魔剣は邪魔でしかない。であるならば、試合中の任意のタイミングで剣に何らかの仕掛けが発動すると考えるのが妥当。
④.一問一答での違和感のある回答。作者の珪素氏が、トロアがこの魔剣を使ったら~という質問に「『絶対に壊れない魔剣』を使ったら」という返答をしている。また、ソウジロウが気に入る魔剣は~という質問にも「『あえて言うなら』アルクザリの虚ろの魔剣」という答え方をしている。
⑤.ソウジロウが書籍版Ⅳのメステルエクシル追跡戦にてこの魔剣を使用していない。不壊の魔剣であるのだから普通にこの魔剣を用いて攻撃を捌く場面があってもいいようなものだが、使用したのは車の切り出し片。長さと幅を利用していたと言えばそうなのだが、どうして一切魔剣を使う描写がなかったのか?ソウジロウは最初から魔剣でないことを気付いていて、それ故の第一試合の前に剣を渡された後のあの会話なのではないのか?
⑥.さらにメタ的な理由。この魔剣の異能が作中で全く描写されていない。
――書籍版Ⅷにて真相判明。
いとくのとばり。
淡い虹色を帯びた輝きを放つ柔らかな天蓋の王族護衛用魔具。
帳の外からの矢や銃弾といった飛来物を、その薄布をなぞるように逸らす機能を持つ。
王族が公式に馬車で移動する際に使用されるもの。
六合上覧においては第二回戦における
女王セフィトの試合観戦時に使用されることになる。
いんれーてのあんそくのかま。
魔剣。巨大な鎌状の刃を有する斧槍。書籍版設定画によれば、どこか骨格めいた印象を与える白い大鎌。
斬撃に伴う現象を一切無音とする。奇襲はもちろんのこと、達人同士の戦闘駆け引きにおいても非常に有用な魔剣。
明らかに”剣”ではないのだが、魔剣と言ったら魔剣なのである。
えきかるいへき。
黄都によって管理されている魔具。書籍版Ⅶ時点では詳細不明。
かつてその名前が黄都でなかった時代から、人族の王国が長い年月をかけて集めた無数の魔具の一つ。
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その性能(書籍版Ⅷネタバレ) |
書籍版Ⅷにて、 刻食腐原ネクテジオによる汚染の拡大を食い止めるために 絶対なるロスクレイによって使用が指示されていた。
詳しい性能はⅧ巻では描写されなかったものの、水道からの汚染をも食い止めることが可能な防御用の魔具である模様。
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詳細(書籍版Ⅸネタバレ) |
不自然な虹色の金属光沢を持つ、油のような形態をした魔具。
液体ではあり得ない大きさの比重と、酸の如く生体を分解する機能を持つ。
使用者の意思に応じ自在にその形態を変化させる、無敵の防壁。
土壌に浸透させたり、霧のような気体状に変化させることが可能。
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おののきどり。
魔剣。刃に対して垂直な柄を有する短い刺突剣。
ファンネル 長い笛の音にも似た甲高い風切り音を発しながら単独で飛行する。
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コミカライズ版及びアニメ第8話で詳細な外見や挙動が判明。 |
コミカライズ版及びアニメ第8話で詳細な外見や挙動が判明。
翼を想起させるような特徴的な意匠が施されたジャマハダルに似た特殊な形状をしており、ドリルミサイル 回転しながら自在に飛翔する様子が描かれた。
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おんめいぜつ。
魔剣。透き通る水晶の刀身を持つ剣。
書籍版の設定画やイラストからするとかなり大型の剣で、刀身だけでなく柄も透き通った水晶製。
水晶の結晶塊じみた鎺に相当する部分から水晶結晶と同様の六角柱の幅広の刃が伸びている。
その透き通った刀身の振動で音波めいた不可視の衝撃波を放つ。
か行
ぎだいめるのぶんしん。
魔剣。何かしらの機械部品の一部めいた細く長い直剣、と認識でき、そう使用できる謎の魔具。
書籍版の設定画では刃だけであるファイマの護槍よりもさらに短く、そもそもどう持って振るうのかもよく分からないギリギリ剣と言えなくもない代物になっている。
斬撃軌道が「戻る/飛ぶ/停止する」等の作用が通常の斬撃時にもランダムで?発現するものらしい。
極めて制御が困難なものであるらしく、固有剣技の『換羽』のみが因果遅延・因果否定の作用を現実と化す(制御下に置く)という。
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一問一答での情報 |
この魔剣を使ってメステルとエクシルを片方ずつ斬った後、『換羽』により同時に斬ったことにした場合、これなら同時に殺しつつも「同時」ではないといった矛盾を実現できるため、メステルエクシルを殺すことができる可能性があるらしい。
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きょうけんせるふぇすく。
魔剣。無数の楔状の鋲と柄で構成された、異形の魔具。
書籍版の
おぞましきトロアの設定イラストでは、両大腿部に巻いたベルトにこの魔剣と思われる無数の鋲と、左大腿部には柄らしきものが確認できる。
柄の振りによって磁力じみた力で配列を操作し、剣にも盾にも、散弾のような飛び道具としても、あるいは死角に飛ばした鋲による全方位攻撃じみた奇襲としても使用できる。
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書籍版Ⅵ情報 |
かつて 星馳せアルスが欲したものの おぞましきトロアに先を越された魔剣の一つであるらしい。
おそらくその後にアルスが雷轟の魔弾を入手したため、その魔弾に干渉してしまうこの魔剣の優先度が下がったものと思われる。
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きをのて。
魔具。
星馳せアルスは「カイディヘイで拾った鞭」とも表現していた。
魔鞭。最大20メートルを超える射程を持ち、鞭にあるまじき自在かつ直線的・鋭角的な、極めて異常で繊細な挙動が可能。
また、「巻き付いた対象を強度に関わらず捻り、切断する」機能を有する。
燻べのヴィケオン戦にて竜鱗に守られていたはずの左前肢を切断せしめたのは、この超常の魔鞭であった。
書籍版設定画・イラストにおいては蛇腹状の構造が連なった形状をしており、
ヒートロッド 極めて細く長い蛇腹剣といった印象。
+
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第二試合以降ネタバレ |
第二試合での 冬のルクノカとの交戦時に破損。途中で引き千切られたことでその射程を大きく失うこととなった。
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ごうじゅのたね。
魔弾。樹の魔弾。
マスケット銃から発射される際の熱によって発芽し、着弾した対象を激痛と共に侵食する(Web版)魔弾。
書籍版では激痛の描写はⅥ巻現在までなく、対象への着弾と共に複雑に絡み合う根を張り巡らせ、枝を伸ばして急速に成長するという描写が見られた。
この魔弾を受けた
魔法のツーによれば「普通の人ならカラカラに乾いて死んじゃってたかも」ということなので、養分か水分、あるいは生気を急速に吸い上げて対象を殺す魔弾であると思われる。
正体は彼方から流れ着いた植物の逸脱種。
さ行
ししゃのきょじゅん。
オーマ王時代の失われた伝説の魔具。
星馳せアルスは「中央山脈の
棘沼の盾」とも表現していた。
雪の結晶じみた、あるいは小さく美しい星のようとも評される円形の首飾りに似た小さな装飾品で、浸食と激痛を代償としてあらゆる物理的干渉を遮断する究極の防御手段の一つ。
発動中は外部からの攻撃に対して無敵の状態と化すが、使用者はその代償によって長く生きることが不可能であるとされる。
+
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その原理(書籍版Ⅵネタバレ) |
その原理は、「空間位相の断絶により外部からの干渉をシャットアウトする」というもので、その代償も「空間の歪みの影響によって細胞組織が侵される」ことにより発生する。
この魔具はかつて魔王自称者である 色彩のイジックが所有・研究し原理解明まで至っており、これを細胞レベルで強化再現したものが 魔法のツーの防禦能力の正体である。
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しとろかりきどうさい。
エイプリルフール企画2023にて語られた、大迷宮にして巨大な魔具。
かつて
星馳せアルスが攻略したもの。
迷宮自体が複雑な仕掛けの魔具であったらしく、一つ解き損ねれば死に直結する難度の極めて高い迷宮であったらしい。
しのきば。
静かに歌うナスティークの所持する短剣。劇中では“絶対致死の魔剣”とも表現されている。
白くしなやかな彼女の体には不釣り合いな、赤く禍々しい異様な形状をしている。
本来の名称は不明。“死の牙”という名前は
通り禍のクゼによってつけられたものである。
+
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その即死の能力が短剣に備わったものであるのか、あるいは彼女自身の能力を短剣を介して発動させているのかは現状定かではない。(微ネタバレ) |
劇中で断言こそされていないものの、アニメ版や書籍版Ⅸ巻での描写から彼女の死の権能を短剣を介して発動させているものと思われる。
|
じばしり。
魔具。炎の魔具。小さな壺に収まった、小さな火種のようなもの。
意志を持つかのように自在に地形に沿って走行し対象を追跡、火勢を増しながら燃え続ける超高熱の炎。
一滴ほどの種火の状態から大型都市を飲み込む大火へと急激に成長する、全てを飲み込む災火。
その火種は酸素が存在しなくとも決して燃え尽きることはないという。
しゅんうのはり。
魔剣。幾何学的に不安を抱かせる、黒く捻れた刺突剣。
書籍版設定画に於いてはシンプルな刺突剣にかえしのような鍔があり、柄には穴とまさに針と言った様相。
見える軌道が四条に分かれる、幻影幻惑の魔剣。
しんけんけてるく。
魔剣。書籍版設定画で見ると、細く長い刀身を持つ直剣で、柄も長い形状をしている。刀身や鍔の意匠はまさに「神話に出てくる伝説の剣」といった風貌。
不可視の延長斬撃を持つ。
これは単純な間合いの欺瞞や不可視の中・遠距離攻撃というだけのものではない。
その真骨頂は相手の鎧・外殻を超えた内側を直接斬撃・刺突するという防御・防具無効の能力である。
じんなぐらすのあきらかなるまけん。
魔剣。本編未登場であり、外見や性能の詳細は不明。
異修羅エイプリルフール企画の一つであった
-虚実侵界線-10連ガチャから排出される“修羅”扱いであること、同企画で公開された
虚実侵界線TIPSにこの魔剣のものと思われる台詞が存在することなどから、意識持ちの魔剣(いわゆるインテリジェンスソード)であると思われる。
そして、エイプリルフール企画2023において、わずかながら情報が判明。
おぞましきトロアが言うには、数ある魔剣の中でも「絶対に野放しにしてはならない」危険な魔剣であるらしい。
さらには、言える範囲でどういった代物かと問われ、ただ一言「知るな」。
また、その後の一問一答においても『かなり気持ちの悪い魔剣にできた』と作者直々に述べられた。
これはかなりやばそうな代物である。
た行
たけがき。
魔具。複雑に入り組んだ原木から一日で新たなキノコが生えるという物品。
この魔具でしか生やせないキノコもあるらしい。
水分も含んでいるらしく、絞ればいくらでも染み出るという。
星馳せアルスが蒐集した便利な魔具の一つで、「竜の巣穴」という迷宮で手に入れた。
アルスはちょっとというかかなりというかすごくお気に入りである。
だぶうぃくとのなみのまけん。
魔剣。一問一答にて言及された、
おぞましきトロアの所蔵の一つ。
刃を有さない、非常に大きく重い剣。
打ち付けた対象に固有振動を伝達させ破壊する。
戦闘能力は十分であったが、その巨大さと重量から本編での運用を断念したらしい。
ちっくろらっくのえいきゅうきかい。
魔具。
人間の小指の先端ほどにも微小な組成不明の歯車。かの
燻べのヴィケオンが最も価値を置いていた宝物。
肉体の損傷部分に使用することで、その個所を機械に置換し、機能及び生命活動を模倣し駆動する。
使用者はあらゆる生命・肉体機能を保持したままほぼ不死の状態と化すが、生きる意志は急激に霧散し、最終的には動くことないただの鉄塊に成り果てるという。かつて燻べのヴィケオンが所持していながら
星馳せアルスの襲撃時に受けた損傷に使用しなかった理由はこの代償にある。
ただし、肉体は無限に再生・補完され続ける永久機関と化し、物理的破壊に対しては(全消滅するような事態にならぬ限りの)無敵が保証される。稀少にして至高の財宝である。
ちゃりじすやのばくさいのまけん。
魔剣。
+
|
外見の細かい描写はないが、通常の剣と同様の柄と鞘をしつらえることが可能であることから、一般的な騎士剣から大きく外れる形状はしていないものと推察される。(アニメ版にてビジュアル判明) |
外見上は極めて平凡な、特筆するような特徴のないありふれた形状の両刃の直剣。
|
斬撃の速度をもって接触した対象物を、熱を伴って爆砕させる。単純ながら非常に強力な破壊力を得られる必殺の魔剣。
『爆発を伴う斬撃』ではなく『対象を爆発させる斬撃』であるため、恐らくは竜鱗も爆砕させることが可能であると思われる。
おぞましきトロアによる簒奪を免れていた稀有な魔剣の一つ。
その存在を知る者、関わる者が非常に多かったため、奪うことそのものが新たな戦乱の火種となることが明白だったためである。
つめたいほし。
魔具。奇妙な形状をした両手で抱えられるほどの大きさの器械。
年単位で蓄積した太陽光を中心の水晶製のレンズで収束し都市間攻撃可能な爆裂光に変える砲撃兵器。
+
|
アニメにおいては―― |
アニメにおいては球形の水晶レンズ部分のみの状態で ダカイが ナガン迷宮より奪取しており、周辺の付属部分は後から付けられたものと思われる。
|
本物の魔王より遥か以前の古い記録にも記述がみられるらしく、かなり昔から存在していたものらしい。
本物の魔王の時代の動乱で
軸のキヤズナの手に渡りナガン大迷宮の中枢部に組み込まれていたが、書籍Ⅰ開始時点にはすでに
鵲のダカイによって持ち去られていた。その略奪によって予備動力を失った
未解、ナガンが起動したものと思われる。
その後、
警めのタレンが率いるリチア新公国がメイジ市への砲撃に使用、黄都との戦争開始の狼煙となった。新魔王戦争終結後は鎹のヒドウによって回収され、黄都管理となった。
ソーラ・レイ 一種の光学兵器、レーザー兵器だと思われる。
個人が携行できるサイズで都市間攻撃可能な長距離大火力を実現できる破格の魔具。
使用するには太陽光をある程度蓄積させる必要があり、内部に溜めたエネルギーがなくなると使用不可の状態になる。再使用にはある程度時間を要すると思われるものの、書籍版Ⅰにて空になった後
六合上覧第一回戦最終試合時までの半年程度で複数回の使用が可能な状態になっていた。
ていてき。
人族最高峰の力術士である魔王自称者、
方舟のシンディカーが長い時間をかけて作り上げた、人工魔具。詞術詠唱中では「カラの槌」と呼称していた。
敵拠点を上空から狙撃可能な破壊兵器。長大な機械砲。
星深瀝鋼の弾体を物理的・詞術的に加速させ、超速にて射出する兵器だと思われる。
中距離においての破壊力は極めて高く、その距離に限れば
魔具“冷たい星”をも凌駕し、あるいは
メレの狙撃にも匹敵し得るともされる。直上より的確に直撃させれば
竜さえ殺し得る強力な砲である。
事実、第九試合においては以前の
ルクノカの
息の影響下にあった試合場の大地を崩壊・赤熱させ、翼に当たったことによりあのルクノカを一時的な飛行不全にするなど、その威力の高さを示した。
+
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一問一答にて言及された、霆笛の量産化試作品。(微ネタバレ) |
一問一答にて言及された、霆笛の量産化試作品。
大規模政変後に菌魔によって壊滅してしまった国防研究院地下に収容されていたもので、霆笛の四倍近い全長にも関わらず威力も“彼方”の兵器に遠く及ばないという失敗作。
強力な魔具・魔族ほどその再現が不可能になっていくことを示す実例。
|
てみるるくのねむりのまけん。
魔剣。幅広の両刃剣。
触れる者の生体電流を遮断し、そこから先の部位の機能を麻痺させる。
一問一答によれば、この効果は神経を物理的に切断しているわけではなく、あくまでも生体電流を遮断(眠らせて)いるだけで、一応時間経過で回復するものであるらしい。ただし、その期間が何日、あるいは何年になるものなのかは予測不可であり、生命維持に必要な部分であればそのまま死亡することになる。
竜さえ殺しうる強力な魔剣の一つであるが、この魔剣は過去の戦闘にて折損している。
+
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その現在(書籍版Ⅷネタバレ) |
書籍版Ⅷにおいて、黄都の争乱の際に 光暈牢のユカが王宮を襲撃した 簧のキャリガ率いる一軍に対して使用した「先端の折れた剣」は「当てるだけで対象を無力化(死亡)させている」こと、「魔具が二つ」「魔剣魔具」(一つはモート神経矢)と表現されていることからみてこの魔剣であると思われる。
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てんごうきゅうさつ。
魔剣。反りのある刀身を持つ、刀型の剣。書籍版の設定画では「乱暴に封印された妖刀のイメージ」とあり、その形は正に古びた日本刀そのもの。
戦闘向きではない、との記述があり、どちらかと言えば宝刀の類であると推測される。
亜空の魔剣。斬り裂いた物質の表面に添うように空間的な罅を生じさせる。
この『罅』は物理的な耐久値を無視して相手を消滅させる手段であるため、命中させさえすれば
どうしようもない連中
(ツー・キア・ウハク)
らにも理論上は効果がある可能性が高いらしいことが一問一答にて判明。思いの外やばい魔剣なのであった。
どくのまだん。
魔弾。
星馳せアルスは「西の断崖」「
摩天樹塔の」毒の魔弾、と表現していた。また、詞術詠唱中では「ニミの礫」と呼称していた。
根獣の球根から抽出した猛毒を加工したもので、着弾した部位の神経から先に弾ける。
一応量産品らしく、黄都以外のいずこかの辺境(あるいはここが西の断崖の摩天樹塔であるのか?)で職人によって製造されているらしい。
異修羅エイプリルフール2023企画では、高標高の山(西の断崖の摩天樹塔?)で普通に売られており、
山人の民族によって加工されている、と星馳せアルスによって語られた。
その後の一問一答にて、摩天樹塔と呼ばれる大樹に住む
山人の手によるものであると詳細が判明。
根獣の毒を魔弾に応用するというのもアルスの思い付きであり、本来は毒の鏃などを加工している職人に依頼し、特注で作らせたものであった。
書籍版Ⅰではかすっただけでドロドロに溶ける弾丸とも表現されており、六合上覧第二試合では直接弾頭部分に触れるだけで毒に侵されるような描写も見られる、かなりやべぇ危険物。
ただし、
根獣の毒は生物であれば死は免れぬほどの猛毒ではあるが、対象の生命力や抵抗力によっては即死しない(死なないとは言っていない)場合もけっこう見受けられる。
としょかんのぞうしょぐん。
ゴカシェ砂海の砂の迷宮に存在する建築物“図書館”に所蔵されている書物群。
無尽無流のサイアノプの知識と技術の礎となったもの。
明らかに異常な内容が記載された『辞書』や、『果ての無い飢餓感を与える本』『解読者を食いちぎろうとする本』『薬物の如き依存性を有する本』『何者かが常に囁き続ける本』等の異能を有する魔書が無造作に並び、あるいは散乱していたらしい。
な行
ながねるやのしんぞう。
魔具。
未解ナガンの胸部内に存在すると思われる。
都市を焼き尽くす炎を放つ詞術の触媒(あるいは焦点)として使用されているものと推測され、その詠唱中に名前を確認することができる。
一問一答情報によると、動力として
冷たい星と共に組み込まれていたもので、
キヤズナが作成した人工魔具の可能性もあるらしい。
ねる・つぇうのほのおのまけん。
魔剣。刀身が黒い片刃の剣。書籍版設定画によれば、シャムシール(シミター)やタルワールに近い形状をしている。
その刀身は、普段は冷え固まった溶岩のような色合いだが、戦闘時は剣を振るうことによって赤く発光し、そこから膨大な熱量を発する。
最大出力ともなれば氷の大地と化した荒野を、一瞬で蒸発させる威力を誇る。
は行
ばーじぎーるのどくとしものまけん。
魔剣。虹色の光沢を放つ合金でできた剣。書籍版設定画では刃の根元から二股に分かれた異形の魔剣。
生命体に対し、接触させた部位から霜の如き微細な結晶を侵食させる魔剣。浸食させた結晶体はさらにそれに接している部分に浸食を拡大させていく。ただし、結晶化が完全に完了した後の生成物は浸食の進行が停止するようで、その状態の結晶体はほぼ無害となる。
生命体であればいかなる相手にも効果があり、金属製の体を有する
機魔や、外殻を別の装甲材に置換した
屍魔等の非生命由来の材質であろうと対象が命を有した存在あれば浸食可能。
また、命を持った対象の詞術での疎通の可不可を問わないため、森林などの多数の命が周囲に存在する場所で振るった場合あたり一面の結晶地獄が誕生することになる。
竜鱗も浸食可能であるとするのが妥当であり、とするならば、竜鱗を直接破壊(変質)できる数少ない手段の一つである。
はれせぷとのひとみ。
魔具。詳細は不明だが、熱術を使用する際の触媒(あるいは焦点)として使用されているものと思われる。
外見もはっきりとした描写はないが、書籍版Ⅲでは所有者であった最初の一行の一人、
汚れた地のルメリーの詞術詠唱時に『指の宝石が輝きを増す』という描写があり、これがこの魔具であると推測される。
最初の一行の敗北後、この魔具はとある収集家の手に渡った後、収集家を殺害した
鵲のダカイが知り合った傭兵に譲渡した事によりオカフ自由都市へと流れ、そこでの取引によって
棺の布告のミルージィの手に渡り、彼の制作する
機魔の
レシプトシリーズに組み込まれることになる。
ひつぇど・いりすのほづつ。
魔具。外見上は何の変哲もないただの鉄筒。
その筒の内部には火薬の類は一切仕込まれていないにもかかわらず、砲身(恐らくはその内側)に触れた対象物を超高速で射出する。
その威力は尋常ではなく、竜鱗の隙間を狙う限りにおいては竜の肉体をも貫通せしめる魔砲。
ひっとりっぷのや。
演劇にもなっている竜殺しの英雄譚、
『偉力のアルトイ』に登場する矢。
邪竜、紫極の刃のジグラディルを殺害する一手となったと思われるもので、主人公の偉力のアルトイが生術士ヒットリップから奪ったものであるらしい。
竜討伐の幕を引く要因であることから、仮に実在していたならば何らかの超常を有した魔具であっただろうと推測される。
ひれんじんげんのひかりのまけん。
魔剣。異修羅世界における最強の剣。
茶色くくすんだ鞘に、同様の薄汚れた木の柄を持つ、年代物の古びた剣。
ビームサーベル 、
ライトセーバー 抜刀時に最大で10mを超える極めて強力な光の刀身を形成する。異修羅世界で最高クラスの硬度を有する竜鱗を直接破壊可能な数少ない手段。
書籍版設定画では実際の刀身自体は太く短い形状で独特の文様が浮かんでいる。光の刃形成時にはその文様が浮かび上がる様に輝くようである。
現状
超常的な防御手段をとらない限り、いかなる物質をも両断すると思われる、まさに最強の魔剣。
ふぁいまのごそう。
魔剣。槍の穂先のような形状をした短剣、というか恐らく本来は槍であったものの穂先部分。
外見の詳しい描写はないものの、
小人のふところに忍ばせることができるくらいには小さいようである。
通常は手に持って振るうものではなく、
トロアの恐らくは左肩後方部あるいは背面に鎖で繋がれた状態にある。
速度をもって運動するものに反応し、追尾する。確実性は無いが飛び道具に対する防御の魔剣として機能する。
また、『速度をもって運動する』ものが対象であるため、戦闘中の相手に対しても追尾効果が発動する。
恐らく本来はこれがこの魔剣の能力であると思われ、つまり『相手の攻撃に自動で追随する魔槍』であったと推察できる。
おぞましきトロアの手に渡ったときには既に穂先だけの改造済み状態であったらしく、それまでの経緯で折損してしまったものと思われる。
破損しても異能を喪失しなかったため、改造されて有効利用していらっしゃるわけである。
ふぃんでるいるのまつまのしゃほん。
黄都によって管理されている魔具。詳細は不明。
かつてその名前が黄都でなかった時代から、人族の王国が長い年月をかけて集めた無数の魔具の一つ。
ふどたいよう。
魔具。両手で抱える程の大きさの多孔質の土塊の球体。
粘つくような不気味な泥が無限に湧き出す。その泥の圧力を使用者の自在に操作し、刃や弾丸、あるいは不格好な泥の成形物として射出することが可能。
湧き出す泥には有毒成分が含まれており、具体的条件は不明ながらその成分を取り込んだ場合、
異常
な出生
が生じる場合がある。
本物の魔王出現以前、
キザヤ火山にて泥の迷宮を形作っていたが、星馳せアルスがこの魔具を持ち去ったことで迷宮は消失した。
へんなかぎ。
星馳せアルスが蒐集した魔具?の一つ。エイプリルフール企画2023で語られたもの。
用途不明、使用法不明の謎の物品。前から見ると「板」で、後ろから見ると「箱」らしい。だけど「鍵」と表現されている。わけわからん一品。
……
使い道がよくわかってないもの は大体しまい込んだままにしちゃうな。
ま行
みるとしぬえ。
かつて存在したという客人、
腥塗腐彩のアウグスティーノが描き上げたとされる絵。
詳細な情報は不明だが、本物の『見る』と『死ぬ』絵であったらしい。
かつてどこぞの貴族が保管していたらしいが、
本物の魔王の時代の戦火で焼失してしまったという。
この絵を製作した腥塗腐彩のアウグスティーノは、『何らかの効果を付随する絵』を描く異能を有していたらしく、すなわち魔具制作の客人ということになる。
彼が残した他の絵画が残存しているかは現在不明。
むすはいんのかぜのまけん。
魔剣。書籍版設定画によれば、中東の短剣ジャンビーヤに似た形状を有する幅広で短めの曲刀。
剣閃に伴う気流と水流の圧力を増幅する。振るうことにより空気(水)を大きく巻き込み流動させる。
引き起こす暴風のみで対象を殺傷する、嵐の魔剣。
その威力は逸脱の災害たる
微塵嵐に干渉するほど。
めれのこっきゅう。
地平咆メレが愛用する弓。恐らくは魔具の範疇に入ると思われる。
原材料・制作者・制作世界不明の巨大な
蛇竜の如き黒い構造物。硬く撚られた金属製の棒の如き太さの弦が張られている。
書籍版の設定画では、その表面に複雑な文様が刻まれている。
曰く、絶対に壊れない代物であるらしい。
ただでさえ巨大かつ超重量な上、弦ですら大人でも動かすことが出来ず、故に並外れた巨体と剛力を持つメレ以外にこの弓を使用することは不可能である。
しかしそれだけ舷が引きづらいと言うことはその反発によって生み出される発射力は凄まじい物であることも意味しており、彼がこの弓を使うことで、隕石に匹敵する破壊力を持つ射撃を放つことが出来る。
もーとしんけいし。
黄都によって管理されている魔具。書籍版Ⅶ時点では詳細不明。
かつてその名前が黄都でなかった時代から、人族の王国が長い年月をかけて集めた無数の魔具の一つ。
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その性能(書籍版Ⅷネタバレ) |
書籍版Ⅷにおいて、黄都の争乱の際に 鏨のヤニーギズが王宮を襲撃した 簧のキャリガ率いる一軍に対して使用。
光の矢。矩形の不可解な軌道を描く緑の光を射出する。
その異能は『射出した瞬間の使用者の思考を打ち込んだ対象に実行させる』というもの。
使用者が実行不可能な指令でも対象者が実行可能であれば発動し、『激痛を感じる』といったような指令も可能。
汎用性が高く応用が利き、遠距離から攻撃可能、ある程度の連続射出も可、というなかなかに厄介な魔具である。
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ら行
らいごうのまだん。
魔弾。戦列や地形ごと焼き払う雷撃を放つ魔弾。
雷そのものを射出するもので、威力・射程と共に発射から対象への到達時間に至るまで銃の性能域を遥かに凌駕する効果を有する。
星馳せアルスの銃の距離における切り札。その威力は息持たぬはずの鳥竜の放つ息そのもの。
正体は彼方から流れついた真空管にも似た形態の謎めいた電子部品。本来の正体・用途は不明であるが、偶然歩兵銃に装填することが可能であったため魔弾として利用されている。
起源が彼方からであるゆえに弾数に限りのある貴重品。
らずこーとのばつのまけん。
魔剣。柳葉刀のような形状の厚身の刀身を持つ濃紺色の魔剣。
使用者が認識し意識して振るう限りは、あらゆる攻撃を上回る速度を発揮する絶対先制の魔剣。
とある場所
(シナン汽水域に暮らす森人集落)
に厳重に秘匿され、その存在自体が全く知られていなかったらしいまさしく秘宝であったが、その地が本物の魔王の影響で壊滅した結果世に流出したものと思われる。
【銃器・兵器】
彼方から伝えられ普及している銃器(火器)類、及びその弾。または何らかの戦闘用機械や兵器類。
あ行
アムグサの兵器
あむぐさのへいき。
かつて
冬のルクノカへと挑んだ英雄、武器商人、
左の枷のアムグサの擁していた兵器。
巨大な鋼鉄の構造体。火薬の機構で蓋が開き、無数の火矢を放つもの。
また、アムグサはルクノカまで至る道程を燃料を用いて雪上を走行する機械を用いて進行していた。此方で言う所のスノーモービルのようなものだろうか?
アルスのマスケット銃
あるすのますけっとじゅう。
星馳せアルスが愛用する、最も信頼を置く道具。
無数の量産品の中から選びぬいた、最高精度を誇る奇跡じみた一品。
アルス自らの手によって銃把が
鳥竜用に改造されていることを除けば、外見上はごく一般的な
歩兵銃と違いはない。
か行
火炎放射器
かえんほうしゃき。
『炎』あるいは『火が点いた液体』を投射する機械の総称。
書籍版Ⅸにて
キヤズナが使用していたものは、管状の放射装置に繋がった貯蔵缶という構造をしていた。
カヅキの銃
かづきのじゅう。
客人、
黒い音色のカヅキが自在に操る、無数の銃器。
基本は、状況に応じて銃剣が取り付けられた複数丁の
歩兵銃。
書籍版ではコートの内側に忍ばせた小型銃も使用している。
また、彼方にいた頃はアサルトライフルで無双していたらしい。
機械弓
特段、読みは提示されていない。素直に読むならば「きかいゆみ」。
黄都第四卿
円卓のケイテ麾下の部隊が運用する武器。
此方で「機械弓」と言った場合は通常「クロスボウ」の事を指すのだが…。
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婆ちゃん! 俺は概要を見せるだけと言ったろう!このようなネタバレまで許した覚えはない! |
本来の名称は Panzerfaust 3-IT600 。言うまでもなく彼方の兵器である。
おそらくは、 メステルエクシルが予め量産していたものと思われる。作中では本来の持ち主に変わり、第二十一将、 紫紺の泡のツツリ麾下の ルクノカ討伐隊によって運用される。
歩兵が持ち歩き戦車など装甲目標に用いる、肩撃ち式ロケット砲。ゲーム作品でよく見る「RPG-7」や、ガンダム世界の「シュツルムファウスト」なんかと同類の武器である。
開発元は「ダイナマイト・ノーベルAG」。そう、高性能爆薬の売上でノーベル賞を作ったアルフレッド氏の会社である。さすが科学の国ドイツ…。
後方へのバラスト噴射で発射の反動を打ち消す「無反動砲」。後方へ金属粉が噴射されるため後方10mの安全範囲を取る必要がある。数十発の斉射は結構な迫力だと思われる。発射後に尾部の翼を展開、ロケット噴射でさらに加速し標的へ突入する仕組み。この構造によりコンパクトな発射機と高射程を併せ持ち、かつ1.5Lボトルくらいありそうな弾頭の割に常識的な反動に収まっている。文明!
所謂「ミサイル」のような誘導装置(発射後に目標を追いかける機能)は持たないものの、このIT600モデルはハイテック・照準器の力により移動目標に対して600mの有効射程を持つ。参考までに、RPG-7がまともに当たる範囲は「熟練者で150m程度」と言われる。
弾頭はHEAT:対戦車成形炸薬弾。漏斗状の金属板へ火薬の力を集中させすごい貫通力の“メタルジェット”を発生させる魔術的流体力学の産物である。ツッコめる方はこんなとこ読まないでください。砲弾の貫通力は通常「どれくらいの厚みの均質圧延鋼:RHAを貫通できるか」で表され、パンツァーファウスト3のそれは「RHA換算800mm以上」。つまり80センチの鉄板に穴が開くという意味不明な値を示す。作中の指摘通り、個人携帯可能な対戦車兵器としては最高峰に位置する。HEAT弾の貫通性は標的の物理特性に左右されるため一概には言えない(例えばセラミック複合装甲はRHA換算値以上にHEATに強い)のだが…まあ、本項目をわざわざ開いた方にこれ以上の説明は無粋だろう。
全長1,200㎜、総重量15.1㎏。
此方の陸上自衛隊でも(600ITではないが)110mm個人携帯対戦車弾(LAM=Light-weight Anti-tank Munition)の名称で運用されており、最寄りの駐屯地祭りに行けば高確率で現物を拝める。ただし、もっぱらチェーンで固定されているためツツリ閣下ごっこは出来ない。
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クラスター爆弾
くらすたーばくだん。
容器となる大型の弾体の中に複数の子弾を搭載した爆弾。クラスター弾、集束爆弾とも。
書籍版にて
メステルエクシルが使用したそれは、大量の焼夷弾を子弾としたもの。これは近代戦争で空襲に使用された、悪名高い大量殺戮兵器である。
なお、此方での焼夷弾は民家人や人口密集地付近への使用が禁止されるレベルの代物。
小型銃
こがたじゅう。
新大陸で開発された、新式の小型銃。此方で言う拳銃。短銃、ピストルとも。
戦乱の後の時代での、自衛のための携行火器の需要を見越して開発されたもの。
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【書籍版の展開差分】(多少のネタバレ有り) |
【書籍版の展開差分】
書籍版Ⅱ
にて逆理のヒロトから霾晦りのエリジテに試作品が渡された。Web版では「フリントロック銃」となっており、恐らくはフリントロックピストルの類だと思われる
。
書籍版Ⅲ
にて黒い音色のカヅキが隠し持っていた小型銃も、ヒロト側から流されたものだろう
。
書籍版Ⅴ
では、小鬼兵が携帯しており、既に(恐らくは限定的ながら)実戦配備されている様子がうかがえる
。
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劇中では詳しい銃の形状の描写がないため、単発式 / 複銃身式なのか回転式(リボルバー)なのかは不明(さすがにいきなり自動式拳銃ではなかろう)。
+
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なお、新大陸以外でも取り回しやすく携行に便利な小ぶりな銃自体は開発・改造され存在している。(ネタバレ有り) |
なお、新大陸以外でも ハーディの携帯していた銃やコミカライズ版でリチア入りする ラナ一行を襲撃した野党が所持していた銃など、取り回しやすく携行に便利な小ぶりな銃自体は開発・改造され存在している。
ただし、懐に忍ばせることが可能ないわゆる「拳銃」サイズの銃は、新大陸で開発されたものとごく一部の例外を除いては恐らく存在していないと思われる。
|
さ行
催涙弾
さいるいだん。
非致死性のガス化学兵器。
皮膚や粘膜に付着すると不快刺激や痛みが発生し、咳・クシャミ・落涙・嘔吐などの症状を発現させる効果を持つ催涙剤を詰めた弾丸・手榴弾。
書籍版
Ⅵにて逃走中の
メステルエクシルが使用した。詳しい描写はないため、手榴弾型なのかグレネード型なのかは不明。
銃の玩具
じゅうのがんぐ/おもちゃ。
木彫りの銃。どこかの商店が子供用に彫っているもの。
黄都二十九官第二十七将、
弾火源のハーディの孫が
この銃で遊んでいた。
その姿をハーディが目撃したことが、彼の狂気ともいえる行動を誘発することに繋がろうとは、いったい誰が予想できたであろうか……?
焼夷弾
しょういだん。
発火性の薬剤を装填した爆弾・砲弾・銃弾の総称。
書籍版Ⅷの劇中で使用されたものは「目視できる速度」「弾体に着火して投下」とされているため、火炎瓶かそれに近い機構のものだと思われる。
地雷
じらい。
地上または地中に設置され、対象物の接近・接触によって起動・爆発し損害を与える兵器。
同概念の兵器は前近代から存在し、中国の『地雷火』、日本の『埋火』などが挙げられる。
+
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作中での描写(第三部ネタバレ) |
Web版で登場・使用されたのは、“大型”地雷と呼称されていることや 巨大な竜族を対象としていたこと等から此方で言う所の『対戦車地雷』であると推測される。
建物を吹き飛ばす規模の爆発力らしいので、改造されている可能性も。
いずれにせよ、 被害者?はちょっとバランス崩したかも?程度でノーダメだった。平時だったらバランスすら崩さなかったかもしれない。さすが最強。
+
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(書籍版Ⅶネタバレ) |
書籍版Ⅶにおいて使用されたのは、 地群のユーキスの生み出した ネクテジオが作り出した細菌兵器を散布するもので、二百四十一もの数の地雷が仕掛けられていた。
ただ、 被害者?は多少からだが痺れている?程度だった。むしろ彼女が不調を自覚できる程度に強力な毒性だったことがすごいことだった模様。
もうルクノカの強さが盛られることはないと思っていたが、書籍版でさらにやばい感じに盛られることとなった。
|
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砂人の傭兵の榴弾発射器機
ずめうのようへいのりゅうだんはっしゃき。
書籍版Ⅲにて、オカフ自由都市の砂人の傭兵が装備していた機械仕掛けの大型の武装。
導火線式の榴弾を装填し、射角と導火線への点火位置を歯車仕掛けで組み換えて着弾点と爆破の瞬間を合わせる機構をそなえたもの。
セミオート散弾銃
せみおーとさんだんじゅう。
散弾銃の中で、1本の銃身で複数の装弾を連射可能にしたもの。
異修羅エイプリルフール2022企画にて、
貨弾きダリーが使用していた。新型であるらしいが、その詳細は不明。
戦術弾道ミサイル
せんじゅつだんどうみさいる。
大気圏の内外を弾道を描いて飛ぶ対地ミサイルのことを弾道ミサイル、あるいは弾道弾と言うが、その弾道ミサイルの中で射程300km未満のもの。
核弾頭ミサイル
かくだんとうみさいる。
劇中で明言されてはいないが、「核攻撃」「爆弾をミサイルに搭載」とあるため核弾頭ミサイルであろう。
決して
年端もいかない一人の女の子に
3発もぶち込むものではない。
……まぁ無傷なんだが。
狙撃銃
そげきじゅう。
スナイパーライフル。書籍版Ⅴにて
ケイテ陣営が療養中の
おぞましきトロアがいる診療所に襲撃をかけた際、護衛の
戒心のクウロへ
900mの距離から狙撃した際に使用されたもの。
劇中では明確に
狙撃銃との記述はないが、「銃身に使用者の体格・クセに合わせて密着させることができる調整箇所が多い」「射撃精度を上げるために、銃身部が浮いたような構造をしている」と天眼による解説があり、これはまごうことなきスナイパーライフルの特徴である。
た行
ダカイの銃
だかいのじゅう。
異修羅1期 Blu-ray BOX特典書下ろし小説『翼の国』にて、ダカイが使用していたリボルバー拳銃。
彼が転移時に持ち込んだ所持品で、彼方で使用していたもの。
特に逸脱も異能もない普通の物品であり、
ラーキの使用していた銃も似たような経緯で転移してきたものと思われる。
チャフ弾
ちゃふだん。
電波を反射する物体を空中に撒布することでレーダーによる探知を妨害するものを『チャフ』と呼称する。
異修羅エイプリルフール2022企画にて使用された弾丸。上空に向けて発射し、無数の銀箔を散布するもの。
「彼方の電子兵器を妨害できる武器」として「
キヤズナおばあちゃんから預かった」とのことなので、恐らくは彼方由来の武装、信号拳銃のようなものから発射されたものと思われる。
偵察用ドローン
ていさつようどろーん。
書籍版Ⅴにて
ケイテ陣営(主として
淵藪のハイゼスタが操作)が偵察・監視・情報収集に使用したもの。
小型静音にして異修羅世界において未知なる手段であり、想定外の監視・偵察手段として非常に有効であった。
また、書籍版における
メステルエクシルの戦闘時には銃器を搭載した戦闘用の射撃ドローンも運用されている。
デスフルラン
ですふるらん。
1,2,2,2-テトラフルオロエチルジフルオロメチルエーテル。
吸入麻酔薬。揮発性麻酔薬。
血液/ガス分配係数が揮発性麻酔薬の中で最も小さいため、導入と覚醒が非常に速いのが特徴。気道刺激性があるため、吸入には適さない。
書籍版Ⅹにて
第十一試合、メステルエクシルが通り禍のクゼを殺さずに無力化する目的で『LRAD 2000X』と共に
使用された。
ドメントの爆薬筒
どめんとのばくやくとう。
オカフ自由都市の傭兵、
緑帯のドメントが武器とした、携行可能な小型の爆薬筒。
トンプソン・サブマシンガン
とんぷそん・さぶましんがん。
アメリカ合衆国で開発された短機関銃。通称、トミーガン、トムソン銃、シカゴ・タイプライター。
禁酒法時代のアメリカ合衆国内において、警察・ギャング双方で用いられ有名になった。
1919年より累計170万丁以上が生産され、今日でも民生用モデルの製造が続けられている傑作。
頑丈な構造を持ち耐久性・信頼性に優れ、5kg近い重量のおかげでフルオート射撃を制御しやすい特性から、世界各国で広く用いられた。
全長860㎜[M1928A1]/ 810㎜[M1A1/M1]、銃身267㎜、重量4.9㎏[M1928A1]/ 4.8㎏[M1A1](いずれも空の場合)、発射速度は600~1,200発/分(モデルにより異なる)。
書籍版Ⅱ巻において
、軸のキヤズナがグマナ峡谷にて遭遇したおぞましきトロアに向けて
使用されたもの。書籍版時点では種類不明のサブマシンガンであったが、アニメ版にて詳細が判明した。
な行
ナパーム弾
なぱーむだん。
主燃焼材ナフサにナパーム剤と呼称される増粘剤を添加、ゼリー状にしたものを充填した油脂焼夷弾。
極めて高温(900~1,300℃)で燃焼、広い範囲を焼尽・破壊する大量殺戮兵器。近代戦争の空襲で使用されたものは特に悪名高い。
また、軍事作戦用の火炎放射器に用いられる燃料もナパームであるが、爆弾に使用されるものとは成分も性質も異なる別物である。
書籍版Ⅱにて
軸のキヤズナが
微塵嵐への対抗兵器候補として挙げていた
が、思索の後却下としていた。
は行
ハーディの銃
はーでぃのじゅう。
黄都二十九官第二十七将
弾火源のハーディが携行・使用する銃。
ライフルの銃身を切り詰めて、命中・射程を犠牲にする代わりに携行性や取り廻しを良くし、近距離での戦闘能力を向上させたものであるらしい。
前述の性能含めて劇中での詳しい解説はないが、第三部での描写を見るに戦闘が想定される状況では相当数の銃を携行しているのだと思われる。
パギレシエの機械
ばぎれしえのきかい。
オカフ自由都市の傭兵、元“黒曜の瞳”二陣前衛であった
爪先震えのパギレシエが操る機械。
詳細な描写はないが、機械仕掛けによって様々な薬品の入った小瓶を射出するもの。
発信機
はっしんき。
軸のキヤズナが所持していた、
窮知の箱のメステルエクシルの位置情報を示す器具。
ディスプレイが備わっており、単純な電池に繋ぐことで淡い二つの光点(メステルとエクシル?)が浮かぶ。
GNSSにて位置情報を得るのが理想であるが現状では不可能なため、LORAN形式にておおざっぱな距離と方角を示す程度の精度である。
フィンガーバルカン
ふぃんがーばるかん。
MS-07B グフの左手に内蔵された5連装75mmマシンガン。 アニメ版16話(2期4話)劇中にて
メステルエクシルが使用した武装。
左手(両手?)の各指に1口ずつ内蔵された小口径の5連装マシンガン、だと思われる。
フレア
ふれあ。デコイ・フレア。
航空機等が赤外線誘導ミサイルから身を守るために使用する赤外線対抗装置。
攻撃用の兵器ではなく、あくまでも対象の赤外線センサを欺瞞し、これを回避するために使用される囮の兵器。
ヘーネル RS9
へーねる あーるえす ないん
軍用狙撃銃。
ヘーネル社により2009年に開発された、.338ラプア・マグナム(8.6x70mm)弾を使用するボルトアクション式精密射撃用ライフル。
全長1,275㎜(銃床折り畳み時1,020㎜)、銃身長690㎜、重量 7.54㎏。有効射程は1,500mとされる。
+
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書籍版Ⅷネタバレ |
こんなものを 彼に与えたらヤバイことは分かるだろうに、なぜ与えたのか…。
結果として銃声も届かないような遠方(1,200ⅿ彼方)から最初に割った窓を介して跳弾によって建物内の敵勢力を全滅させてしまった。
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ま行
マスケット銃
ますけっとじゅう。
適度にモダンなファンタジー世界には欠かせない銃。
+
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以下、細かいお話、と、微ネタバレ情報 |
彼方における定義は――
- 先込式の(銃口から火薬と弾を仕込む)
- 滑腔銃身をもつ(鉄の筒)
――銃である。
さらに発展の程度により――
- 火のついた縄で着火する「マッチロック式」(つまり火縄銃)
- 金属盤を回し燧石をこすり着火する「ホイールロック式」(流行らなかった)
- 燧石を金具に打ち付け着火する「フリントロック式」
- 敏感な火薬「雷管」を叩き着火する「パーカッションロック式」
――に分けられる。
異修羅世界で普及しているのは「フリントロック式」。何なら「フリントロック銃」って表現もあるしね。
火縄と比べ圧倒的に利便性が高い反面、重量物である燧石を振りかぶるため撃発時にブレが生じやすく、また点火に若干のラグがある、という欠点もある。 アルスは気にならないのかしら…?
弾を安定させる機能のない素朴な銃で、のちに登場した「ライフル」と比べ威力・飛距離・命中精度共に控えめ。この点を改良した「ミニエー銃」はマスケットと言えるか微妙な存在になってしまうため、如何にしてマスケットのまま精度向上を図っているのか大変気になる所ではある。
また前込式であるため、弾を装填する度に銃を手元に戻したり、場合によっては立つなど姿勢を変える必要が出てくる。そもそも長い筒の奥まで押し込む事自体、それなりに大変な作業だったり…三本目の腕が欲しいところ。
かように近代兵器と比べれば不便の目立つ銃であるが、それでも在来武器と比べれば(使うのが非修羅であっても)圧倒的優位があった事は読者自称者各位もよくご存じだろう。
彼方においては19世紀初頭に登場した「パーカッションロック式」マスケットに、さらには同世紀中頃にはドライゼ銃といった「後装式ライフル」に取って変わられた存在である。蒸気自動車と合わせ、異修羅世界の技術レベルを図るには丁度良い目安であるのかもしれない。
――と思われていたが、書籍版Ⅱにてすでに上記のマスケットとは非なる別物に改良が進んでいたことが明かされた。
逆理のヒロトが言うには、流通している新しい銃は“彼方”で言う「ライフル」に当たるらしい。
さらにヒロトが持ち込んだ新式銃にはボルトアクション方式も採用されている。しかもこの機構を売り込んでいる様子がないことから、ボルトアクション自体は新しい機能ではないものと思われる。いわゆるマスケットとは別物だこれ…。
つまりは異修羅世界では「マスケット銃の形状をしている銃」全般を「歩兵銃」と呼称しているわけである。
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なお―― |
なお、異修羅世界で出回っている『マスケット銃』及び『最新式小型銃』等の殆どの銃器はそのほぼ全てのシェアを“灰髪の子供”こと 逆理のヒロト、すなわち新大陸の小鬼国家が握っており、故にヒロトは黄都を軽く凌ぐほどの莫大な資金力を有している。
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ミルージィの杖
みるーじぃのつえ。
棺の布告のミルージィが
黒曜の娘との会談の際に携えていた杖。
その杖には銃が仕込まれていたが、黒曜の娘と対峙してしまった彼にはそれを抜くことは不可能であった。
無人砲塔
むじんほうとう。セントリーガン。
書籍版Ⅴの第八試合が始まる直前にて
メステルエクシルが
クゼの自動反撃に対抗するために精製したもの。
その経験を基に
第十一試合でも使用されることになる。
無線でも
機魔でもないただの純粋な自動機械。センサーで検出した目標を自動的に補足して攻撃する兵器。
地面から伸び形成され、銃座から生えた砲塔じみた機構と表現されていた。
ら行
ラーキの銃
らーきのじゅう。
オカフ自由都市の傭兵、
血報弾ラーキが使用していたリボルバー拳銃。
かつて“彼方”から何らかの形で流れ着いたものであるらしいが、それ自体には特に異常性を持たない物品であったという。
異修羅1期 Blu-ray BOX特典書下ろし小説『翼の国』にて、
ダカイが持ち込んだリボルバーが使用されるシーンが描かれたが、ラーキの使用していたこの銃も同様の状況で持ち込まれたものだったのだろう。
榴散弾
りゅうさんだん。
19世紀初頭~20世紀半ば頃まで使用された対人・対非装甲目標用の砲弾。
砲弾内部には球体の散弾が多数詰まっており、目標やや手前上空にて弾丸底部炸薬を炸裂させて散弾を前下方に投射、人や馬等を殺傷、軟目標を破壊せしめるもの。
異修羅世界においては、その『円錐状の広範囲に上方から散弾を降らせ殲滅する』という効果が、『高速で飛行する鳥竜の群れ』に対して有効であったため、対 鳥竜 用の砲として使用されている。
榴弾
りゅうだん。
書籍版Ⅷ~Ⅸにて、大規模政変に伴い摘発・鎮圧のため国防研究院に突入した黄都兵が装備していたもの。
劇中(Ⅹ巻)では榴弾としか表記が無いが、状況から見て恐らくは手榴弾(手投げ式小型爆弾)の類であると思われる。
その他
ADS
えーでぃーえす。
アクティブ・ディナイアル・システム(Active Denial System)。
米軍が開発している、暴徒鎮圧用の対人兵器システム。指向性エネルギー兵器。
理屈としては電子レンジと同様で、ミリ波の電磁波を対象物に向けて照射することによって皮膚の表面が過熱され、火傷を負ったような感覚に陥るもの。
しかし、
メステルエクシルが書籍版Ⅱにて組み上げたのは、対象の直接殺傷を可能とする超高出力の『兵器』であった。
AK47
えーけーよんじゅうなな。あるいはえーけーよんなな。
自動小銃。旧ソ連軍にて開発された歩兵用アサルトライフル。正式名称は「Avtomat Kalashnikova-47」。カラシニコフとも呼ばれる。
実戦の苛酷な使用環境、戦時下の劣悪施設での生産可能性を考慮、部品の公差が大きく取られ、卓越した信頼性・耐久性、及び高い生産性を実現した傑作。故にあらゆる地帯のあらゆる武装組織においての基本装備にまで浸透し、『世界で最も多く使われた軍用銃』としてギネス世界記録に登録されるまでとなった。
口径7.62㎜、銃身長416㎜、全長870㎜、重量は型によるが、4,000ℊ前後、装弾数30。有効射程は300ⅿほどとされる。
前述の通り、多少無茶な環境下でも高い信頼性を保持するため、異修羅世界でも浸透すれば猛威を振るうものと推測できる。
APFSDS
えーぴーえふえすでぃーえす。
装弾筒付翼安定徹甲弾(Armor-Piercing Fin-Stabilized Discarding Sabot)。
戦車の主砲等に使用される砲弾の中で、対象の装甲を貫くのに特化したもの。
重金属で構成された細長い棒状の侵徹体と風防、安定翼、発射後に分離する軽金属の装弾筒、着弾確認用の曳光筒とで構成される。
書籍版Ⅱにて
軸のキヤズナが
微塵嵐への対抗兵器候補として挙げていた
が、思索の後却下としていた。
C-4
しー-ふぉー、あるいはしー-よん。
コンポジションC-4。彼方において有名なプラスチック爆弾。
+
|
編者自称者はその手の内に、小さな詳細を弄んでいる。 |
トリメチレントリニトロアミン(RDX)を主成分とする混合(コンポジション)爆薬。同じく有名な高性能爆薬であるTNTの1.34倍の威力がある。
この場合のプラスチックは「可塑性がある」(やわらかい)といった意味合いで、常温のまま切り分けたり変形させたり出来る。なので現場での威力調整も容易、かつ破壊目標に合わせた形状に変形させることで確実に爆破する事も可能…と非常に利便性が高い。
さらに言えば大変に安全で、起爆用の装置(これはいろいろある)を使わない限りは爆発しない。地面に落とそうが、トラックで跳ねようが、銃で撃とうが誘爆する事はなく、しまいには火に投げ込んでも「普通に燃えるだけ」という有り様である(鈍感、と表現する)。
ちなみになぜ「C-4」かというと、1940年代アメリカでRDX系混合爆薬に対して「文字-数字」という構成の名前を付けるのが流行ったから。(ナンデ?)
ビー玉とは違いちゃんとAやBもあり――
コンポジションA:
RDXを粒状にしワックスコートしたもの。地雷や小口径炸裂弾など比較的小さい爆発兵器に詰める。
コンポジションB:
RDXとトリニトロトルエン(TNT:ダイナマイト主成分)を混ぜたもの。
こうすることで本来溶けにくいRDXの融点が80~90℃になり、つまり湯煎が出来るようになる。この融解した爆薬液を大型の爆弾・砲弾などに流し込む(溶塡)。
劣化すると熱に弱くなる欠点があり、アメリカ海軍において火災時に暴発して被害を増大させる事例が見られたため後継に道を譲った。
コンポジションC:
RDXに様々混ぜて柔らかくしたプラスチック爆弾。
――という具合になっている。
当のC-4も1~4まであり――
【イギリスのノーベル・ケミカル社で開発されたノーベル808そのまんま】なC-1
【詳細不明(タイプライター打ちの技術レポートとか出てくる)ながら米SWATで使っている】らしいC-2
【C-1より便利ながら、寒冷地では堅くなる、素手で触ると有毒、高温環境では保管できない、など改良の余地があった】C-3
――を経て1956年に完成したのがこのC-4。
完成度が非常に高かったため現在まで「プラスチック爆弾の代名詞」として君臨し続けていて、遂には異修羅世界にまで伝播してしまったという次第である。
本編においては、例によって 円卓のケイテが持ち出し心理作戦に用いている。
しかし、ドヤっていた(偏見)彼もなぜ「C-4」なのかの由来は知らなかった事だろう。
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COCl2
しーおーしーえるつー。
二塩化カルボニル。“ホスゲン”と呼称される化学物質。
自然界では一酸化炭素(CO)と塩素(Cl)とが日光により直接作用して生じる。ホスゲンの名も、ギリシャ語で“光”を意味する“phos”と、“作られる”という“gignesthai”が元になっている。
大規模な化学プラントや厳重な実験室環境のない異修羅世界においても、一定温度下でコークスを燃焼させることにより一酸化炭素を、食塩の電気分解から工程を重ねることで塩素を得ることが可能であり、それを日光下で反応させることでこの物質を合成することができる。
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編者自称者が用いる詳細は、文明そのものの詳細だ。 |
炭素(C)と酸素(O)と塩素(Cl)の化合物。
毒性の高い無色の気体で、毒物及び劇物取締法により毒物に指定されている物質である。
常温(20℃)で気体。沸点は8.3℃、融点は−128℃。純粋なホスゲンは独特の青草臭がある、毒ガスに使われるような低純度なものや希薄なものは木材や藁の腐敗臭がすると言われている。
水(H2O)があると加水分解を受け、二酸化炭素(CO2)と塩化水素(2HCl)を生じる。
高濃度のホスゲンを吸入すると早期に眼、鼻、気道等の粘膜で加水分解によって生じた塩酸により刺激症状が発生。
無症状の潜伏期を経て肺水腫を起こす。潜伏期は数時間から、場合によっては24時間以上持続する場合もある。
肺水腫が進んで潜伏期が過ぎると咳、息切れ、呼吸困難、胸部絞扼感、胸痛などの自覚症状が出現。
肺水腫によって肺胞毛細血管への酸素運搬が阻害されて低酸素症を引き起こす。
また体液が肺胞に流出することによって血液濃縮を起こし、心不全に進行。
低濃度のホスゲンに長期曝露した場合には肺に障害を与え、繊維症、機能障害を生じる場合がある。
また、数日が経過してから感染症による肺炎を起す可能性がある。
解毒剤は存在しない。基本的に肺水腫への対処が行われることになる。早期症状時ならば患部である眼等の洗浄を行う。発生する可能性がある感染症への予防も必要になる。
低濃度になったホスゲンに長時間曝露した場合、20~80時間後に突然症状が悪化し死亡する事例があるため、曝露した場合は低濃度であっても3日程度は経過観察を行う必要がある。
化学工業分野で重要な化合物で、ポリカーボネートやポリウレタンなどの合成樹脂の原料となる。
有機合成分野でもアルコールと反応させて炭酸エステルを、アミンと反応させ尿素(CO(NH2)2)あるいはイソシアネートを、カルボン酸と反応させることで酸塩化物を与えるなど幅広い用途を持つ。
本編においては第八試合において 千一匹目のジギタ・ゾギが文明の武器として試合場に持ち込んだ。
彼の故郷である新大陸は、銃器の量産だけでなく化学物質の製造知識も有していることが垣間見える。
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DAGR
でぃーえーじーあーる。ダガー。
直接攻撃誘導ロケット弾(Direct Attack Guided Rocket)。
アメリカ軍の擁した航空機搭載型小翼折り畳み式ロケット弾(ハイドラ70ロケット弾)から派生したセミアクティブ・レーザーによる誘導装置付き弾頭搭載の小型ロケット弾のこと。
全長1.9ⅿ、直径70㎜、翼幅222㎜、重量15.8㎏。地上・海面発射の場合最低射程は1,500ⅿ程度、最大射程は5,000ⅿほど。
弾頭は対人・対資材用の高爆発威力弾頭で、殺傷範囲は50ⅿを誇る。
書籍版Ⅱにて、
メステルエクシルが
微塵嵐への挨拶代わりにぶっぱしていた。
FIM-92C スティンガー RMP
えふあいえむ - ないんてぃつーしー すてぃんがー あーるえむぴー。
携帯式防空ミサイルシステム(man-portable air-defense systems,MANPADS / MPADS)。携帯式地対空ミサイルシステムとも。現行のものの中では最も命中に優れたものであると言われる。
RMPと呼ばれるものは、新しい脅威に対応するために再プログラミング可能な新しいマイクロプロセッサを導入した改良型である。
直径7.0㎝、全長1.5ⅿ、翼幅9.14㎝、弾体重量5.68㎏、総重量15.66㎏、有効射程4,800ⅿ、有効射高3,800ⅿ(最大補足距離15㎞)、飛翔速度はマッハ2.2。
こんなものを
個人に使用する目的で撃ってはいけません。
G剤
じー ざい。
第二次世界大戦前後にドイツで開発された神経ガス(化学兵器)の総称。『German gas』が語源といわれる。大戦後にポーランドやチェコスロバキア等にて開発された毒ガスもドイツ系技術体系に含めると言う意味でG剤と呼ぶ場合もある。
G剤には、タブン・サリン・ソマン・エチルサリン・シクロサリンが分類され、米軍によりそれぞれGA・GB・GD・GE・GFのコード名が付けられている。
上記の毒は全て神経に作用するもので、アセチルコリンエステラーゼの働きを阻害することによるアセチルコリンの異常分泌を狙ったものである。常温で液体だが、兵器として利用する場合は揮発させガスとして使用する。
書籍版Ⅸで
軸のキヤズナが『多数の敵を一網打尽にすることが可能で、自身の拠点は無事に保てる』兵器として
メステルエクシルを運用するならサリンやソマンを使う、と考察していた。
GAU-19/B
じーえーゆー - ないんてぃーん / びー。
回転式多銃身機関銃。ガトリングガン。
ゼネラル・エレクトリック社が開発した12.7㎜口径のガトリング式重機関銃。
極めて重量が大きいため、通常は車両や航空機、船舶に搭載して運用される。
全長1.369ⅿ、銃身長914㎜、重量は48㎏。19/Bは重量を削減したタイプで、元の19/Aの重量は63㎏。
発射速度はモデルにもよるが、1,000~2,000発/分で有効射程は約1.8㎞(最大射程6㎞)。
開発当初の19/Aは6銃身であったが、後に3銃身に軽量化されたものが主流になっている。
メステルエクシルが作り上げ使用する限りは、工術や熱術によって事実上の弾数無限の半永久的駆動が可能な反則兵器に化ける。
HPEM発生器
えいちぴーいーえむはっせいき。
電磁パルス発生装置。
バッテリーの電力や化学反応・爆発などによって高周波数帯(MHz以上)の電磁パルス(EMP)を発生させ、数十~数百mの近距離の電子回路の破壊や機能不全・停止を目的とした装置。
H&K MP5
えいちあんどけー えむぴーふぁいぶ。
ドイツのヘッケラー&コッホ(H&K)社が設計した短機関銃、
S M G。
第二次世界大戦後に設計された短機関銃で、命中精度の高さから対テロ作戦部隊などでの標準的装備として運用されている。
全長550㎜(ストック展開時:700㎜)、銃身長225㎜、重量3.08㎏。発射速度は800発/分、有効射程200ⅿ。
例によって
メステルエクシル製で、
キヤズナが
携行・使用したもの。
Kel-Tec KSG
ける-てっく けーえすじー。
アメリカ合衆国のKel-Tec CNC社が警備用・保身用として開発・生産する12番径ブルパップ方式ポンプアクション散弾銃。
デュアルマガジン・セレクトフィード・ポンプアクション・ショットガン。
切り替え可能な2つのチューブラーマガジンを持つのが最大の特徴で、手動切り替えにより2種類のショットシェルを使い分けることが可能。
コンパクトなサイズでありながら高火力、という相反する二つの要素を見事に両立させている。
全長66.3㎝、銃身長47㎝、重量3.1㎏。
本編中では「ケルテックKSG」の表記で登場。Web版
第六試合にて
メステルエクシルが恐らくは前もって左腕と一体化した形で精製し、使用した。
LRAD 2000X
えるらど にせんえっくす。
長距離音響発生装置 (Long Range Acoustic Device)。
災害時等に広範囲・長距離に音声を届かせることが可能な大音響発生装置。最長音響伝送距離約9㎞を誇る。
ただし、出力を高めれば兵器として使用できるものでもあり、現在は暴徒制圧・鎮圧用の非殺傷兵器としても利用されている。
音波による攻撃は、理論上は人を殺害することも可能。ただし、非常に高出力が要求され環境条件にも左右されるため、そこまでの威力を有するものは現状実現していない。
書籍版にて
メステルエクシルが作り上げたものは、一撃で相手の意識を失わせるほどの出力を有していた。
また、
静かに歌うナスティークが反応したことから殺傷能力を獲得するほどの高出力での使用も可能であると思われる。
M1 エイブラムス
えむわん えいぶらむす。
現行主力戦車。アメリカ合衆国の軍用車両メーカー『クライスラー・ディフェンス社(現ジェネラル・ダイナミクス社)』にて開発されたもの。
開発されてから幾度かの改修があり、
ソウジロウがなます斬りにしていたのがどの型であるかは作中で
明記されていないが、
メステルエクシルが作成した兵器類の中の『ADS』や『LRAD 2000X』が2000年以降に配備・運用されたものであるため、エクシルの元となった客人よりも後の時系列でソウジロウが転移したと仮定すれば、
恐らくは最新型の『M1A2 SEP』だと思われる。
全長9.83ⅿ、車体長7.92ⅿ、全幅3.66ⅿ、全高(砲塔上面まで)2.37ⅿ、重量63.2t。
ソウジロウがかつて彼方で相対していた状況は恐らく市外戦であったと思われるため、開発済みであった場合はTUSK(Tank Urban Survival Kit)と呼称される強化キットが装備されていた可能性も。
どちらにせよ個人が相対して日本刀で撃破できるような代物ではない。
M120 迫撃砲
えむひゃくにじゅうはくげきほう。
イスラエルのソルタム社が開発した、アメリカ陸軍で使用されている重迫撃砲。
重量144.7㎏、有効射程は200~7,240ⅿ。
書籍版Ⅷにおいては黄都のヤトマイース駐屯地への攻撃に用いられた旨の報告が上がっていた。
M84 スタングレネード
えむはちよん すたんぐれねーど。
M84特殊閃光音響手榴弾。正確にはXM84。フラッシュバン、閃光発音筒とも。
現在アメリカにて使用されている非殺傷兵器、スタングレネード。
穴の開いたスチール製の本体の中のアルミニウムケースの中にマグネシウムを主とする炸薬が入っている。
起爆と同時に170~180㏈の爆発音と15ⅿ範囲で100万㏅以上の閃光を放ち、突発的な目の眩み・難聴・耳鳴りが発生、防護のない対象は方向感覚の喪失・見当識の失調を引き起こす。
全長133㎜、直径44㎜、重量236ℊ。
第六試合直後に軸のキヤズナが追跡からの離脱のため使用。
ケイテ卿の感想としては「何を言ってるのか全く聞こえん!」だそうである。
……なお、常時莫大な知覚情報を処理し続けているような者には効果が無い、らしい。いったい
彼はどのような世界を感じて過ごしているのであろうか?
SMAW ロケットランチャー
すもー ろけっとらんちゃー。
肩撃ち式多目的強襲兵器(Shoulder-launched Multipurpose Assault Weapon)。多目的ロケット擲弾発射器。
口径83㎜、全長760㎜、重量は7.69㎏。有効射程は500ⅿ。
書籍版では
メステルエクシルが腰部から砲身を展開して使用した。肩撃ちとは……。
VXガス
ゔぃーえっくす がす。
1952年にイギリスで合成された猛毒の神経剤の一種。人類が作り出した化学物質中最も毒性の高い物質の一つとされる。
琥珀色をした油状の液体。揮発性は低く、無味無臭。濃度や温度にもよるが粘着性を持つとされ、エアロゾル(霧)を毒ガスとして使用する。
揮発性が低いため残留性が高く、その上に化学的安定性も高いため、温帯の気候では散布から1週間程度は効果が残留するとされる。
呼吸器からだけでなく皮膚からも吸収されて毒性を発揮するため、ガスマスクだけでは防護不能。親油性が高く水で洗浄しただけでは取り除くことができず、安全な状態にするためには化学洗浄が必要。木材や皮、布などに付着した場合には長期間にわたって毒性を維持したまま留まるため、汚染された物に触れただけでも危険。
――と、異修羅構文にできそうな感じにやばい猛毒。人類の罪深さを痛感できる。
決して
年端もいかない一人の女の子に
直接吹き付けるものではない。
……まぁ効果はないんだが。
XM1060 サーモバリック
えっくすえむいちまるろくまる さーもばりっく。
恐らくXM1060 40mmグレネードだと思われる。
燃料気化爆弾、サーモバリック爆弾。一次爆薬によって耐圧容器内で加圧沸騰させた液体燃料を急激に開放することで高速(2000m/秒)で周囲に噴出し燃料によって蒸気雲を形成、これに着火し蒸気雲爆発を起こすもの。
爆弾の破片によらず高熱と爆風によって対象を殺傷し、さらにはその場の酸素を使い果たすことで熱と爆風を生き伸びた者も死に至らしめる殺傷力の高い兵器。
決して
年端もいかない一人の女の子に
至近距離からぶち込んだり休みなく炸裂し続けるものではない。
……まぁ無傷なんだが。
XR-4A3
えっくすあーる-ふぉーえーすりー。
ロケット推進システム。ロケットエンジン。
メステルエクシルが空中を高速移動する際に組み上げて使用する。
いくら認識できても反応できない速さを誇るとはいえ、暗殺に向かう際に使うのはちょっと派手すぎではないかと思う。
【その他道具】
戦闘用でない各種道具類。あるいは物語を彩る小道具等。
あ行
アルスの荷袋
あるすのにぶくろ。
星馳せアルスがその冒険の中で蒐集した品の中から、常備するに値する厳選された強力かつ軽量な魔具を収めた頑丈な道具袋。
詳しい収納魔具は
星馳せアルスの項目参照。
石入れ
いしいれ。
一問一答で言及された、異修羅世界特有の日用品。
主に(石に限らず)着火の熱術に用いる焦点を携帯するための小物入れであり、彼方でのライターに似た立ち位置にある物品。
多機能化したり、オシャレの一環として装飾を施されているものもよく見られるとか。これは、彼方での煙草入れ(シガーケース)や日本の印籠にも似た特徴である。
エヌのステッキ
えぬのすてっき。
千里鏡のエヌが携える、黒く細長いステッキ。
六分儀のシロクはこの杖をまるで教鞭のようだと感じていた。
アニメ版では要所要所で地面を突くシーンが挟まれていたのが印象的であった。
オルクトの楽器
か行
拡声器
かくせいき。
逆理のヒロトが異修羅世界に訪れた後に何よりも先に欲した商売道具。
それを知らないものにはラヂオの一種の様にしか見えない、発明品。
鳥竜の翼膜の表層をなめしたものに金線を巻いたコイルが接続され、その内側にある磁石が声の震動により起電力を発生する。その電流はラヂオ鉱石を用いた増幅回路を経て入力側とちょうど逆転した構造の出力側に繋がり、翼膜を震わせ、漏斗型の口から拡大された音声を吐き出す。
この拡声器による演説と事前の仕込みによる演出によって、ヒロトはオカフ自由都市の民の支持を得ることに成功、なし崩し的に同盟関係を結ぶ結果に持ち込んだ。
クエワイの計算儀
くえわいのけいさんぎ。
片割月のクエワイが使用していたもの。
細かい描写がなく詳細不明だが、持ち運びが容易で恐らくは立ったまま使用できるほどに軽量なものとなると、此方に存在する歯車式の計算器ではちょっと厳しそうである。
その中でも特別に小型なクルタ計算機のようなものか、あるいはそろばんや計算尺、アディエーターの類か?
小石
こいし。
そこら辺に転がっている小さい石。礫。
+
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劇中では―― |
劇中ではかつての 幼い日のアルスが三本の手を自由に動かすための訓練としてこれを 握ったり、 シャルクが ヒャッカへ皮肉めいた返答をした際に使われたり、 今のアルスと空中で交錯した サイアノプが魔弾を防ぎつつ指弾としてこれを射出したり、 ニヒロが指で弾いて当てる高度で複雑な駆け引きや選択肢を有する一人遊びをしたりする。
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拘束具
こうそくぐ。
身体の自由を奪うための道具・衣類などの物品の総称。
①. 書籍版Ⅸにて使用されたもの。
星深瀝鋼を削りだして造られた、専用の手枷。
②. アニメ版にて勾留中の
ニヒロの背中に着けられていたもの。背から伸びる神経線を封じるための、恐らくは専用の拘束具。
ちなみに、コミカライズ版では鎖でつながれた手枷がはめられていた。
さ行
鷺鳴き号
さざなきごう。
かつての子供時代、
憂いの風のノーフェルトが
環座のクノーディの経営する救貧院で遊んだ真鍮製の
羽根独楽。
彼が組み立てた彼の自慢の独楽で、当時(そして今も)かなり弱かった。八連敗とかしてた。
救貧院より卒業する際に、旧友である
通り禍のクゼに預けられる。そして二十年以上の時を超え、ギミナ市の教会にて再び運命的に独楽は廻ることになる。
蒸気圧縮冷凍機
じょうきあっしゅくれいとうき。
気体冷媒を圧縮機で圧縮し、凝縮器で冷却して高圧力の液体を作り、膨張弁で圧力を下げて蒸発器にて低温で気化、その際に気化熱で熱を奪い取る、という仕組みの冷却機械。
異修羅世界のものはこの機械のようなものらしいが、原理的には同様のものだろう。
一問一答によると、業務・工業用としてすでに実用化されている。冷たいお菓子が好きな
クウェルちゃんもにっこりである。
民間には普及していないということなので、恐らくまだ技術的に厳しい(たぶん、でかい、重い、
値段が高い、みたいな感じだろう)ものと思われる。
今後小型軽量化及びコストダウンが進めば、異修羅世界でも民間に冷たい料理や菓子が普及し、海産・水産物の長距離輸送が可能になる未来が来るのかもしれない。
まあ、六合上覧が無事に終わればの話なのだが……。
双眼鏡
そうがんきょう。
読者自称者諸兄が知るところの双眼鏡であると思われる。
六合上覧開催を控えた黄都で“彼方”からの最新機構と銘打って宣伝されていた。試合観戦のための需要増大による商機を逃すまいという、商魂たくましい様子が見て取れる。
なお、単眼鏡に類するものらしき物品はコミカライズ版も含めればそれらしき道具がそこそこ確認でき、以前から存在していたものとみられる。
は行
花
はな。
花卉。植物が成長しつけるもの。多くは綺麗な花びらに飾られ、観賞用として利用される。生物学的には種子植物の生殖器官に当たる。
劇中では、
不言のウハクによってたくさんの花が死者に手向けられていた。
あるいは、
窮知の箱のメステルエクシルが守り抜いた小さな命に、岩場に咲いていた鮮やかな黄色をした小さい花を贈られている。
その愛らしい花は
軸のキヤズナによって小瓶に収められ、大事に扱われることとなった。
また、
フリンスダの邸宅を色ごとに列になって取り巻くように咲いていた花壇の花は、
魔法のツーの
破壊行為によって見るも無残な姿へと変貌を遂げてしまった。
他にも、
ゼルジルガが手品で使ったり、イターキの
リナリス宅で黒薔薇が象徴的に咲き乱れたり、エレアの母と過ごした思い出の中で花の輪を作ったりと、文字通り物語の各場面を彩る小道具として活躍している。
歯ブラシ
はぶらし。
歯を磨く際に使用するブラシのこと。
異修羅アニメ2期1話において、サイン水郷の
ミロヤ父子が使用していた、木の枝、もしくは根の先端の繊維をほぐしたもの。
黄都等の都市圏においては製品化された歯ブラシが流通しているらしいが、流通範囲外の村落・集落においては前述の様なものが使用されているようだ。
この形状のものは歯木(しもく、しぼく)と呼ばれ、歯ブラシよりも清掃力が高いらしいとも言われている。
ブラウン管
ぶらうんかん。
電子銃から電子ビームを蛍光面に照射し、発光させることで図像を表示する装置。
ブラウン管テレビの印象が強く、家庭用テレビの代名詞として使用されることも多い。
+
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書籍版Ⅸでは―― |
書籍版Ⅸでは、 メステルエクシルより送信された光景を受信し、状況をモニタにリアルタイムに映し出し、戦場から離れた司令室で戦況を把握する目的で使用された。
なぜレトロなブラウン管が使用されたかは不明。
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ボールペン
ぼーるぺん。
文房具。ものを書くときに使用する筆記具。
ペン先に小鋼球を内蔵し、運筆と共に球が回転することで軸内のインクを滲出させ筆記する構造を持つもの。秘かに精密機械である。
恐らくは本物の魔王の所持品。最初の一行が魔王と対峙した時にはすでに、先端が潰れ血や髄液の染み付いた何かに変貌してしまっていた。
ま行
万年筆
まんねんひつ。
手に収まる程度の空洞の木の軸から、金板を加工した、中央で割れた三角形の先端が伸びている道具。
ペン先に毛細管現象でインクを供給する仕組みを有する彼方の携帯筆記具。“
灰髪の子供”との取引にて旧王国主義軍にもたらされた技術。
旧王国主義者の
ギルネス率いる精鋭部隊の全員が軍独自で定めた文字を習得しており、それによって堂々と情報をやり取りすることが可能になっている。
此方で言う所の暗号による情報交換である。文字が普及していない異修羅世界においては、文字と暗号はほぼ同意義なのである。
虫の抜け殻
むしのぬけがら。
種類は特に記述されていないが、何らかの虫が脱皮した後に残した、抜け殻。脱皮殻とも。
書籍版Ⅳにて、
魔法のツーが教会に寄進する
厄運のリッケを見て、「ぼくも何かあげた方がいいかな」の流れから渡そうとしたもの。つまり持ち歩いてる。そして結構大切なものっぽい。
+
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ツーちゃんはかっこいい虫が好き。 |
ツーちゃんはかっこいい虫が好き。
書籍版Ⅸでも山でカブトムシ採集に精を出している様子であった。
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メートル原器
めーとるげんき。
かつて客人、
吝嗇なるヴィクトルが彼方の地より持ち込んだ、ステンレス製の定規。
このただの定規を基にして異修羅世界における長さの単位の統一が成された。
現在どこに保管されているかは明記されていないが、現存しているのであれば黄都が所有しているというのが無難なところだろう。
モーフ君
もーふくん。
書籍版Ⅴにて、
奈落の巣網のゼルジルガが黄都のゼジン記念市民公園にて、糸によって自在に操っていた人形劇の人形。大道芸の小道具。
両手に抱える程度(全長50㎝ほど)の大きさで、鳥のような頭部にひらひらとした布に覆われた体の、布人形。
そのほとんどは空洞だと思われ、見た目以上に小さく折りたためるようである。
書籍版第六試合において、ゼルジルガはこの鳥人形を試合会場へと持ち込むのだが――。
や行
ヤコンの杖
やこんのつえ。
かつて
聖域のヤコンが魔剣鍛錬後の疲弊時に支えとして使用していた杖。
父の大切な魔剣を支えにすることはできないと、二年ほど前から用意するようになったもの。
有刺鉄線
ゆうしてっせん。
無数の刺(針)のついた鉄線のこと。「バラ線」とも。
書籍版Ⅸにおいて、黄都森林区画の館襲撃に向けて
軸のキヤズナ・
円卓のケイテが恐らくは独自に持ち込んだ装備品の一つ。
詞術詠唱中では「カスターの蔦」と呼称されていた。この詞術によって有刺状に編み上げられる描写があり、ただの鉄線の状態で持ち込んだものと思われる。
ユキハルのカメラ
ゆきはるのかめら。
客人、
黄昏潜りユキハルが首から下げているカメラ。
大型の基部に蛇腹めいた構造を有し、単眼鏡に似たレンズが備わっている器械。
正体はガラス感光型の写真機であり、片手の操作のみで焦点合わせから絞りの調整までを行える、ユキハル専用のものである。
ユキハルのネタ
ゆきはるのねた。
客人、
黄昏潜りユキハルがあらゆる場所からかき集めた
国家や“
客人”を
崩壊させかねない情報とその証拠の数々。
+
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それは今も秘密の場所で、世間につまびらかにされる時を待っているのだろうか?(書籍版Ⅹ情報) |
それは今も、かつて彼が借りていたカラワ第二区六十八番地、レジュラ骨董店二階の部屋の敷物の下の隠し扉の中で、世間につまびらかにされる時を待っているのだろうか?
そしてこの 秘密の在りかを託された 少女は、果たして――?
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ら行
ラヂオ
らぢお。
ラヂオ鉱石(
用語集参照)を用いた通信装置。詳細原理は不明ながら、ザラザラとした雑音が入る、盗聴が可能、など、彼方の我々が知っている「無線」に近い動作をする。
袖口に仕込める小型のものから都市間通信向けの大型機まで、目的に合わせて様々なものがある。
Web版においては、鉱石と周囲の構造部分の素材(いくつかの針金、と表現されている。)から詞術を用いてラヂオを組み上げる様子が描かれている。この時の詠唱中で、恐らく針金のことを「クリアージアの鋼」と呼称していた。
元々鉱石を利用した通信理論はかつての王国で提唱されていたが、客人が具体的な実現方法を開発した、という経緯があったらしい(一問一答情報)。
製造も運用も容易なご都合主義存在だが、それゆえ異修羅世界では通信工学の理論的部分が煮詰まるより先に広く普及してしまったという弊害があり、
キヤズナのような彼方の技術知識を身につけた天才ならば盗聴も容易い。
レナの杖
れなのつえ。
アニメ版において、黒曜の瞳一陣前衛の
韜晦のレナが所持していた杖。
視覚障碍者が周囲の安全を確保するために使用する白杖と同様の用途のものと思われる。
最終更新:2025年04月14日 21:47