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ラジオ収録にて

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「白石、白石~。
……はあ、駄目だこりゃ。完全に寝てるよ」
現在ラジオの収録中である。
「あと少しで終わりだったのに、全く。
いくらテスト勉強で疲れてるったってアシスタントが寝てどーすんのよ。
……えー、メールがきてるので読みまーす。
埼玉県の『トマトジュースは二度とかき氷にかけない』さんからです。
『私も人の事はあまり言えませんが、もう少し白石……えーと名前が思い出せませんが、とにかく、優しくしたらどうでしょうか』
んー、結構こんな内容の手紙多いのよねー。
何て言うかさー、一々反応が面白いからついからかっちゃうんだよねー。天性の弄られキャラってやつ?
別に嫌いってわけじゃないよ。むしろ……な、なんでもない。
この前は寝てるあたしをおぶって途中まで送ってくれたし……ってそんなのはどうでもいいの!
うん……まあ、少しは考えてもいいかな。こいつなりに精一杯頑張ってるのは分かるしね」
「ま、今回は多めに見ますか。補習が入ってラジオに出れませんじゃ洒落にならないしね。
皆さんも、今回白石が寝ちゃったのは多めに見てやって下さいねー。
これからも小神あきらと、ついでに白石みのるもよろしくぅー。
バイニー!」

ラジオ番組終了後……
「全く、アシスタントがフォローされてどうすんのよ」
言葉とはうらはらに、あきらは穏やかな表情をしていた。
「一緒にやってるのがあたしだからまだよかったけど、普通なら番組降ろされても文句は言えないっつーの。
……幸せそうな顔で寝ちゃってさ。
こりゃ一人前になるまでみっちり教育しないとね。時間かかりそうだなぁ」
嫌そうな口調だったが、そうではない事がその微笑から見てとれる。
「……ん、うーん……
はっ!あ、あれ、あきらさん。
番組は……」
「とっくに終わってるわよ」
「も、申し訳ありません!
あきらさんをフォローするのが自分の役割なのに」
「まあ過ぎちゃったもんはしょうがないっしょ。
だけど、いい?もし赤点とって補習で番組出れませんなんて事は絶対にしない!
約束だからね」
「は、はい!もちろんですとも!」
「じゃ、手出して」
「手、ですか?」
「はいはいさっさと出す。
ゆーびきーりげーんまーんうっそつーいたーらはーりせーんぼーん飲ーます。
ゆーびきーった。
……ん、どうしたの?」
「い、いや、その……
あんまり女の子と手を繋ぐ事なんてなかったので……」
「ふーん。
もしかして、あんたまだ付き合った事ないの?」
「まあ、欲しいとは思ってるんですけどね」
「……あたしが恋人になってあげよっか?」
予想もしなかった言葉に白石は動揺する。
「え、えーっ!?な、何をおっしゃるんですかいきなり!?
そんな、自分には不釣り合いですって!
確かにそうなれたら嬉し……ってそうじゃなくて!
とにかく……」
「冗談よ、冗談。
アシスタントも満足に務まらないようじゃちょっとねー」
「……全く、驚かせないで下さいよ」
「そうねー、あたしが舌を巻くくらいになったら考えてあげてもいいかな。
何年かかるかわからないけど。
ま、とりあえずテスト頑張りなさいよ」
「はい、白石頑張らせていただきます。
それでは、さようならあぁぁ!?」
階段から転げ落ちる白石。それを見て苦笑するあきら。
「はぁ、先は長そうだなぁ……」





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