とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 7-698

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匿名ユーザー

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日も暮れてくるなか、当麻は先ほど旦那から貰った車に乗っていた。車の中は高級車らしい作りでシートも普通の車とは違うように感じた。
感じたと言うのも当麻は記憶喪失であり、今まで高級車に乗った事がないので、ただの勘と言った方が正しいが
当麻は助手席に座っており、運転席には誰も座っていないその代わり運転席と助手席の間には旦那と珠理が作った最新式?ロボットが設置されている。
旦那の説明があったように、今、当麻はまったくハンドルには触れずに車はスムーズに走っている。
信号が赤になれば止まり、曲がる時にはちゃんと方向指示器をつけて、壁や歩行者を巻き込まずに曲がる
先日かなりけなしていたが、その実力を目の辺りにすると認めざる得なかった。運転しなくていいとは言え、
運転席には誰も座っていないのでアンチスキルにでも見つかったら、どうなるか分からないので、早いとこ目的である雷電を見つけたかった。
(あとは雷電に直接聞けって…その雷電がどこにいるか分かんねぇってのに)
旦那から雷電についての事を知らされたが、まだまだ分からない事だらけであった、友達のことを知りたいという気持ちもあるが
当麻はそれよりも気になっている、言葉があった。
(時間がないって…どういう意味だ?)
行くあてもなく、ただ車で街をまわり、雷電を探しているがそんな事で見つかるわけもなく、どうするかと迷っていると、当麻の携帯がなった。

『当麻かい?』
「珠理さん!?」

雷電よりも会っていない知り合いの声を久しぶりに聞いた。

『雷電…知らない?』
「それを珠理さんに聞こうと思ってたところですよ」
『そう……あいつ、この二日帰ってこないのよ』
「えっ!?」
『電話しても出ないし…あんたなら知ってるんじゃないかと思って』
「俺も…最後に会ったのは二日前の夕方…俺今日も昨日も補修で」
『そう……』
「…大丈夫ですよ…雷電なら」
『別に死んでるなんて思っちゃいないわよ…あいつがそう簡単に死ぬわけないし』
「ですよね…俺も探しますよ…見つけたら連絡します」
「えぇお願い」

電話切った当麻は、より一層不安になった。旦那から言われた時間がない、今教えられた帰らないという事実、
二つとも無関係とは思えなかった。無駄だと分かっていたが当麻は雷電の携帯に電話をかけるがやはりつながらなかった。
外をボーっと眺めていると、また当麻の携帯がなった。誰からか確認もせずに当麻は携帯をとった。

「雷電!?」
『……上条…当麻君だね』

相手の声はまったく知らない人物だった。

「…誰だ?」
『君の探している人は、第10学区の原子力発電所にいるよ』
「何っ!?」
『正確にはその地下研究所だけどね』
「お前は…お前は誰だ!?」
『会いにいくといい』
「だからお前は!?」
『見張りはすべて彼が倒しているから、なんの問題もない』
「質問に答えろ!!」
『待ってるよ』

プツッと電話が切れた。以下にも罠ぽかったが何のあてもない当麻は、目的地をハロに伝えた。

「ハロ…第10学区…原子力発電所に行ってくれ」


第10学区、そこは唯一墓地が存在する学区であり、多くの研究施設と少年院と原子力発電所があった。
当麻は道路から少し離れたあたりは、荒野のように広がっており、その中にポツンと原子力発電所があった。
周りは荒野だが発電所の近くは地面が抉られたように地形が変わっていた。いつしか、雷電から聞いた話では、
なにやら、とてつもない怪物同士の戦いがあったらしいが、正直当麻は信じていなかった。
だが、周りの地形の変化はそれさえ納得さえてしまうほどに、荒々しいものだった。
その戦いの影響か、発電所の壁は崩れたままになっており、当麻はそこからゆっくりと中の様子を伺った。
中はまるで閉鎖されたかのように静まり返っていた、しかし、よく見ると発電所にほんの数人だが警備員のような人が倒れていた。
当麻は倒れている男に近づいていき、目の前で見る事で漸くそれがただの警備員でないことが分かった。
男はハンドガンだけでなく自動小銃、他の倒れている者たちには、ショットガンらしきものを持っている者もいた。
当麻は男の首を触ってみた。
(みんな…殺されてる)
全員を調べたわけじゃないが、当麻は分かった、この人だけではないみんな殺されていることとそれをやった人物も
これからどうするべきか分からない当麻は、一先ず、旦那へ連絡した。

「来てみたが…どうすりゃいいのか」
『その地下施設ってのを見つけりゃいいだろ』
「それが分かれば苦労しなぇよ」
『………ちょっと待ってろ』

電話越しに何やらパソコンをいじる音が聞こえた。ほんの1,2分すると

『分かったぞ』
「…早いな」
『別に調べてみれば簡単なことよ…その発電所は確かに発電所として機能してるが…なぜかその中で一ヵ所だけ、
 街に電気を送らず、使い込んでるとこがある』
「どこだ?」


旦那に言われた通りに発電所の北西に位置する、「立ち入り禁止」の看板を掲げている小屋ほどの大きさしかない石で出来た建物を見つけた。
旦那に助言されたので、当麻は右手でハロを持って一緒に連れて行った。旦那曰く、電気系統の鍵なら、簡単にハロは開けれるらしい、
本当にすごいと関心したが、扉を試しに引いてみると何の鍵は掛かっておらず、ハロを使わずに普通に入れた。
扉を開けるとすぐに階段があり、中は取りあえず電気が通っているのか、足元の電球はついていたので踏み外す心配はなかった。
ゆっくり階段を降りて行き、下り終わったところで、また警備員らしき男が倒れているのを目撃した。調べないが死んでいるだろうと当麻は思った。
(全部……雷電が)
そう考えながら進んでいくと、長い廊下が続いて等間隔に扉があり、どれに入ればいいか分からなかったが、一ヵ所だけ不自然に空いている扉を見つけた。
中を覗き込むと3人の警備員が殺されており、つい先ほどまで誰かがいたのか、奥にある壁一杯に広がるパソコンのモニターが光っていた。
それに近づいて、どうするべきか分からない当麻は素直にハロに頼むことにした。



「いいぞ、ハロ」

ハロから伸びたプラグを差込口に挿して言った。ハロの目が何やらピカピカと光、なにか作業をしているのが当麻には分かった。

『進入完了!進入完了!』
「なら、調べくれ」
『検索ワード!検索ワード!』
「…検索ワードは…『ディック・マーティン』」

暫くすると、ハロの調べた事が複数ある画面にズラーっと映し出された。

「コレは……」


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