アットウィキロゴ
kairakunoza @ ウィキ
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

kairakunoza @ ウィキ

姉離れ、妹離れ

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集
  ―姉離れ、妹離れ―


「柊の妹も結構おっちょこちょいだよなぁ」
 私がつかさに教科書を貸している所を見ていた日下部が私の机へやってきて言った。
「そうなのよねぇ、だから私がしっかりしておかないと」
「でもあれなんじゃないの、頼れる人が居ると思うから気が緩みやすいとか。ようするに、柊の存在
がそうさせてるわけよ」
「すごい説得力あるな……」
 確かにつかさの為にも何でも手伝ったり甘やかしたりしちゃうのってよくないのかもしれない。


「お姉ちゃん、宿題教えて欲しいんだけど……」
 家に帰って部屋で宿題をやっていると、つかさは早速やってきた。
「今日は私のクラスも宿題多いのよ。悪いけど自分でやってくれる?」
 冷たい事を言っているのはわかってる。でも心を鬼にしなくては。
「わかった~、ごめんね、じゃましちゃって」
 罪悪感が押し寄せる。でも、いつまでも私が助けてちゃいけないんだと自分に言い聞かせた。


 宿題もほぼ片付き、飲み物を取りに下へ降りると、居間から話声が聞こえ、開いた隙間に見えたのは、
いのりお姉ちゃんとつかさだった。

 そんな二人の後姿を見ていると、何故だかいい気分がしない。

「なんでかがみが教えてあげないの?」
「わっ―」
 不意に後ろから声を掛けられ、思わず自分で自分の口を塞いだ。

「まつりお姉ちゃん……」
「高校の問題なんて、私でもほとんど覚えてないのにいのり姉さんがわかるわけないでしょー。あんた
が教えてあげればいいのに」
「だって……」
「喧嘩でもしたの?めずらしい」
「そんなんじゃないわよ」
「じゃあなんで――」
「まつりお姉ちゃんには関係ないでしょ」
「関係あるわよ、私はあんたたちの姉なんだから」
「……」
 なんだかもっともらしく言われた所為で言葉を失ったが、姉だからって関係ないだろ。
「自分でつかさに教えたいんでしょ」
「なんで私がそんなこと――」
「ほんと、あんたも素直じゃないわね。子供のころから全然かわってないんだから」
「何が言いたいのよ」
「かがみは覚えてないかもしれないけど、二人がまだ小さかった時、私や姉さんがつかさを抱っこ
すると、かがみはよく不機嫌になってたもの」
「私が……?」
「初めは、つかさがちやほやされるのが不満なのかと思ったらそうじゃなくて、つかさは私のだって言う
のよ。つかさが私達に甘えても不機嫌になるし、自然とつかさはかがみべったりになって、あんな風に
なっちゃったのよねー」
 まつりお姉ちゃんはふすま越しにつかさがいる方向を見た。
 あんな風って酷い言われようだぞーつかさ。
「だから、自分がやった事の責任くらい取りなさいよね。いのり姉さんから私にバトンがまわってくる
前に。頼んだわよ”お姉ちゃん”」
 ポンと私の肩を叩いて、まつりお姉ちゃんは階段を上っていく。
 結局自分の為か!
 でも……ちゃらんぽらんなように見えて、私たちのことちゃんと見てるんだなーなんてちょっと関心。
「あれ、かがみどうしたの?」
 私は居間から二人が出てきて見つかってしまう。別に隠れていたわけではないけれど……。
「喉かわいたから、飲み物取りに来ただけよ」
「そう、しかし高校の問題って難しいわね、本当に私あんなの解けてたのかしら」
「できてないの……?」
 つかさが私の部屋を出てから既に3時間は経っていた。
「なんとか半分は……」
「3時間で半分って……はぁ……。私もうすぐ終わるから、続きは私が教えるわ」
 さすがにこれ以上は、いのりお姉ちゃんに悪い気がした。
「それがいいと思う……私じゃこれが限界だわ」
「ごめんね、いのりお姉ちゃん」
「ま、久々にいい頭の運動になったわ」
「じゃ、つかさおいで」
「うん、ありがとうお姉ちゃん」
 つかさは無垢な笑顔を振り撒く。この笑顔がいけないんだ……。

 つかさは私の後をついてくる。しっくり来るというか、落ち着くというか……。
 はぁ……結構こうやって甘やかしちゃうんだろうな……。
 でも……もう少し、もう少しだけ甘やかしてもいいよね……?


 だって私は……お姉ちゃんだから。















コメントフォーム

名前:
コメント:
  • リクさんの描く姉妹はいいなぁ
    もっと書いて欲しい -- ('A`) (2007-08-21 03:38:50)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー