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【核を撃った男の話】

  チベット崑崙ゲート施設 ゲート通行監視所

 噂によると貴方は以前に戦闘機パイロットとして大延国の神である金羅と接触したということですが、何故今は監視所のいち職員になっているのでしょうか?

突然取材と言われて何かと思えば… “噂”とか分かって言ってるんでしょうけども。今はもうネットに何でも載っちゃってますからね。
抑えれば抑えるほど反動で爆発的に広まってしまうというのを上が理解できずにいた結果が現状ですから、どうしようもないですね。
いち職員ですか…まぁ今日日事件に見せかけて云々もすぐにばれてしまいますし、名目上は“中国初の異種接触の経験者”ということで交流アドバイザーとしてですが
閑職行きで勘弁してやるということなんでしょう。命があるだけ儲けものと思っていますよ。

 では、元パイロットということを踏まえて一つ質問を。 貴方がミサイル発射のボタンを押したと言うのは本当ですか?遠隔操作などではなく本人による意思として。

確かそれも当時の通信記録とかも流出していませんでしたっけ?よくあんなものが世に出たなと思いますけど、ネットというのは怖いですね。
…今でも鮮明に思い出しますね、機関銃もミサイルも全てが無効化される中で喧々囂々の作戦本部より何度も内容が変わる命令通信。
撃て!撃つな!待て!撃て!と、そりゃもう対象を眼前数百メートルに捉えているこちらとしてはたまったもんじゃなかったですよ。
撃ちましたよ自身の意思で。それしかあの脅威をどうにかする術はないというのが自分と本部の結論でしたので。
当時開発され試験弾の製造に至り運搬試験のために本機に搭載されていた戦術小型核弾頭。
後に起こる周辺被害よりも何よりも光の柱より現れた脅威の方が恐ろしいというのが本音です。

 ネットで話題になっていたミサイルの炎を払いのけて消す金羅の映像がありますが。

あぁあれですか、よくできていますけどCGってやつですよあれ。
ミサイルカメラからの映像とか戦闘機カメラからの映像と言われてますけど実際はあんなに恰好良いものじゃないですよ。
着弾して爆発、大口開いた金羅が全ての炎を一飲み。それが真実。 炎も放射能も全て飲み込んでくれたので私も大罪人にならずに済みました。
神さまさまですね。

 これからの交流はどのように推移していくと思いますか?

そうですね、山脈麓からのゲート通関所までの直通列車も無事運用開始したことですし、政府も地球と異世界間の通過規制の緩和を発表してと確実に交流は促進されていくでしょう。
大延国からの熱心な働きかけと異世界側のゲート所在地である門市城の受け入れ態勢も万全ですし、後はどれだけ通過規制を張っていた頃のイメージを払拭できるかでしょうね。
普通に旅券を持ってこれば通過できるわけですから、後は人が来るかどうかですよ。

 失礼ですが、よく中国がここまで交流に前向きになり促進するに至りましたね。

はっはっは、まさか政府だけではこうまでいきませんよ。
これもネットにもう流れちゃっていますけど、各国合同の異世界対策会議が何度も開かれてその都度交流に秀でた日本などの交流先進国のアドバイスにより他国も術を得たということで。
主義だ過去の遺恨だと表じゃ仲の悪いと捉われている国々も水面下ではそれなりに上手くやっているということですよ。
ただ堂々と連携していると何かとお国が立ち行かなくなるということで秘密裡に、ですけど。もう秘密でも何でもなくなっていますが。

 長らく取材に応えていただきありがとうございます。これからも交流促進のため頑張って下さい。

こちらも良い気晴らしになりました、ありがとうございます。今年は秋の大延国大食祭に出かけようと思っていますよ。

  • ゲート解放当時に最前線で遭遇した人々にとって今の世界の様子は感慨深いものなんだろうか -- (名無しさん) 2016-08-28 19:10:23
  • 色んな意味で金羅様は大ゲート開放当時の中国を救ったんじゃないかと思う。チベットの人達と仲良くしてるのかなぁ神様 -- (名無しさん) 2016-09-01 21:22:10
  • 中国上空以外にもゲートが出現した当時の最前線にいた人の声は興味がある -- (名無しさん) 2016-12-19 09:03:11
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最終更新:2016年08月28日 19:08