○“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『闘技場』
ドォォオ オ オ オ オ オ ン ! !
鳴り響くは…ッ!
決勝の銅鑼(どら)…ッ!!
同
時
に
!
シュ パ ァ ン ! !
ッ
『前蹴り』であるッ!!
ッ
ブラック少林(しょうりん)駆る、
『双円(そうえん)』ッ!
ッ
ッ
大蛇 勝美(おろち かつみ)駆る、
『F-44 ODMC(ワンデイマッチカスタム)』!
ッ
ッ
同時に『前蹴り』ッ!
・
・
・
・
〇前蹴り
相手に正対して前方に真っ直ぐに行う『蹴り』の事である…!!
そのシンプルさから、空手、日本拳法、中国拳法、少林寺拳法、テコンドー、ムエタイ・キックボクシング、サバット、柔術など、
足技を使う大半の格闘技で多用されている。
足技を使う大半の格闘技で多用されている。
相手に正対した姿勢から技を繰り出すため、突き(パンチ)技等の手技と連携がしやすい。
また、直線的軌道を描く蹴りのため、回し蹴り等の曲線軌道の蹴り技に比べて、最短距離に近い軌道で迅速に技を放てるという利点がある。
・
・
・
・
少林ッ!
(私の前蹴りは、乙姫(おつひめ)から伝授された『突蹴り』…ッ!!)
(今の私なら、音速とまでは行かぬモノも、
それに近い速度で繰り出せるハズ…ッ!!)
ッ
〇突蹴り(前蹴り)
槍をかい込んで突き徹すような突き蹴り、
かがんだ相手の胴部を蹴り上げる揚げ蹴り等、
拇指(ぼし)の下あたり(裏足)を当てる蹴りが多用される。
かがんだ相手の胴部を蹴り上げる揚げ蹴り等、
拇指(ぼし)の下あたり(裏足)を当てる蹴りが多用される。
ッ
勝美ッ!
(最短距離を打つッ…!!)
(故に前蹴りだッ…!!)
(キックもどきが横行する空手界に置いて、
気持ちいいくらい、クラシカルな前蹴りを放つッ!!)
そ
し
て
!
ド キ ャ ア ! !
ッ
両機体とも『腹部』に、
『前蹴り』を被弾するッ!!
ッ
少林!
「……ッッ!!」
勝美!
「痛ゥ…!!」
ッ
ッ
これまでの激戦のダメージが、大きくにも蓄積されている少林…!!
準決勝において孫の崩拳(ほうけん)を、腹部に被弾した勝美…!!
どちらも浅からぬダメィジを負うが…!!
バ
ッ
!
少林が迅(はや)くに、
体勢を立て直し、
迅速に動いたッ!!
ッ
少林!
「不殺活人ッ!」
ッ
ベ チ ィ ! !
下段蹴りだ!
右脚にて『F-44』の左外太ももに、
下段蹴りを叩き込むッ!!
ッ
勝美
「ゥ…!!」
モロ食らいをし、呻(うめ)く勝美ッ!!
ッ
少林
「ッ!!」
ッ
少林は勝機と感じッ!!
ッ
「ハィーッ!!」
ッ
ッ
「 必 殺 ッ !
“ 真 ・ オ リ ー ブ ガ イ ナ 脚 ”! ! 」
ッ
ッ
ドパァァアアア ア ア ア ア
ア ア ア ア ア ア ン ! ! !
ー 鳴り響くは『破裂音』。
この『破裂音』。
つまりは…。
『 音 速 』 ッ ! !
ー 左上段蹴りからッ!
膝が下を向いた状態になるまで、
股関節を内旋させ…ッ!!
ッ
蹴り足を振り下ろす!!
ッ
ー タイミングは完璧だッ!!
し
か
し
!
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド
蹴り足を…。
振りて下ろした
その時に。
音速にて左へと
移動し回避と
成りてたつ!!
ッ
ッ
勝美!!
「やはり自分は天才と思ったよッ…。」
「ジェーン☆乙姫の不完全なオリーブガイナ脚と、
準々決勝で見せた、少林。お前の真の蹴りッ…。」
「その2つのイメージにのっとり、
回避運動を取ってみれば、
こうも上手く、ハマるとはなッ…。」
少林!!
(何という才能か…ッ!?)
ッ
勝美はこう言い放つ!
「こんな好機(チャンス)、そうは無いッ…!」
「喰らえ!蛇輪(じゃりん)ッ!!」
ッ
ッ
グ”ッ”ッッ ド ォ ォ ォオ”オ”オ”オ”ーー ー ー
ッ
ッ
ーー ー オ”オ”オオオ オ オ オ” オ” オ”
ッ
ッ
オウウ”ウ ウ” ウ ウ” ウ ウウ”ウ”ー ー ーー
ッ
ッ
ーー ー オンオンオン オ ン オ” オ オ” オ” ン” !” !” ! ”
ッ
ッ
ド”ッ”ッ”ッッパァァァアア”ア”アア”アア”アア ア ア ア ア ア ア” ア” ア” ン” ン” !” ! ”
ー 大蛇流が奥義…!!
蛇輪が双円の腹部へと、
深々と突きに、
刺さりけりッッ!!!
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
○クロガネの賛歌 亜種 『黒の伝説re:write』
第 2 9 話 「 決 勝 戦 … ! 大 激 戦 … ! ! 」
原案・手拭
筆者・REO=カジワラ
筆者・REO=カジワラ
○蛇輪(じゃりん)
手首を限界まで捻(ひね)り!
インパクトの瞬間にその捻りを開放する事によって!!
対象の外部と内部にその捻りで生まれたパワーを、
そのまま正拳突きに上乗せする、大蛇流の必殺技!!
ッ
少林はその痛撃を身を持って味わっていた…ッ!!
(腹部に正拳が突き刺さる『激痛(いた)み』と…!!)
(内臓の中を『蛇』が暴れ狂うような『爆痛(いた)み』…!!)
ッ
(効く…ッ!否、効き過ぎる…ッ!!)
ッ
(リザーバー戦で、大蛇さんが、テッラノーヴァさんを、
顔面への蛇輪の一撃で倒したのもうなずける…ッ!!)
ッ
(同じ部位にダメージが、
伝わるように出来ている修斗…ッ!)
(死ぬようなダメージは通らないモノも…ッ!!)
ッ
(こんな蛇輪(モノ)を顔面に喰らったのなら…!?)
(それは必殺の一撃と化す…ッ!!)
ッ
(最短距離への攻撃を優先したのか、
腹部の蛇輪であった私は幸運でしたが…!)
(それにしても、このダメィジ…!!)
ッ
(くッ!動け、この間合いは…ッ!!)
ッ
(『危うい…ッ!!』)
ッ
『F-44』が動く!!
ッ
パァン!
パァン!!
パァン!!!
パァン!!!!
ッ
(破裂音がこだまする!!)
(音速の正拳ッ!大蛇勝美のッ!!)
(蛇輪で無いのは反動で連撃は出来ないからか?)
ッ
(防御(ふせ)げ!防御(ふせ)ぐんだ!!)
ッ
ガ!
ガガ!!
ガガガ!!!
ッ
(強し…!)
(大蛇勝美強し…!!)
ッ
(半分は防いだ…!)
(半分は喰らった!!)
だ
が
!
(立て直せる…!!)
(例え音速の正拳と言えども…!!)
(急所である正中線の被弾を抑えれば…!!)
ド
ク
ン
!
(この感じ…!)
(嫌な予感がする…ッ!!)
ッ
その時。
少林の視界に、
『F-44』の足運びが目に入る…ッ!!
ッ
(右の上段蹴りが来る!)
ッ
少林がそう思った瞬間!!
ッ
シュ パ ァ ン ! !
ッ
『双円』は『F-44』の左ふくらはぎに
『 カ ー フ キ ッ ク 』を放った!!
ッ
ッ
〇カーフキック
ローキックのうち相手のふくらはぎ(Calf)を蹴るキックのこと。
ふくらはぎには筋肉が付きづらく蹴られると踏ん張りがきかなくなり、
特に前足重心の構えをとっている相手に大ダメージを与えることができる。
この技自体は昔からあり、使っている選手は存在していたが、
特に2020年大晦日に放送されたRIZINにおいて、
堀口恭司が朝倉海戦にて使用し瞬殺KOを決めたことで一躍有名になった。
ッ
ッ
ガッ!!
ッ
(入った!カーフキックが!!)
ッ
ドッサァアア ア ア ア ア ア ! !
ッ
(転倒する!『F-44』!!)
ッ
ッ
その様子を見て…!
少林はこう呟いた!!
「蹴りでは…!」
「私の方に一日の長があるようですね…!!」
劣勢だった少林は、
ここへ来て優勢へと入れ替わった!!
(初めてだなッ…!)
(蹴りを放つ前、出鼻をくじかれッ…!)
(こうして、転倒をするのはッ…!!)
ッ
(迅(はや)く起き上がらなくてはッ。)
ッ
『双円』が寝技へと持ち込もうとするッ!!
ッ
(空手家の私に対して、寝技へと持ち込むッ…!)
(良い戦法だッ。確かに少林の方が優位だろうッ…!!)
し
か
し
!
ダッッッン!!
『F-44』は腕にて跳び上がる!!
グルングルングルン!!
『F-44』はムーンサルト!
即(すなわ)ちは月面宙返り!
後方2回宙返り1回ひねりにて!!
ダダァアアアアン!!
着地するッ!!
ッ
「痛ゥ…!」
ッ
(左脚にダメージがあるなッ…!)
(少林め…!)
(あれだけ意識を中段に向けさせたと言うのに
よく上段蹴りの前を潰せたモンだ…!!)
ッ
「フフ…!」
(それだけ強いと言う事かッ!!)
ッ
「おッ…!」
(突っ込んでくる!『双円』が!!)
ッ
「私は常に後退のネジを外しているんだよッ…!!」
(さっき、宙返りで引いた?宙返りだからセーフだ!!)
ッ
「邪ッ!」
(こっちも突っ込むッ!!)
ッ
「セイッ!」
(左刻み突きだ!!)
ッ
〇刻み突き
構えた状態から前足で踏み込んで、前拳で突く空手の組手の基本技。
相手に近い前の拳で突くので、最短距離で相手に技を当てる事が出来る。
ッ
(伝統派空手で主に使われる技だが、
『音速の刻み突き』ともなれば、十分な攻撃力を持つと言う事だッ!!)
ッ
ッ
パァン!
(入ったッ!『双円』の顔面ッ!!)
ッ
「破ッ!!」
(右逆突きを腹部にッ!!)
ッ
ッ
ド ギ ャ ア ! !
「がッ…!!」
ッ
(『双円』の右下段蹴りッ…!!)
(また『左脚』に入ったッ!!)
ッ
(少林(コイツ)…!)
(ダメージ覚悟で、あえて刻み突きを受けたのか…!!)
(そして、準マッハの蹴り…!強いな…!少林ッ…!!)
ッ
「クッ…!!」
(しかし、つたないッ…。)
(左脚にダメージを負い過ぎているッ…!!)
ッ
バ ッ ! !
(『双円』が蹴りの体勢ッ!!)
(来るッ!少林の『真・オリーブガイナ脚』がッ!!)
ッ
そう!それは『真・オリーブガイナ脚』の体勢であった!!
蹴りの軌道が上方へ動く…!そう思った次の瞬間ッ!!
ッ
ッ
バ シ ィ ! !
ッ
ッ
その蹴りは『下段蹴り』へと変化した!!
それ即ち『飛燕脚』ッ!!
ッ
〇飛燕脚
相手のガードに合わせて変化させる、上中下の変幻自在の蹴り技!
熟練者になれば、上の更なる上、かかと落としへの変化を見せる事も可能!!
ッ
ッ
「~~~~~~ッッ!!?」
またもや左脚へのダメージ…!!
勝美は声ならない絶叫を挙げた…ッ!!
少林は勝機と認識するッ!
ここまでのトーナメントの中、
積み重ねられたダメージ…ッ!
ギリギリの状態であったがッ!!
なんとか勝美の左脚へと攻撃を集中させ…ッ!!
相手の動きを止めた…ッ!
で
は
!
今必殺のッ!!
ッ
「ハィーッ!!」
ッ
ッ
「 必 殺 ッ !
“ 真 ・ オ リ ー ブ ガ イ ナ 脚 ”! ! 」
ッ
ッ
ドパァァアアア ア ア ア ア
ア ア ア ア ア ア ン ! ! !
ー 鳴り響くは『破裂音』。
この『破裂音』。
つまりは…。
『 音 速 』 ッ ! !
ー 左上段蹴りからッ!
膝が下を向いた状態になるまで、
股関節を内旋させ…ッ!!
ッ
蹴り足を振り下ろす!!
ッ
そ れ は そ の 時 で あ っ た ! !
ッ
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
手首だけでなくッ…!
腕をも捻(ひね)り!
“蛇輪”を放つ技ッ!
威力も上がるがッ…!
その分反動も増すッ…!
ッ
ッ
捻(ひね)る…捻る…!
身体の…全てを…捻る…!
捩(ねじ)れきったッ…!
身体全てを使ってッ…!
拳をッ……!
ッ
『 放 つ 』 ッ ッ ッ ッ ! !
ッ
ッ
!
(回避は間に合わないッ!!)
(ならば迎撃するまでッ!!)
ッ
「 喰 ら え 、
大 蛇 輪( だ い じ ゃ り ん ) ッッッ ! ! ! 」
ッ
ッ
!
ド”パ”ァァ ア ァ ァ ァア”ア”ア”ア”ーー ー ー
ッ
ッ
ーー ー ア”ア”アアア ア ア ア” ア” ア”
ッ
ッ
アンア”ア ア” ン ン” ア アア”ア”ー ー ーー
ッ
ッ
ーー ー アンアンアン ア ン ア” ア ア” ア” ン” !” !” ! ”
ッ
ッ
ド”ッ”ッ”ッッパァァァアア”ア”アア”アア”アア ア ア ア ア ア ア” ア” ア” ン” ン” !” ! ”
ッ
ッ
高鳴るは『破裂音』ッ!!
音速の蹴りッ!
真・オリーブガイナ脚とッ!
音速の拳ィッ!
大蛇輪(だいじゃりん)ッ!
ぶつかり合うは『音速』vs『音速』ッ!!
そ
し
て
!
ゴッキャア…!!
ッ
『双円』の左脚は、脛(すね)の中央からへし折れて…!!
『F-44』の左脚もまた、大蛇輪の反動でへし折れる!!
ッ
ドサッ!!
ッ
両機体倒れるッ!!
ッ
少林ッ!!
「クッ…!ま…まだです!!」
勝美ッ!!
「終わっちゃいないッ…!
終わっちゃいないぞッ…!!」
ッ
ッ
ザワザワ ザワザワ ザワザワ
ザワザワ ザワザワ ザワザワ
ザワザワ ザワザワ ザワザワ
ざわめくは観客…ッ!!
この場合、どうすれば良いのだ?
ッ
ッ
「予想外の展開だな。」
マイクから発せられる声がアナウンスされる。
「俺は『ダン・ブライ』。」
「知っての通り…ッ。
“ORGOGLIO(オルゴーリョ)”の『社長』だッ…!!」
続ける。
「この決勝。
引き分けで決まって、
良いモノじゃあないよな?」
そして、こう言う!
「生身で決勝続行だ!!」
「異存はねぇな?少林!大蛇!!」
ッ
ッ
少林は『双円』から降り。
「言わずもがなです…ッ!!」
ッ
ッ
勝美もまた『F-44』から降りて。
「上等ッ…!!」
ッ
ッ
両者気合十分!!
第二ラウンド!!
ッ
生身での試合再開と相成ったッ!!
ーーーーーー