■ 粥満(いくみて)

王都である粥満の広さは他都市と比べると中程度の面積ですが、街全体が綺麗に整備され、西洋風の街並みになっています。
政治の中心である宮廷がある事から、王族や貴族など上流階級の人々が多く住んでいます。
しかしそれ故に貴族を狙った犯罪も数多く起こり、治安水準は五大都市の中で必ずしも高いとはいえません。

粥満はその街並み保存を目的に機械文明を表に出さず、車や鉄道等の代わりに馬車が道を走っています。
しかしそのような古い機関では王都としての役割を十分に果たせないため、全ての機械技術は地下に収束されています。

他の都市から伸びるリニアモーターシステムの大ターミナルも地下に存在します。
車でも街の傍までは来る事が出来ますが、都市の美観を損ねるという理由から王都内に進入することは出来ず、
車を町の外に駐車して徒歩や馬車で王都内に入る事になります。

【粥満を象徴する主な施設】

  • 宮廷
帝を初めとして側近達や12人の宮廷魔術師が暮らしている政治の中心。
宮廷の外見は一見豪華な西洋風の宮殿になっていますが、その真の機能は外部からの侵略に備えて地下に隠されているといわれ、
帝と側近の数名以外は入れない場所となっています。
宮廷に入るには謁見状が必要ですが、謁見状自体も並み大抵の者では発行すらできません。

  • ハンターギルド総本部
大和には既に警察は無く、それを補う為「何でも屋」的位置付けのハンターが、事件の捜査等も行うようになっています。
そのハンター達をとりまとめ、全ての捜査権を握っているのがハンターギルドです。
ハンターギルドは粥満、葵、茜に1つ、蒼と紅に二つずつ存在していて、その中で王都である粥満に存在するものが総本部とされています。
外観は宮廷と同じく西洋風の建物ですが、内部はハンターの情報収集の為にさまざまな設備が用意されています。
また、隣国である飛鳥の玄関港とも言える『メロウ』にも、飛鳥国との協力の下ハンターギルドの支部が一つ存在します。

ハンターランクは上からS・A・B・C・D・E・F・Gとなり、功績を重ねる度に昇進していく制度になっています。
現在のギルドの総長は、元紅支部長でもあった猫柳焔騎が務めています。

  • 魔術殿
粥満の僻地にそびえ立つ30階建ての塔。
ここでは魔導具作成の為の試験所や、強力な魔導具を使って万病を治癒する事が可能な治癒所な
どが設けられています。ただし魔導具作成にも、病気の治療にもかなりの料金がかかり一般市民にはあまり縁のない場所でしょう。
ハンター試験や神風学園卒業試験もこの塔で行われます。

  • カーネリア大聖堂
大和で最も大きな教会。
大昔、この大陸で活躍したとされる戦女神を崇めています。
緋色の屋根と正面の巨大なステンドグラスが印象的です。 
しかし訪れる殆どが粥満に住む上流階級の人々で、一般市民が参拝に立ち寄ることはあまりなく、
それ程信心深い人も少ない事から利用する人はそう多くはありません。

  • 王立図書館
ここに無い本はまず存在しないと言われるくらい、宮廷の近くに面した巨大な図書館です。
入館には許可が必要で、許可が下りるまで最大1ヶ月待ちになる事もあります。
週刊誌や青年向けの漫画も置いてある充実ぶりですが、あくまでも宮廷魔術師の研究のために置いてある書物ばかりなので、
それなりの理由が無ければ年齢制限がかかっている書物を読む事はできません。
また、閲覧禁止の書籍は宮廷魔術師の許可が必要で、許可が無ければどのような立場の者でも見ることはできないという徹底っぷりです。
最終更新:2014年07月28日 13:55