アットウィキロゴ
kairakunoza @ ウィキ
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

kairakunoza @ ウィキ

彼女は遷移状態で恋をする-かがみside-(3)

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集
  • 彼女は遷移状態で恋をする かがみSide(3)


 今日は日曜日。
 一昨日のカラオケの所為で喉の調子は最悪。
 なのにもっと調子を最悪にしたのが、騒がしく鳴った携帯だ。
 着信か……うげ、変態メガネ。
「……もしもし」
『やぁやぁ、起きてますか? 朝が遅いようでなによりです』
 んがくくっ。
 ったく、何で朝からこいつの皮肉を聞かなきゃならんのだ。
つかさじゃあるまいし、起きてるよ」
 あの馬鹿はまた昼まで寝てるよ。
 ったく、いくつになってもガキなんだから。
「何のようだ? 生憎皮肉に付き合うほど暇じゃないぞ」
『ええこちらもです、それぐらいなら朝の特撮に流し目するほうがなんぼかマシです』
 じゃあとっとと話を進めろ!
『今日の午後はお暇ですか? もちろんつかさ君も』
「今日?」
 ええと、日曜日だよな。
 宿題はもう全部済んでるからそうだなぁ……。
『まぁどうせ暇ですよね、答えはまったく聞いておりません』
 流し目で特撮見てんじゃねえよ!
「暇だったらなんだ? またカラオケとか言い出すなよ?」
『いえいえ、泉さんのほうから連絡がありまして』
 こなたから?
 ははぁ、どうせあれだろ?
 数学の宿題見せてー、とか。今回は一杯出てたからなー。
 ……ん?
「お前に、きたのか?」
『ええ、私のところに。んふふ』
 自慢するような鼻息が耳に届く。
 なんだそりゃ、いつも俺に宿題見せろってせがむ癖に。
 今回だってまたせがんでくるだろうから、早く終わらせてやったてのによ。
 ……くそっ、なんかモヤモヤするな。
 こいつの自慢するような鼻息の所為だ!
『というわけで、私の家に午後どうですか?』
「つっても、俺は終わってるぞ?」
『……はぁ』
 な、なんだそのため息は!
『個人的には、超個人的には……こんな電話だってしたくなかったところです』
 ああ、そりゃそうだよな。
 連絡しなけりゃこなたと二人、仲睦まじく勉強会だったってのに。
 そういや言ってたっけ、紳士協定だとかなんとか。
 相変わらずそういうところはマメだよな、お前。
「まぁ、分かった。つかさ叩き起こして飯でも食べたら行く」
『なるべく遅くていいですよ、二人の時間が増えますから』
 ああ、分かった分かった。
 早めに飯食べて11時には行けばいいな。ふんっ、いつもの皮肉の仕返しだ。
『では、また午後』
「ん、分かった」
 携帯を切り、ベッドに投げ捨てる。
 さぁて、じゃあ愚弟を起こさないとな。
 どうせまた昼まで寝息を立ててるだろうし……母さんがちゃんと起こしてるはずなんだけどな。
 なのにいつも「なんで起こしてくれなかったのー」と騒いでるし。
 部屋を移動すると、案の定馬鹿みたいに寝息を立ててるし。
 机の上には宿題……おお、お前もちゃんとやってたか。
 ……ほとんど白紙だったのは眼をつぶるか。
「おい、つかさ。起きろって」
「ん~……お兄ちゃん?」
 数発頬を叩いてやったらようやく起きた。
 でも薄く開けた目をすぐ閉じやがる。
 はぁ……ったく。
「ほら、起きて飯食え。それでみゆきの家行くぞ」
「ゆきの家ぇ? 何しにぃ?」
 まだ寝惚けてやがるなこいつ。
 しょうがない、とっておきを使うか。
「こなたも、来るぞ」
「……」
 待ってくれ、今脳みそで計算してるから。
 いつもコイツは反応が遅いんだよ、今多分右脳と海馬ぐらいを交互に情報が行き来してるから。
「こなちゃんも!?」
 はぁ……自分の弟ながら、情けない。
 もうすっかりお目覚めですよ、駄目だねこりゃ。自分が見えてない。
「なぁ、つかさ」
「うん?」
 母さんの用意してくれていた朝ご飯を食べるつかさの向かいに座り、手にしていたお茶を机に置く。
 軽く辺りを見渡すと、珍しく他には誰も居ない。
 父さんや姉さんたちは部屋だろうし、母さんは今は洗濯の最中だ。
 こういう話をする時は気を使わないと、まためがっさKY呼ばわりされかねん。
「この前は聞きそびれたが……こなたの何処が好きなんだ?」
「ふぇ?」
 箸をくわえたまま、疑問符を重ねる。
 そして何食わぬ顔で口に頬張ったご飯を租借してから、一分。
 顔が、爆発した。
 ……完。
 じゃあ終われないか。
「なっ、なな、何言い出すのさっ」
「あーその反応も昨日見たからいい、天丼は嫌いなんだ」
 とりあえず落ち着かせてからか。
 相変わらず話のテンポが悪いな……今に始まったことじゃないが。
「俺には未だに分からん、みゆきもベタボレみたいだしな」
 あの変態メガネがあそこまで何かに固執するのは、初めにあった頃からは想像も出来ないな。
 知ってるか? あいつが初対面の俺に言った言葉。
『言語を介さない猿と喋るほど、私の脳は安く出来ておりません』
 んだもしらんあんじょーすったらん!
 それも今のような馬鹿にした笑顔すらなかったからな、変わったよあいつは。
 何処か目が優しくなったというか……それも、やっぱりこなたの所為なのか?
「そ、そりゃやっぱさ、その……可愛いし」
 呆けてたつかさがようやく話し出す。
 うん、そっから分からん。
 顔? 顔なのか? アホ毛? アホ毛なのか? ギィガアァアアアホ毛ェエエブレ(ry
「多分、初めて会った時から……だったのかも」
「初めて? ああ、そういやお前が一番最初に会ったんだよな。俺達の中で」
 確か、外国人に道を尋ねられて困ってるところを助けてくれたんだとか。
 ……普通、逆じゃね? 助ける側だろ、男なら。
 ま、まぁともかく確かにヒーローみたいな存在ではあるよな。
「あとはその気持ちが強くなったっていうか、なんていうか……」
「ああ、もういい。大体分かった」
 兄弟の顔を赤らめるのなんか見てられん。
 ほら、いいからとっとと食べろ。
 そして行くぞ、みゆきの家に。
 ……でもこなたのヤツ、なんであんな変態メガネを頼ったんだか。
 俺でいいだろ、俺で。
 いや、そりゃ確かにあいつみたく優しくは教えられないが。
 まぁこれで次からはみゆきに頼るだろ。
 俺の手間もはぶけるってわけだ、良かった良かった。
 そりゃまぁ、寂しくなるが。
 ……。
 ん?
 寂しい?
 ははっ、何言ってんだか俺。
 さて、教科書でもまとめとくかな。
 ああそうそう、前見つけた分かりやすい参考書もってってやるか。
 なんか分かりやすかったし高校の教材にしてはアニメくさい絵とか載ってたんだっけ。
 こなたに丁度いいだろ、と思って買ったやつだ確か。
 ……しまった、買って放置したままだったな。
 いいか、今日にでも渡そう。

















コメントフォーム

名前:
コメント:

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー