2011/07/27 亀山研4年ゼミ輪読
海上知明『環境思想 歴史と体系』NTT出版,2005
担当:小松美由紀
エピローグ ―― 環境思想と環境政策
海上知明『環境思想 歴史と体系』NTT出版,2005
担当:小松美由紀
エピローグ ―― 環境思想と環境政策
1. エピローグの概要
(1) 環境思想各派の振り返り ―― 意義と批判
ネオ・マルサス:世界的に受け入れられない
← アメリカの既得権益を守るための理論になりうる
社会派エコロジー:人間・自然に対して楽観的
← 余暇がある、ヒエラルキーがない≠エコロジカルな社会
動物の解放・権利:画一的な生活習慣の押しつけ、家畜を自然に放つ
→ エコロジーと逆行している
生態系保存:非人間性をどう「政策」にするのか
ディープ・エコロジー:いかに一体化を実現するのか、環境問題への具体策は?
(1) 環境思想各派の振り返り ―― 意義と批判
ネオ・マルサス:世界的に受け入れられない
← アメリカの既得権益を守るための理論になりうる
社会派エコロジー:人間・自然に対して楽観的
← 余暇がある、ヒエラルキーがない≠エコロジカルな社会
動物の解放・権利:画一的な生活習慣の押しつけ、家畜を自然に放つ
→ エコロジーと逆行している
生態系保存:非人間性をどう「政策」にするのか
ディープ・エコロジー:いかに一体化を実現するのか、環境問題への具体策は?
(2) 各思想の大本としてのシューマッハ
「環境戦略」はエコセントリズムからの政策
→ 統一的環境思想、あるいは最大公約数的な思想
→ シューマッハの思想は最大公約数的、各種思想の大本があるようにみえる
⇒ シューマッハの思想の本質をつかみとり、現在の日本に合うように加工
「環境戦略」はエコセントリズムからの政策
→ 統一的環境思想、あるいは最大公約数的な思想
→ シューマッハの思想は最大公約数的、各種思想の大本があるようにみえる
⇒ シューマッハの思想の本質をつかみとり、現在の日本に合うように加工
(3) エネルギーに関する具体策
現実的な環境政策=今の生活水準を下げずに、別な方法でエネルギーや食糧を得る
太陽発電、家庭用風力発電、小型水力発電で家庭を発電所化
→ 大規模発電を「無用の長物」化することで、廃止が必然的なものに
⇒ 家庭は共同体の核となり、モラルの基準となる
現実的な環境政策=今の生活水準を下げずに、別な方法でエネルギーや食糧を得る
太陽発電、家庭用風力発電、小型水力発電で家庭を発電所化
→ 大規模発電を「無用の長物」化することで、廃止が必然的なものに
⇒ 家庭は共同体の核となり、モラルの基準となる
(4) 農業に関する具体策
トマトの大木、高層ビルでの屋内農場
→ 農地面積は何十倍にも拡大
⇔ 家庭菜園も奨励。生ゴミ処理・トイレ等のコンポストで一石二鳥。
トマトの大木、高層ビルでの屋内農場
→ 農地面積は何十倍にも拡大
⇔ 家庭菜園も奨励。生ゴミ処理・トイレ等のコンポストで一石二鳥。
(5) まとめ
上記は単純なエネルギー・食糧自給化ではない。
→ 家庭・地域のエコシステム化、エコシステムと合致した共同体の創設(→内需経済)
⇒ こうした諸政策が進めば労働時間が短縮、価値観も徐々に変化
→ 生命地域主義、「内面」に向かう姿勢など
2. 論点など
上記は単純なエネルギー・食糧自給化ではない。
→ 家庭・地域のエコシステム化、エコシステムと合致した共同体の創設(→内需経済)
⇒ こうした諸政策が進めば労働時間が短縮、価値観も徐々に変化
→ 生命地域主義、「内面」に向かう姿勢など
2. 論点など
①海上さんの考えは、少々楽観的に思えますが、どうでしょう?
→Q1 技術が変われば社会が変わる(スモールになる)?(cf. 商業主義的な「エコ」)
Q2 そもそも、技術がそういう方向に進むとは限らないのでは?(cf. 無責任)
→Q1 技術が変われば社会が変わる(スモールになる)?(cf. 商業主義的な「エコ」)
Q2 そもそも、技術がそういう方向に進むとは限らないのでは?(cf. 無責任)
②目指すべき社会(理想の社会)に関するビジョンについて
エネルギー(発電)面では?
火力:地下資源が枯渇(+CO2排出、産油量(国)に左右)
原子力:放射能の問題(事故のリスク、使用済み燃料の処理・管理)(+核兵器)
太陽・風力など:発電量が少ない、天候に左右(+コスト面)
他にも水力、ゴミなど
食糧面では?
海外から輸入(cf.農地購入)、大規模農場(cf.企業参入)、植物工場、農山村の復興
家庭・市民菜園、半農半Xなど
その他(あれば)
自然との関わり方とか、消費生活とか?
エネルギー(発電)面では?
火力:地下資源が枯渇(+CO2排出、産油量(国)に左右)
原子力:放射能の問題(事故のリスク、使用済み燃料の処理・管理)(+核兵器)
太陽・風力など:発電量が少ない、天候に左右(+コスト面)
他にも水力、ゴミなど
食糧面では?
海外から輸入(cf.農地購入)、大規模農場(cf.企業参入)、植物工場、農山村の復興
家庭・市民菜園、半農半Xなど
その他(あれば)
自然との関わり方とか、消費生活とか?
③どの立場に共感できるか?逆に共感できないものは?
(cf. 長期・中期・短期ビジョンと、長期的・中期的・短期的対策)
(cf. 長期・中期・短期ビジョンと、長期的・中期的・短期的対策)
(④環境問題への関心が高まっているのに、社会がほとんど変わらないのは何故だろう?)
(⑤ディープ・エコロジーに具体策がないと批判しても仕方ないと思う)
(⑤ディープ・エコロジーに具体策がないと批判しても仕方ないと思う)