コンテスト入選賞品のデジカメが届いた次の週末、私はお父さんと一緒にカメラを持って都心へ出かけた。
私は件の賞品であるキヤノンのEOS Kiss Digital Xに標準キットのズームレンズ。
お父さんはニコンのD200って高級型デジカメにタムロンとかいう会社の18~200mmとかいうズームレンズを付けて来ていた。
いわく「これ1本あればほぼ全ての状況に対応出来る」そうだけど
見せてもらった感じ確かに旅行とかに持ってくにはすっごく便利だろうなと思った。
お父さんはニコンのD200って高級型デジカメにタムロンとかいう会社の18~200mmとかいうズームレンズを付けて来ていた。
いわく「これ1本あればほぼ全ての状況に対応出来る」そうだけど
見せてもらった感じ確かに旅行とかに持ってくにはすっごく便利だろうなと思った。
そして今回のお出かけの目的は私が使う交換レンズと周辺機器の買い出し。
最初はお父さんの使わなくなったレンズを譲って貰おうと思ったんだけどあいにく私がGetしたデジカメは
キヤノンの奴なのでお父さんが持ってるニコン用のレンズはそのままでは使えない。
お父さんやカメラに詳しいネトゲ仲間が言うには「アダプタを介すればキヤノンのカメラにニコンのレンズが付く」そうだけど
みんな口を揃えて「その代わり全自動モードもシーンモードもAFもAEも露出計も使えなくなるので使い勝手が一気に4~50年くらい昔に逆戻りする」
とも言ってたのでまだカメラに関しては初心者でズブの素人の私が手出し出来るレベルの話ではないと悟って素直に諦める事にした。
最初はお父さんの使わなくなったレンズを譲って貰おうと思ったんだけどあいにく私がGetしたデジカメは
キヤノンの奴なのでお父さんが持ってるニコン用のレンズはそのままでは使えない。
お父さんやカメラに詳しいネトゲ仲間が言うには「アダプタを介すればキヤノンのカメラにニコンのレンズが付く」そうだけど
みんな口を揃えて「その代わり全自動モードもシーンモードもAFもAEも露出計も使えなくなるので使い勝手が一気に4~50年くらい昔に逆戻りする」
とも言ってたのでまだカメラに関しては初心者でズブの素人の私が手出し出来るレベルの話ではないと悟って素直に諦める事にした。
そこでレンズやら何やらの追加購入が必要となったわけで買う事自体はバイト代があるから問題はない。
でも私は超初心者でそこら辺の知識が皆無なので今回はお父さんにアドバイザーとしてついて来て貰ったというわけ。
でも私は超初心者でそこら辺の知識が皆無なので今回はお父さんにアドバイザーとしてついて来て貰ったというわけ。
『間もなく、秋葉原、秋葉原です。お出口は、左側です──』
私にとっては聞き慣れた自動放送が秋葉原到着を告げる。
「こなた、ここで降りるぞ」
お父さんの声に私は思わず「ホコテンのレイヤーでも撮る気?」と突っ込む。
「こなた、ここで降りるぞ」
お父さんの声に私は思わず「ホコテンのレイヤーでも撮る気?」と突っ込む。
そんな私の突っ込みにお父さんはすかさず
「違う、今日は純粋に中古カメラ屋巡りだ。コスプレ姉ちゃんや痛車はいつでも撮れるから今日はいい」と返す。
「違う、今日は純粋に中古カメラ屋巡りだ。コスプレ姉ちゃんや痛車はいつでも撮れるから今日はいい」と返す。
「ホントかなぁ?」と疑惑の目を向ける私を無視してお父さんは改札を先に通り、地下道をずんずんと歩き出す。
そんなお父さんの大きな背中をすぐに追いかけるんだけど………ってあれ?昭和通り口じゃないんだ?
疑問に思う私よりも先にお父さんはひたすら地下道を進み、そして昭和通り口から離れた場所から地上に出る。
疑問に思う私よりも先にお父さんはひたすら地下道を進み、そして昭和通り口から離れた場所から地上に出る。
「昭和通り口じゃないの?」という私の質問に
「この出口から神田方面へ歩いた所ににっしんって中古屋があるんだ。まずはそこから当たろう」とお父さん。
「この出口から神田方面へ歩いた所ににっしんって中古屋があるんだ。まずはそこから当たろう」とお父さん。
そして私達親子は神田川を渡って昭和通りを南へ直進し、目指す店に辿り着く。
ちょっと場末な雰囲気の漂うひなびた店構えのショーウィンドゥにズラリと並ぶ
おびただしい数のカメラとレンズの行列に圧倒された私は思わず驚嘆の声を上げてしまった。
「ほらボーッとしてないで行くぞ」とお父さんに促されて一緒に店に入る。
ちょっと場末な雰囲気の漂うひなびた店構えのショーウィンドゥにズラリと並ぶ
おびただしい数のカメラとレンズの行列に圧倒された私は思わず驚嘆の声を上げてしまった。
「ほらボーッとしてないで行くぞ」とお父さんに促されて一緒に店に入る。
「いらっしゃいませー」
初老の店員さんの愛想のいい掛け声に出迎えられた私達は壁一面に並べられたショーケースの中から
キヤノンの製品が展示されている物を探す……っと、あったあった。
何かいかにも使い込まれた雰囲気のくたびれた物から
たいして使われる事もなく保管庫の肥やしになってたような綺麗な見た目の物まで
あるわあるわ、まさによりどりみどり状態。
正直、とにかく種類があり過ぎて一体どれを選んだらいいのかとちょっとパニくってしまいそう。
初老の店員さんの愛想のいい掛け声に出迎えられた私達は壁一面に並べられたショーケースの中から
キヤノンの製品が展示されている物を探す……っと、あったあった。
何かいかにも使い込まれた雰囲気のくたびれた物から
たいして使われる事もなく保管庫の肥やしになってたような綺麗な見た目の物まで
あるわあるわ、まさによりどりみどり状態。
正直、とにかく種類があり過ぎて一体どれを選んだらいいのかとちょっとパニくってしまいそう。
私がそうして難しい顔でショーケースのレンズの群れとにらめっこをしてると
「お前が何を撮りたいかって事がハッキリしてればどのレンズを買うべきかがすぐに決められると思うよ。
それに何枚も撮って場数を踏んでいけばどんなレンズが必要かってのも自然と見出せるから」
とお父さんがアドバイスしてくれた。
「お前が何を撮りたいかって事がハッキリしてればどのレンズを買うべきかがすぐに決められると思うよ。
それに何枚も撮って場数を踏んでいけばどんなレンズが必要かってのも自然と見出せるから」
とお父さんがアドバイスしてくれた。
とはいっても携帯の内蔵デジカメとかお父さんの借り物の奴で身近な人や景色とか記念写真くらいしか撮った事のない私には
お父さんの言ってる意味が少し分からなかったのでこればかりは経験の差だろうからどうしようもないな、
と1人で勝手に納得する事にした。
お父さんの言ってる意味が少し分からなかったのでこればかりは経験の差だろうからどうしようもないな、
と1人で勝手に納得する事にした。
「どうだ、決まったか?」
お父さんの声にハッと我に返った私は首を横に振る。
「その様子だとどれを選んでいいのか分からないみたいだな……とりあえずお父さんが見立ててやるよ」
そんなわけでここは素直にお父さんに任せることにした。
お父さんの声にハッと我に返った私は首を横に振る。
「その様子だとどれを選んでいいのか分からないみたいだな……とりあえずお父さんが見立ててやるよ」
そんなわけでここは素直にお父さんに任せることにした。
「とりあえずこれなんかどうだ?」
とお父さんが指差した先にはちょっと小さなズームレンズ。
見ると100-300mmとかULTRASONICとか書かれている。
「このくらいのサイズなら体育祭とかちょっとした旅行とかに持ち出せるだろ」
「う~ん……確かに小さい事は小さいけど実際にどんな感じで写るのか分からないし」
そんな事を話し合っていると店員さんが「試してみますか?」と声をかけてきたので
ショーケースから出して貰って実際に取り付けてみる事にした。
とお父さんが指差した先にはちょっと小さなズームレンズ。
見ると100-300mmとかULTRASONICとか書かれている。
「このくらいのサイズなら体育祭とかちょっとした旅行とかに持ち出せるだろ」
「う~ん……確かに小さい事は小さいけど実際にどんな感じで写るのか分からないし」
そんな事を話し合っていると店員さんが「試してみますか?」と声をかけてきたので
ショーケースから出して貰って実際に取り付けてみる事にした。
レンズを付け替えてファインダーを覗いてみる。
「うぉっ!?」
覗いた瞬間、私は驚きのあまり思わず声を上げてしまった。
「凄い……世界が違って見えるよこれ……」
驚きを隠せない私にお父さんが言う、「色々と便利そうだろこれ?」
そんな言葉に私は
「う~ん……これなら体育祭の時の短距離走とかパン食い競走とかがアップで撮れそうだね」
と素直な感想を話した。
「うぉっ!?」
覗いた瞬間、私は驚きのあまり思わず声を上げてしまった。
「凄い……世界が違って見えるよこれ……」
驚きを隠せない私にお父さんが言う、「色々と便利そうだろこれ?」
そんな言葉に私は
「う~ん……これなら体育祭の時の短距離走とかパン食い競走とかがアップで撮れそうだね」
と素直な感想を話した。
うん、これだけ小さくて軽いとカバンに放り込んでもたいした荷物にならないかな。
えーっと、値段は……\12000そこらか。
よし、これにしよっと。
えーっと、値段は……\12000そこらか。
よし、これにしよっと。
「じゃあこれ下さい」
「消費税込みで¥12600になります」
「消費税込みで¥12600になります」
私は財布から¥13000を取り出して店員さんに手渡す。
「¥400のお返しになります」
代金を受け取った店員さんは¥400の釣り銭を手渡すとレンズの梱包を始めた。
私がその作業を眺めている間にお父さんはショーケースに大量に陳列されたレンズを色々と品定めしていた。
「有難う御座いました」
梱包が終わったレンズを受け取り、お父さんの傍に歩み寄る。
「お、終わったか」「うん」
そんな軽いやり取りをしながらショーケースの中のレンズやカメラに目を向ける。
何かいかにもヴィンテージな雰囲気バリバリのニコンのカメラが¥500000とか
同じ年代モノな雰囲気なのに売値がその1/10以下のキヤノンのカメラとかが色々と置かれてある。
「¥400のお返しになります」
代金を受け取った店員さんは¥400の釣り銭を手渡すとレンズの梱包を始めた。
私がその作業を眺めている間にお父さんはショーケースに大量に陳列されたレンズを色々と品定めしていた。
「有難う御座いました」
梱包が終わったレンズを受け取り、お父さんの傍に歩み寄る。
「お、終わったか」「うん」
そんな軽いやり取りをしながらショーケースの中のレンズやカメラに目を向ける。
何かいかにもヴィンテージな雰囲気バリバリのニコンのカメラが¥500000とか
同じ年代モノな雰囲気なのに売値がその1/10以下のキヤノンのカメラとかが色々と置かれてある。
「これ凄い古そうだね、ちゃんと写るのかなぁ?」
「写らなきゃここに並んでないだろ?」
「確かに………」
「写らなきゃここに並んでないだろ?」
「確かに………」
そうやって少しの間品物を物色してから私達は店を出た。
「これからどうするの?」
「う~んそうだな~………お前のそのレンズの試し撮りも兼ねてあちこち動き回ってみるか?」
「具体的には?」
「お台場とか横浜とか空港とか」
「結構範囲広いね……」
お父さんが出してきた地名に移動範囲の広さを感じて一瞬眩暈を起こす私だった。
「これからどうするの?」
「う~んそうだな~………お前のそのレンズの試し撮りも兼ねてあちこち動き回ってみるか?」
「具体的には?」
「お台場とか横浜とか空港とか」
「結構範囲広いね……」
お父さんが出してきた地名に移動範囲の広さを感じて一瞬眩暈を起こす私だった。
そんな私に間髪入れず「あとは中野と新宿と目黒もかな?」とお父さん。
「何故に中野と新宿と目黒?」
私の質問に対してお父さんの答えは「ああ、中古カメラ屋がある場所だから」との事。
何でもその手の趣味の人にとっては有名な店がこの3ヶ所に分散してるらしいとか。
他に東京駅の地下街や池袋にも中古カメラ屋があるとも。
何でもその手の趣味の人にとっては有名な店がこの3ヶ所に分散してるらしいとか。
他に東京駅の地下街や池袋にも中古カメラ屋があるとも。
あとは銀座にも中古カメラ屋が結構多かったりするそうだけどお父さんいわく
「銀座の店は年寄り臭い上にショバ代のせいなのか知らんけどボッタクリ価格の店が多いから嫌いだ」そうだ。
「銀座の店は年寄り臭い上にショバ代のせいなのか知らんけどボッタクリ価格の店が多いから嫌いだ」そうだ。
その話を聞くとお父さんが持ってるニコンのカメラ一式が
中野や新宿あたりと銀座とでどのくらいの価格差があるのかすっごく興味が沸いてきた。
まあそこら辺の詳しい事情はカメラに詳しいネトゲ仲間に訊くとかすればいいかな。
中野や新宿あたりと銀座とでどのくらいの価格差があるのかすっごく興味が沸いてきた。
まあそこら辺の詳しい事情はカメラに詳しいネトゲ仲間に訊くとかすればいいかな。
「さて……問題はこの後どこから巡ってみるか、だな」
「そうだね……」
「そうだね……」
通行人の邪魔にならないように歩道の端っこに寄ってから親子2人でしばし考え込む。
「───そうだ!!」
「どしたの?」
「どしたの?」
いきなり出たお父さんの声に少しびっくりしつつ考えを訊いてみる。
「水上バスで浅草まで行くのはどうだ?ここから浜松町まで行って水上バスで隅田川を上ってくんだ」
「なるほどー、船上から沿岸の風景を撮ってこーってわけね……浅草からなら区間快速で幸手まで1本だし。で、カメラ屋巡りは?」
「まあネット上での在庫リスト見た感じでは今はこれといった出物もないし、今度でいいや」
「さっき挙げた範囲の場所今から全部巡ろうとすれば帰り着くの夜遅くなっちゃうだろうしね」
「だな。いくらゆいちゃんが付いててくれてるっていっても遅くなり過ぎてゆーちゃんを心配させるわけにもいかないし」
「そだね」
「なるほどー、船上から沿岸の風景を撮ってこーってわけね……浅草からなら区間快速で幸手まで1本だし。で、カメラ屋巡りは?」
「まあネット上での在庫リスト見た感じでは今はこれといった出物もないし、今度でいいや」
「さっき挙げた範囲の場所今から全部巡ろうとすれば帰り着くの夜遅くなっちゃうだろうしね」
「だな。いくらゆいちゃんが付いててくれてるっていっても遅くなり過ぎてゆーちゃんを心配させるわけにもいかないし」
「そだね」
そして私達は昭和通りを秋葉原駅へ向かって北上する事にした。
今の時間帯なら京浜東北線は快速運転やってるから山手線を使うよりは若干早く浜松町に着けるだろうし。
それに水上バスの日の出桟橋って都産貿から結構近いんだよね。
今の時間帯なら京浜東北線は快速運転やってるから山手線を使うよりは若干早く浜松町に着けるだろうし。
それに水上バスの日の出桟橋って都産貿から結構近いんだよね。
──そうこうしてるうちに秋葉原駅に着いた私達は取り出したPASMOで自動改札機を叩き、3・4番線へ直行。
エスカレーターを上がるとちょうど京浜東北線の快速が来たのですかさず乗り込む。
エスカレーターを上がるとちょうど京浜東北線の快速が来たのですかさず乗り込む。
「を、新型だ」
「最近ものすごい勢いで増えてるよねーこの電車」
「最近ものすごい勢いで増えてるよねーこの電車」
そんなやり取りをしつつ適当に空いてる席に座ると同時に電車が動き出した。
「浜松町で降りたらこの電車撮っとくか?」
「お父さんすっかり鉄ちゃんだねw」
「お父さんすっかり鉄ちゃんだねw」
そして私達は一路浜松町へ───。
──to be Contenued(?)