「はい柊です。―――あ、お母さん?」
次の戦いを前に、みーみー戦隊一同は休息をとるべく高良家にやってきた。みきはそこで電話を借り、
今日は家に帰れそうにないことを家族に伝える。その電話に出たのはかがみだった。
「さっき、こなたからきいたわ。こなた達に勝ったのね」
「ええ。それで、ちょっと今日は帰れそうになくなっちゃったから、お父さんに伝えておいてほしいの。
お父さんは理由知ってるから、帰れそうにないってことを言ってくれるだけで大丈夫よ」
「わかった。―――そういえばお母さんたち、今どこにいるの?この時間で帰れない、って」
柊家の黒電話に、ナンバーディスプレイなどの機能がついているはずはなかった。
「今はみゆきちゃんの家よ。でも、この後もう一回戦いに出ることになるから、それから帰ろうとして
も、終電に間に合いそうにないの」
「そう……」
しばらくの沈黙。それを破ったのはみきだった。
「かがみ、お母さんがいないと寂しい?」
「そ、そういうのじゃなくてっ!ただ、ほら、明日の朝ごはんの事とか、あと、みゆきや日下部たちが
明日ちゃんと学校来れるのかな、っていうこともあるし―――」
かがみの必死の弁解を聞いて、みきはくすりと笑って、それから明日の朝食の指示をする。
次の戦いを前に、みーみー戦隊一同は休息をとるべく高良家にやってきた。みきはそこで電話を借り、
今日は家に帰れそうにないことを家族に伝える。その電話に出たのはかがみだった。
「さっき、こなたからきいたわ。こなた達に勝ったのね」
「ええ。それで、ちょっと今日は帰れそうになくなっちゃったから、お父さんに伝えておいてほしいの。
お父さんは理由知ってるから、帰れそうにないってことを言ってくれるだけで大丈夫よ」
「わかった。―――そういえばお母さんたち、今どこにいるの?この時間で帰れない、って」
柊家の黒電話に、ナンバーディスプレイなどの機能がついているはずはなかった。
「今はみゆきちゃんの家よ。でも、この後もう一回戦いに出ることになるから、それから帰ろうとして
も、終電に間に合いそうにないの」
「そう……」
しばらくの沈黙。それを破ったのはみきだった。
「かがみ、お母さんがいないと寂しい?」
「そ、そういうのじゃなくてっ!ただ、ほら、明日の朝ごはんの事とか、あと、みゆきや日下部たちが
明日ちゃんと学校来れるのかな、っていうこともあるし―――」
かがみの必死の弁解を聞いて、みきはくすりと笑って、それから明日の朝食の指示をする。
「みゆきちゃんに電話を代わってもいいけど、長電話も悪いからそろそろ切るわね。お父さんに言うのは
頼んだわよ。―――あと、明日の朝、つかさが寝坊しないようにちゃんと起こしてあげてね」
「うん。わかった」
頼んだわよ。―――あと、明日の朝、つかさが寝坊しないようにちゃんと起こしてあげてね」
「うん。わかった」
電話を終え、みきに言われたことをただおに伝えたかがみは、飲み物を買いに行くと行って外に出た。
しかし、外に出たかがみが向かったのは、店ではなく、家が営む神社の拝殿の方だった。
しかし、外に出たかがみが向かったのは、店ではなく、家が営む神社の拝殿の方だった。
夜の神社の境内に、鈴の音が響く。続いて間を空け、二拍手の音。
今回の件に悪い方向で深く関わってしまった以上、何か罪滅ぼしをしなくては。夕方みーみー戦隊と
ここで戦ってから、かがみはそう思っていた。しかし、実際自分に出来そうなことは、あまりなかった。
(お母さんやみゆきや、みんなが危ない目に遭わず、無事に帰れますように……)
テレパシーも、テレポートも、そんな力は持っていない。そんなかがみにできることは、ただ祈ること
のみ。たとえ、その祈りが実際には何の意味も持たなくとも。
かがみは、かなり長い時間をかけて、皆の安全を祈った。
今回の件に悪い方向で深く関わってしまった以上、何か罪滅ぼしをしなくては。夕方みーみー戦隊と
ここで戦ってから、かがみはそう思っていた。しかし、実際自分に出来そうなことは、あまりなかった。
(お母さんやみゆきや、みんなが危ない目に遭わず、無事に帰れますように……)
テレパシーも、テレポートも、そんな力は持っていない。そんなかがみにできることは、ただ祈ること
のみ。たとえ、その祈りが実際には何の意味も持たなくとも。
かがみは、かなり長い時間をかけて、皆の安全を祈った。
~ ~ ~ ~ ~
泉家の最寄り駅でこなたとそうじろうの二人は電車を降り、家のほうにむかって歩きだした。
「どうした?こなた。元気ないぞ?」
「うん……」
そうじろうが、さっきからほとんど何も言葉を発しなくなったこなたを心配する。決して眠そうな顔を
しているわけではなく、ただただ静かだったのだ。
「どうした?こなた。元気ないぞ?」
「うん……」
そうじろうが、さっきからほとんど何も言葉を発しなくなったこなたを心配する。決して眠そうな顔を
しているわけではなく、ただただ静かだったのだ。
二人は家の前にまで帰ってきた。部屋にも玄関にも、電気はついていない。
そうじろうが玄関の鍵を開けようとしたその時、ずっと黙っていたこなたが、静かに口を開いた。
「お父さん、……私、やっぱりゆーちゃんの所に行ってくる」
「なに、今からか?もう夜遅いのに」
「うん。……でも、私のせいで、ゆーちゃんは学校にも行けてないし、みゆきさんたちはこの後『あの人』と
戦わなきゃいけない。それ考えたら、私だけが家でのんびりなんてできないよ」
「気持ちはわからんでもないが……、明日も学校だろ?それに、泊まるところのあてはあるのか?」
「みゆきさんの家に泊めてもらう。みゆきさんが毎日通ってるんだから、そこから学校だって行ける」
いつになく真剣なこなたの目に、そうじろうはついに反対することを止めた。
「……わかった、行ってこい」
「ありがと、お父さん。―――あ、そうだ。今日体育あったから、体操服洗濯しといて」
こなたは通学カバンから体操服を取り出し、そうじろうに預けた。
「こなた、明日使う教科書とかは―――」
「置き勉してるから大丈夫。じゃ、行ってきます」
「お、おう。気をつけてな……」
再び駅へと向かうこなたを、そうじろうは見送った。
そうじろうが玄関の鍵を開けようとしたその時、ずっと黙っていたこなたが、静かに口を開いた。
「お父さん、……私、やっぱりゆーちゃんの所に行ってくる」
「なに、今からか?もう夜遅いのに」
「うん。……でも、私のせいで、ゆーちゃんは学校にも行けてないし、みゆきさんたちはこの後『あの人』と
戦わなきゃいけない。それ考えたら、私だけが家でのんびりなんてできないよ」
「気持ちはわからんでもないが……、明日も学校だろ?それに、泊まるところのあてはあるのか?」
「みゆきさんの家に泊めてもらう。みゆきさんが毎日通ってるんだから、そこから学校だって行ける」
いつになく真剣なこなたの目に、そうじろうはついに反対することを止めた。
「……わかった、行ってこい」
「ありがと、お父さん。―――あ、そうだ。今日体育あったから、体操服洗濯しといて」
こなたは通学カバンから体操服を取り出し、そうじろうに預けた。
「こなた、明日使う教科書とかは―――」
「置き勉してるから大丈夫。じゃ、行ってきます」
「お、おう。気をつけてな……」
再び駅へと向かうこなたを、そうじろうは見送った。
地下のホームに電車が停まり、5人は電車を降りた。
車内は5人が並んで座れるほどに空いていたし、この時間にここで電車を降りた人は、5人の他には
ほとんどいない。ホームにいた人は入れ替わりで電車に乗り込んだため、発車メロディが響いて電車
が走り去った後のこの駅は驚くほどがらんとしている。
長いエスカレーターで地上に上がり駅舎から出ると、イルミネーションの美しい大観覧車が前方に見える
―――が、これは今回の話とはほとんど関係がない。
「この地図によると……こっちですね」
5人は、すぐ側にある長い歩道橋に上がり、観覧車とは反対方向へ向かった。
車内は5人が並んで座れるほどに空いていたし、この時間にここで電車を降りた人は、5人の他には
ほとんどいない。ホームにいた人は入れ替わりで電車に乗り込んだため、発車メロディが響いて電車
が走り去った後のこの駅は驚くほどがらんとしている。
長いエスカレーターで地上に上がり駅舎から出ると、イルミネーションの美しい大観覧車が前方に見える
―――が、これは今回の話とはほとんど関係がない。
「この地図によると……こっちですね」
5人は、すぐ側にある長い歩道橋に上がり、観覧車とは反対方向へ向かった。
「それにしても、いよいよボス戦かー。ちょっと緊張してきたぜ……」
「まだあと15分ほど歩くことになりますから、今はまだリラックスしていていいと思いますよ」
みゆきはみさおに微笑んでそう言うと、今度は、みゆき達のはるか前方を、リラックスから最も遠い
心理状態から一人やたら早足で歩くみなみを見た。
「あの、ですから、みなみさん!……できれば、もう少し、ゆっくり歩いてくださると―――!」
「まだあと15分ほど歩くことになりますから、今はまだリラックスしていていいと思いますよ」
みゆきはみさおに微笑んでそう言うと、今度は、みゆき達のはるか前方を、リラックスから最も遠い
心理状態から一人やたら早足で歩くみなみを見た。
「あの、ですから、みなみさん!……できれば、もう少し、ゆっくり歩いてくださると―――!」
4人はなんとかみなみに追いつき、レインボーブリッジの遊歩道(夜間は通行止)入口近くにたどりついた。
「あそこ……ですね。指定された場所は」
みゆきが指差したのは、自分たちの左前方で対岸のビル群の明かりを遮っている「暗黒の部分」だ。
「まっ暗ね」
「ええ。しかも、海に突き出した海浜公園のさらに先にある部分ですから、万が一なにか緊急事態が
起こっても、助けを求めることも容易ではありません」
「心してかからないといけないということね」
「そうですね。―――では、参りましょうか。時間もありませんので」
「あそこ……ですね。指定された場所は」
みゆきが指差したのは、自分たちの左前方で対岸のビル群の明かりを遮っている「暗黒の部分」だ。
「まっ暗ね」
「ええ。しかも、海に突き出した海浜公園のさらに先にある部分ですから、万が一なにか緊急事態が
起こっても、助けを求めることも容易ではありません」
「心してかからないといけないということね」
「そうですね。―――では、参りましょうか。時間もありませんので」
さっきまでと違い街灯すらほとんどない海浜公園の先端には、土手が上に乗った高さ2m程度の石垣が、
行く手を阻むかのように、ある。(そこに上る階段はあるので阻んではいないが)
5人はここで、石垣の上で仁王立ちする人の姿に気付いた。―――暗いので顔までは見えないが。
行く手を阻むかのように、ある。(そこに上る階段はあるので阻んではいないが)
5人はここで、石垣の上で仁王立ちする人の姿に気付いた。―――暗いので顔までは見えないが。
「来やがったわね、みーみー戦隊!!」
「……そ、その声は!!」
「でも、どうしてここに!?」
そこにいた人物に、みーみー戦隊としては驚きを隠せないようだった。
「なに?呼び出した人間が時間通り来ちゃいけないっていうの?」
「呼び出した……、ってことは、あなたが『ボス』だったんですか!? ―――あきら様!」
そう。石垣の上で5人を待っていた人物、それは、スーパーアイドル・小神あきらだった。
「ま、そういうことにはなるわね」
あきらは黒モードながらも軽く答える。反省している様子などは全くない。
あきらのこの態度は、みーみー戦隊を怒らせた。特に白石やみなみなどは、いつあきらに飛びかかっても
おかしくないほどである。
「……そ、その声は!!」
「でも、どうしてここに!?」
そこにいた人物に、みーみー戦隊としては驚きを隠せないようだった。
「なに?呼び出した人間が時間通り来ちゃいけないっていうの?」
「呼び出した……、ってことは、あなたが『ボス』だったんですか!? ―――あきら様!」
そう。石垣の上で5人を待っていた人物、それは、スーパーアイドル・小神あきらだった。
「ま、そういうことにはなるわね」
あきらは黒モードながらも軽く答える。反省している様子などは全くない。
あきらのこの態度は、みーみー戦隊を怒らせた。特に白石やみなみなどは、いつあきらに飛びかかっても
おかしくないほどである。
その緊迫した状況がしばらく続いたところで、あきらは突然笑顔になった。いわゆる番組用スマイル。
そして、それまでと違う、番組用の声で指示を出した。
「山田くーん、例の娘連れてきてー♪」
しばらくすると、あきらの後ろにある土手の上から、見た目小学生くらいの背丈の一人の少女が、
一人の男(山田とはたぶんこいつのこと)に連れられ下りてきた。その少女ははじめうつむいていたが、
あきらの側に来たあたりで顔をあげた。
「…ゆたか!」
その少女の正体にいち早く気付いたみなみが思わずその少女の名を叫ぶ。しかし叫び終わる頃には、
みなみの姿は元の場所にはなかった。
そして、それまでと違う、番組用の声で指示を出した。
「山田くーん、例の娘連れてきてー♪」
しばらくすると、あきらの後ろにある土手の上から、見た目小学生くらいの背丈の一人の少女が、
一人の男(山田とはたぶんこいつのこと)に連れられ下りてきた。その少女ははじめうつむいていたが、
あきらの側に来たあたりで顔をあげた。
「…ゆたか!」
その少女の正体にいち早く気付いたみなみが思わずその少女の名を叫ぶ。しかし叫び終わる頃には、
みなみの姿は元の場所にはなかった。
「ゆたか!」
「み、みなみちゃんっ!?」
たった今石垣の下にいたはずの人物がいつの間にか目の前にいることに、ゆたかは驚く。
しかしそれと同時に、この3日間ずっと続いていた強い緊張と恐怖から急に解放されたことで、ゆたかは
思わずその場にへたりこんでしまった。
「み、みなみちゃんっ!?」
たった今石垣の下にいたはずの人物がいつの間にか目の前にいることに、ゆたかは驚く。
しかしそれと同時に、この3日間ずっと続いていた強い緊張と恐怖から急に解放されたことで、ゆたかは
思わずその場にへたりこんでしまった。
「…ゆたか! 大丈夫!?」
みなみは慌ててゆたかの体を支える。しかしこの時、みなみはゆたかに気をとられすぎてしまっていた。
みなみは慌ててゆたかの体を支える。しかしこの時、みなみはゆたかに気をとられすぎてしまっていた。
ばさっ。
突然、二人の頭上から何かが降ってきた。―――網だ。
「つーかまーえた☆」
あきらが、大きな虫取り網のようなものを二人にかぶせたのだ。しかもいつの間にか男が二人がかりで、
二人が簡単に抜け出せないようにその網の端を地面に押さえつけていた。
「な、なに…?」
ようやく状況を把握したみなみが、あきらに尋ねる。しかしあきらは答えず、さっきまでと違った黒み
がかった笑みを二人に見せた後、石垣の下で待機しているみーみー戦隊の残り4人に向かって言葉を発す。
「きゃーん☆ あきら、二人も人質 手に入れちゃったー☆ さーて、どうしちゃおっかなー?」
「ふ、二人をどうするつもりなんですか!」
みゆきが言うも、あきらは聞こえていないのかそのように装っているだけなのか、返事をしない。
「二人をどうするつもりなんですか!返してください!」
「あぁん?」
みゆきが言っても無反応だったことを今度は白石が言うと、あきらは怒鳴り返し、しかし即座に笑顔に
戻って、網をかけられたみなみとゆたかの側に立った。
「返せと言われて、はい返します、なんて素直に応じる犯人がいると思う?」
「それは……」
「分かればいいのよ、分かれば。―――とにかく、二人はしばらく預からせてもらうわ」
みゆきたちからは確認できなかったが、今のあきらの言葉を聞いてゆたかは泣きそうになっていた。
あきらはそれに気付いて、網の中のゆたかに顔を近づける。
「今さら泣いたって、なんにもならないわよ。ほら立て」
突然、二人の頭上から何かが降ってきた。―――網だ。
「つーかまーえた☆」
あきらが、大きな虫取り網のようなものを二人にかぶせたのだ。しかもいつの間にか男が二人がかりで、
二人が簡単に抜け出せないようにその網の端を地面に押さえつけていた。
「な、なに…?」
ようやく状況を把握したみなみが、あきらに尋ねる。しかしあきらは答えず、さっきまでと違った黒み
がかった笑みを二人に見せた後、石垣の下で待機しているみーみー戦隊の残り4人に向かって言葉を発す。
「きゃーん☆ あきら、二人も人質 手に入れちゃったー☆ さーて、どうしちゃおっかなー?」
「ふ、二人をどうするつもりなんですか!」
みゆきが言うも、あきらは聞こえていないのかそのように装っているだけなのか、返事をしない。
「二人をどうするつもりなんですか!返してください!」
「あぁん?」
みゆきが言っても無反応だったことを今度は白石が言うと、あきらは怒鳴り返し、しかし即座に笑顔に
戻って、網をかけられたみなみとゆたかの側に立った。
「返せと言われて、はい返します、なんて素直に応じる犯人がいると思う?」
「それは……」
「分かればいいのよ、分かれば。―――とにかく、二人はしばらく預からせてもらうわ」
みゆきたちからは確認できなかったが、今のあきらの言葉を聞いてゆたかは泣きそうになっていた。
あきらはそれに気付いて、網の中のゆたかに顔を近づける。
「今さら泣いたって、なんにもならないわよ。ほら立て」
ゆたかとみなみは、そのまま公園の奥のほうへと連行された。そのときに一瞬みなみがあきらを睨み
つけたが、あきらには気付かれなかったようだ。
つけたが、あきらには気付かれなかったようだ。
みゆき達は、その状況を石垣の下でただ見ていることしかできなかった。
その様子を見て、石垣の上からあきらが4人に声をかける。
「あんたらがおかしな真似をしなかったら、あの二人をひどいようにはしないわ。でも……」
あきらはそこで一旦口を閉じる。そして次に口を開いたときにも、その続きには触れなかった。
「白石、こっちに来な」
そう言ってあきらは石垣の上の土手を登っていった。それを見た白石は、一瞬とまどいながらも、石垣に
上がる階段へ向かった。みゆき・みさお・みきもその後について行く。
その様子を見て、石垣の上からあきらが4人に声をかける。
「あんたらがおかしな真似をしなかったら、あの二人をひどいようにはしないわ。でも……」
あきらはそこで一旦口を閉じる。そして次に口を開いたときにも、その続きには触れなかった。
「白石、こっちに来な」
そう言ってあきらは石垣の上の土手を登っていった。それを見た白石は、一瞬とまどいながらも、石垣に
上がる階段へ向かった。みゆき・みさお・みきもその後について行く。
土手の上で白石を待っていたあきらは、白石について来たみゆきたちの顔を見た瞬間に嫌そうな顔をした。
「ちょっと、あんた達まで呼んだ覚えはないんだけど」
「申し訳ありません」
あきらの怒りは、みゆきの落ち着いた謝罪によって華麗に受け流された。あきらは釈然としないようだ。
「……まあいいわ。―――白石。ここから先はあんただけが来い。いいな?」
「俺……だけっすか!?」
「そうよ。1対4とか、そんな不利な条件をなんで私から認めなきゃいけないの。考えたらわかるだろ」
「で、ですよね……」
「わかったらさっさと来な」
あきらは公園の中央部へ下りる階段を下りはじめた。白石はあきらについていく前に、着ていた学ランを脱ぎ
「ちょっと、あんた達まで呼んだ覚えはないんだけど」
「申し訳ありません」
あきらの怒りは、みゆきの落ち着いた謝罪によって華麗に受け流された。あきらは釈然としないようだ。
「……まあいいわ。―――白石。ここから先はあんただけが来い。いいな?」
「俺……だけっすか!?」
「そうよ。1対4とか、そんな不利な条件をなんで私から認めなきゃいけないの。考えたらわかるだろ」
「で、ですよね……」
「わかったらさっさと来な」
あきらは公園の中央部へ下りる階段を下りはじめた。白石はあきらについていく前に、着ていた学ランを脱ぎ
、
それをみゆきに預けた。動きやすさを重視した結果だ。
「ホワイト、……気をつけてくださいね」
「はい、ありがとうございます。―――あ、そうだ。ピンク」
「どうかしましたか?」
「この戦いが終わったら、俺、……桜藤祭の、実行委員長に立候補します」
この話は2007年10月頃という設定で書かれています。……嘘みたいだろ?もう、1年以上経ってるんだぜ……
それをみゆきに預けた。動きやすさを重視した結果だ。
「ホワイト、……気をつけてくださいね」
「はい、ありがとうございます。―――あ、そうだ。ピンク」
「どうかしましたか?」
「この戦いが終わったら、俺、……桜藤祭の、実行委員長に立候補します」
この話は2007年10月頃という設定で書かれています。……嘘みたいだろ?もう、1年以上経ってるんだぜ……
?
「そうなんですか。頑張ってくださいね」
みゆきは笑顔で返した。それを見て白石は、あきらのいる、周囲より低い公園の中央部に下りる階段を
一歩一歩進みだした。
「そうなんですか。頑張ってくださいね」
みゆきは笑顔で返した。それを見て白石は、あきらのいる、周囲より低い公園の中央部に下りる階段を
一歩一歩進みだした。
白石があきらの待つ公園中央部へ向かっている頃、みなみとゆたかはみゆき達から百数十メートル、この
公園の一辺分ほど離れた、土手の上の砲台跡のところで、おとなしくしているよう命じられた。
「ここ、座っても大丈夫かなぁ?」
石の砲台跡を見て、ゆたかが言った。少し高さが微妙だが、おそらく座れないことはない。
「私が先に座ってみる」
もしかしたら何か変な仕掛け、もしくは罠(この際、鳥のフンなども含む)が仕組まれているかもしれない
というので、みなみが先に座ってみた。しかし別段おかしな仕掛けがある様子はなかった。
「きっと、大丈夫」
「じゃあ、えっと、……隣、座るね?」
「どうぞ」
「ありがとう、みなみちゃん」
ゆたかはみなみのすぐ側に座った。二人の座っている段はその気になれば4人くらい座れそうな幅があるが、
ゆたかはあえて、みなみと肩が触れ合うくらいに近寄った。
公園の一辺分ほど離れた、土手の上の砲台跡のところで、おとなしくしているよう命じられた。
「ここ、座っても大丈夫かなぁ?」
石の砲台跡を見て、ゆたかが言った。少し高さが微妙だが、おそらく座れないことはない。
「私が先に座ってみる」
もしかしたら何か変な仕掛け、もしくは罠(この際、鳥のフンなども含む)が仕組まれているかもしれない
というので、みなみが先に座ってみた。しかし別段おかしな仕掛けがある様子はなかった。
「きっと、大丈夫」
「じゃあ、えっと、……隣、座るね?」
「どうぞ」
「ありがとう、みなみちゃん」
ゆたかはみなみのすぐ側に座った。二人の座っている段はその気になれば4人くらい座れそうな幅があるが、
ゆたかはあえて、みなみと肩が触れ合うくらいに近寄った。
「ゆたか、この3日間、ひどいことされなかった?」
「……う、うん。大丈夫だったよ」
ゆたかは少し遅れて答える。それを聞いたみなみは、ある違和感を感じ取った。
「…ゆたか、もしかして…」
みなみはゆたかの額に手を当てた。普段よりも、少し熱い。
「……えへへ、風邪、ひいちゃったかも」
「無理はしちゃだめ。…待って」
きまりの悪そうに笑みを浮かべるゆたかの横で、みなみは着ていた上着(深夜なので学校の制服ではまずい、
と判断して着てきたもの)を脱ぎ、それをゆたかに渡した。
ゆたかはすぐにその上着を着た。3日前にさらわれた時ゆたかは比較的薄手のものを着ていたが、その後
昨日くらいから急に気温が下がっており、さらにこの公園は海上にあるため風が強いこともあり、もともと体が
冷えやすく、そのうえ体調を崩し熱があるゆたかにとっては、ここはかなり寒かったのだ。
「あったかい……。みなみちゃん、ありがとう」
「一人で我慢するのはよくない。…私が、ついてるから」
「うん……」
ゆたかはそこで言葉を止め、みなみは、視線を公園中央部へと向けた。
「……う、うん。大丈夫だったよ」
ゆたかは少し遅れて答える。それを聞いたみなみは、ある違和感を感じ取った。
「…ゆたか、もしかして…」
みなみはゆたかの額に手を当てた。普段よりも、少し熱い。
「……えへへ、風邪、ひいちゃったかも」
「無理はしちゃだめ。…待って」
きまりの悪そうに笑みを浮かべるゆたかの横で、みなみは着ていた上着(深夜なので学校の制服ではまずい、
と判断して着てきたもの)を脱ぎ、それをゆたかに渡した。
ゆたかはすぐにその上着を着た。3日前にさらわれた時ゆたかは比較的薄手のものを着ていたが、その後
昨日くらいから急に気温が下がっており、さらにこの公園は海上にあるため風が強いこともあり、もともと体が
冷えやすく、そのうえ体調を崩し熱があるゆたかにとっては、ここはかなり寒かったのだ。
「あったかい……。みなみちゃん、ありがとう」
「一人で我慢するのはよくない。…私が、ついてるから」
「うん……」
ゆたかはそこで言葉を止め、みなみは、視線を公園中央部へと向けた。
公園中央部の芝生広場。ここで白石とあきらは、10m程度の距離をあけて向かい合っていた。
「いったい、なんでこんなことをしたんですか。あきら様、……いいえ、小神あきら」
「あんた、アシスタントのくせにあたしを呼び捨てとは、いい度胸ね」
「これから戦う相手に対して敬称をつけるくらいなら、最初から戦ったりしません」
「……、まあいいわ。あんたが物分かりの悪い奴だってことは前から分かってたことだし。どうせあんた、
あんたのせいで私が多額の負債に追われてるだなんて、知らないんでしょ?」
「俺、……ですか?」
白石には身に覚えが―――あった。
「忘れたとは言わせないわよ?あんたが樹海から水汲んで帰ってきたとき。あの時あんたが暴れて番組の
セットやらカメラやらを壊して回った分の弁償がねぇ、ほとんど全部私のほうに回ってきてんのよ!」
「でもあれは、あきら様が俺の努力を全否定するような事を言ったからで―――」
「はぁ!?」
あきらは急に、対岸まで届けといわんばかりの大声で叫んだ。
「てめぇ、あれが演技だって事もわからないで私のアシスタントやってたっていうの?―――はぁ~あ。
あんたが物分かりの悪い奴だってことは私も分かってたつもりだったけど、まさかここまでだったとはね。
半年近くやってたら、普通自分がどういうキャラとして扱われてるかくらいわかるだろ。―――それに、
もし私があんたにいきなり優しく振舞ったりしたら、私のキャラが崩れたあげく、週刊誌とかにおかしな
取り上げ方されるでしょうが。ああいうの面倒なのよ。―――しかも熱愛報道がされたとして、相手が
あんただなんて、やーってらんないわよ」
「いったい、なんでこんなことをしたんですか。あきら様、……いいえ、小神あきら」
「あんた、アシスタントのくせにあたしを呼び捨てとは、いい度胸ね」
「これから戦う相手に対して敬称をつけるくらいなら、最初から戦ったりしません」
「……、まあいいわ。あんたが物分かりの悪い奴だってことは前から分かってたことだし。どうせあんた、
あんたのせいで私が多額の負債に追われてるだなんて、知らないんでしょ?」
「俺、……ですか?」
白石には身に覚えが―――あった。
「忘れたとは言わせないわよ?あんたが樹海から水汲んで帰ってきたとき。あの時あんたが暴れて番組の
セットやらカメラやらを壊して回った分の弁償がねぇ、ほとんど全部私のほうに回ってきてんのよ!」
「でもあれは、あきら様が俺の努力を全否定するような事を言ったからで―――」
「はぁ!?」
あきらは急に、対岸まで届けといわんばかりの大声で叫んだ。
「てめぇ、あれが演技だって事もわからないで私のアシスタントやってたっていうの?―――はぁ~あ。
あんたが物分かりの悪い奴だってことは私も分かってたつもりだったけど、まさかここまでだったとはね。
半年近くやってたら、普通自分がどういうキャラとして扱われてるかくらいわかるだろ。―――それに、
もし私があんたにいきなり優しく振舞ったりしたら、私のキャラが崩れたあげく、週刊誌とかにおかしな
取り上げ方されるでしょうが。ああいうの面倒なのよ。―――しかも熱愛報道がされたとして、相手が
あんただなんて、やーってらんないわよ」
白石は何も言い返せなくなってしまっていた。ずっとあきらのターン。
「白石。あんた、テレビカメラの値段って、どれくらいだか知ってる?」
「……わかり、ません」
「ちょっとは考えろよ」
「申し訳ありません」
「ま、実際機種によってかなり違うんだけど。あんたが壊したあれだとねー、300万以上するのよ」
「……」
「他にも、あんたが壊したセットとかーその他もろもろの額をあわせたら、もっと高くつくわけよー」
「……」
「その弁償の請求があたしのほうにきてるわけー。どうしてくれんのよ」
「……申し訳、ありませんでした」
「で?あんたが謝ったらこの弁償は消えんの?」
そんなはずはない。
「ま、あんたに払えっこないってことはわかってるわ。けど、あんたがやったことの重大さ、ってものは
ちゃんと把握してもらわなくちゃ困るわけよ」
「……それで、小早川さんを?」
「そういうこと。あの子を使えばみーみー戦隊のあんたにも話が伝わって、全員で来る、って思ったわけよ。
これであんた以外の、あんたと関わりのある人にこのことを伝えられるし、ついでにあんたの消えるさまを
見届けてくれる人もできる、ってわけ」
「……そのため、だけに?」
「いいや。それだったらみーみー戦隊の残り4人である必要はないわ。むしろ本当の目的は別」
あきらはニヤッとしてから続ける。
「女ってのはね、ちょっと『そういう業界』に足を踏み入れてちょっと代償を払えば、あんたらには考えられない
位稼げるものなのよ。で、みーみー戦隊はあんた以外の全員が女。これを使わない手はないわ」
「えっ……あきら様?それって……」
「そ。あわよくばみーみー戦隊の残りや小早川ゆたか達に「体で」、弁償分を稼いでもらおう、ってこと。
使えないあんたの代わりにね」
「そそそそそんな!許されるわけないでしょうが!そんなことが!」
「でも、あんた払えないんでしょ?」
「うっ……で、でも!」
「―――まぁ落ち着きなって。私もそこまで鬼じゃないわよ。あんたにはチャンスをあげるわ」
「……チャンス?」
「そう。あんたの仲間を助けるチャンス」
あきらはそう言うと、今度は公園外枠(?)の土手の上にいる残りのみーみー戦隊にも聞こえるようにさらに
声を大きくして、言葉を続けた。
「これから白石と私で戦って、もし白石が勝ったら、私はこのことに関して白石を許す。当然人質の二人も
解放するし、弁償の請求も私が受けてあげるわ。―――ただし白石が負けたら、白石には東京湾の魚のエサに
でもなってもらって、残りのやつらや人質には「体で」白石の代わりに弁償額を払ってもらう。どう?」
「……わかり、ません」
「ちょっとは考えろよ」
「申し訳ありません」
「ま、実際機種によってかなり違うんだけど。あんたが壊したあれだとねー、300万以上するのよ」
「……」
「他にも、あんたが壊したセットとかーその他もろもろの額をあわせたら、もっと高くつくわけよー」
「……」
「その弁償の請求があたしのほうにきてるわけー。どうしてくれんのよ」
「……申し訳、ありませんでした」
「で?あんたが謝ったらこの弁償は消えんの?」
そんなはずはない。
「ま、あんたに払えっこないってことはわかってるわ。けど、あんたがやったことの重大さ、ってものは
ちゃんと把握してもらわなくちゃ困るわけよ」
「……それで、小早川さんを?」
「そういうこと。あの子を使えばみーみー戦隊のあんたにも話が伝わって、全員で来る、って思ったわけよ。
これであんた以外の、あんたと関わりのある人にこのことを伝えられるし、ついでにあんたの消えるさまを
見届けてくれる人もできる、ってわけ」
「……そのため、だけに?」
「いいや。それだったらみーみー戦隊の残り4人である必要はないわ。むしろ本当の目的は別」
あきらはニヤッとしてから続ける。
「女ってのはね、ちょっと『そういう業界』に足を踏み入れてちょっと代償を払えば、あんたらには考えられない
位稼げるものなのよ。で、みーみー戦隊はあんた以外の全員が女。これを使わない手はないわ」
「えっ……あきら様?それって……」
「そ。あわよくばみーみー戦隊の残りや小早川ゆたか達に「体で」、弁償分を稼いでもらおう、ってこと。
使えないあんたの代わりにね」
「そそそそそんな!許されるわけないでしょうが!そんなことが!」
「でも、あんた払えないんでしょ?」
「うっ……で、でも!」
「―――まぁ落ち着きなって。私もそこまで鬼じゃないわよ。あんたにはチャンスをあげるわ」
「……チャンス?」
「そう。あんたの仲間を助けるチャンス」
あきらはそう言うと、今度は公園外枠(?)の土手の上にいる残りのみーみー戦隊にも聞こえるようにさらに
声を大きくして、言葉を続けた。
「これから白石と私で戦って、もし白石が勝ったら、私はこのことに関して白石を許す。当然人質の二人も
解放するし、弁償の請求も私が受けてあげるわ。―――ただし白石が負けたら、白石には東京湾の魚のエサに
でもなってもらって、残りのやつらや人質には「体で」白石の代わりに弁償額を払ってもらう。どう?」
白石は、土手の上にいるみゆき達の方を見た。あきらの提案が白石一人で答を出すにはあまりにも重い
ものだったので、影響を受けることになる仲間に判断を委ねようとしたのだ。
判断が委ねられたことに気付いたみゆき達3人は、しばらく話し合った上で、白石のほうを見て首を縦にふった。
この危険な条件を受け入れてよい、そういう意味だ。
ものだったので、影響を受けることになる仲間に判断を委ねようとしたのだ。
判断が委ねられたことに気付いたみゆき達3人は、しばらく話し合った上で、白石のほうを見て首を縦にふった。
この危険な条件を受け入れてよい、そういう意味だ。
「ふん、いい度胸ね」
みーみー戦隊の答を聞いたあきらはそう言うと、マネージャーを呼んだ。呼ばれたマネージャーは二人の
前にそれぞれ細長いモノを置き、すぐさま去っていった。
みーみー戦隊の答を聞いたあきらはそう言うと、マネージャーを呼んだ。呼ばれたマネージャーは二人の
前にそれぞれ細長いモノを置き、すぐさま去っていった。
「あきら様、……なんですか?これ」
「こう使うのよ」
あきらは、その細長いモノの端のほうにあるボタンを押した。するとそれは、手で持っている部分を除いた
大部分が青く光りだした。
「見てのとおり、武器よ。あんたのもほとんど同じ仕様だから、これなら不公平じゃないでしょ」
ライトセーバーのノリらしい。白石も自分に与えられたそれを起動させると、こちらは緑色に光りだす。
「白石、最後になにか言い残したことはない?」
「……ありません。―――俺は、まだ終わるつもりはありませんから」
「大した自信ね。―――じゃあ、始めるわよ」
「こう使うのよ」
あきらは、その細長いモノの端のほうにあるボタンを押した。するとそれは、手で持っている部分を除いた
大部分が青く光りだした。
「見てのとおり、武器よ。あんたのもほとんど同じ仕様だから、これなら不公平じゃないでしょ」
ライトセーバーのノリらしい。白石も自分に与えられたそれを起動させると、こちらは緑色に光りだす。
「白石、最後になにか言い残したことはない?」
「……ありません。―――俺は、まだ終わるつもりはありませんから」
「大した自信ね。―――じゃあ、始めるわよ」
街灯のない真っ暗な公園に浮かんだ青と緑の光が、互いに吸い寄せられるようにぶつかる。
「厄介なことになったわね」
あきらによって衝撃のBAD ENDの内容が発表されてしまったことで、土手の上で待機していたみゆき、
みき、みさおの3人には緊張が走る。
「これって、ホワイトが負けたらあたしら……その、やばいことやらされんの?」
「それだけはなんとしても避けないといけないわね」
「ですが、この戦い、……なんだか、いやな予感がします」
「なんで?だって二人とも武器とかの条件同じだろ?」
「ええ。ですがそこが問題なんです。今回の戦いは、場所も、戦い方も、武器も、全て向こうに指定されたもの。
向こうにとってこの場所が「ホーム」かどうかはともかく、こちらにとっては完全に「アウェー」なんです。
武器も、向こうは同じものだとおっしゃっていますが、本当に同じ仕様だという保証はありません」
「マジで?……それ、ちょっとやばくね?」
「ええ。―――さらに、もう一つ、最も受け入れたくない現実がありまして……」
「まだあんのか?」
「はい。……あの二人を比較すると、明らかにホワイトのほうが戦闘力が劣っているという事実が……」
あきらによって衝撃のBAD ENDの内容が発表されてしまったことで、土手の上で待機していたみゆき、
みき、みさおの3人には緊張が走る。
「これって、ホワイトが負けたらあたしら……その、やばいことやらされんの?」
「それだけはなんとしても避けないといけないわね」
「ですが、この戦い、……なんだか、いやな予感がします」
「なんで?だって二人とも武器とかの条件同じだろ?」
「ええ。ですがそこが問題なんです。今回の戦いは、場所も、戦い方も、武器も、全て向こうに指定されたもの。
向こうにとってこの場所が「ホーム」かどうかはともかく、こちらにとっては完全に「アウェー」なんです。
武器も、向こうは同じものだとおっしゃっていますが、本当に同じ仕様だという保証はありません」
「マジで?……それ、ちょっとやばくね?」
「ええ。―――さらに、もう一つ、最も受け入れたくない現実がありまして……」
「まだあんのか?」
「はい。……あの二人を比較すると、明らかにホワイトのほうが戦闘力が劣っているという事実が……」
「私らもさ、ホワイトに加勢したほうがいいんじゃね?」
「ですが、そうするとグリーンと小早川さんに危害が加えられる危険が……」
「でも、何もせずに白旗あげて、向こうのやりたいようにされるなんてごめんだぜ?」
「……とりあえず、私達も戦う準備だけはしておいたほうがいいわね」
みきの発言を受け、みゆき、みさおは、防寒兼制服を隠す用に着ていた上着を脱ぎ始めた。
しかしみきは、巫女服でずっと行動するわけにもいかないので、いちいち変身する方法をとっているため、
「……ところで、この辺りにトイレはなかったかしら?」
「トイレですか?確か―――」
という面倒が生じてしまうのだが、みきたちの居る場所から最も近いトイレまでは約200m。
「ちょっと遠いわね。―――仕方ないわ。……ここ、誰も見ていないわよね?」
「もしかして、ここで変身されるつもりですか?」
「一刻を争う事態になるかもしれないし、仕方ないわ。―――二人とも、向こうを向いててね」
みさおとみゆきがみきと反対方向を向くと、みきのいる場所から強い光が発せられた。
「ですが、そうするとグリーンと小早川さんに危害が加えられる危険が……」
「でも、何もせずに白旗あげて、向こうのやりたいようにされるなんてごめんだぜ?」
「……とりあえず、私達も戦う準備だけはしておいたほうがいいわね」
みきの発言を受け、みゆき、みさおは、防寒兼制服を隠す用に着ていた上着を脱ぎ始めた。
しかしみきは、巫女服でずっと行動するわけにもいかないので、いちいち変身する方法をとっているため、
「……ところで、この辺りにトイレはなかったかしら?」
「トイレですか?確か―――」
という面倒が生じてしまうのだが、みきたちの居る場所から最も近いトイレまでは約200m。
「ちょっと遠いわね。―――仕方ないわ。……ここ、誰も見ていないわよね?」
「もしかして、ここで変身されるつもりですか?」
「一刻を争う事態になるかもしれないし、仕方ないわ。―――二人とも、向こうを向いててね」
みさおとみゆきがみきと反対方向を向くと、みきのいる場所から強い光が発せられた。
そんなことをしている間に、土手の下・公園中央部では、大方の予想通り白石が倒されていた。ちなみに、
戦闘開始からここまでわずか1分30秒。どこかで見たような結果である。
「ぐ……ぐぅ……」
「もう終わりか?白石。口ほどにもなかったな」
「まだ……まだだっ……!俺は、俺は―――!!」
戦闘開始からここまでわずか1分30秒。どこかで見たような結果である。
「ぐ……ぐぅ……」
「もう終わりか?白石。口ほどにもなかったな」
「まだ……まだだっ……!俺は、俺は―――!!」
その時、白石の右手が光を発した。そして光の収まったとき、そこにはドリルが装備されていた。
それを見てあきらは思わず後ずさりし、白石は再び立ち上がった。
「こんなところで負けたら……皆さんに合わせる顔がありません!」
白石はドリルを起動させた。独特の音が周囲に響く。深夜なので余計に響く。
「くっ……ならば!」
そう言うとあきらは、着ていた服を一枚脱ぎ捨て、文字通りの「黒あきら(服の色的な意味で)」となった。
さらにライトセーバーのようなものの代わりとして新たな武器を装備。こちらもドリル。しかし、両手に
装備されている。これこそが、『小神あきらスペシャル:ツインドリル』だ。
ドリル対ドリル、ずいぶんとやかましい死闘が、幕を開けた。
それを見てあきらは思わず後ずさりし、白石は再び立ち上がった。
「こんなところで負けたら……皆さんに合わせる顔がありません!」
白石はドリルを起動させた。独特の音が周囲に響く。深夜なので余計に響く。
「くっ……ならば!」
そう言うとあきらは、着ていた服を一枚脱ぎ捨て、文字通りの「黒あきら(服の色的な意味で)」となった。
さらにライトセーバーのようなものの代わりとして新たな武器を装備。こちらもドリル。しかし、両手に
装備されている。これこそが、『小神あきらスペシャル:ツインドリル』だ。
ドリル対ドリル、ずいぶんとやかましい死闘が、幕を開けた。
およそ4分後。
さっきからとうとう降りだした雨の中、ドリルの音をも掻き消すほどの大きな悲鳴と共に、白石が再び倒れる。
「……まったく、手こずらせやがって。でもまぁいいわ。―――今度こそ終わりだ、白石みのる」
動けなくなった白石に、あきらは少しずつドリルを近づけていく。もうどうにもならないと感じた白石は固く
目を閉じたが、それでも白石の目からは、雨粒だといって誤魔化せないほど大粒の涙が溢れ続けた。
さっきからとうとう降りだした雨の中、ドリルの音をも掻き消すほどの大きな悲鳴と共に、白石が再び倒れる。
「……まったく、手こずらせやがって。でもまぁいいわ。―――今度こそ終わりだ、白石みのる」
動けなくなった白石に、あきらは少しずつドリルを近づけていく。もうどうにもならないと感じた白石は固く
目を閉じたが、それでも白石の目からは、雨粒だといって誤魔化せないほど大粒の涙が溢れ続けた。
と、その時。
「待ちなさい!」
白石を救うため、そして自分自身を護るため、みーみー戦隊ついに緊急出動。
「待ちなさい!」
白石を救うため、そして自分自身を護るため、みーみー戦隊ついに緊急出動。
「!?」
ある程度予想していたとはいえ、あきらは驚きの表情を見せる。
「あんたらの好きにはさせねーぜ!みーみー戦隊、みーブラウン、参上!」
「娘を持つ母親として見過ごせないわ。同じく、みーバイオレット、参上」
ある程度予想していたとはいえ、あきらは驚きの表情を見せる。
「あんたらの好きにはさせねーぜ!みーみー戦隊、みーブラウン、参上!」
「娘を持つ母親として見過ごせないわ。同じく、みーバイオレット、参上」
なぜかセリフが続かない。あきらのドリル音だけが無駄に響く。
「……あれ?」
「ピンクがいないわね。まだ上にいるのかしら?」
「ちょっと探してくるぜ」
みさおは今下りて来たばかりの土手を駆け上がり、みゆきを探しに行った。その間にみきは、大ダメージを
負った白石の治療を行うことに。
「ピンクがいないわね。まだ上にいるのかしら?」
「ちょっと探してくるぜ」
みさおは今下りて来たばかりの土手を駆け上がり、みゆきを探しに行った。その間にみきは、大ダメージを
負った白石の治療を行うことに。
みさおに見つけられたとき、みゆきは土手の外側の端でうずくまって、震えながら両手で耳を塞いでいた。
「ピンクなにやってんだよ、さっさとホワイトの所行くぞ?」
「嫌です嫌です嫌です嫌ですどうも苦手で絶対いやいや嫌です!」
「何言ってんだよピンク!そんなんじゃあたしら負けちゃうじゃねーかよぉ!」
「あゎわゎ申し訳ありません゛、ですがぁゎ、その、怖い゛んです、ドリルの音がゎ」
「ピンクなにやってんだよ、さっさとホワイトの所行くぞ?」
「嫌です嫌です嫌です嫌ですどうも苦手で絶対いやいや嫌です!」
「何言ってんだよピンク!そんなんじゃあたしら負けちゃうじゃねーかよぉ!」
「あゎわゎ申し訳ありません゛、ですがぁゎ、その、怖い゛んです、ドリルの音がゎ」
お使いのブラウザは正常です、たぶん。
みゆきは、苦手とするドリルの音を断続的に聞かされたことで、精神的大ダメージを受けてしまっていた。
当然、あきらや白石にそんな意図はなかったのだが。
結局、みさおがいくら引っ張ってもみゆきが必死にそこに留まろうとするため、みさおはみゆきを連れて
行くことをあきらめ、みきに報告するためにみきから見えるところまできた。
「ブラウン、どうだった?」
「ピンクのやつ、ドリルが怖くて近寄れないんだってよ。どうするー?」
みきも呆れるしかない。しかしその時、あきらはチャンスとばかりにドリルのパワーを「強」にした。
みゆきは、苦手とするドリルの音を断続的に聞かされたことで、精神的大ダメージを受けてしまっていた。
当然、あきらや白石にそんな意図はなかったのだが。
結局、みさおがいくら引っ張ってもみゆきが必死にそこに留まろうとするため、みさおはみゆきを連れて
行くことをあきらめ、みきに報告するためにみきから見えるところまできた。
「ブラウン、どうだった?」
「ピンクのやつ、ドリルが怖くて近寄れないんだってよ。どうするー?」
みきも呆れるしかない。しかしその時、あきらはチャンスとばかりにドリルのパワーを「強」にした。
「あぁぁわぁゎあをぁぉわぁゎぁぁ!!」
みゆきは恐怖のあまり、奇声と表現するべき悲鳴をあげながらのたうちまわる。戦闘参加は絶望的。
それを見たみさおは、あきらめてみきの所に戻った。
みゆきは恐怖のあまり、奇声と表現するべき悲鳴をあげながらのたうちまわる。戦闘参加は絶望的。
それを見たみさおは、あきらめてみきの所に戻った。
「仕方ないわ、私たちだけでなんとかするしかなさそうね」
「だな」
そう言ってみさお、みき、治療をしてもらい復活した白石がファイティングポーズを取ったところで、あきらが
突然待ったをかけた。
「あんたら、大事なことを忘れてんじゃないの?」
「大事なこと?―――あっ!」
「思い出したようね、最初の約束。私は『白石一人でここに来る』ように言ったわ。―――最初に言ったわよね、
『あんたらがおかしな真似をしなければ、小早川ゆたかと岩崎みなみの二人をひどいようにはしない』って。
でもあんたらは私の言ったことを無視するっていう『おかしな真似』をして、白石を助けに来た。つまり―――」
「そ、そんな!」
「今さら何を言ってももう遅いわよ」
そういうとあきらはペンライトを取り出し、振り上げてどこかに合図をした。
「だな」
そう言ってみさお、みき、治療をしてもらい復活した白石がファイティングポーズを取ったところで、あきらが
突然待ったをかけた。
「あんたら、大事なことを忘れてんじゃないの?」
「大事なこと?―――あっ!」
「思い出したようね、最初の約束。私は『白石一人でここに来る』ように言ったわ。―――最初に言ったわよね、
『あんたらがおかしな真似をしなければ、小早川ゆたかと岩崎みなみの二人をひどいようにはしない』って。
でもあんたらは私の言ったことを無視するっていう『おかしな真似』をして、白石を助けに来た。つまり―――」
「そ、そんな!」
「今さら何を言ってももう遅いわよ」
そういうとあきらはペンライトを取り出し、振り上げてどこかに合図をした。
「 !! ひゃぅうっ!」
ゆたかの身体が突然、びくっと震えた。
「ゆたか!? 大丈夫!?」
驚いてみなみが声をかけると、ゆたかは必死になにかをこらえ、目と口を固く閉じたまま無言で頷いた。
しかし、みなみにはゆたかがそんな大丈夫であるようにはとても思えなかった。かといって、ゆたかの身に
何が起こっているのか、また自分に何が出来るのかを理解するまでには至れずにいた。
ゆたかの身体が突然、びくっと震えた。
「ゆたか!? 大丈夫!?」
驚いてみなみが声をかけると、ゆたかは必死になにかをこらえ、目と口を固く閉じたまま無言で頷いた。
しかし、みなみにはゆたかがそんな大丈夫であるようにはとても思えなかった。かといって、ゆたかの身に
何が起こっているのか、また自分に何が出来るのかを理解するまでには至れずにいた。
「おい、グリーンたちになにしたんだよ?」
「さあね。今言わなくてもどうせそのうちわかるわよ。―――あんたらが勝ったら確かめに行けばいいんだし、
あんたらが負けたら同じ目に遭わせてあげるし」
その言葉を聞いて、特にみさおとみきは恐怖を覚えた。
「……二人とも。あきらちゃんをさっさと倒して、グリーンとゆたかちゃんを助けに行きましょう」
「……だな」
「まあ、こっちのメンバーが欠けているとはいえ1対3ですから、なんとかなりますよ!」
「……ホワイトくん、そういう発言は危険だって、かがみから教わらなかった?」
「……すみません」
とりあえずみーみー戦隊(といっても3人)、戦闘配備。
といっても、作戦係として機能するはずのみゆきはまだ土手の上で泡を吹いて倒れているため、みきが
臨時で指揮を取ることに。
「そうね……。向こうのドリルはリーチを長くとるためかなりの大きさがあるし、しかもそれを二つも持ってるから、
その分すばやさをかなり犠牲にしているはず。だからここでは、ドリルの届かない遠距離からの攻撃と、
素早さを活かしてわずかな隙をつく接近型の攻撃を併せるのがいいかしら」
「よし、じゃあさっさとやっちまおーぜ!」
「さあね。今言わなくてもどうせそのうちわかるわよ。―――あんたらが勝ったら確かめに行けばいいんだし、
あんたらが負けたら同じ目に遭わせてあげるし」
その言葉を聞いて、特にみさおとみきは恐怖を覚えた。
「……二人とも。あきらちゃんをさっさと倒して、グリーンとゆたかちゃんを助けに行きましょう」
「……だな」
「まあ、こっちのメンバーが欠けているとはいえ1対3ですから、なんとかなりますよ!」
「……ホワイトくん、そういう発言は危険だって、かがみから教わらなかった?」
「……すみません」
とりあえずみーみー戦隊(といっても3人)、戦闘配備。
といっても、作戦係として機能するはずのみゆきはまだ土手の上で泡を吹いて倒れているため、みきが
臨時で指揮を取ることに。
「そうね……。向こうのドリルはリーチを長くとるためかなりの大きさがあるし、しかもそれを二つも持ってるから、
その分すばやさをかなり犠牲にしているはず。だからここでは、ドリルの届かない遠距離からの攻撃と、
素早さを活かしてわずかな隙をつく接近型の攻撃を併せるのがいいかしら」
「よし、じゃあさっさとやっちまおーぜ!」
あきら VS みき、みさお、白石の戦闘が開始したその頃、土手の上では。
「ん―――んっ―――、んはぁ!あぁっ、ぁあんっ!」
さっきまで必死に何かをこらえていたゆたかが、限界が訪れたのか突然全身を震わせ、あえいでいた。
「ゆたか!? どこか痛いの!?」
みなみは再びゆたかに声をかけるが、ゆたかは自分の内股同士をすり合わせながらふるふると首を横に振る。
ゆたかのこの反応の意味を、みきあたりなら理解できたのかもしれないが、みなみにはまだわからなかった。
しかし、そんな未知の領域で、みなみもある一つのことを感じてきていた。
(どうして…?今のゆたかの声を聞いてると、なんだか、どきどきしてきて、おかしな気分…)
さっきまで必死に何かをこらえていたゆたかが、限界が訪れたのか突然全身を震わせ、あえいでいた。
「ゆたか!? どこか痛いの!?」
みなみは再びゆたかに声をかけるが、ゆたかは自分の内股同士をすり合わせながらふるふると首を横に振る。
ゆたかのこの反応の意味を、みきあたりなら理解できたのかもしれないが、みなみにはまだわからなかった。
しかし、そんな未知の領域で、みなみもある一つのことを感じてきていた。
(どうして…?今のゆたかの声を聞いてると、なんだか、どきどきしてきて、おかしな気分…)
それからしばらくの間、みなみは、甲高くあえぐゆたかに見入ってしまっていた。一応、原因究明という名目で。
だがみなみは、少なくとも途中からは原因の究明も忘れ、ゆたかのあえぎ声で確実に興奮してしまっていた。
そしてついに。
「ひぅ、ぅうん!ぁああっ!あんっ!あぁんっ!あん、ぁ―――」
ゆたかは体を一際大きく震わせ、数度大きな声をあげた。そしてその後は少しぐったりして、小さな
あえぎ声を残しながら浅く息をした。絶頂を迎えてしまったようだ。
興奮していたみなみはここで我に返り、結局何が起こったのかよくわからないままゆたかの無事を確認した。
そのとき、みなみは、ゆたかの方から携帯のバイブのような音が聞こえることに気付いた。
「ゆたか?何か鳴って―――」
「ひぅっ、あぅ!あん、あぁっ!」
みなみが何か鳴っていることをゆたかに伝えようとしたとき、絶頂のあとしばらく落ち着いていたゆたかが
再び体を震わせ、またあえぎ声をあげはじめた。
みなみは驚いたが、しかしこれでゆたかを苦しめるものの存在が明らかになってきた。それが発する
音は、どうやらゆたかのスカートの中から聞こえてきているようだ。
そう、 ス カ ー ト の 中 から。
だがみなみは、少なくとも途中からは原因の究明も忘れ、ゆたかのあえぎ声で確実に興奮してしまっていた。
そしてついに。
「ひぅ、ぅうん!ぁああっ!あんっ!あぁんっ!あん、ぁ―――」
ゆたかは体を一際大きく震わせ、数度大きな声をあげた。そしてその後は少しぐったりして、小さな
あえぎ声を残しながら浅く息をした。絶頂を迎えてしまったようだ。
興奮していたみなみはここで我に返り、結局何が起こったのかよくわからないままゆたかの無事を確認した。
そのとき、みなみは、ゆたかの方から携帯のバイブのような音が聞こえることに気付いた。
「ゆたか?何か鳴って―――」
「ひぅっ、あぅ!あん、あぁっ!」
みなみが何か鳴っていることをゆたかに伝えようとしたとき、絶頂のあとしばらく落ち着いていたゆたかが
再び体を震わせ、またあえぎ声をあげはじめた。
みなみは驚いたが、しかしこれでゆたかを苦しめるものの存在が明らかになってきた。それが発する
音は、どうやらゆたかのスカートの中から聞こえてきているようだ。
そう、 ス カ ー ト の 中 から。
それからしばらく、みなみの心の中では激しい葛藤が起こっていた。自分にはよくわからない辛そうな表情を
見せながらあえぐゆたかを、その苦しみから解放してあげたい。しかしそのためには、スカートの中に視線と
手を入れられるという恥ずかしい思いをゆたかに強いることになる。しかも、近くに敵の見張り役の男が
いるというこの状況下で。しかし、その時ゆたかの目から涙が流れ落ちたのを見て、みなみは心を決めた。
見せながらあえぐゆたかを、その苦しみから解放してあげたい。しかしそのためには、スカートの中に視線と
手を入れられるという恥ずかしい思いをゆたかに強いることになる。しかも、近くに敵の見張り役の男が
いるというこの状況下で。しかし、その時ゆたかの目から涙が流れ落ちたのを見て、みなみは心を決めた。
「ゆたか、ごめん」
みなみはゆたかの正面で膝をつき、ゆたかの足をずらしてさらにスカートを捲り上げた。
「ふゅ!? みなみ、ちゃん!?」
「ゆたか、ちょっとだけ、我慢して?」
みなみがゆたかを見ると、ゆたかは細かく首を縦にふった。それを見てみなみは、ゆたかの股の間に顔を近づけ
音の発信源がその先、ゆたかのぱんつの中であることを確認した。
「…恥ずかしいと思うけど、…すぐ終わらせるから」
「あ、…んあ、ぁあっ!」
ゆたかは、ただあえいでいるだけだった。おそらくみなみの言葉は耳に入っていない。
みなみが、ゆたかのその声を聞いて顔を真っ赤にしながら、雨でも汗でもない液体でぐっしょりと濡れた
ゆたかのぱんつに触れると、なにか硬いものに触れた感触があった。みなみがゆたかのぱんつをずらすと、
何か震えるものをくわえながらその隙間から液体を溢れさせているゆたかの秘部が、外気にさらされた。
「ゆたか、なにか入ってるよ?…それに、すごく濡れてる…」
今のみなみの言葉に、ゆたかの恥ずかしがる様子を見たいなどといったひよりんホイホイな意図はなかった。
もっとも、その結果、ゆたかはさらに顔を赤くしてしまうのだが。
みなみはゆたかの正面で膝をつき、ゆたかの足をずらしてさらにスカートを捲り上げた。
「ふゅ!? みなみ、ちゃん!?」
「ゆたか、ちょっとだけ、我慢して?」
みなみがゆたかを見ると、ゆたかは細かく首を縦にふった。それを見てみなみは、ゆたかの股の間に顔を近づけ
音の発信源がその先、ゆたかのぱんつの中であることを確認した。
「…恥ずかしいと思うけど、…すぐ終わらせるから」
「あ、…んあ、ぁあっ!」
ゆたかは、ただあえいでいるだけだった。おそらくみなみの言葉は耳に入っていない。
みなみが、ゆたかのその声を聞いて顔を真っ赤にしながら、雨でも汗でもない液体でぐっしょりと濡れた
ゆたかのぱんつに触れると、なにか硬いものに触れた感触があった。みなみがゆたかのぱんつをずらすと、
何か震えるものをくわえながらその隙間から液体を溢れさせているゆたかの秘部が、外気にさらされた。
「ゆたか、なにか入ってるよ?…それに、すごく濡れてる…」
今のみなみの言葉に、ゆたかの恥ずかしがる様子を見たいなどといったひよりんホイホイな意図はなかった。
もっとも、その結果、ゆたかはさらに顔を赤くしてしまうのだが。
とにかく、みなみはゆたかの中のその異物の除去作業を開始。周囲に明かりがなく暗いので、ゆたかの濡れた
部分に息がかかるほど顔を近づけ、異物を取り出しやすくするため、蜜を溢れさせるゆたかの秘裂の側にそっと
指をあて、濡れている辺りが妙に滑ることに苦労しながら、それをゆっくりと広げる。
「ひ……!ぁ、だ、めぇっ!」
ゆたかが、辛うじて言葉として聞こえるような声で拒否反応をしめし、また、みなみの手首をつかんだ。
みなみは、一旦ゆたかの秘部から指を離す。
「だめ……取っちゃ……だめ」
「…ゆたか?どうして?」
「……なん、でも……。だめ……」
みなみはゆたかの目を見る。ゆたかの目からは、涙が流れる。
「…命令、されたの?取っちゃだめって」
しばらく経ってから、ゆたかは小さくうなずいて、そして小さな声で言った。
「……取ったら、もっとひどいもの入れるって……」
部分に息がかかるほど顔を近づけ、異物を取り出しやすくするため、蜜を溢れさせるゆたかの秘裂の側にそっと
指をあて、濡れている辺りが妙に滑ることに苦労しながら、それをゆっくりと広げる。
「ひ……!ぁ、だ、めぇっ!」
ゆたかが、辛うじて言葉として聞こえるような声で拒否反応をしめし、また、みなみの手首をつかんだ。
みなみは、一旦ゆたかの秘部から指を離す。
「だめ……取っちゃ……だめ」
「…ゆたか?どうして?」
「……なん、でも……。だめ……」
みなみはゆたかの目を見る。ゆたかの目からは、涙が流れる。
「…命令、されたの?取っちゃだめって」
しばらく経ってから、ゆたかは小さくうなずいて、そして小さな声で言った。
「……取ったら、もっとひどいもの入れるって……」
一旦無言がその場を支配する―――と言いたいところだが、相変わらずゆたかの中で震えるものの刺激に
よって、ゆたかは愛液と声を漏らし続けていた。
よって、ゆたかは愛液と声を漏らし続けていた。
ゆたかの身の安全のために敵の命令に屈するか、それともいまの刺激からゆたかを救うために命令に背くか。
みなみはしばらくの間考え、その結果がこれだ。
「ゆたか…、じっとしてて」
みなみは再びゆたかの股の間に顔を近づけ、ゆたかの秘裂の側に再びそっと手を当てる。
「んぅんっ!?」
「取ったらだめ、って言われたのは、分かった。…でも、ゆたかをこのままにはしておけないから」
ゆたかのあえぎ声によって、みなみが、本能的でありながらそれまで経験したことのない刺激を受けて
おかしくなってしまいそうだという事実もあるのだが、これについては触れないことに。
「安心して。これ以上、ゆたかを危ない目には遭わせない。…わたしが、ゆたかを護るから」
顔を真っ赤にしながら言うセリフかどうかはあれだが、今の二人はそんな場合ではなかった。
みなみはしばらくの間考え、その結果がこれだ。
「ゆたか…、じっとしてて」
みなみは再びゆたかの股の間に顔を近づけ、ゆたかの秘裂の側に再びそっと手を当てる。
「んぅんっ!?」
「取ったらだめ、って言われたのは、分かった。…でも、ゆたかをこのままにはしておけないから」
ゆたかのあえぎ声によって、みなみが、本能的でありながらそれまで経験したことのない刺激を受けて
おかしくなってしまいそうだという事実もあるのだが、これについては触れないことに。
「安心して。これ以上、ゆたかを危ない目には遭わせない。…わたしが、ゆたかを護るから」
顔を真っ赤にしながら言うセリフかどうかはあれだが、今の二人はそんな場合ではなかった。
しばらくの間をおいて、ゆたかが小さく頷き、そして、自ら股をそれまでよりもう少し開いた。
ゆたかの膣(なか)に挿入されていた器具を、みなみがそっと抜き取る。そのときの刺激でゆたかは、ひときわ
甲高く悩ましい声をあげて、からだを二、三度大きくびくりと震わせ、この場で二度目の絶頂を迎えた。
甲高く悩ましい声をあげて、からだを二、三度大きくびくりと震わせ、この場で二度目の絶頂を迎えた。
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希望します。 -- チャムチロ (2012-08-27 21:14:46)