【種別】
天使…?

【元ネタ】
「アイワス」または「アイワズ」とも。
アレイスター・クロウリーに『法の書』(LIBER AL vel LEGIS)を伝えたとされる霊的存在(聖守護天使)。
『法の書』を口述して彼を魔術に奉仕させるようにしたと言われている。
Wikipedia - 秘密の首領 も参照のこと。

【初出】
名前のみ七巻、本編登場は十九巻

【CV】
宮本 充

【解説】
ドラゴン』の符丁を冠する、謎の存在。
アレイスター=クロウリーの『プラン』の要。
金髪の光り輝くような長身の持ち主。ゆったりとした白い装束を身にまとう。
正確な性別など全く分からないが三人称は‘彼’、外観の見た目だけなら女性的に見える。
喜怒哀楽の全てがあり、それでいて人の持つ感情とは明らかに異質なものを根幹に秘めた、
極めてフラットな顔つきをしている。
何より自身の興味を優先させる性格で、効率を優先していたアレイスターとは対照的。登場時には特に上条当麻、一方通行、垣根帝督に興味を示していた。

本人曰く、ドラゴンという呼び名も間違いではなく、天使という記号にも対応はしているが、
地球外生命体、聖守護天使、真なる者、などの呼び名よりは、
ドラゴンという呼び名の方が本質に近いらしい。
既存の聖書に記述される天使とは概念が異なり、
正確に表現するならば、かつてアレイスター=クロウリーに必要な知識を必要な分だけ授けた者。
ヒューズ=カザキリを製造ラインとして用い、
その製造過程をなぞるようにして世界に(厳密には違うが、最も近い言葉で表すなら)『現出』した。
その方法を本人は食塩の結晶生成に例えており、
AIM拡散力場を『高い濃度の食塩水』とするとエイワスは『結晶』である。
結晶を作成する際には食塩水の中に不純物や棒のような結晶化用の「核」を加えるが、
エイワスという『望む形での結晶』を作成するために調整された、
特殊な「核」こそがヒューズ=カザキリ……ということらしい。

10月17日、『ドラゴン』の情報を求めて乗り込んだ潮岸のシェルターでグループの前に現出したが、
一方通行以外には興味がなかったため、
戦う以前に一瞬で一方通行以外の人間を気絶させた。
対峙した一方通行は、「悪意も殺意も感じない、異質な存在」という印象を受けている。
「興味を覚えた」という言葉通りに一方通行の疑問に解答を始めるが、
「その現出には打ち止めに多大な負荷を掛け、いずれ必ず崩壊する」
という下りを聞かせたために一方通行を逆上させ、攻撃を受ける。
本人に反撃の意志は特になかったが、
アレイスターに自殺防止装置のようなものを組み込まれていたらしく、
「輝きすぎるほど輝く翼」で一方通行に反撃。
この翼は『通常の物理法則』とは違う法則を持つために、反射をすり抜けてダメージを与えた。
その後、黒い翼を出した一方通行に対しても余裕を崩さず、
実際にこれまで無敗を誇った「黒い翼」が発現した一方通行をあっさりと叩きのめした。
エイワスによれば、一方通行の「黒い翼」の力はオシリスの時代のものであるという。

『現出』にヒューズ=カザキリを必要とするという性質上ミサカネットワークが必要不可欠であり、
そこを突こうとした一方通行にのジャミング装置を利用したネットワークの妨害を行われる。
ミサカネットワークという『結晶の核』を抜き取られたエイワスは構成を保てなくなり、崩壊を始めた。
その時、割れて覗いた頭部の中心には三角柱のようなものが存在。
一方通行に銃弾でそれを打ち抜かれ砕ける音こそしたものの、何事も無かったかのように健在であった。
本来ならば数年は出てこれない状態になるとの事だが、
アレイスターが厳重に張り巡らせた防壁がそれを阻む。
本人曰く、「変形機能」があるらしい。
その後、反撃を受けたことなど気にした風も無く、打ち止めの治療法を求める一方通行に、
禁書目録』という言葉を頼りにエリザリーナ独立国同盟に行くことを薦めた。

また、会話の中でアレイスターに触れる際、
「性懲りもなく私を利用したいようだ」「『あの時』崩れ落ちるしかなかった」
といった言い回しをすることから、過去のアレイスターと繋がりを持ち、実際の面識もあるようだ。
アレイスターからは一定の敬意を表されている。
アンナ=シュプレンゲルが語ったシークレットチーフとは同質の存在であるらしい。

その正体は、全ての位相を取り除いた最下層である『純粋な物理法則の世界』における『天使』
故に天使でありながらあらゆる宗教、神話、伝承に属さない。
テレマと同じ九三の数字を背負い、霊的や物理的を問わず「順序立てて因果を説明できる」という科学的理論の頂点に立つ存在。
アレイスターは、エイワスが「一切の魔術に関わらない純粋な物理の世界に属する」
という点に『プラン』への利用価値を見出しているらしく、
エイワスの制御法を確立した上で、その力でもって全ての位相を破壊しようとしている。
1904年にはアレイスターの妻ローズに宿り、その身体を借りて口伝によって法の書を授けた。
同じくアレイスターに召喚された大悪魔コロンゾンとは「同族」であるらしい。
なお禁書世界における天使とは神の命令に従うだけのロボットだが、
エイワスは自由に思考し、行動しているため、
『純粋な物理の世界』に神にあたる存在がいるのかは不明。

その力は非常に強大であり、理論値では全盛期のオティヌスを含む全ての魔神達に対抗できるとされる。
翼なのか掌なのか、もはや巨大すぎて全体の像を結べない『何か』を振るう。
上条当麻幻想殺しに対しては、確かに打ち消されてはいるのだが、
それでもなお痛覚が間に合わない程の威力でへし折り、「消去と干渉」さえも機能しない恐るべき戦闘力を見せつけている。
また、上条の肩口から飛び出した「透明な何か」さえも簡単に握り潰している。
ただし、劇中で描かれる光輝く姿は「剥き出しのエネルギー」というべき状態であり、
実存世界においては、かつてローズに宿ったように霊媒(アバター)として選んだ人間に宿り、
その肉体を借りなければ万全の力を発揮できない。
一方で、その昔「地球外知的生命体」とも見なされたことから、地球という惑星から離れるとより力が開放されていく。

新約18巻では、アレイスターの儀式によって「光臨」。
上条当麻に対して「天敵」として立ちはだかった。この際の顕現では言葉にノイズが入っておらずクリアなものになっていた。彼曰く世界が真実を思い出し始めているとのこと。
新約19巻では、現世にコロンゾンが介入しようとしていることを探知するとミナを庇うかのように現出。
瞬時に作成した新たな魔導書『黒猫祭祀秘録』に彼女を移し、学園都市に避難させた後にコロンゾンと宇宙空間で激戦を広げた。
その後、リリスをアレイスターの元へ送り届けた事をコロンゾンに告げると、
コロンゾンが地球に戻ったときに相対性理論によって新たな天地に送られる事を見越し、わざと敗北。
コロンゾンの討伐を「しあわせになるための努力」をする現世に生きる人間達に託し、上位次元から俯瞰する事に徹する。

新約22巻にて、アレイスターと出会う以前にアンナ=シュプレンゲルに召喚され、現在もなお使役され続けていることが判明。
これはメイザースがコロンゾンをアレイスターより以前に召喚していたことと同じ構図である。
ただしエイワスが指示された殺害対象はアレイスターではなく、アンナの肉体を100年間乗っ取っていたマダム=ホロス(未編集)だった。
クイーンブリタニア号での戦闘終了後、死の際のアレイスターの前にアンナと現れ真実を明かし、『隠身(おんしん)』の術式で何処かへ姿を消した。

注意すべき点として、彼は「聖守護天使」ではあっても「善人」では決してない。
コロンゾンとの激戦の際に「たまにはゲテモノを味わう感じでヒロイックに走るのも悪くない」、
「取るに足らない大衆の都合や効率など愛すると思うのか?」と発言するなど、同じ超越者でも元は人間だった魔神と違い、
最初から人外である彼の方が人間には理解できない思考回路をしている事が示唆されており、
作者もあとがきで「エイワスは特に善人ではないので誤解なきよう」と断言している。

【備考】
一人称は「私」。
会話中にミーシャ、黒翼モード一方通行などと同様にノイズが走る。
ただし前例のあるメンツほどノイズまみれという訳ではなく、
本人曰く「表現するためには世界のヘッダが足りない」ためのようで、いくつかの特定の言葉を発するときに起こっている。
新約18巻以降は「世界が真実を思い出している」らしく、言葉もクリアに届くようになっている。
またコロンゾンの事を、「汚泥」「三角コーナー」等といった多種多様な蔑称で呼んでおり、
およそ超越存在が口にするとは思えない呼び名を連発している。
以下は全てコロンゾンに向けられた台詞。
『風呂場の黒ずみ程度の存在に記憶の良さを期待するのも間違いだったか』
『おい便所ブラシ。貴様の手駒はA・O・フランキスカだけではあるまい』
『浦島太郎の孤独でも味わうが良い、デブリ野郎』