クルスベルグからグーテンターク
ドイツ新聞Berliner Morgenpost
クルスベルグ駐在記者 ヨハン・ゲーレン発
第8回 『クルスベルグの温泉事情』
皆さんこんにちは。
前回少々硬い話をしたので今回はやわらかい話をしようと思います。
その話の前に、まずは私のところに編集部経由で届いたこのコラムを読んでくださっている読者の方からの質問をご紹介しようと思います。
『はじめましてこんにちは、コラム楽しく読ませていただいています。私は妻と来年あたりにクルスベルグへの旅行を計画しております。
そこで質問なのですが知人からクルスベルグは大変多くの温泉があり、さらに様々な効能があると聞きましたが具体的にどのようなものがあるのでしょうか?
私の妻は長年リウマチを患っていて、クルスベルグでこういったものに効果のある温泉があればぜひ利用してみたいと思っているのでお話を聞かせていただきたいです。』
柔らかい話をすると言っておいて質問の内容がけっこう深刻な気もしますが、とりあえずクルスベルグの温泉についてお話しようかと思います。
お便りにもあるとおりクルスベルグには多くの温泉があります。
正確な数は私も把握していませんが、一説には大小1000以上はあるのではと言われています。
ただし、その全てが入浴可能というわけではなく、中には有毒な鉱物が溶け出していて入浴することができないものもあります。
しかし、クルスベルグの多くの都市には必ず一つあるいは複数の温泉があり、共同浴場などはこの温泉を引き込んだりして利用しているのが常となっています。
私の住んでいるホーンベルグにも温泉が複数あり、私も時々利用しています。
ホーンベルグにある代表的な温泉といえばレベンゲル温泉とグラウスの鉱泉でしょう
クルスベルグの温泉は最初に発見した人や掘り当てた人の名前が付けられるのでこの二つはレベンゲルさんとグラウスさんが発見したか掘り当てた温泉ということになります。
レベンゲル温泉は疲労回復と若返りの効能が有るといわれていて、毎日仕事帰りの職人でギュウギュウになっていますし、グラウス鉱泉は昔から関節炎などに効果があると言われているので、今回質問をくれた方にはこのグラウス鉱泉を私はオススメしたいと思います。
クルスベルグには多くの温泉がありますが、クルスベルグの人々もこの環境のためかとても温泉が好きです。
ご年配の方に「何かやってみたいことはありますか?」と質問すると「クルスベルグ100名湯を巡りたい」という答えが返ってきます。
しかし、このクルスベルグ百名湯はクルスベルグの長い歴史の中で認定されてきたものなのですが、その多くがとても辺鄙な場所にあることでも有名です。
百名湯の中で一番素晴らしいとされるガイセルベリ温泉はテスティール山脈の中でも険しい山として知られるバンベルベ火山の火口湖近くにある温泉なのですが、そこへ至る道のりはとても険しく、登山経験豊富な人でもなかなか行ける場所ではありません。
ですが、百名湯にはこう言った難度の高い場所だけではなく誰でも気軽に行ける場所もあるので、もしクルスベルグに旅行に行く予定があって温泉に興味のある方は調べてみるのも面白いかもしれません。
いずれクルスベルグの温泉グルメの話もしたいと思いますが今回はこのあたりにしようと思います。
それでは皆さんまた次回
Berliner Morgenpost ネット配信版 20011年8月13日号より
- 文面上の文字の使い方や配置の妙が面白い。 内容の組み立ても誌面という空気が漂っている -- (名無しさん) 2012-12-22 16:19:53
- 山と鉱山の国という印象から温泉が多いというのは想像していました。温泉の効能の豊富さも多くの鉱脈鉱石のある国ならではなのでしょうか -- (名無しさん) 2014-04-06 18:00:53
- 気軽に入れる温泉が多いっていいな。鉱石大国なら効能も豊富そう -- (名無しさん) 2014-11-21 23:14:57
最終更新:2014年04月02日 14:36