○“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『闘技場』
大蛇 勝美(おろち かつみ)が搭乗する
『F-44リベンジャー』と…!
『F-44リベンジャー』と…!
孫 秀炎(スン シウヤン)が搭乗する
『千功者(せんこうしゃ)』…!
『千功者(せんこうしゃ)』…!
闘技場中央にて…!
対手(ついしゅ)。
拳をあわせ。
そこから、拳をどちらか早く、
叩き込むか仕掛け合う、
『 伝 説 の 試 合 法 』
にて対峙(たいじ)していた。
そんな中。
勝美はこう言う…!
「…わかるぜ、孫。」
孫!
「…?」
唐突な言葉に少し戸惑う孫。
勝美は続ける!
「こーゆーの求めていたんだろ?」
更に続ける!
「三筒は簡単な相手じゃあなかった。」
「お前が敗れてもおかしくない程にな。」
け
ど
さ
あ
「『求めた相手』じゃあなかったよなッ…!」
ッ
ッ
孫!
「~~~~ッッ!!!」
心情を言い当てられ。
孫は“鉄面皮”を崩し目を見開く!
そ
う
!
この大会!
李 白鳳(リー パイフォン)との、
『試合』を目的に出場した!!
が
!
もう一つ…!
もう一つ目的があった…!!
そ
れ
は
!
“一撃必殺”ッ!!
ッ
ッ
日本の空手に、
古くから根づくという一大信仰!
古くから根づくという一大信仰!
空手家なら誰もが夢見るという原点!
空手家ならば誰もが目指すという到達点!
し
か
し
!
この大会に出場した空手家達…!
誰もが熟練の闘士達だったが…!!
孫の期待を、
満足させる者はいなかった!!
な
ら
ば
!
君ならば!
大蛇勝美よ!
大蛇流にはあるのか?
一 撃 必 殺 ッ ! !
ッ
勝美!
「安心しなよ、孫ッ…!」
「私が、なんて…、
言われているかッ…!」
「 知 っ て い る だ ろ う ? 」
「 孫 ッ … ? 」
そ
れ
は
!
“ 空 手 を 終 わ ら せ た 女 ” ! !
ッ
ッ
「見せてやるよッ…!」
「空手の終点ッ…!!」
「 一 撃 必 殺 を ッ … ! ! 」
ッ
ッ
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド
その時…!
『千功者』の顔面が…!!
パカァ…!
“般若(はんにゃ)”の口の様に開かれ…!!
さながら『ウォーズマンスマイル』の如く、
大口にて開口した…ッ!!
そして、孫はこう言い放つ…ッ!!
「ならば…ッ。」
「ワタシも見せヨウ…ッ。」
「李 白鳳を葬(ほうむ)る為に修めタ…ッ!」
ッ
「 一 撃 必 殺 を ッ ! ! 」
ッ
勝美!
「葬(ほうむ)るたぁ
穏やかじゃあないなッ…!」
け
ど
さ
あ
!
「“光栄”だね!」
「“武士の誉れ”ってヤツだッ…!!」
ッ
孫の身に着けた破壊と殺意によって形成された、恐るべし『一撃必殺』ッ!!
ッ
勝美の身に着けた「肉体の外部と内部の同時破壊」による『一撃必殺』ッ!!
ッ
どちらも…。
ッ
相手を『殺す“拳”』だッ!!
ッ
ッ
孫が叫ぶ!
「これはッ!!」
「『李 白鳳』に使うはずだった“拳”ダッ!!」
ッ
ッ
勝美も叫ぶ!!
「上等ッ!!」
ッ
ッ
両者!小細工など!!
毛ほども考えちゃあいない!!
ッ
ッ
放たれた“拳”の『速度』と!
そこに込められた“力と技”のみが『全てを決める世界』ッ!!
ッ
ッ
“命”ごと投げ出すが如き『暴挙』だが!!
その『美しさ』に…!
“観客達”は『言葉を失っていた』…!!
そ
う
だ
!
『美しかった』!!
ッ
一種の“破滅願望”が、
『満たされるようであった』!!
ッ
ッ
その『美しさ』に…!!
ッ
ッ
“観客達”は『言葉を失い続けた』…ッ!!
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
○クロガネの賛歌 亜種 『黒の伝説re:write』
第 2 7 話 「 一 撃 必 殺 ッ ! ! 」
原案・手拭
筆者・REO=カジワラ
筆者・REO=カジワラ
大蛇 勝美…!
孫 秀炎(スン シウヤン)…!
お互いにして!
どちらも実感(かん)じていた!!
次の一撃にて…!!
“決着”が着くと言う事をッ!!
ッ
孫は思考する!
センターという考え方があるッ!
我々は地面という面に立っているのではなくッ!
人間の中心から地球の中心へッ!
一本の芯を通して立っているという考え方だッ!!
ッ
勝美は思考する!
手首だけでなくッ…!
腕をも捻(ひね)り!
“蛇輪”を放つ技ッ!
威力も上がるがッ…!
その分反動も増すッ…!
ッ
ッ
孫!
ならば“震脚”はどうを踏むべきかッ!?
地面に打ち込むように?
否
!
地面を割るように?
否
!
地面の遥か奥深くッ!
マントルのその先ッ!
『 地 球 の 核 』を ッ ッ ッ !
ッ
ッ
勝美!
捻(ひね)る…捻る…!
身体の…全てを…捻る…!
捩(ねじ)れきったッ…!
身体全てを使ってッ…!
拳をッ……!
ッ
『 放 つ 』 ッ ッ ッ ッ ! !
ッ
ッ
!
孫が叫ぶ!
「 崩 核 拳( ほ う か く け ん ) ッッッ ! ! ! 」
ッ
ッ
!
勝美が叫ぶ!
「 大 蛇 輪( だ い じ ゃ り ん ) ッッッ ! ! ! 」
ッ
ッ
!
ド”パ”ァァ ア ァ ァ ァア”ア”ア”ア”ーー ー ー
ッ
ッ
ーー ー ア”ア”アアア ア ア ア” ア” ア”
ッ
ッ
アンア”ア ア” ン ン” ア アア”ア”ー ー ーー
ッ
ッ
ーー ー アンアンアン ア ン ア” ア ア” ア” ン” !” !” ! ”
ッ
ッ
ド”ッ”ッ”ッッパァァァアア”ア”アア”アア”アア ア ア ア ア ア ア” ア” ア” ン” ン” !” ! ”
ッ
ッ
高鳴るは『破裂音』ッ!!
『拳』がッ!
『音速に達する音』ッ!!
『同時』にだッ!
『二者』ッ!!
ブ
ワ
ァ
!
その衝撃にッ!
闘技場に敷き詰められた『砂』が舞うッ!!
ッ
『砂煙』が起こる!!
ッ
誰からも見えない!!
ッ
勝者を知るのは…!!
ッ
孫と勝美のただ二人…ッ!!
で
は
勝
者
は
?
モクモクモクモクモクモク…!!
砂煙が晴れ、そこで見た光景とは…ッ!!
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!!!!!
万雷の拍手が耳届ク。
「「孫 秀炎(スン シウヤン)!!」」
「「孫 秀炎(スン シウヤン)!!!」」
「「孫 秀炎(スン シウヤン)!!!!」」
「「孫 秀炎(スン シウヤン)!!!!!」」
観客達の歓声聞こエル。
バチバチッ…!
バチバチバチバチッ……!!
放電をしながら倒レル、
『F-44リベンジャー』が見エル。
「んあ~、見事な一撃でしたねぇ。」
“ORGOGLIOイベントプロデューサー”
『ルンバルト・タニヤマ』の声も聞こえる。
ワタシ、呟(つぶや)く。
「ワタシは…。」
「勝っタ…ノカ?」
???
「当たり前です。」
あ、この漢(おとこ)は…!!
「私達の“マッハ”は…。」
「既に中国拳法が、通った道でしたね。」
「完敗です。」
決勝進出を決めた『ブラック少林』がそう言うと。
「いやぁ~、参ったアルな…。」
この漢はッ!!
「“拳王”だなんて、言われているアルが…。」
「孫先輩。アナタには敵わないアルよ…!!」
李 白鳳(リー パイフォン)ッ!!
そんな白鳳に少林がこう言う。
「当たり前じゃありませんか。」
「誰も孫さんには敵いませんよ。」
白鳳は頭を掻きながら。
「やっぱりアルか?」
「ハハハハハハハハハハハハハ。」
と笑う。
ワタシ、確信したヨ。
ああ…。そうカ。
こう言う事ハ…。
大抵は…。
タ
イ
テ
イ
ハ
「『 夢 … ! ! 』」
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
○現実 “ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『闘技場』
ワァァァァアアアアアアアアア!!!
凄い歓声だなッ…。
ま、悪くはない気分だ。
今、自分が両の脚で立っていると言う事。
その事柄に喜悦(きえつ)を覚えるのは確かだからな。
し
か
し
『大蛇輪(だいじゃりん)』
と
『崩核拳(ほうかくけん)』
破
壊
力
は
むしろ『崩核拳』の方があったかも知れない。
だ
が
孫は言っていた。
そ
れ
は
『李 白鳳』に、
使うはずだった“拳”…と。
つ
ま
り
は
『実戦経験』が
“少ない技”だったって事だ。
『大蛇輪』は実戦の中、
幾度となく“錬磨(つか)って来た技”。
そ
の
差
が
この成り行きに繋がった。
そう言ったトコロかッ…。
結
果
は
『大蛇輪』の方が、
迅(はや)く突き刺さり…!
そ
し
て
『千功者』は思い切り吹っ飛ばされた…!!
ッ
計3度の“対手(ついしゅ)”。
勝ち得たのは、
この『大蛇勝美』と言う訳だなッ…!
グ
ッ
!
最初の対手で受けた、
孫の『音速崩拳』のダメージが鈍痛(おも)い。
孫 秀炎(スン シウヤン)ッ…!
お前に勝てたと言う事実に、
心底ホッとするぞッ…。
そ
し
て
だ
決勝戦は…。
音速の蹴撃。
“真・オリーブガイナ脚”の使い手『ブラック少林』戦…!
少林が負って来たダメージの方が大きいが、
お互いここまでのダメージがある中だッ…!
条件は五分と言ったトコロだな…。
「押忍ッ!!」
私は両腕で十字を切り…。
ト
ッ
闘技場を後にした…。
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
ORGOGLIO最大トーナメント 準決勝・第二試合
『大蛇 勝美』
大蛇流空手
乗機『F-44リベンジャー』
VS
『孫 秀炎(スン シウヤン)』
元白華鳳凰拳
乗機『千功者』
勝者:『大蛇 勝美』
〇“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『医務室』
激しい鈍痛(いた)みであった。
同じKOでも、頭部でのKOと、
腹部でのKOではダメージの重みが違う…ッ。
腹部のソレは、数日の間はメシを食っても
吐き出してしまうし、気絶の出来ない鈍痛が
続くと言う『生き地獄』を味わう事になる。
そんなダメィジを負った漢…。
孫 秀炎(スン シウヤン)。
彼はベッドに寝かされて、天井を見つめていた。
思考する…。
霧散する。
思考する…。
霧散する。
敗北した…。
霧散する。
もう白鳳と戦う機会は無いか…。
霧散せず…そう思う…。
ならば…。
武から…。
身を…。
コンコン。
ドアをノックする音。
「入るよ。」
ガチャ。
返事を待たずに、
ドジョウヒゲの短身(たんしん)の男…。
“李白鳳の兄弟子”『張 英傑(チャン インチェ)』
が入室(はい)って来た。
孫は痛みに耐えながら、
ゆったりとした動きで、
ベッドをイス代わりに座り…。
こう言う。
「負けました…。」
張はうなずく。
「ああ、負けたね。」
孫は無表情にこう続ける。
「ワタシ、武から身を…」
まで言ったところで。
張はさえぎる。
「けど白鳳に負けた訳じゃないね…!」
張は続ける…ッ。
「お前はまだまだ強くなれるよ!」
「お前がその気なら、
白華鳳凰拳や中国武術省に
戻れるよう掛け合ってもいい…!!」
そして、こう言い放つッ!
「 だ か ら !
武 か ら 身 を 引 く
な ん て 言 う な よ ! 」
珍しく…。
本気になる張。
お調子者で。
100年に1人の逸材と呼ばれる白鳳に。
兄貴風を吹かせるネアカな男が…ッ。
涙まで流して、
孫を引き留めようとしている…ッ!!
孫は…。
鉄面皮と言われる、
無表情な顔面を、
クシャクシャに崩して…。
「先…輩…!!」
「セン…パイ…!!」
「ア…リ…ガ…ト…!!」
溢れんばかりの涙を流し、
そう答えた。
〇“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『女性用医務室』
「凄いね…。かつみん。」
そう呟(つぶや)くは、
ジェーン☆乙姫(おつひめ)。
乙姫は感じていた。
あの自意識過剰の勝美が、
おごりを捨てて、全身全霊を持って、
『勝利』をつかみ取った事を。
「あのままでも、私とは差が大きかったのにね。」
で
も
「だからこそ“やりがい”があるわ…ッ!」
乙姫の目は光り輝いていた。
それを聞き、目にした、ブラック少林は…。
「次の試合。決勝戦。」
「少なからず、乙姫。」
「あなたの想いを乗せて、
闘うつもりでいました。」
し
か
し
「今のあなたに。
それは必要ありませんね。」
「出来る事…。それは。」
「全力を持って闘う事。」
「それだけな気がします。」
乙姫は少林を見つめ。
「少林さん…!」
「頑張って!!」
「私から言えるのは、
それだけな気がします。」
「…な~んてね♪」
ニカ…ッ♪
ニコリと笑う乙姫。
少林はうなずき。
「頑張ります。」
「そして…“勝ちます”ッ!!」
少林は力強く、
そう言い放ったッ!!
ーーーーーー