これは『過去』の話。
それは近未来。
突如地球へと侵攻を開始した
宇宙最強の軍団、アムステラ神聖帝国……!
突如地球へと侵攻を開始した
宇宙最強の軍団、アムステラ神聖帝国……!
その侵攻を開始した年より…。
『38年前』は『日本』ッッ!!
初代マスク・ド・サンキストが
地下プロレスのリングにて、
ジ・ハンドレッドと言う
雄(おとこ)に敗れ死し…。
地下プロレスのリングにて、
ジ・ハンドレッドと言う
雄(おとこ)に敗れ死し…。
2年が経ったある日。
地下プロレスのリング上にて…ッ。
地下プロレスのリング上にて…ッ。
サンキストの一族たる、
マスク・ド・サンキスト“チャイナ”が!
マスク・ド・サンキスト“チャイナ”が!
ジ・ハンドレッドに対し、
初代のカタキ討ちをする為、
ハンドレッドと対峙していたのだッ!!
初代のカタキ討ちをする為、
ハンドレッドと対峙していたのだッ!!
チャイナはハンドレッドに語りかける。
「僕は“チャイナ”。」
「マスク・ド・サンキスト“チャイナ”。」
「僕は“チャイナ”。」
「マスク・ド・サンキスト“チャイナ”。」
「品質が不安な“チャイナ”と呼ばれている。」
ハンドレッドは応える。
「その体つきを見ればわかる。」
「180cm78kgと言ったトコロか?」
「その体つきを見ればわかる。」
「180cm78kgと言ったトコロか?」
「210cm145kgを誇る
ワシと比べてあまりに虚弱であるし…。」
ワシと比べてあまりに虚弱であるし…。」
「総じてレスラー体型をしている
サンキストの一族としては、
やせ型と言わざる得ぬな。」
サンキストの一族としては、
やせ型と言わざる得ぬな。」
チャイナは嗤(わら)いながら。
「キストキストキスト。」
「サンキストと言えばカポエイラ+反則攻撃。」
「そしてプロレス寄りの立ち回りを
するからね、オーレンジオーレンジ。」
「キストキストキスト。」
「サンキストと言えばカポエイラ+反則攻撃。」
「そしてプロレス寄りの立ち回りを
するからね、オーレンジオーレンジ。」
チャイナは続ける。
「けど僕はプロレス的な動きが不得手でね。」
「けど僕はプロレス的な動きが不得手でね。」
「そんなだから僕は
『品質が不安』と言われてね。」
『品質が不安』と言われてね。」
「とっても不人気な地下プロレスラー……。」
な
ん
だ
け
ど
ね
!
そして、チャイナはこう言い放つ。
「 で も 僕 は
カ ポ エ イ ラ に、
カ ポ エ イ ラ に、
特 化 し て い る ん だ ッ ! 」
「 地獄の鬼教官・ブロンズ様の
お墨(すみ)付きってヤツだよッ! 」
「 マスクを被る前の
初代マスク・ド・サンキスト、
その名『カポエイリスタ』の
ように…ッ!! 」
「 僕は君を蹴り殺すと
ここで言い放とうッ!! 」
「 キィィスキスキスサンキスト!! 」
ッ
ッ
高笑いをする、チャイナ!
彼には自信があったッ!!
彼には自信があったッ!!
プロレス仕込みの反則殺法は
苦手な自分であるけれど…ッ。
苦手な自分であるけれど…ッ。
“地獄の鬼教官”と名高き、
マスク・ド・サンキスト“ブロンズ”と
二人三脚で鍛え上げた『カポエイラ』が
己にはあるッ!あるのだッ!!
マスク・ド・サンキスト“ブロンズ”と
二人三脚で鍛え上げた『カポエイラ』が
己にはあるッ!あるのだッ!!
リング下から見つめる、
柑橘(かんきつ)系の果実を
思わせる覆面をかぶり、その色
銅色に鈍(にぶ)く輝くその男…ッ!!
柑橘(かんきつ)系の果実を
思わせる覆面をかぶり、その色
銅色に鈍(にぶ)く輝くその男…ッ!!
そ
の
名
!
マスク・ド・サンキスト“ブロンズ”!!
ブロンズは、にらみつけるッ!
カポにいの命を奪った、
にっくき怨敵(おんてき)
ジ・ハンドレッドをッ!!
にっくき怨敵(おんてき)
ジ・ハンドレッドをッ!!
2(ふた)果実の執念(しゅうねん)を
覚えつつ…。
覚えつつ…。
ハンドレッドはこう言う。
「来るが良いッ!
目にモノを見せてやるッ!!」
程
な
く
!
カ ァ ァ アアア ン ッ ! !
死合開始のゴングが打ち鳴らされたッ!!
パァァアア ア ン ! !
小気味よい音が響き渡った!!
チャイナのカポエイラの
右、蹴撃(しゅうげき)が、
ハンドレッドの首の左を
叩きつけたのだ!
その蹴りの名…ッ!!
ケイシャーダ!!
ッ
ッ
〇ケイシャーダ
横を向いた構えから、踏み込みながら
脚を蹴り上げ外回しに回転させる。
名前はケイショ(アゴ)を狙うことから由来し、
隙の少ない動きで、カポエイラの中でも
実用的な蹴りと言われる。
が
!
?
チャイナは違和感を覚える。
(アゴを狙い、首。)
(相手も動く。ありえる話だけど…。)
(なんだこの蹴りの音は…?)
だ
け
ど
!
「蹴り続けるよ、
ハンドレッドくくくくぅ~ん!!」
パァァアア ア ン ! !
また小気味よい音が響き渡る!!
〇マルテーロ
カポエイラを始めるにあたって学ぶ、
基本キックの一つ。いわゆる回し蹴り。
足の甲を使ってわき腹や頭を狙って蹴る、
非常に実戦的かつ攻撃的なキック。
マルテーロの意味は=martelo、
直訳すると「金づち=ハンマー」である。
ッ
ッ
チャイナは
ハンドレッドの
右わき腹を蹴りつける!!
チャイナは更に!
「もう一丁!」
パァァアア ア ン ! !
再び小気味よい音が響き渡る!!
〇アルマーダ
カポエイラを始めるにあたって学ぶ
基本キックの一つ。
一回転してから蹴る、いわゆる後ろ回し蹴り。
背面に回転しつつ片足立ちになるので、
カポエイラの基本キックの中では
最も難しい蹴りの一つ。
Armadaの直訳としては、
「武装した」の意。
破壊力のある回転キックと
いうようなニュアンス。
一瞬とはいえ相手から
完全に視線を外す為、隙も多く、
また片足立ちという
不安定な姿勢になりやすい為、
実戦ではあまり多用するような
蹴りではない。
カポエイラでは、動きが華麗で美しい為
魅せ技的に使われる事も多い。
ッ
ッ
チャイナは
ハンドレッドの腹部を
蹴りつける…ッ!!
そ
し
て
気
付
く
「こ…これはァ~アア!?」
〇プロレスの受け身
打撃は骨ではなく筋肉で受ける。
衝撃を逃がす。するとパーンと言う
いい音が鳴る。
また倒れる時は、背中、腕、足。
同時にマットをつくようにする。
そうする事により、衝撃を分散させる。
これはダーンと言う、いい音が鳴る。
ッ
ッ
チャイナは汗をかく。
冷や汗である。
自分のカポエイラが…。
まるで通用しないッ!!
昼も夜も修練(しゅうれん)を
続けて身に付けたカポエイラが…。
この人型に巨岩を削ったが
ごとくの体躯(たいく)を持つ、
210cmの巨人には通じないッ!!
どうすればいいッ!
どうすればいいッ!?
どうすればいいッ!??
昏迷(こんめい)する
チャイナ!!
チャイナの
動きが止まった!!
すると、ハンドレッドは
得意のあの技を…!!
ド ッ ゥウウ ウ ン ッ ! !
( 高くも跳ぶは、
ハンドレッドッ!! )
そ
し
て
!
ー グ ゥ … ン ッ !
空中で横転ッ!
加るるにッ!!
ー ズバ ァアー ンッ !!
捻(ひね)り、
それ即(すなわ)ち、
『カカト、
廻脚(えんきゃく)』
と化すッッ!!!
「『 レスラーへの賛歌
その 1 ッ !!! 』」
「『 前田独特の軌道を描くッ!
ニィル・キックゥ ーッ !!
大車輪キック であるッ !! 』」
ゴ ッッッ
バァ アアアア ア ア ア
(レスラーへの賛歌その1ッ!
必殺の『 大車輪キック 』
をォーッッ!! )
ー「 当 た り 前 田 のォーッ!! 」
アアア ン ア ァ ァ ア ア
( 絶望に固まるの
『チャイナ』の
前頭部、目掛けてッ!! )
「『 ク ラ ッ カ ァア ──ッ!!』」
ア アア ァ ア ン ッ !!
( 叩 き 落 と し た ァ !! )
・
・
・
ゴ ッ ッッ( 鈍くも。 )
・
・
ズッッ ォ オ オオ……… ッッ!!
( 重 音 鳴り響く 。 )
鈍器を。
頭の前部に、
殴り打ち据えたかのような。
『 頭蓋骨 の 陥没。 』
マスク・ド・サンキスト
“チャイナ”は即死した。
身に付けた力と技の無力感と
圧倒的な剛力の一撃を前にして…。
敗れたのである。
そ
し
て
ッ
!
『 ジ ・ ハ ン ド レ ッ ド は、
こたびも 勝利 をした ! ! 』
ー
マスク・ド・サンキスト“チャイナ”
男
年齢(謎の覆面レスラーの為、不詳。)
必殺技 特化されたカポエイラ
……… … … 『 死 亡 。 』
「「ジ!ハンド!レッドッ!!」」
「「ジ!ハンド!レッドッ!!」」
ハンドレッドの勝利に
沸きに沸く観客達ッ!!
沸きに沸く観客達ッ!!
そんな中…ッ!!
「おのれ、ハンドレッド…ッ!」
「おのれ、百文字 豪介…ッ!!」
震えんばかりに、
つぶやきながら…ッ。
ギリィ…ッ!!
歯がみをするその男ッ!!
「無念であったろう、
チャイナ…ッ!!」
マスク・ド・サンキスト
“ブロンズ”であるッ!!
ブロンズは続ける。
「チャイナ…チャイナよッ!」
「お前の屍(しかばね)を
乗り越え、必ずや
お前のカタキを
とってみせる!!」
そ
う
だ
!
「ハンドレッドを
葬(ほうむ)れる
サンキストを作れるなら!
鬼にも悪魔にもなろうて!!」
そして、ブロンズは
高笑いを挙げるッ!!
「キィィスキスキスサンキスト!」
「キィィスキスキスサンキスト!!」
かつて、
初代マスク・ド・サンキスト!
カポにいが、
そう笑っていたように!!
サンキストならば笑え!
"SunKiist"(太陽に愛された男)
カポにい、なら笑う!!
"SunKiist"(太陽に愛された男)
「キィィスキスキスサンキスト!」
「キィィスキスキスサンキスト!!」
ハンドレッドへの
賞賛(しょうさん)が
つんざく中…。
ブロンズはひたすらに、
高笑いを挙げていた。
ーーーーーー
「僕は“チャイナ”」
・・・完。