【定時を守る初日の出】

黒の帳が降りる地平線がぼんやりと白んでいく。
「黄な粉、砂糖醤油も良いけどチーズとマヨネーズ乗せもイケるじゃないか!お餅には可能性が詰まっている!」
「ほらほら、もうすぐ初日の出ですよ。南極に来た理由がお餅になっちゃってますよモルテ」
大ゲート所在地である南極基地のすぐ横に造られたかまくらの中、炬燵を挟んで向き合うモルテとサミュラ。
一緒に炬燵に入っていたペンギン達がとことこと簾を避けて白銀の世界へと歩き出ていく。
「それでは外に出ましょうか。もうお餅は持ったままでいいですから」
「ふぁぃふぁい」
雄大で壮大。一年のはじまりを照らす初日の出。
「いや~最初来た時はそうでもなかったけど、こうなんというか初日の出はぐっとくるものを感じるネ! やっぱりしっかり時間通りに昇ってくるというのは大きいよ」
「まぁ太陽神様にも都合やお考えがあるのでしょうし、異世界では初日の出が前後してしまうのは仕方がありませんよ」
「そうそうそこそこ!“今まで当たり前だと思っていた”ものがひっくり返る感覚は最高だよネ!」
スラヴィアンでは異世界だと少しの陽射しでも受けることも難しいが地球では何の害もないのである。
「うーん、地球の太陽は優秀優秀」
「それではモルテも一年の計として優秀な神様になると誓って下さいね」
「う~ん、それはちょっと一考させてモラオウカ」
「じゃあこのハムマヨめんたい餅はあげません」
「もっ、もんっ!」
モルテはきっと今年もモルテ。

あけましておめでとうございます。今年もよろしくイレヴンズゲート

  • 信念一作目~! -- (名無しさん) 2021-01-10 13:24:40
  • ラムール国民はラー慣れしてるんやろなって。モルテは食べてる間は大人しい -- (名無しさん) 2021-01-12 04:56:47
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最終更新:2021年01月02日 08:55