とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 7-395

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
3人はゆっくりと雷電に近づいてくる、北東西と逃げ道が塞がれたら、南しか逃げ道はない
雷電は近くにあった部屋に逃げ込むが、部屋には3つの窓があるだけで出口は先ほど入ってきたドアしかない。
そして、その出口もすぐに仲良し3人組によって塞がれてしまった。

「目玉、超えぐってあげますよ」
「生ゴミに突っ込んであげるわよ」
「挽き肉にしてやるわ」

どうやらそれぞれの調理方は決まったらしい。

「ちょっと待ってくださいよぉー ホント勘弁してくださいよぉー」
「「「黙れ!!その若手のノリ止めろ!!!」」」

仲良し3人組らしく息ピッタリに突っ込まれた。
(まさか、同じツッコミを一日に2回、いや、4回聞くことになるとは…)
いよいよ終わりかとあきらめかけたところに、待ちに待った迎えの知らせが来た。そんなことを知らないアイテム達は、


「なんの音?」
「…………エンジン音?」
「学園都市のどこに、こんな超うるさいエンジンがあるんですか?」

などと、バイクを貶しているが、雷電は、キバの鎧のよりも今のバイクが気に入っている。
そして、本日はキバの鎧だけでなく、バイクも貶されて肉体的ダメージはたいしてないが、
精神的ダメージはかなり溜まっていた。しかし、凹んでいる場合ではないので、

「迎えが来たんでサイナラっと!!」

パリーン!!と映画のワンシーンのように窓に突っ込み突き破ってビルの5階から外に飛び出したが。が

「なっ!?逃がすか!!」

即座にレベル5の嫌な光を発するレーザーが雷電の足、正確には脹脛を掠った。
掠ったと言えたのはその強大な威力を先ほど目の当たりにしたからで、
もし、当たっていれば足は跡形もなく消し去っただろう。
実際、雷電の脹脛は綺麗に抉られていて足は、何とか、くっ付いていると言っても過言ではなかった。

「ぐぁっ!?」

当たったのを確認した麦野は、止めを刺そうともう一発当てようとしたが、シュッと目の前の標的が一瞬で消えた、
落ちたわけでない、能力で飛んだことをすぐに悟った麦野は、窓に駆け寄り、外を見たが標的はバイクのサイドカーに
乗っており、バイクはどんどんと離れていった。追い撃ちをかけようと思ったが、バイクは近くの道を曲がり
見えなくなった。

「ちっ!滝壺!!」
「……無理」
「あっ!?」
「……体晶取られた」
「あぁもう!!約に立たないわねぇ!!」
「………結局…何のために戦ったんだか」
「なんだか超損した気分です」
「あぁホントさっさと帰ればよかった……それより、フレンダあんた臭い」
「うっ!?言わないでぇー」
「はぁー、ハイハイ…もういいわ、帰りましょう」
「あぁもう、早くシャワー浴びたい」
「言っとくけど、あんたは歩いて帰んのよ」
「えぇ!?ここから!?」
「当たり前でしょ……一緒の車だったら臭くてしょうがないでしょ」
「結局……一番損したのは、私って訳ね」

などのやり取りをしながら二人が部屋から出て行こうとするので、滝壺もそれに続こうとしたが

「滝壺さん」

不意に絹旗が呼び止めてきた。

「…なに?」
「いえ、あなたの探知能力は超完璧です、そこになんの疑いは持ちません」
「…………」
「けど、どうして、あのバイクに乗って来たもう一人の存在に超気付かなかったんですか?」
「分からない……でも、あのバイクに乗ってきた方は、存在が分かってからもう一度調べてみたけど…」
「けど?」
「分からなかった…」
「…?すいません、超意味不明です」
「しっかり集中して相手のAIMを記憶しようとしたけど…感じ取れなかった」
「……能力者じゃないってことですか?」
「そうかもしれないけど…あそこまで感じ取れないのは、初めて…」
「…超謎のままなんですけど」
「……」

二人は暫く黙っていたが、もうどうでもよくなったリーダー麦野に呼ばれ二人はトボトボと部屋を出て行った。

当麻、雷電が乗っているバイクは廃ビルが並ぶ通りを抜けて、普通の整備された道路を走っていた。
しばらく会話がなかったが、まず、最初に声を出したのは、当麻の方だった。

「大丈夫か!?」
「あぁ……でも、もうちょっと早く来て欲しかった…」
「へっ、悪ーな、道が混んでて」
「はっ!そうかよ…」

普段ならもっとツッコミがあってもいいのだが、この程度で終るということは、それほど苦戦したということを理解した。

「そんなにヤバかったのか?」
「……あぁ…予想以上だ」
「……そろそろ脱いだ方がいいぞ」
「そうだな…キバット!もういい」

そう言うとベルトに差していた機械コウモリがベルトから外れ、それと同時に身に纏っていた鎧が消えた。

「じゃあ、俺はコレで、何かあったらまた呼んでくれ」
「あぁ…頼むよ」
「当麻もまたな」
「あぁ、またな」

コウモリは用件が済むと薄っすらとオレンジ色になっている空のどこかへと飛んでいった。

「連中は大丈夫なのか?」
「大丈夫だ、あの探知能力者なら問題ない」
「顔は?」
「見られなかった…」
「じゃあ…」
「問題ない…が、ただの…やり損だ!」

投げやりな感じに雷電は告げてきた。

「…?何がだ?」
「あの探知能力ならやらなくて逃げきれた…」
「でも、勝てただろ?」
「勝ってはいない…逃げただけ、それでも危なかった」
「また…出て来るかな?」
「分からんが……そう何度も出て来られたら堪ったもんじゃない…1つだけならまだしも……2つ目で使わされたら」
「……傷はいいのか?」
「あぁ…治った」
「…なら運転変われ、アンチスキルにでも見つかったら面倒だ」
「はぁ…人使いが荒い」
「お前もな…」

途中でバイクを止めて二人は運転を変わった。
そして、バイクに跨った彼の脹脛の傷跡は確かに無くなっていた

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー