- 14.迎えにいこう!
ジリリッ、ジリリッと騒がしい音が耳を劈く。
ああ、五月蝿いなぁ。音から察するに電話?
んもぅ、誰かとったりしないわけ?
こなたがとるわけないから、おじさんが起きるまで鳴り続けてるわけか。
ってゆーか相手もいい加減諦めればいいのに。
「かがみっ、かがみっ」
「……んあ? 何よ」
天使に声をかけられ体を伸ばす。
雀もチュンチュンと耳を劈き、朝が早い事をを知らせる。……って随分早くないか? 何よこんな朝早くに。
「どうでもいい話だったら、ぶっとばすわよ」
「うぅ、相変わらず敬ってませんね」
朝のアニメが見たいとか言い出さないでよね。グーでいくわよ?
「た、大変なんですよっ」
「何がよ……早く言いなさいよ」
まあベッドの上ではこなたが寝息を立てている。
これで昼まで起きないだろうなぁ、昨日も遅くまでクイズゲームで対戦してしまった。
ってゆーか強すぎ! 答え全部覚えてるとか卑怯すぎだろ!
「ええと、あ、あっちです。あっち!」
と、天使がキョロキョロ辺りを見回したあとに壁を指差す。
いや多分、その向こうにあるものを言いたいんだろう。
「あっちに何があるわけ?」
まだ私も眠いんだけど。
「い、いいから早くっ、急ぎましょう!」
「はいはい、分かったわよ」
ったく、五月蝿いなぁ。
今日は月曜日。
土日、と連夜でゲームばっかしてたからロクにポイントも稼げなかった。
いやまぁ、そりゃ二人でやるゲームってなかなか終わらないわけよ。
どっちかが負けるから勝つまでやめないし。協力プレイなら終わりがなかなか見えないし。
ああ、外に行くなら軍手外さないとね。
他人から見たら浮いてるようにしか見えないってわけ、とんだ超常現象よ。
「ここ、ここですよ!」
「ここって……」
見覚えのある道を天使のあとについて行くと、これまた見覚えのある場所に。
鼻をつく医薬品の香り。味気のない縦に伸びた建物。そしてシンボルの、赤い十字架……ここは、病院?
そう、私の入院してる!
「な、何っ。何かあったの?」
さすがにここまで来れば私も慌てる。
だって、私が居るのよ? 私、っていうか私の体!
もしかして急に心配停止とか!?
「あ、それは別に特に関係は……」
んだとこの野郎!!
だからさっさと用件を言え用件を!
「い、痛いですっ。千切れますっ!」
一回千切れろ!
「こっちです、こっち」
「? だから何所に……」
確かに向かっているのは私の病室じゃない。
こっちはむしろ……あまり入った事はないけど、私も入ったのかもしれない場所。
集中治療室、ってやつ?
そこの扉を進むと……不思議な光景が待っていた。
「かがみ、静かにしていてくださいね」
「えっ? あ、うん」
その光景に呆気にとられている私を背に、天使がその光景に組み込まれていく。
「おはようございます」
「おっ、おはようございます」
天使がそこに『居た』少女に、声をかける。
こんな所に少女が居るはずがない。
だってそこには、今にも息絶えそうなもう一人の少女が寝転がっているのだから。
……そこまで考えて、思考が止まる。
もう一人の? それはおかしい。
だって『それ』は、見下ろしている少女と同じ顔だったから。
「こんにちわ」
「こ……こんにちわ」
「こんばんわ」
「……こんばんわ」
私と同じように一通りの挨拶を終えると、その少女が天使を見る。
そう……『見ている』、私にしか見えないはずの存在を。
「ご自分の名前が言えますか?」
「えっ、ええと」
まだ状況を把握できない少女に、天使が優しく微笑みかける。
私の時も、こんなだった。
そうだ……この子は、私と同じ。
今にもその命の灯が消えかかってる、儚い存在。
「『小早川……ゆたか』です」
「ではゆたか、自分の状況が分かりますか?」
「え、えっと。えっと……」
そりゃ困惑するだろう。
いきなり目の前の自分が死に掛かってるんだから。
「貴方は事故に遭いました、このままでは死んでしまいます」
「えっ……」
少女がその大きな眼を見開く。
「ですが貴方には、生き続けるチャンスが与えられます」
次から次に訳の分からない状況を突きつけていく天使。
私の時もこんなだっけ?
ああそっか、あんときゃカンペ見まくってたから緊張感がなかったのか。
今回は覚えてやがる……私の時もこれくらいやってくれても良かったのに。
「チャンス……ですか?」
「はい、その体で善行を積めば貴方はまた行き続ける事が出来るでしょう」
そうよ、そう言えば分かりやすい。
いきなりカンペだしたりTPだの訳分からん説明なんかするからややこしいのよ!
「ここでは貴方も辛いでしょう? 場所を変えましょうか」
「あ、あの。そっちの人は?」
と、私を見る。
そりゃそうよね、こんな集中治療室に私みたいなのが居るわけないか。
完全防菌した医者ぐらいよ、普通は。
「貴方と同じよ、私も死にかけてるってわけ……詳しくはそっちの天使に聞いて」
「天使?」
私私と、自分指差す天使。
はぁ……ったく、そんなんだから誰も敬いなんか……。
「て、天使様なんですか!?」
しな……ん?
少女の表情が変わる。
眼を眩しく光らせ、天使を見る。
期待というか、驚きというかこれはむしろ……。
「かっ、かがみっ。わ、私敬われてますよっ!」
見りゃ分かるよ!
彼女の眼に光るのは、尊敬の眼差し。
はぁ……難儀な子。
これからこの尊敬する天使様に、酷い目に遭わされるってのに。
ああ、五月蝿いなぁ。音から察するに電話?
んもぅ、誰かとったりしないわけ?
こなたがとるわけないから、おじさんが起きるまで鳴り続けてるわけか。
ってゆーか相手もいい加減諦めればいいのに。
「かがみっ、かがみっ」
「……んあ? 何よ」
天使に声をかけられ体を伸ばす。
雀もチュンチュンと耳を劈き、朝が早い事をを知らせる。……って随分早くないか? 何よこんな朝早くに。
「どうでもいい話だったら、ぶっとばすわよ」
「うぅ、相変わらず敬ってませんね」
朝のアニメが見たいとか言い出さないでよね。グーでいくわよ?
「た、大変なんですよっ」
「何がよ……早く言いなさいよ」
まあベッドの上ではこなたが寝息を立てている。
これで昼まで起きないだろうなぁ、昨日も遅くまでクイズゲームで対戦してしまった。
ってゆーか強すぎ! 答え全部覚えてるとか卑怯すぎだろ!
「ええと、あ、あっちです。あっち!」
と、天使がキョロキョロ辺りを見回したあとに壁を指差す。
いや多分、その向こうにあるものを言いたいんだろう。
「あっちに何があるわけ?」
まだ私も眠いんだけど。
「い、いいから早くっ、急ぎましょう!」
「はいはい、分かったわよ」
ったく、五月蝿いなぁ。
今日は月曜日。
土日、と連夜でゲームばっかしてたからロクにポイントも稼げなかった。
いやまぁ、そりゃ二人でやるゲームってなかなか終わらないわけよ。
どっちかが負けるから勝つまでやめないし。協力プレイなら終わりがなかなか見えないし。
ああ、外に行くなら軍手外さないとね。
他人から見たら浮いてるようにしか見えないってわけ、とんだ超常現象よ。
「ここ、ここですよ!」
「ここって……」
見覚えのある道を天使のあとについて行くと、これまた見覚えのある場所に。
鼻をつく医薬品の香り。味気のない縦に伸びた建物。そしてシンボルの、赤い十字架……ここは、病院?
そう、私の入院してる!
「な、何っ。何かあったの?」
さすがにここまで来れば私も慌てる。
だって、私が居るのよ? 私、っていうか私の体!
もしかして急に心配停止とか!?
「あ、それは別に特に関係は……」
んだとこの野郎!!
だからさっさと用件を言え用件を!
「い、痛いですっ。千切れますっ!」
一回千切れろ!
「こっちです、こっち」
「? だから何所に……」
確かに向かっているのは私の病室じゃない。
こっちはむしろ……あまり入った事はないけど、私も入ったのかもしれない場所。
集中治療室、ってやつ?
そこの扉を進むと……不思議な光景が待っていた。
「かがみ、静かにしていてくださいね」
「えっ? あ、うん」
その光景に呆気にとられている私を背に、天使がその光景に組み込まれていく。
「おはようございます」
「おっ、おはようございます」
天使がそこに『居た』少女に、声をかける。
こんな所に少女が居るはずがない。
だってそこには、今にも息絶えそうなもう一人の少女が寝転がっているのだから。
……そこまで考えて、思考が止まる。
もう一人の? それはおかしい。
だって『それ』は、見下ろしている少女と同じ顔だったから。
「こんにちわ」
「こ……こんにちわ」
「こんばんわ」
「……こんばんわ」
私と同じように一通りの挨拶を終えると、その少女が天使を見る。
そう……『見ている』、私にしか見えないはずの存在を。
「ご自分の名前が言えますか?」
「えっ、ええと」
まだ状況を把握できない少女に、天使が優しく微笑みかける。
私の時も、こんなだった。
そうだ……この子は、私と同じ。
今にもその命の灯が消えかかってる、儚い存在。
「『小早川……ゆたか』です」
「ではゆたか、自分の状況が分かりますか?」
「え、えっと。えっと……」
そりゃ困惑するだろう。
いきなり目の前の自分が死に掛かってるんだから。
「貴方は事故に遭いました、このままでは死んでしまいます」
「えっ……」
少女がその大きな眼を見開く。
「ですが貴方には、生き続けるチャンスが与えられます」
次から次に訳の分からない状況を突きつけていく天使。
私の時もこんなだっけ?
ああそっか、あんときゃカンペ見まくってたから緊張感がなかったのか。
今回は覚えてやがる……私の時もこれくらいやってくれても良かったのに。
「チャンス……ですか?」
「はい、その体で善行を積めば貴方はまた行き続ける事が出来るでしょう」
そうよ、そう言えば分かりやすい。
いきなりカンペだしたりTPだの訳分からん説明なんかするからややこしいのよ!
「ここでは貴方も辛いでしょう? 場所を変えましょうか」
「あ、あの。そっちの人は?」
と、私を見る。
そりゃそうよね、こんな集中治療室に私みたいなのが居るわけないか。
完全防菌した医者ぐらいよ、普通は。
「貴方と同じよ、私も死にかけてるってわけ……詳しくはそっちの天使に聞いて」
「天使?」
私私と、自分指差す天使。
はぁ……ったく、そんなんだから誰も敬いなんか……。
「て、天使様なんですか!?」
しな……ん?
少女の表情が変わる。
眼を眩しく光らせ、天使を見る。
期待というか、驚きというかこれはむしろ……。
「かっ、かがみっ。わ、私敬われてますよっ!」
見りゃ分かるよ!
彼女の眼に光るのは、尊敬の眼差し。
はぁ……難儀な子。
これからこの尊敬する天使様に、酷い目に遭わされるってのに。
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ゆたか: 0TP(-)
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- ゆたかの場合とかがみんの場合、○○○(ネタバレ)の場合で比較できるようにしたんじゃないかな -- 名無しさん (2008-03-25 21:14:09)
- ↓吹いたw。でも上に同じ
-- 名無しさん (2008-03-25 20:36:20) - ゆたかいるだろ -- 名無しさん (2008-03-09 15:12:47)
- ゆたかいらね -- 名無しさん (2008-03-09 13:01:57)