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【ラ・ムールゲート通過中】

『どーもどーも、こーんにちはー。 今日のゲート通過管理担当のわたしですよ。 少しの間ですがよろしくおねがいしまーす』

「ええと、よろしくお願いします」

『はい、挨拶出来たから合格ですね。 太陽神ラーに代わりゲート通過の許可を下します! おめでとうございます!』

「あ、どうも」

『さてさて、ゲート通過にあたり二つの選択肢が与えられます。
 EASYとHARDのどちらがお好みですか?』

「あー、どう違うんですかね」

『EASYだと翻訳やその他の加護が与えられますが、HARDでは与えられません。ええ、まったく。。
 しかもHARDだと出現場所は砂漠のどまんなか! おまけに百の猛獣が敵として囲んでくれるんです!
 どうですか! すごいしょう! 無双を楽しめますよ!』

「ん? 無双ができるってパワーアップとかしてくれるんですか?」

『ええ、猛獣はきちんと強化していますから安心してください』

「いや、あの、俺のパワーアップとかは?」

『試練ですよ?』

「…………」

『???』

「難易度おかしくないですか?」

『わたし、生まれたばかりなのでわかんないです』

「ほら、なぞなぞとか、そのくらいが丁度いいと思うんですけど」

『そーいうのはミーちゃんが好きなんで、ミーちゃんに言ってください』

「ミーちゃんって誰ですか?」

『えっと、同胞ですね。 巫の曜日に担当してくれることが多いです』

「それって地球のカレンダーでいうと何日くらいでしょうか?」

『さあ?』

「…………」

『ま、閑話休題しましょう。 えっと、HARDでいいですね?』

「よくないですよ! この話の流れでHARD選びようがないじゃないですか!」

『そうですか?』

「そうですよ!」

『はい、わかりました。 じゃあ、NORMALとVERYHARDどっちにします? 用意してないので少し時間かかりますけど』

「EASYでお願いします!」

『ええっ!? 何でですか!? VERYHARDにしましょうよ!』

「EASYでお願いします」

『ああっ! わ、わかっちゃいました! これは主が最近はまっているツンデレですね!』

「いいえ」

『えへへ、焦らしますねー。 本当はHARDを選びたいんでしょう?』

「EASYでお願いします」

『えっと、もしかして暗号ですか? 苦手だけど、これも試練ですね。 頑張りますよ!』

「いいえ」

『じゃあ、どういうことなんですか!?』

「EASYでお願いします、ということです!」

『なんと! ……では、EASYでいいんですね?』

「はい」

『本当にいいんですね?』

「はい」

『本当の本当にいいんですね?』

「はい」

『本当の本当の本当にHARDでいいんですね?』

「いいえ」

『くぅ、じゃあ、じゃあ、しょうがないですね。 しょうがないヒトです。 でも今ならHARDを選び直せますよ?」

「EASYでお願いします」

『ええい、わかりました! もうわかりましたよ! EASYでお一人様ご案内です!』


  • このしつこさは性質の悪いセールスマン以上のものを感じました。うっかり一度でも返答を濁らせるとHARD決定なのではという恐ろしさがありますね -- (名無しさん) 2013-08-10 19:50:22
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最終更新:2014年07月25日 22:18