謎符「U.N.オーエンからの挑戦状」


漫画ロワ書き手二人の戦闘によって、崩壊した和歌山県。
もはやいくつかの瓦礫が海に浮くだけとなったその場所で、
バシャバシャという音が人知れず鳴らされていた。



【一日目 黎明/和歌山県跡地】



「かはっ……た、助け、助けて……っぷ、はあっ!」

元は和歌山県だった瓦礫と瓦礫の間の海に、一人の少女が落ちていた。
赤いセミロングの髪を海水に張り付け、黒い目を苦痛に歪ませるその少女の名前は、
黒地の服にプリントされた一つの模様を見れば十人中七人が気付くだろう。

髪色と同じ赤く毒々しいその紋様は、書籍版「バトル・ロワイアル」の表紙に描かれたそれと同じもの。
すなわち、タイトルロゴ。

彼女の名前は、タイトルロゴ作成人である。

(やば……このままだと、本当に人知れず死ぬことになっちゃう……)

先の描写を見ても分かる通り、タイトルロゴ作成人は絶賛溺れ中だった。
近くに浮かぶ瓦礫に手は届かず、足はつってしまい、
崩壊した和歌山県にわざわざ来る人などいないから助けも期待できない。

せめて溺れてるのが悪魔の実を食べたからだとか、そういうパワーアップフラグが立っていれば、誰かが助けに来たかもしれない。
しかし、別にそうでもなかった。
本当に、ただ和歌山県内を歩いていたら崩壊に巻き込まれ、おまけに足がつって動けなくなっただけなのだ。
それどころか、その時の弾みでデイパックは海のもくずと化してしまった。

これを八方塞がりと言わずに何と言おうか。
やはり、“ロワ関連のタイトルロゴを作った人の集合体”なんていう曖昧な存在である自分が、生き残れるような場所ではなかったのか。

(嫌だ……だって、まだ作ってない。まだ、「書き手ロワ3rdのタイトルロゴ」を作ってない)

せっかく自分を出してくれたこのロワに、タイトルロゴ作成人は恩返しがしたかった。
何の能力も持ち合わせてない一般人だけど、書き手ロワ3rdのタイトルロゴを作ることは出来る。
だが。ここで死んでしまったら、それすら出来ないのだ。

「誰か、助け――――」

タイトルロゴ作成人は自分の体が冷えていくのを感じる。
同時に、幾度も水が入りかけた耳に、微かなエンジン音と花火のような3発の音が届いた。

一体なんの音だろう――そう思ったタイトルロゴ作成人はしかし、それが何なのかを知ることが出来なかった。


▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽


和歌山県跡地の海に、三人の遺体が浮いていた。
疑心を持ったままどうにかチームを組み、ボートを見つけて、本州に辿りつく直前までいっていた自作ロワ書き手三人の遺体である。

本来なら彼ら三人がタイトルロゴ作成人を拾い、そして殺す予定だった。

しかし、その話は無くなった。
彼女が、常識を飛び越えてやってきた彼女が、その可能性を消去した。

「次は、広島県――標的は、磯野ロワ平」

彼女は焦りぎみに呟くと、その場を後にした。
3発の弾を残した拳銃をポケットに入れ。
その手にタイトルロゴ作成人を抱えたまま。


【◆EGv2prCtl.@自作ロワ 死亡】
【◆hhzYiwxC1.@自作ロワ 死亡】
【◆zmHe3wMKNg@自作ロワ 死亡】


【一日目 早朝/広島県】

磯野ロワ平は中庭で死んでいた。

「ロワ平さん……?」

行く先々で拡声器を使い、ついに広島まで来たふべは、磯野ロワ平がいる場所に来てみた。
探すのは簡単だった。ふべの持つノートパソコンから、現在位置をまとめた地図を呼び出せば一発だった。


しかし盆栽を死守していたはずのロワ平は、どう見ても死んでいた。
銃で頭の髪の毛を打ち抜かれたことによるショック死。床に広がる大量のよだれがそれを如実に表している。
慌ててノートパソコンを見てみるも、死亡描写は確認できない。

「キンクリ展開……? いや、だとしても唐突すぎる。
 これじゃあまるで、ロワ平がどうして死んだのかを推理しろと言っているかのようだ……?」
「いえ、その必要はありません。貴方が推理するべきことは、もっと他のことです、ふべ氏」

唐突に背後から声がした。振り向いたふべ氏は、そこにいるはずのない人物を目撃する。

「し、親愛の物語氏……!?」
「詳しい話は後でしましょう。今は私と、この子と一緒にある場所へ向かって下さい」

そこには死んだはずの親愛の物語がいて、さらに赤い髪の少女を抱えていた。
訳の分からないふべをよそに、親愛の物語は言葉を続ける。

「このままではこの物語は、“狼”の一人勝ちになってしまいます。それを阻止するためにも、私達は埼玉に行かないといけない」
「“狼”……? さっきから何を言ってるんだ、君は。それに、埼玉に今からって――」

今は早朝だぞ、無理に決まってるじゃないか。
そう言おうとしたふべの手を親愛の物語が掴んだと思うと、次の瞬間には三人はその場から消えていた。

【磯野ロワ平@波平さんがバトルロワイアルを開催するスレ 死亡】


▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽


ふべは親愛の物語を見て、あることに気付いた。
彼女は自分のデイパックを持っているのだ。
死ぬ前の彼女は確かに、“なぜか”デイパックを持ってなかったはずなのに。

「本来ならふべ氏、あなたはあの場でロワ平に殺されていました」
「俺が、ロワ平さんに?」
「はい。ですが“狼”の看破には、貴方のノートパソコンが必要になる可能性が高い。
 だからロワ平さんには死んでいただきました」
「――君が殺したのか」
「はい」

事態を今だ把握しかねているふべと冷静極まりない親愛の物語、
それに気を失ったままのタイトルロゴ作成人は、とあるビルの前にいた。
一見なんの変哲もないように見えるそのビルは、しかし書き手ロワイアル3rdの物語上に既に登場している。
第98話、「だめだこいつら、気が合うのも困りもの」。
その話においてLSロワ書き手二人に破壊されたはずの、埼玉県さいたま市内にあるビルである。


【一日目 深夜/埼玉県さいたま市】


親愛の物語はデイパックからピコピコハンマーを取りだすと、

「私はここでやることがあるので、貴方はそれを使ってビルの中にいる人を起こしてください。
 あ、これをビル内のパソコンに打ち込むのも頼みます」

と言ってふべにタイトルロゴ作成人を預け、メモ用紙とピコピコハンマーを持たせた。
タイトルロゴ作成人は水に落ちた後のように冷たくなっていて、ふべは疑問を膨らませるばかりである。
しかし、ふべがその疑問をぶつける前に親愛の物語はどこかに行ってしまった。
仕方なくふべ氏はタイトルロゴ作成人を背負い、左手にピコピコハンマーを持ってビルの中を歩いていく。

「何をやってるんだろう、俺は。まあこのメモを見て、ようやく分かってはきたけれど」

ふべはそう呟くと、右手のメモに目を通す。内容は、たった十文字の文章。
それでいて、ふべ氏でなければその意味に気付かないような文章だ。

「確かに変だとは思ったよ、俺も。誰も不満は言わなかっただろうけど、ちょっと唐突な感じはした。
 この話には及ばないだろうけどさ」

恐らくこのビル内には、ある書き手が寝ているんだろう。ふべはそう狙いを付けている。
メモ用紙に書かれた言葉は、たった十文字の言葉。

“旅の扉は通天閣にある”

後にある書き手が死の間際に見付け、放送で全書き手に知らせることになる情報である。


▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△


「ま、待て! なんで俺に銃を向けるんだ、お前!」

「――あなたはこの後、近くのビルに向かい、中で寝ていた書き手と戦闘。突然崩壊するビルにその書き手と一緒に巻き込まれることになります。
 それは、阻止しなければなりません」
「ちょっと待て、意味が分かんないにも程があるぞ! いくら俺が超展開を書いてきたからって――」

深夜の埼玉県に一発の、五発目の銃声が響く。
オールロワ投下数3位タイにして、初期のオールロワを数々の超展開で加速させた書き手「自由騎士ウォイト◆uoITGdkEc6」は、
ジェレミア・ゴットバルトの姿で着ていたスク水を血に染め、顔を覆うギアスキャンセラーを発動したまま地に伏し、そのまま動かなくなった。

「そろそろ“埼玉県さいたま市、教会の悪魔のそばのビル”にいた仮面ライダー零さんを、ふべ氏が起こす頃ですね」

数々の描写の隙間を縫って行われた今回の旅も、もうすぐ終わる。
次の目的地は、抉り〆る楽神の欠片《エックスカーテン》が居る豪華客船の中。
そこで彼女はエックスカーテンに“狼”について伝え――その後、残り一発の弾丸を使うつもりでいた。

「これ以上のことは、主催に気付かれる恐れがある。
 大阪の自殺交響曲も止めたかったけど、仕方ありません」

親愛の物語はため息をつくと、ふべの到着を待つためにビルの前に戻る。
そして二人と落ち合うと二人を早朝の広島に戻し、
自らは早朝の豪華客船へと「時間移動」した。

【自由騎士ウォイト@オールロワ 死亡】


【一日目 早朝/長野県・豪華客船内】


「へぇ、なるほどね。つまりあんたは、その書き手に殺される前の時間から飛んで来ましたってわけ」
「そうです。この物語内では、『未来に時間移動することができる』。殺される直前にそのことに気付いた私はまず、『物語の結末』まで時間移動しました」

確認してもらいたいのは二つのSSだ。
第17話「真符「赤文字システム」」と、第21話「ミセシメミステリック」。
共にこの書き手ロワ3rdにおいて、かなり例外的なSSである。
前者は登場人物のいない、一見無意味に見えなくもない話。
後者は、見せしめになった親愛の物語に少し描写が加わる補完話だ。

「まず、七氏の赤い発言によって『この物語の結末が決まっている』ことが確定しました。
 言い変えればこれは、物語の結末までに明確な一本の筋が通ったということです。
 未来に何が起こるか分かっているならば、朝比奈みくるの姿である私は時間移動ができる」
「そのことを知ったのが、あんたの能力「禁則事項です☆」ってわけね。
 ほんと、出来すぎてるくらい道理が通ってるわ」
「ギリギリでした。もう少し真符を見付けるのが遅れていたら、私は彼に殺されていたでしょうから」
「そいつの名前は教えてくれないの? あんた、知ってるはずよね?」
「それは、彼のスタンスを邪魔することになるので、禁則事項です。
 あの『最悪の結末』に関わること以外の物語には、私は干渉したくありません」

タイトルロゴ作成人を救わなければ、この物語が完成しない。
ふべ氏を生かさなければ、“狼”を知りえる者が減ってしまう。
仮面ライダー零に大阪の旅の扉の情報を与えなければ、その矛盾をいつか必ず突かれる。

「貴方に“狼”について語らなければ、貴方はこの船から出られない」
「てか、前置きはこのくらいにしない? さっさと教えなよ、その『最悪の結末』っての」
「あ、す、すいません……」

気丈な態度を始めて崩し、親愛の物語は朝比奈みくるのような愛らしい顔をした。
そういえば彼女は、デイパックを持っていない。拳銃をひとつポケットに入れているだけだ。

「それでは、この物語の『結末』を話しますね」

その事にエックスカーテンが首を傾げたと同時に、親愛の物語は語り始めた。

「このままではこの物語は、とあるジョーカーの一人勝ちで幕を閉じてしまうんです。
 そいつの名前は、『U.N.オーエン』。
 そいつの能力は、『自らの状態表の完全偽装』。
 人狼ゲームの狼のように、参加者に紛して生き残りを狙うジョーカーで……恐らく全てのパロロワの中で、最凶最悪のステルスマーダーです」


▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△


「……この盆栽を壊せば、旅の扉が開く、っと」

ガシャリという音と共にふべはロワ平の盆栽を破壊した。
次の瞬間、その場に旅の扉が現れる。
ふべは普通それを見て喜ぶところを、なぜか特大の溜め息をつく。

「これは、調子乗ってノートパソコンを持ってきた俺の落ち度かな……」

ふべの背後には、この話で得てしまった二つのものがあった。
一つはタイトルロゴ作成人。結局まだ気絶したままだが、さすがにそろそろ起きるだろう赤髪の女の子。

親愛の物語はふべに、彼女を守れと言った。
『タイトルロゴ作成人を構成する人達の中には、有名な人が含まれている可能性が高いです。私はその可能性に期待しています』とかなんとか言っていたっけ。
そりゃそうかもしれないが、わざわざ三人も殺してまで助ける意味があったのだろうか。

「ロワ平さんとは違って、わざわざ殺さなくてもタイトルロゴ作成人は救えたと思うんだけどな」

ふべは親愛の物語から、全ての事情を既に聞いている。だからこそ、余計に疑問に思えるのだ。

「……まあ、分かんないことを考えるのはやめようか」

とりあえずふべは、二つ目の預かりものに目を向ける。
親愛の物語のデイパック。ピコピコハンマーと銃が入っていたのは知っているから、入っている不明支給品は普通なら0~1つだ。

「でも、彼女はこう言った。『このデイパックの中には支給品が一つ入っています、ピンチになるまで絶対に開けないでください』」

いい手だ、とふべは思う。
あえて不明支給品を「不明支給品」として確定させ、ピンチを切り抜ける時に、そのピンチに応じて適切な支給品を書かせようというのだ。
自分には2つしか支給品が配られてなかったから、このプレゼントはありがたい。
書き手ロワでもないと出来ないよな、こんなスタンス。

「でも、何も俺じゃなくったっていいじゃないか」

ふべはようやく、自らの思いを口にした。
こんなフラグを立てられた以上、ふべは“狼”を探さざるを得ない。タイトルロゴ作成人を守らざるを得ない。
ノートパソコン以外は一般人のふべと、タイトルロゴを作りたい欲求以外は一般人と変わりないタイトルロゴ作成人。
このあまりにもか弱い二人で、書き手ロワを生き抜けと言っているのだ。

今までのスタンスを捨てて。

「いや、捨てろとは言われてないけどさ」

ふべはそう呟くと、タイトルロゴ作成人を抱え、親愛の物語のデイパックを手に取った。

「それにしても、どうするんだろうね、“狼”。
 聞く限りじゃ絶対倒せないよ? 見付けられるかも怪しい。その辺、ちゃんと考えてるのかい?」

そのまま旅の扉へ向かい、ふべはタイトルロゴ作成人と共に中に入る。

そうだな――いざとなったら俺が“狼”だったことにするから、まあ大丈夫なんじゃないか?


【現在地:新フィールドへ】
【ふべ@一般学生バトルロワイアル】
【状態】健康
【装備】ノートパソコン
【持物】基本支給品×2、拡声器、ピコピコハンマー、不明支給品1
【思考】
1、狼を探す
2、タイトルロゴ作成人を守る
3、車などの移動手段を探す
4、一般学生ロワをよろしく
【備考】
※外見は普通の人間です

【タイトルロゴ作成人@パロロワ関係者】
【状態】気絶
【装備】なし
【持物】なし
【思考】
1、生還して書き手ロワ3rdのタイトルロゴをつくる
【備考】
※外見は赤髪黒目、書籍版バトロワのタイトルロゴがプリントされた服を着た少女です。



「ああ、そうだ。ここで私も一つ、赤で定義しなければいけないことがあります。
 この物語全てにおいて、『自らの状態表の完全偽装』を行える人間は、一人しか存在しません」


【零日目 真夜中/タイトルロゴ】


「……成程、そこまで伏線を回収するか、親愛の物語。
 確かに“物語の表紙”であるこの場所ではまだゲームは始まっていない。
 故に“七氏”はこの地点にだけは存在できる。
 『闇に囁く言葉攻め』で、お前の状態を「ミセシメミステリック」における恐慌状態にすることも可能だ」

「ええ。そしてこの銃の残った一発で、同時に貴方を殺します。
 “貴方が既に死亡している”という記述の裏付けも、これで取れる」

「結局、抉り〆る楽園の欠片《エックスカーテン》はお前を殺さなかったか」

地点「タイトルロゴ」、タイトルロゴ作成人が登場したからこそ生まれた「ページを開く前の物語」で、七氏は親愛の物語に語りかけた。
それに対し親愛の物語は残念そうな顔で、「はい」と答える。


ジョーカー「U.N.オーエン」は、参加者の一人になりすまして殺戮を行う。
しかし、誰かがジョーカー「U.N.オーエン」だと決められる証拠はほぼ永遠に出てこない。
なぜなら、狼はその参加者そのものとして書かれるのだから。
自らU.N.オーエンとして登場して能力を使わない限り、
物語の結末まで「結末に参加するキャラ」に扮し続けることが出来るのだ。

「優勝エンドならそのキャラがU.N.オーエンになる。
 生還エンドなら誰かがU.N.オーエンになって他の生還者を殺す。
 全滅エンドならU.N.オーエンは誰にも扮していなかったことになり、
 全てのエンドにおいて『ジョーカーの一人勝ち』という結末が『決まっていた』ことになる。赤字には反していないな」

さらに輪をかけてひどいのは、赤字が全て真実だと定義されたことだ。
これによって、「誰かがU.N.オーエンをそれと知らずに殺していた可能性」すら消えてしまった。

「でも、赤字が全て真実だからこそ。
 この話で私が死ねば、親愛の物語は既に死んでいるために私が「U.N.オーエン」になる。
 事件は事件が起こる前に、犯人の死によって解決した」

しかし、エックスカーテンはそれを望まなかった。
『まだ起こってない事件を解決するのに、探偵が人殺ししてどうする』の一言によって。

「うう、私がジョーカーだという証を残すために、何人もの罪のない人を殺したっていうのに……私は彼らにどう謝ればいいのか」
「さあな。まあ、お前がイレギュラーを残したことによって『物語の結末』は『ここ』になった。ここから先は誰にも分からん。
 さあ、親愛の物語。そろそろこの、メタ全開の話を終わらせよう。
 正直読んでて苦痛になる者が出て、破棄になるレベルだ」
「……分かりました、そうですね。それでは、さようなら」

そして、6発目の銃弾が七氏の心臓を貫き。
親愛の物語はこの話を忘れ、デイパックも何も持たない状態で、喪失の物語の前に放たれる。


【七氏 死亡】


「ここから先は、誰にも決められない物語です」


▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽


やってやろうじゃん、と思ったわけだ。
何がってそりゃ探偵役。
「絶対死ななきゃいけない」って分かっていながらあたしにミステリーの糸口を掴ませてくれた人がいるんだから、
書き手ではなく人として、その期待には応えてやろうと思う。
つーかさすがにスルーしたらダメでしょ、このフラグは。

「ま、あんな解決の仕方は絶対嫌だけどね」

いきなり銃を渡してきたかと思えば「私を殺せば解決します」って、こんなんでも書き手なあたしを侮辱するのも大概にしろってんだ。
そもそも、ミステリとして成立してるのかも怪しいしね、この人狼ゲーム。
あのみくるを殺しても船から出られませんでした、じゃ意味がないっての。


「さて、じゃあここでもう一つ推理を開始しますか。
 事件名は「書き手ロワ限定旅の扉事件」、ささっと解決編ということでひとつ」


旅の扉はどこにあるのか?
あたしにはすでに、埼玉と大阪にある旅の扉の情報が与えられている。
でも、そもそも旅の扉の位置は、推理できるものだったとあたしは考える。


推理の材料は一つ。「あたしたちが何の説明も受けずにここに来たこと」だ。

「フツーに考えたら。旅の扉をどこに設置したか説明して、そこを目的地にさせた方が殺し合いを推進できるはず」

なのに、主催はそうしなかった。
誰かが深夜時点でいきなり旅の扉を見つけて、キャラ立ちもせずに飛び込むかもしれない危険を考慮しないで。

「そんでそこから、一つの仮説が生まれるわけ。
 “特定の条件下になるまで、旅の扉が現れない”のだとしたら?
 深夜時点じゃまだ“無い”けど黎明になると姿を現す“それ”によって、全ての旅の扉が機能を開始するとすれば?」


そう考えてしまえば、あとは簡単、サルでもわかる。
予想を裏切るぶっとび具合を誇る書き手ロワが、行儀正しく深夜から始まった理由。
主催が旅の扉の場所を言わなかったわけ。
これでどうだ、ばかやろー。


「旅の扉は――“太陽”にもあるんでしょ?」


あたしはデイパックから飛行石を取り出し、豪華客船を上昇させた。

せめて誰かと出会いたかったけど、この推理が合ってなかったらめちゃくちゃ目立ってフルボッコだろうけど、
もう早朝だしね。まあ、多少ヤケになってもいいじゃん?

【一日目 早朝/日本上空】
【抉り〆る楽神の欠片《エックスカーテン》@アニメキャラバトルロワイアル2nd】
【状態】健康。
【装備】なし
【持ち物】基本支給品一式、不明支給品0~2、飛行石@ラピュタが出てるロワ
【思考】
1:しゃーない、狼を見付けようか。
2:これで次のマップに行けなかったら泣く。

【備考】
※外見は高遠遙一@金田一少年の事件簿、キャラのベースは結城菜緒@舞-HIMEです
※制限により船から出ると行動不能に陥ります。「書き手ロワ限定旅の扉事件」を解決したら出れるのかもしれないし、やっぱり出れないかもしれません。


※ジョーカー『U.N.オーエン』が、生存者の一人に“なって”います。

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地味に戦いを続ける皆さん ◆EGv2prCtl.
地味に戦いを続ける皆さん ◆hhzYiwxC1.
地味に戦いを続ける皆さん ◆zmHe3wMKNg
盆栽抱えた波平追っかけて 磯野ロワ平
自由騎士ウォイト
拡声器話三連続でもいい、ロワとはそういうものだ ふべ 書き手が書き手ロワ3にログインしたようです
タイトルロゴ作成人 書き手が書き手ロワ3にログインしたようです
七氏
笑ってるから芝付けるとは限らない 抉り〆る楽神の欠片 みにまむ☆りべりおん
ミセシメミステリック 親愛の物語

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最終更新:2009年08月27日 21:47
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