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【にゃーにゃー母の日】

「いやぁ流石大延国でも有名な犬塚飯店ですね。客が多すぎて店の外まで席が溢れていますけど、こうして青空の下で飲み食いというのもオツなものですよね。
ね!だからもう少しゆっくり味わって飲みませんかねコギリさん?コギリさぁーーん?!」
「うるへーうるへーさいごのゆうしゃぁーうるへぇー。持ってこられた酒を飲まねど鬼の名がすたらぁー」
「お客さん~どぶろくひと瓶おまっとさん~」
「コギリさんが注文するから持ってくるんでしょー?! あ、すみません、それで最後でいいですか?」
「料理がいいから酒がうみゃいっ!こんの透明団子も甘辛くて酒に合うぞぃー」
「あぁ…まさか初めて飲む酒にここまで弱いとは思いもしなかった…参ったな」
「おいおい兄さん、そのままだとえらいことになるぞ?」
「はい?なんでしょうか長い牙の獣人さん。えらいこととは一体」
「いや何も難しい話じゃねぇんだが。ここ門市城じゃひどく酔ったままでの帯刀は厳罰もんだって話だけなんだがね。
見たとこ相方の青鬼さんは業物を腰にお誂えで。 あ、ほらあそこを見てみねぇや、役人が走ってこっちにやってくらぁ」
「ちょっ!ちょっ!大変じゃないですかコギリさん! あ、ところで厳罰というのはいかほどで…?」
「なぁにちょいと牢屋に月一個で勤労奉仕で週三個ってとこよ」
「ちょっ!?コギリさぁーーん!大変ですよ! あぁ!こうなったら刀だけでも取り上げて ──
「あ、兄さんそいつぁ悪手だぞ?」
「ってててててっ!痛い痛いコギリさん痛いっ!手ぇ捻らないで下さいよ!」
「青鬼さんは結構な剣客とみたが…そんな人から刀を奪おうとすりゃあそら本能で腕捻られても仕方がねぇ」
「あぁあ!役人がもうすぐそこまで!どうしようどうしよう!」
「これを飲ませるといいです」
「え?声はすれど姿は見えず…って下でしたか。すみません狐のお嬢さん」
「にゃー」
「…っと…煙犬さん?」
「ひどい酔っ払いさんにはこの酔い覚ましを飲ませるといいのです。ペジテノニノマイという茸から採れる汁です」
「ありがとう!では早速…って暴れないで下さいよ!素直に飲んで下さいよ!」
「兄さん、酔っ払いが素直になにかするかねぇ?」
「うっ、確かに」
「口移しで飲ませればいいのです」
「うっ!お嬢さん、大胆なことを」
「ぷしゅー」
「クッ!しかし捕まるよりは…えぇい!ままよ!」

「なぁなぁあれみてみ」
「おにーやんとおねーやんがせっぷんしてるー」
「「きのうのよるのお母はんとお父やんとおなじやー」」
「おーいマオー、酔っ払いにイチャつくなら宿にしろって言っといてくれンかー」
「分かりました旦那さまー」

「母子(おもこ)団子を四つ…いえ、六つ下さいな」
「はいはい六つですねー。 メイリンちゃん、今日はおつかいですかー?こっそりおやつですかー?」
「それは秘密です。 ありがとうございます、ではー」
「にゃー」

「お母様!母の日ですので一緒にこれを食べましょう!」
「メイリン、また写躍を放って抜け出して…テンコウ、ちゃんと見張って言っておきましたよね?」
「ぷひゅー」
「う、ん。まぁ此度は不問にしますけれども、後でちゃんとやっておくのですよ?分かりましたか?メイリン」
「はい!お母様」
「返事はいつも立派ですのに… あら、このお団子、見た目も不思議ですけど味の方も不思議ですね」
「犬塚飯店の新料理なのです」
「メイリンありがとう。 …それはさておき、さては前にも抜け出して確かめてますね?ますよね?」
「そ、そそんなことよりお母様、今度の大門祭ですが ──
「ごめんなさいメイリン。大門祭ではスラヴィアより外交の文を受けていて…私は少しの間留守にしなければならないのです」
「うぅ…お仕事でしたら仕方がないのです。お帰りを待っています」
「テンコウも一緒に連れていきますので」
「えぇぇぇぇえ?!テンコウは一緒に大門祭を楽しむ予定なのですよ!?」
「可哀想ですが、テンコウは連れていきます」
「やだぁあああああああ!テンコウつれてったらやなのです!」
「駄目なものは駄目です」
「にゃー!にゃー!にゃー! …ぷひゅ~」
「あら?」
「なんと!テンコウから小さいテンコウが生えてきたのです!コテンコウです!」
「また器用なことを…分かりました。その小さなテンコウはメイリンと一緒です」
「わぁあああい!コテンコウ!私と一緒にいるのです!」
「にゃにゃー」
「にゃー」

「暫くしたらスラヴィアに向かいます。用意は大方済ませています。 それにしても、随分甘いことをしましたね」
『孤独とは誰も抗えぬ闇である。それは皇帝も幼子も同じこと。
己が昔を思い出すがよい。誰かが見てくれていたであろう、誰かが語りかけてくれていたであろう。
自然にあったからこそ気づくかぬことであったか?ならば今一度戒めるがよい』
「?何か言いましたか?テンコウ」
「ふにゃー」


これはシェア作品であり、登場するキャラ元が書いた作品ではありません
今の時代のセイランとメイリンの母の日を勝手に想像して会話だけで一本
メイリンはじめあっちこっちからキャラをおかりしましたすみませんすみません
素晴らしいキャラをありがとうございます

  • 会話はキャラの個性が多分に出るものだけど面白く演出できていると感心した -- (名無しさん) 2015-05-20 23:56:36
  • 犬塚飯店つながりから久しぶりのメイリン登場にぎやか楽しい。やはりセイランへの外交文はスイメイ絡みのもの? -- (名無しさん) 2015-05-21 19:46:41
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最終更新:2015年05月20日 03:31