ある休日。かがみがこなたの家に遊びに来ていた。特別何するわけでもなく、世間話をしたりゲームをしたり漫画を読んだりと、普段通りぐうたら過ごしてる。
「ねえ、かがみ。……かがみ?」
気配はすれども返事がない。ゲームを止めてこなたが振り向くと、かがみはベッドにもたれ掛かるようにして寝息を立てていた。
「あらら、寝ちゃってるよ……」
真面目なかがみのことだから、受験勉強やら色々、疲れることが多いのだろう。
こなたは優しい笑みを浮かべると、机の引き出しから水性サインペンを取り出した。
「頑張るかがみのために私がしてあげられることといえば、まぶたに目を描くぐらいのことか……」
小学生みたいなイタズラをしようとペンのキャップを外したこなただが、ふと何かを思いついて動きを止める。
しばらく考えてから部屋を出た。すぐに戻ってきたこなたは、ある物を持っていた。
リモコンみたいな形の機械に、先端に平べったい電極のついた線。肩こりや腰痛を電気で癒す、低周波治療器というやつだ。
こなたは二つの電極をかがみの脇腹につけて、
「さあよみがえるのだ! このでんげきでー!」
スイッチオン。ポチっとな。
「ひゃああ!?」
両の脇腹にいきなり電気を流されたかがみは、当たり前だが飛び起きた。目を白黒させている。
「なっ、なっ……何すんのよ!? ていうか何した!?」
「お父さんの肩こりピクピクを使ってみました」
「何でそんなことするんだよ!?」
「思いついちゃったから……」
「思いつきで人の体に電気を流すな!」
「いやぁ、予想以上にびっくりさせたみたいで……ごめんね」
怒気を込めてかがみが睨み付けると、こなたは素直に両手を合わせて謝った。
「最初はサインペンでまぶたに目を描こうとしたんだけど」
「するなよ!」
「大丈夫だよぅ。ちゃんと水性だから」
「そういう問題じゃないから!」
「あ、それとも電極を乳首につけてエロい方向に持っていった方が良かった?」
「断じて良くねーよ!! そもそも寝てる人で遊ぶな!」
「むー……だってかがみが寝ちゃったら私がつまんないじゃん」
「う……まあ、遊びに来てて寝ちゃったのは悪かったけど……」
ばつが悪くなるかがみだが、
「まあそれはともかく」
こなたは頓着せず流した。
「私もちょっと寝不足だから、かがみの気持ちは分かるね」
「また夜中までネトゲでもやってたのか」
「ううん。深夜アニメの実況で」
「ふーん……」
「まあ、ネトゲもやってたけど」
「あんたは本当に趣味に突っ走ってるな。体壊すわよ」
「だいじょうブイ。……でもさすがにゲームするのも疲れてきたね」
「3D酔いとかしないうちにやめといたら?」
「そうする」
こなたはPS2の電源を切って、大きなあくびをする。
「ふわ~ぁ……私も眠いし、二人でお昼寝しよっか」
「二人でって……まあ別にいいけど」
こなたはベッドに横たわると、端によってもう一人分のスペースを空けた。
「カモン!」
「いかねぇよ」
冷たいリアクションでこなたを一蹴すると、かがみは座布団を枕にして横になった。
「床、固くない?」
「平気よ。割とどこでも寝られる方だし」
「無理しないでベッドにおいでよ~」
「断る。変なことされそうだし」
「ほほう」
かがみの発言に、こなたはにんまり笑みを浮かべて目を光らせた。
「女同士が一緒のベッドに入って変なこととは、面妖なことを申される」
「んなっ……!」
「変なことって具体的にどういうことなのかなー? ねえかがみ」
「し、知らないわよ! おやすみ!」
かがみはこなたの反対方向に体を向けた。
「……っておい! 何やってんだ!」
床に寝ころんだかがみの傍へ寄ったこなたは、そのまま頭をかがみのお腹へ乗せた。二人合わせてT字形のような寝相だ。
「人間枕は買うてもない、ってね。良い感じ」
「あんたは良くてもこっちが良くないからやめてよ。ていうかやめろ」
「えー、かがみのお腹こんなにプニプニしてて気持ちいいのに」
「うっ……」
こなたのその言葉は、かがみの胸にグサリと突き刺さった。
「悪かったわね……どうせプニプニよ……」
「それじゃあおやすみー」
「あ、ちょっと! こなた!」
「くかー……zzz」
かがみのお腹を枕にしたまま、こなたは寝息を立て始めた。狸寝入りではなく本当に寝ている。恐ろしいほどの寝付きの速さだった。
「ったくもう……」
ぶつくさ言いながらも、無理矢理こなたを退かせたりはしない。重さはそれほどないので、苦しくはなかった。
「人間枕は買うてもない、か……」
そういえばつかさもよくこうやって、かがみのお腹を枕に昼寝していたような気がする。昔の話だが。
(いや……つかさだけじゃなくてまつりお姉ちゃんにもされた気が……小さい頃の話だけど……私のお腹は専用枕か)
「zzz……」
こなたはこの上なく気持ちよさそうに眠っている。
「やれやれ……」
かがみはというと、眠いのは確かだが半端に目が冴えてしまっていた。
「むにゃ……かがみ……zzz」
「え、何?」
呼ばれたと思って返事をしたが、よく聞けばただの寝言だった。
「かがみ……危ない、後ろ……zzz」
「おいおい……どんな夢見てんだか……」
「こっちへ来てかがみ……そう、私の所へ……zzz」
「……」
「そう、そのまま真っ直ぐ…………くっくっく、まんまと罠にかかったなかがみ。こんな所で朽ち果てる己の身を呪うがいい……zzz」
「夢の中までひどいなあんたは!」
「ぐぅっ、この状況でまだそんな力が……しかし私はここでかがみを倒す。世界のため、人類のため! ……zzz」
「何で私が魔王みたいな存在になってんだ! ちょっと起きなさいよこなた! ていうか起きてるんじゃないのか!」
「zzz……」
大声で呼んでも揺さぶっても、こなたは微動だにしない。素で寝ているのは確かなようだ。
「かがみぃ……zzz」
「何よ、まったく……」
もう寝言は極力無視して、かがみも寝ることにした。目を閉じる。
「かがみ…………好きだよ」
「え……」
小さく呟かれた寝言に、かがみは閉じた目を見開いた。
「チョココロネが……zzz」
「……あー……はいはい。そんなオチだと思いましたよ。そもそも別に何も期待とかしてないし」
「ふふ……zzz」
「……」
お腹の上で眠るこなたを見下ろしながら、大きなため息をつくかがみだった。
「ねえ、かがみ。……かがみ?」
気配はすれども返事がない。ゲームを止めてこなたが振り向くと、かがみはベッドにもたれ掛かるようにして寝息を立てていた。
「あらら、寝ちゃってるよ……」
真面目なかがみのことだから、受験勉強やら色々、疲れることが多いのだろう。
こなたは優しい笑みを浮かべると、机の引き出しから水性サインペンを取り出した。
「頑張るかがみのために私がしてあげられることといえば、まぶたに目を描くぐらいのことか……」
小学生みたいなイタズラをしようとペンのキャップを外したこなただが、ふと何かを思いついて動きを止める。
しばらく考えてから部屋を出た。すぐに戻ってきたこなたは、ある物を持っていた。
リモコンみたいな形の機械に、先端に平べったい電極のついた線。肩こりや腰痛を電気で癒す、低周波治療器というやつだ。
こなたは二つの電極をかがみの脇腹につけて、
「さあよみがえるのだ! このでんげきでー!」
スイッチオン。ポチっとな。
「ひゃああ!?」
両の脇腹にいきなり電気を流されたかがみは、当たり前だが飛び起きた。目を白黒させている。
「なっ、なっ……何すんのよ!? ていうか何した!?」
「お父さんの肩こりピクピクを使ってみました」
「何でそんなことするんだよ!?」
「思いついちゃったから……」
「思いつきで人の体に電気を流すな!」
「いやぁ、予想以上にびっくりさせたみたいで……ごめんね」
怒気を込めてかがみが睨み付けると、こなたは素直に両手を合わせて謝った。
「最初はサインペンでまぶたに目を描こうとしたんだけど」
「するなよ!」
「大丈夫だよぅ。ちゃんと水性だから」
「そういう問題じゃないから!」
「あ、それとも電極を乳首につけてエロい方向に持っていった方が良かった?」
「断じて良くねーよ!! そもそも寝てる人で遊ぶな!」
「むー……だってかがみが寝ちゃったら私がつまんないじゃん」
「う……まあ、遊びに来てて寝ちゃったのは悪かったけど……」
ばつが悪くなるかがみだが、
「まあそれはともかく」
こなたは頓着せず流した。
「私もちょっと寝不足だから、かがみの気持ちは分かるね」
「また夜中までネトゲでもやってたのか」
「ううん。深夜アニメの実況で」
「ふーん……」
「まあ、ネトゲもやってたけど」
「あんたは本当に趣味に突っ走ってるな。体壊すわよ」
「だいじょうブイ。……でもさすがにゲームするのも疲れてきたね」
「3D酔いとかしないうちにやめといたら?」
「そうする」
こなたはPS2の電源を切って、大きなあくびをする。
「ふわ~ぁ……私も眠いし、二人でお昼寝しよっか」
「二人でって……まあ別にいいけど」
こなたはベッドに横たわると、端によってもう一人分のスペースを空けた。
「カモン!」
「いかねぇよ」
冷たいリアクションでこなたを一蹴すると、かがみは座布団を枕にして横になった。
「床、固くない?」
「平気よ。割とどこでも寝られる方だし」
「無理しないでベッドにおいでよ~」
「断る。変なことされそうだし」
「ほほう」
かがみの発言に、こなたはにんまり笑みを浮かべて目を光らせた。
「女同士が一緒のベッドに入って変なこととは、面妖なことを申される」
「んなっ……!」
「変なことって具体的にどういうことなのかなー? ねえかがみ」
「し、知らないわよ! おやすみ!」
かがみはこなたの反対方向に体を向けた。
「……っておい! 何やってんだ!」
床に寝ころんだかがみの傍へ寄ったこなたは、そのまま頭をかがみのお腹へ乗せた。二人合わせてT字形のような寝相だ。
「人間枕は買うてもない、ってね。良い感じ」
「あんたは良くてもこっちが良くないからやめてよ。ていうかやめろ」
「えー、かがみのお腹こんなにプニプニしてて気持ちいいのに」
「うっ……」
こなたのその言葉は、かがみの胸にグサリと突き刺さった。
「悪かったわね……どうせプニプニよ……」
「それじゃあおやすみー」
「あ、ちょっと! こなた!」
「くかー……zzz」
かがみのお腹を枕にしたまま、こなたは寝息を立て始めた。狸寝入りではなく本当に寝ている。恐ろしいほどの寝付きの速さだった。
「ったくもう……」
ぶつくさ言いながらも、無理矢理こなたを退かせたりはしない。重さはそれほどないので、苦しくはなかった。
「人間枕は買うてもない、か……」
そういえばつかさもよくこうやって、かがみのお腹を枕に昼寝していたような気がする。昔の話だが。
(いや……つかさだけじゃなくてまつりお姉ちゃんにもされた気が……小さい頃の話だけど……私のお腹は専用枕か)
「zzz……」
こなたはこの上なく気持ちよさそうに眠っている。
「やれやれ……」
かがみはというと、眠いのは確かだが半端に目が冴えてしまっていた。
「むにゃ……かがみ……zzz」
「え、何?」
呼ばれたと思って返事をしたが、よく聞けばただの寝言だった。
「かがみ……危ない、後ろ……zzz」
「おいおい……どんな夢見てんだか……」
「こっちへ来てかがみ……そう、私の所へ……zzz」
「……」
「そう、そのまま真っ直ぐ…………くっくっく、まんまと罠にかかったなかがみ。こんな所で朽ち果てる己の身を呪うがいい……zzz」
「夢の中までひどいなあんたは!」
「ぐぅっ、この状況でまだそんな力が……しかし私はここでかがみを倒す。世界のため、人類のため! ……zzz」
「何で私が魔王みたいな存在になってんだ! ちょっと起きなさいよこなた! ていうか起きてるんじゃないのか!」
「zzz……」
大声で呼んでも揺さぶっても、こなたは微動だにしない。素で寝ているのは確かなようだ。
「かがみぃ……zzz」
「何よ、まったく……」
もう寝言は極力無視して、かがみも寝ることにした。目を閉じる。
「かがみ…………好きだよ」
「え……」
小さく呟かれた寝言に、かがみは閉じた目を見開いた。
「チョココロネが……zzz」
「……あー……はいはい。そんなオチだと思いましたよ。そもそも別に何も期待とかしてないし」
「ふふ……zzz」
「……」
お腹の上で眠るこなたを見下ろしながら、大きなため息をつくかがみだった。
数十分後。泉家に来客があった。
「こんにちはー」
「いらっしゃい田村さん」
ひよりは出迎えたゆたかと挨拶を交わす。みなみは都合が悪く、今日は一緒ではない。
「どうぞあがって」
「うん、お邪魔しまーす。ところで泉先輩は?」
「部屋にいるよ。今、かがみ先輩が来てるの」
「そうなんだ。それじゃあ、両先輩に挨拶しておこうかな」
そういうわけで、ゆたかとひよりはこなたの部屋へ向かう。
ゆたかが戸をノックするが、返事が無い。
「いないのかな? お姉ちゃん、入るよー?」
声を掛けて戸を開けると、ちゃんと二人ともいた。
「ウボァー!?」
思わず奇声を上げたのはひよりだった。こなたとかがみは床の上で二人、抱き合うような形で熟睡していたのだ。寝ているうちにこういう姿勢になったらしい。
「ふ、二人とも何やって――」
「田村さん、邪魔しちゃだめだよ」
ひよりの口をゆたかが慌てて押さえる。
「二人でお昼寝してるみたいだし、静かにしてよう」
「お昼寝って……」
(あなた方の世界では、あんな百合ん百合んな状態でシエスタするのが普通なんスか!? 日常茶飯事スか!? むしろ推奨スか!?)
おののくひよりをよそに、ゆたかは静かに部屋の戸を閉めた。
「それじゃ、私の部屋に行こうか」
「う、うん……」
ゆたかは平然としていたが、ひよりにはかなり刺激が強かった。ウブというのではなく“そういう目線”が強いせいで。
「でもちょっとびっくりしちゃったね。お姉ちゃんとかがみ先輩って、本当に仲が良いよね」
「うん……本当に仲良いね。……――的な意味で」
「え? 何か言った?」
「ううん何でもない。……ところで、小早川さんも岩崎さんと、その……二人でお昼寝とかしたことある?」
「んー……お昼寝はないかな」
「へー……」
(……お昼寝“は”ってなんスか!? 夜ならあるのか!? むしろ夜で本番なのかーっ!?)
ひよりん、妄想フィルター増殖中。
「こんにちはー」
「いらっしゃい田村さん」
ひよりは出迎えたゆたかと挨拶を交わす。みなみは都合が悪く、今日は一緒ではない。
「どうぞあがって」
「うん、お邪魔しまーす。ところで泉先輩は?」
「部屋にいるよ。今、かがみ先輩が来てるの」
「そうなんだ。それじゃあ、両先輩に挨拶しておこうかな」
そういうわけで、ゆたかとひよりはこなたの部屋へ向かう。
ゆたかが戸をノックするが、返事が無い。
「いないのかな? お姉ちゃん、入るよー?」
声を掛けて戸を開けると、ちゃんと二人ともいた。
「ウボァー!?」
思わず奇声を上げたのはひよりだった。こなたとかがみは床の上で二人、抱き合うような形で熟睡していたのだ。寝ているうちにこういう姿勢になったらしい。
「ふ、二人とも何やって――」
「田村さん、邪魔しちゃだめだよ」
ひよりの口をゆたかが慌てて押さえる。
「二人でお昼寝してるみたいだし、静かにしてよう」
「お昼寝って……」
(あなた方の世界では、あんな百合ん百合んな状態でシエスタするのが普通なんスか!? 日常茶飯事スか!? むしろ推奨スか!?)
おののくひよりをよそに、ゆたかは静かに部屋の戸を閉めた。
「それじゃ、私の部屋に行こうか」
「う、うん……」
ゆたかは平然としていたが、ひよりにはかなり刺激が強かった。ウブというのではなく“そういう目線”が強いせいで。
「でもちょっとびっくりしちゃったね。お姉ちゃんとかがみ先輩って、本当に仲が良いよね」
「うん……本当に仲良いね。……――的な意味で」
「え? 何か言った?」
「ううん何でもない。……ところで、小早川さんも岩崎さんと、その……二人でお昼寝とかしたことある?」
「んー……お昼寝はないかな」
「へー……」
(……お昼寝“は”ってなんスか!? 夜ならあるのか!? むしろ夜で本番なのかーっ!?)
ひよりん、妄想フィルター増殖中。
おわり
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- >>「かがみ……危ない、後ろ……zzz」
ドリフ?? -- 名無しさん (2011-04-28 14:53:02) - ストプラのネタがあったよな・・・・?
うまくアレンジ加えてるけど。
あとGJ!!
面白すぎるぜバカヤロウ(笑) -- 名無しさん (2008-08-25 01:40:15) - 百合ん百合んw -- 名無しさん (2008-08-16 23:08:43)
- GJ! -- 名無しさん (2008-04-11 19:05:33)
- ゆーちゃん・・・性的な意味でって! -- 名無しさん (2008-02-22 13:47:46)