
アイム(Aym / Aim)
概要
アイムとは、ソロモン72柱の悪魔のひとりであり、地獄における強大な大公爵である。26の軍団を統率し、古来より火炎と破壊を司る異形として記録されている。『ゴエティア』をはじめとする悪魔学文献においては、「Aim」「Aym」「Haborym」といった異表記が存在し、そのいずれもが強烈な神殿破壊能力を持つとされている。
外見
アイムの最大の特徴は、三つの異なる頭部を持つことである。一つは人間の顔で、額には二つの星が輝き、神秘と知性の印とされる。二つ目は蛇の頭であり、毒や狡猾さ、邪悪の象徴とされる。そして三つ目は猫の頭を持ち、霊的敏捷性と鋭い感覚を体現する。さらに松明を手にし、それによって神殿や都市を火で包むとされる。
これらの特徴は人間的な要素と獣的・爬虫類的な要素を融合させた異形の象徴であり、単なる動物的存在とは一線を画す。他のソロモン悪魔と同様に、明確に「異形」としてのカテゴリに分類される。
能力
アイムは破壊と混沌の象徴的存在であり、特に火に関する能力に長ける。手にした松明によってあらゆる建造物を焼き尽くす力を持ち、召喚者の命に応じて計略と破壊工作を行うともされる。また、知識を操る存在とも記述され、特定の真理や未来を語る力も有するとされる。
分類
本項目は異形存在として扱う。ケモノ的特徴を部分的に含むように見える記述もあるが、全体像は人智を超えた神話的・象徴的存在であり、分類上は異形に該当する。ケモノとは一線を画すものとする。
添付ファイル