「おはよ、お姉ちゃ――」
朝と言うには遅く、昼と言うには少し早過ぎる時間に。
寝起きの挨拶をしようとお姉ちゃんの部屋を開けたら、お姉ちゃんがこなちゃんを後ろから抱きしめてお互い寝ていた。
もういつもの事なのであんまり驚かない。
邪魔したら悪いかなとドアを閉めようとしたらこなちゃんが起きてしまった。
寝起きの挨拶をしようとお姉ちゃんの部屋を開けたら、お姉ちゃんがこなちゃんを後ろから抱きしめてお互い寝ていた。
もういつもの事なのであんまり驚かない。
邪魔したら悪いかなとドアを閉めようとしたらこなちゃんが起きてしまった。
「あ……つかさ、おはよー」
二人ともこっちを向いた状態で寝ていたから、目を開ければ当然私が視界に入る。
抱きしめられてると気付いてないらしいこなちゃんは、起き上がって私に手を振ろうとしたけど体と腕がが動かない事で
ようやくお姉ちゃんに抱きしめられていることを認識したようだった。
前にがっちりと回されている腕と、後ろで寝ているお姉ちゃんを確認した瞬間に手首だけをバタバタと動かして弁解するこなちゃんが微笑ましい。
抱きしめられてると気付いてないらしいこなちゃんは、起き上がって私に手を振ろうとしたけど体と腕がが動かない事で
ようやくお姉ちゃんに抱きしめられていることを認識したようだった。
前にがっちりと回されている腕と、後ろで寝ているお姉ちゃんを確認した瞬間に手首だけをバタバタと動かして弁解するこなちゃんが微笑ましい。
「い、いや、違うんだよつかさ! 気が付いたらこうなってて!」
「そんなに慌てなくていいよ、いつものことだもん。それに大声出すとお姉ちゃん起きちゃうよ」
「確かにそうだけど……ここまで受け入れられるとちょっと恥ずかしいんだけどな」
「そんなに慌てなくていいよ、いつものことだもん。それに大声出すとお姉ちゃん起きちゃうよ」
「確かにそうだけど……ここまで受け入れられるとちょっと恥ずかしいんだけどな」
諦めたのか、それともお姉ちゃんを起こさないためなのか。
そこまでは分からないけどこなちゃんは大人しくなってしまった。
昨日はこなちゃんは泊まりに来てなかったから、今日の朝早くにでも来たんだろう。
そして二人して寝ちゃったのかもしれない。
こういう風に寝るなんて本当に仲がいいなあと思う。
そこまでは分からないけどこなちゃんは大人しくなってしまった。
昨日はこなちゃんは泊まりに来てなかったから、今日の朝早くにでも来たんだろう。
そして二人して寝ちゃったのかもしれない。
こういう風に寝るなんて本当に仲がいいなあと思う。
「羨ましいな」
「え?」
「こなちゃんとお姉ちゃん、すっごく仲がいいよね。そうじゃないとこういう事できないもん」
「こ、この状況を『仲がいい』って表現ですますとは……いや、まぁ、そりゃあ」
「え?」
「こなちゃんとお姉ちゃん、すっごく仲がいいよね。そうじゃないとこういう事できないもん」
「こ、この状況を『仲がいい』って表現ですますとは……いや、まぁ、そりゃあ」
こなちゃんが恥ずかしそうにもぞもぞと体を動かしている。
多分寝返りをうちたかったんだろうけど、うったらお姉ちゃんと向かい合わせになるから出来なくてもぞもぞしてたんだと思う。
結局恥ずかしそうに笑って。
多分寝返りをうちたかったんだろうけど、うったらお姉ちゃんと向かい合わせになるから出来なくてもぞもぞしてたんだと思う。
結局恥ずかしそうに笑って。
「――やっぱ……好きだから、かな」
語尾を上げたりせず、断定系で言うこなちゃんの笑顔を見ると思わずこっちも笑顔になる。
こなちゃんはこういう『幸せ』っていう笑顔よりも『楽しい』と感じているような笑顔が多い。
『幸せ』そうな笑顔の場合は、いっつもお姉ちゃんが関係してる。
友達がその人だけに見せる笑顔っていうのは、凄く眩しくて届かないようで。
恋愛感情とか、独占欲とかじゃなくて……なんか羨ましいなと思った。
こなちゃんに思ったのか、お姉ちゃんに思ったのか、自分でもよく分からないけど。
こなちゃんはこういう『幸せ』っていう笑顔よりも『楽しい』と感じているような笑顔が多い。
『幸せ』そうな笑顔の場合は、いっつもお姉ちゃんが関係してる。
友達がその人だけに見せる笑顔っていうのは、凄く眩しくて届かないようで。
恋愛感情とか、独占欲とかじゃなくて……なんか羨ましいなと思った。
こなちゃんに思ったのか、お姉ちゃんに思ったのか、自分でもよく分からないけど。
「あ、まだ朝ご飯食べてなかったから食べてくるね」
「遅っ……って、起きる時間帯に関しては私も人のこと言えないけど」
「遅っ……って、起きる時間帯に関しては私も人のこと言えないけど」
いってらっしゃいの意味か、こなちゃんが手首だけでパタパタと手を振ってくれた。
私はお姉ちゃんを起こさないようにゆっくりと扉を閉めて階段を下りると少し遅めの朝食をとることにした。
私はお姉ちゃんを起こさないようにゆっくりと扉を閉めて階段を下りると少し遅めの朝食をとることにした。
朝食を終え、邪魔をするつもりじゃなかったんだけど気になったからお姉ちゃんの部屋をもう一回覗いた。
こなちゃんはまた寝てしまったらしくて、さっきと変わらぬ体勢で二人仲良く眠ってる。
起こさないように扉を閉める途中、今度はお姉ちゃんが目を覚ました。
こなちゃんはまた寝てしまったらしくて、さっきと変わらぬ体勢で二人仲良く眠ってる。
起こさないように扉を閉める途中、今度はお姉ちゃんが目を覚ました。
「……つかさ?」
「ん、おはよ。お姉ちゃん」
「ん、おはよ。お姉ちゃん」
こなちゃんと違って慌ててない。すごいよお姉ちゃん。
寝起きだからかぼんやりとした表情だったけど、腕の中に居るこなちゃんを見て『優しい』笑顔になった。
寝起きだからかぼんやりとした表情だったけど、腕の中に居るこなちゃんを見て『優しい』笑顔になった。
「……こなちゃんとお姉ちゃん、仲がいいよね」
ついさっきこなちゃんにした同じ質問をする。
「そ、そう……? でも、勝手に私がこうしただけだし、こなたからしてきたわけじゃ」
「さっきこなちゃん起きてたけど、逃げようとしてなかったから大丈夫だよ」
「さっきこなちゃん起きてたけど、逃げようとしてなかったから大丈夫だよ」
こなちゃんが聞いてたら「なんで言うの!?」って言われるかもしれないけど、寝てるからいいよね。
それを聞いておねえちゃんがきょとんとして、その後。
それを聞いておねえちゃんがきょとんとして、その後。
「……そっか」
また『優しい』笑顔で、こなちゃんを抱きしめていた腕に少し力をこめていた。
お姉ちゃんはこういう『優しい』っていう笑顔よりも『苦笑い』とかの方が多い。
『優しい』笑顔を見せる場合は、いっつもこなちゃんが関係している。
双子の妹としては、ちょっと寂しい時もある。胸の奥がモヤモヤする時だってある。
お姉ちゃんに対する不満や、こなちゃんに対する嫉妬だって無いわけじゃない。
でも、まったくその笑顔を見せてくれないわけじゃないし……
お姉ちゃんはこういう『優しい』っていう笑顔よりも『苦笑い』とかの方が多い。
『優しい』笑顔を見せる場合は、いっつもこなちゃんが関係している。
双子の妹としては、ちょっと寂しい時もある。胸の奥がモヤモヤする時だってある。
お姉ちゃんに対する不満や、こなちゃんに対する嫉妬だって無いわけじゃない。
でも、まったくその笑顔を見せてくれないわけじゃないし……
それになにより、私は。
こなちゃんがお姉ちゃんに向ける『幸せな』笑顔と。
お姉ちゃんがこなちゃんに向ける『優しい』笑顔が好きだから。
こなちゃんがお姉ちゃんに向ける『幸せな』笑顔と。
お姉ちゃんがこなちゃんに向ける『優しい』笑顔が好きだから。
「ねぇ、お姉ちゃん」
「ん?」
「今からケーキを焼くけど、食べる?」
「あー、いいわね。でも、いいの?」
「うん。出来たら呼ぶから寝てていいよ」
「ん?」
「今からケーキを焼くけど、食べる?」
「あー、いいわね。でも、いいの?」
「うん。出来たら呼ぶから寝てていいよ」
再びドアを閉める。こなちゃんを起こさないようにゆっくりと。
台所に向かいながら、二人のためにとびっきりのケーキを焼いてあげようと思った。
台所に向かいながら、二人のためにとびっきりのケーキを焼いてあげようと思った。
二人のように――――甘い甘いショートケーキを。
コメントフォーム
- こー言うのをホントの暖かい目で見守るって事ですよね -- 名無しさん (2011-04-28 23:12:51)
- いい話しだな…、今さっき鬱作品を見ちゃったばかりだから余計そう感じる。 -- 名無し (2010-07-02 00:52:31)
- つかさ、いい娘だ…。
こういう「他人の幸せを心から慈しむことが出来る」人にこそ幸せが訪れるんだろうなあ。 -- 名無しさん (2009-12-02 21:46:23) - ほのぼのしてて温かい話のはずなのに泣きそうになった…
GJです -- 名無しさん (2009-11-15 04:02:32) - このシリーズ周りの人が温かいから好きだ。 -- 名有りさん (2009-07-19 16:16:31)
- 妬みとか僻みとかいう感情が浮かばないつかさってホント良い奴だ…
なんかこっちまで温かくなってきそうだ… -- 名無しさん (2008-06-30 00:36:41)