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チケット 白石side

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今日のあきら様はどこか変だった
収録中にミスしたり、なんて事は無かったのだけれど、待ちの時間はともかく打ち合わせの時でさえも上の空で、体調が悪いのかと聞くと怒られたりもした
機嫌が悪いと言うよりは何かに気を取られてたと言うか
どことなく焦っていたような
まあ気にしても仕方無いか
本当に体調が悪い訳じゃないみたいだし、あきら様にも他人には言えない悩み事とかあるんだろうし、言える事なら僕にも言ってくれるだろう
そう思って楽屋に入ると、案の定と言うかいつも通りと言うか、あきら様は一つしかない椅子で可愛らしく腕と足を組んで僕を睨み付けてきた

「お疲れさまです」
「遅い」
「すみません…ADの方と少し話をしてまして」
「…まあいいわ。アンタもいろいろあるでしょうし」

ふとした違和感
普段なら『あぁん?アンタはあたしのアシスタントでしょ?あたしを最優秀しないでどうするのよボケ』くらい言われるはずだけど
やっぱり上の空と言うか何かに気を取られてると言うか…
ええい、考えたって仕方ない。聞いてしまえ

「すみません…あの、何かあったんですか?」
「別に何もー…ああ、そう言えばチケットとかもらったわね」
「チケット?」

椅子ごとくるりと回ってカバンから取り出して指に挟んでヒラヒラ見せてくれる
あれは確か…二駅離れた所の遊園地?

「ファンから貰っちゃってねー。棄てるのも悪いしどうしようかなーってさ」
「はあ…行かないんですか?」
「んー…どうしよっかなーってさ。アンタは行きたい?」
「僕ですか?うーん…一人で行くのはちょっと」
「ほう。一人じゃなかったら行くと」
「ジェットコースターとか結構好きですし。やっぱり乗り物とドリルは男の夢なんですよ」
「ふぅん…イマイチよく分からないけど行きたいのね?」
「ええまあ」
「じゃあ行こっか。明日オフだし」
「…僕と、あきら様がですか?」
「これペアチケットだし、ってなに不満でもあんの?」
「いえ滅相もないですっ!!ただその、良いのかなぁと」

言いながらこめかみをポリポリする
後ろを向いてるから表情がわからない分、なんだか得体の知れないプレッシャーを感じる
あきら様と遊園地に行けるなんて夢みたいに嬉しいんだけど、やっぱりいつもとノリが違うのはかなり怖い
…て言うかもしかして

「…あきら様、誰を誘うか迷ってたんですか?」
「ばっ…違うわよ!!あたしはそんな事で悩む程ヒマしてないってのってだから行くの行かないのどっち早く決めろ!!」
「勿論あきら様が良ければ行きますっ」
「ったく…良くなかったら誘わないわよ。まあ最初からアンタ以外誘ってないけどさ。ともかく行くのね?なら9時に駅待ち合わせ。分かった!?」
「分かりましたっ!!」
「なら行ってよし」
「お疲れさまでしたっ!!」

深々と頭を下げて楽屋を出て、自分は何をしにここに来たのだろうと疑問に思う
…まあいっか。
今日は早めに寝て明日に備えることにしよう。遅刻なんてしたらどうなるか分からないし
結局あきら様がなにを悩んでたのかは分からなかったけど、それも明日聞けばいい話だし

でも何か大事なことを聞き逃した気がするけど…
気にしても仕方ないか




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  • 最高です!続編を待ち望んでます! -- 名無しさん (2008-06-15 02:38:25)

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