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IFから始まるStory 第2章 愛情編【素直な気持ち】

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 稜桜学園だけではないけど、2学期というのは色々と忙しい時期だと思うのよね。
体育祭に学園祭と色んなイベント物があったり、食べ物も美味しい季節でつい食べ過ぎて後で後悔したりと、
とにかく忙しい時期よね。
そんな中、夏休み以降は割と自発的な行動をとるようになったつかさが、
同じ学校の友達と遊ぶようになってから私と一緒に居る時間が段々減ってきて
姉としては喜ばしい限りだけど、私としては少し寂しかったりもする。

 そして季節は巡り、稜桜学園に入学して2回目の桜が散り、
春と夏の挟間に差し掛かった頃
私は衝撃的な展開に戸惑っていた。

事の始まりは、
進級に黄色信号が灯っていたが無事に2年B組のクラスメイトとなる事が出来たこなたが
新学期になってから元気が無く、溜息など吐いているから
『何か悩みがあるなら相談に乗るわよ』と考え無しに発した言葉に対して
『ありがと。それならかがみやみゆきさん以外に聞かれたくないから
放課後の誰も居なくなった教室で待ってて』という事になり、
そしてシチュエーション的にはお誂え向きに夕日が差し込む教室で
こなたが語った一言からだった。

「私、つかさの事が好きみたい」

告白を半疑問形で言うのは如何なものかと思ったり
こなたの悩みだからギャルゲの発売日が延期になったくらいだと軽く考えていたら
予想を遙かに超える相談に私の言語機能が付いていかなかったりと、
要はアホみたいに口を半開きにしていた。

「あの、泉さん。それはつまり・・・そういう事ですか?」
私と違いこなたの衝撃告白を真正面から迎え撃てるみゆきには感心したが
それでも動揺を隠しきれていない。
でもそれが普通の反応よね。
ここで何も感じない方がおかしいわ。


「こなた。それは本気なの?」
私の言葉を聞いて明らかに不満気になるこなたに、少し補足説明をしてあげる。
「その、つかさは私の妹だから半端な気持ちだと」
「私は本気だよ!」
私の瞳を射抜かんばかりに見つめるこなたを見て、からかっているのでは無いと
私の直感が告げてくる。
それでも黙っている私を見て、こなたは自らの想いを独白しだした。

「私だって最初は戸惑ったよ。同性を好きになるなんてゲームやアニメで見るだけだと思ってたから。
でも、この想いに気付いちゃったら客観的に自分の気持ちに立ち向かえなくて、
どうして良いのか分からくなっちゃって・・・」
「なんで今まで黙ってたのよ?もっと早く私達に相談してくれても」
「だって同性を好きになるなんて変だから・・・かがみ達に嫌われたく無くて」

こなたの言葉を聞いた瞬間、自分でも信じられないくらいの速さで頭の血が沸点に到達してしまい、
気付いた時には感情に任せて言葉を繋げていた。
「見くびらないでよ! こんなにも真剣に悩んでいるこなたを嫌いになる訳が無いじゃない」
頭に昇った血が引く前にこなたへ念押しをする。
だって冷静だったら絶対に言えないセリフだから。
「いいこと、こなた。今度私達に遠慮したら絶対に許さないから」
「そうです泉さん。私達は親友じゃないですか。それとも私達が信用出来ませんか?」
「そんな事無いよ。みゆきさんは信用してるよ」
俯いてしまったみゆきにこなたはフォローを入れているが、
『みゆきさん“は”』と言う事は、私は信用出来ないというのか?
「あ、勿論かがみも信用してるよ。特に宿題では助けてもらって」
「宿題だけかよ」
「あとアニメイトではポイントくれるから本当に感謝してるよ」
「もう良いわよ」
「拗ねないでよかがみん~」
「拗ねてないから顔をスリ寄せるのは止めなさい」

なんだかんだ言っても私達にシリアスな雰囲気は似合わないようで
すぐにいつものふざけ合いが始まり、
それは私とこなたとみゆきが出会って1年しか経ってないのに
ずっと前から知り合っていたような不思議な錯覚を見せてくれる。



下校の時刻まで教室で談笑していたら黒井先生に早く帰るようにと促されてしまったので
こなた達と一緒に昇降口を出たところで周りに人が居ない事を確認して
私はさっきの続きを話し始めた。
「ねえ、こなた。つかさに告白するの?」
「しないよ」
夕陽を背に浴びながら私に向って話し掛けてくるから、こなたの表情は分からないけど
声の感じは悲しんでいるのではなく、むしろ笑っているように思えた。
「何でしないの? つかさの事が好きなんでしょ」
「好きだよ」
「だったら・・・」
「かがみ達に話したらスッキリしちゃったから、このまま私の心の中で想い続けているだけでも良いかなって思って」
「それで本当に良いの?」
「・・・」
さっきとは逆に何も喋らないこなたへ届くように、私は話しを続ける。
「想いを隠し通せる? つかさと会うたびに辛い思いをするのよ。
それにこなただったら・・・つかさの事を任せられるから」

それでも黙っているこなたにジレンマを感じた私は一つの案が思い浮かんだ。
「今度の土曜日につかさとみゆきと一緒にTDLに行こうと思っているの」
勿論そんな約束はしていないが、この膠着した状況を打破するにはこれしかない。
「TDLの入口ゲートに朝の10時までに来てくれれば私達が居る筈よ。
来るか来ないかはこなたの自由だし、つかさに何を言うかは私達には関係ない。
だけど、これだけは言わせてもらうわ」
息継ぎの為に一旦話を区切り、声のトーンを若干上げてこなたへ伝える。

「後悔だけは絶対しないでね」

私はそれだけ言うとこなたの横を素通りしてバス停に向かって歩き出す。
その後ろで私の名前を呼ぶこなたの声の感触から、どうやら上手く伝わったらしく
自分でもお節介だとは思ったが言ってしまったものは仕方が無い。

それに私達が出来るのはここまで
あとはこなた次第

だから出来る事はしてあげたい
大切な親友の為に













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  • なんだか、引き込まれますね! -- チャムチロ (2012-09-29 15:31:54)

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