【種別】
超能力・人名?
【初出】
新約六巻
【解説】
ミサカネットワーク、その全体としての大きな意思。
妹達(シスターズ)は各個体がそれぞれ独立した自我を持つと同時に、全体でひとつの自我も持つ。
この「全体でひとつの自我」が『総体』である。
ミサカネットワークは死亡した個体も含めた20001体全てで1つのシステムであるため、『総体』は生者と死者の両方の要素を持つ。
曰く「普通の人間じゃ臨死体験したって絶対に為し得ないふしぎーな状態」らしい。
なお、
第三次製造計画で作られた
番外個体は後付けのようなものらしく、『総体』の意識には含まれない(ゲーム『とあるIF』のセリフによる)。
また、『総体』と各個体間では厳密には境はないらしい。
司令塔である
打ち止めをさらに凌駕する、システム上ありえない存在。
天使のような存在とも、
エイワスとも異なり、しかし
学園都市が生み出した何か。
そもそも人と呼ぶ事さえ悩んでしまうような、生者でも死者でもない第三の存在とでも言うべきモノである。
何らかの方法で、どこからか現実世界を見守っているらしく、
上条・
一方通行の行動も把握していた。
物理的な本体を持たないため、「物理的末端」である各『妹達』の肉体を使って初めて会話する事ができる。
しかしこれには何らかの制限があり、いつでも自由に表出できるわけではないらしい。『総体』本人は「チケットを使う」という表現を使っている。
『妹達』から生まれた存在ではあるが、人間的な感情の薄い『妹達』とは異なり、喜怒哀楽がはっきりしている自然な人間性を持つ。
全体的に一方通行には辛辣で、上条には好意的。
一方通行のことは「罪人」と評しており、彼を糾弾できる権利を持つのは自分だけと考えている。
彼に罪を思い出させ、贖罪の道から踏み外さないよう警告することもある。
「生者でも死者でもない」という特性により、
オティヌスの『
死者の軍勢』の操作対象にならない。
このため、新約9巻でオティヌスに改変された世界で彼女だけが上条を憶えていた。
なお、オティヌスが「総体を認識していたが操作できなかった」のか、「認識していなかったので操作できなかった」のかは不明。
【作中での行動】
初登場は新約6巻。
打ち止めの肉体を借りて一方通行に接触し、「安易に戦いに身を投じるのは逃げである」と警告した。
この際、上条の今後を心配するような素振りを見せている。
新約9巻では、
オティヌスの世界改変によって作られた「幸せな世界」を見せられ、死を決意した上条の前に突如現れた。
"「大切な人達の最高の幸せ」を奪う選択をしたくないがために大切な人達に忘れられて消える"ことを決意した上条の背中に蹴りを入れながら出現し、上条に説得を始める。
彼らがこの世界で幸せな日々を過ごすには「上条当麻の死」を受け入れる必要があると説き、
またオティヌスが彼らから上条の記憶を消したことを彼の心を挫くための「イカサマ」と言うなど、彼を励まし続け、上条が気力を取り戻すことを助けた。
この時、自身が「庇護対象」となり上条を「
ヒーロー」にして立ち上がらせるのではなく、上条自身が苦しみを吐露できるよう配慮を見せている。
新約10巻では、デンマークにいる個体の肉体を借り、上条に敗れた後の一方通行に接触。
敵であったはずのオティヌスを救おうと奮闘する上条を見て、あらゆる者を救おうとする彼らしいと語った。
また、「敗北する事で何かを与える」ことを試みた一方通行を「ちょっとは成長した」と評している。
新約22巻では「チケット」を使わずに登場。
クイーンブリタニア号内での
ネフテュス戦で、一方通行の肉体を介してミサカネットワークに接続した
クリファパズル545へ接触。
彼女の接続は「バックドア」「不正アクセス」のようなものらしいが、それを認め、彼女へ最適な力と権限を貸与することで「
人造の樹」の創造を助けた。
【口調】
読点や句点の手前に/return、/escape、/backspaceの3つの単語を付けて会話する。
通常は/return、
疑問文の場合は文末に?をつけて/escape、
「でも」「だけど」など否定や転換の場合は/backspaceを付ける。
『とあるIF』にてボイスが実装された際にはこれらの表現は声では再現されず、テキストで表示されるに留まった。
上条の事を「アンタ」や「上条ちゃん」と呼び、美琴と似通ったフランクさを感じさせつつも、どこか達観しているような大人びた口調。
一人称は一定しておらず、新約10巻までは「私」だったが新約22巻では「ミサカ」となっている。
「やあ一方通行/return。そろそろ面倒臭くなってきたから横槍を入れさせてもらうわよ/return」
「 でも/backspace、ちょっと確認させてもらってもいいかな?/escape」
「『元の世界』でまた会おう。上条ちゃん/return」
最終更新:2025年10月23日 12:05