ミカデレラ:下

そして、何だかんだで三日月は決勝戦に勝ち進んだ

決勝の相手は、この国の王子(女顔)と戦うことに

決勝
王子「お姉様と結婚したくば、ボクを倒して見せなさい!」
ミ「あなたを倒して僕は姫と結婚します!(そして自由の身に)」

ミ「(刀を構えて)いきなりですが、全力でやらせて貰います」

王子「いい覚悟ですね!全力で叩き潰してあげますよ」

        ~(中略)~

ミ「はぁはぁ!まだです、あなたを倒し僕は!」

王子「女装してるから変態かと思えば意外と骨がありますね!(よく見ればなかなか格好いい気もする)決めた!お前、負けたらボクと結婚しろ!」

ミ「え~~~~っ!何を言ってるんですかあああぁぁぁ!男同士で結婚できるわけないでしょう!」

王子「はっ!ボクを誰だと思ってる、この国の王子だぞ!法律くらい簡単に変えられるさ」

ミ「くっ!(負けられない理由がまた一つ出来てしまったです)」


        ~(中略)~

ミ「ぐはっ(王子の斬撃により壁に叩きつけられる)」

王子「これで、ボクの勝ちだ!(女性がほれる甘い笑顔)美香月幸せにするよ」

ミ「負けたくないです!(破れかぶれの攻撃がたまたまクリ-ンヒットする)」

王子「ボクが負けるなんて!(ばたっ)」

ミ「勝ったです!(気が抜けて気絶)」



医務室

ミ「(目を覚まして)ここは?」

??「ここは城の医務室だよ」

と、ベットのそばにいるドレス姿の少女が応えた

ミ「あなたは?会った事があるような気がしますが」

??「何言ってるんだ?ボクは決勝でお前と戦った王子だよ」

ミ「えっ!でもドレス着てますよね?」

王子?「実は、後継者がいないから男の振りをしてただけでおまえがお姉様と結婚するから女に戻れたんだ」

ミ「なんですとーーーーーっ!!」

魔「優勝おめでとう!後、言い忘れてたけど、もうすぐその魔法切れるから!」

その言葉と同時に三日月の服が消えていく

三「犬耳魔法使い何故いるんです!そして何なんですかこれは!」

魔「気にしない気にしない(だんだん姿が薄れ消えていく)」

三「逃げたです!」

王子?「まあ、細かいことは置いといてお姉様の所に行こうか♪取り合えずこれを着ればいいよ」

三「はぁ(仕方なく、渡されたタクシードに着替える)」

姫の部屋

大臣「美香月、優勝おめでとう先に賞金の一部として10万hを渡そう残りは後日」

三「ありがとうです」

大臣「姫様、この者が今大会の優勝者でございます」

冷「そうか、じゃあ死ね!」

どんな原理か、周囲の空間から氷槍が出現し三日月に殺到する。
時には氷槍が眼球を貫き、時には氷塊が骨を砕き、時には粉氷が肉を凍て付かせた

三「げふっ」

対する三日月は、半死半生というところまで痛めつけられ激痛と言うよりももはや灼熱に燃える傷に
絶えながら口を開く。

三「白き・・・・・・・神、豊穣と信___教の主よ。想像し創造せし力・・・・・っ・・・の片鱗を示し、癒しの創造を許せ。
          • 我は仕えぬ・・・存在に・・・有り、契約を・・・結びなおす・・・ものとせよ。」

三日月の青紫に変色した唇から紡がれる詠唱。
魔術と召喚能力を掛け合わせた術式を、言霊を引き金に呼び起こす。


『ケツァルコアトル』


魔方陣から溢れ出た光の粒子が傷口に触れ、何も無いところから身体を創造、再生していく。

三「死ぬかと思ったです」

冷「今度のやつは丈夫そうだな!気に入った」

三「嫌です、こんな凶暴なおひめさまはいやですぅぅぅぅぅぅっ!!(逃亡)」

大臣「大事な生け贄…ゲフン!婿殿が逃げたぞ!!」

三「(逃亡しつつ)今、生け贄って言いましたよね!!」

大臣「逃がしたら、姫様じきじきにお仕置きするそうだ」

兵士A~Z「!!(死んでも捕まえなければ)」

三「なんか、兵士がすごい勢いで追ってくるです!」

兵士G「犬をけしかけろ、生きてさえいれば腕の一本や二本、後でどうとでもなる!」

三「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!(犬の牙をぎりぎり避けるたびに服が破れていく)」

兵士N「チッ!ちょこまかと、麻酔銃を用意しろ!後、投網も」

三「このままじゃ捕まってしまうです!(窓を破って)“天を覗きし大いなる御神の代理人たる名を示し、高き天より見下ろしたる使いよ。
我が契約の一端に基づき、その巨大なる翼の欠片を貸し与えたまえ”(背中から翼が生える)」

兵士R「チクショウ、逃がしたか!おれ、まだ死にたくない」

兵士O「知ってるか?殺戮姫(冷)のお仕置きは地獄が極楽に思えるくらい辛いらしいぜ」

兵士L「まだだ、諦めるのはまだ早い!この服の切れ端から匂いを辿って家を突き止めるぞ!」

冷「もういい!」

兵士V「姫様どうかお許しを!!」

冷「俺様、自ら馬鹿月を迎えに行くからな!(ニヤリ)」


三日月家内部

美「三日月さん、どうしたんです?昨日の夜遊びの後(のお仕置き)から様子が変ですよ?」

羽「鬱陶しいんで、悩みがあるならさっさと言うがいいです」

ユ「コクコク!(じ~っ)」

三「何でもないです(早くこの国から逃げ出さないと)」


同刻 三日月家前

スペード「北側封鎖完了しました」
クラブ「西地区封鎖完了」
ハート「南地区閉鎖終了したわ」
ダイヤ「東地区封鎖終了いたしました」
ジョーカー「裏口モバッチシダ!」

大臣「姫様、各地域の逃げ道を全て封鎖完了いたしました」

冷「じゃあ、行くか!」


どばん!!(ドアを蹴破る)


三「なにごとですか!」

冷「よぅ、馬鹿月わざわざ迎えに来てやったぞ!」

三「ひぃ~っ!裏から逃げるです」

ジ「ニガサナイ」

三「ぎゃふっ!先回りされてるです、こうなったら正面突破しか!」

冷「(ぎろっ)さっさと荷物まとめろ、城で結婚式をするぞ」

三「(びくっ)こんな殺伐とした結婚は嫌ですぅ~!」

美「たとえこの国の姫であろうと、三日月さんは渡しません!」

羽「姉さんの言うとおり、このへたれの面倒を見るのは私達だけで十分です」

ユ「コクコク!コクコク!」

三「みんな!(感涙)」

冷「チッ!面倒くせーから、お前らもこの馬鹿月と結婚しろ!城でまとめて面倒見てやる」

美「(独り占めできないのは残念ですが)そういう話なら、三日月さん早くお城に行きましょう!」

羽「お兄様が、お城で変な事しないか見張るために仕方なくで付き合ってあげます!」

ユ「……ぽん!(顔が真っ赤に)」

三「一瞬にして味方がいなくなったです!」

美「さあ行きましょうか(三日月を逃げないように縄で簀巻きにしつつ)」

羽「別に、お兄様と結婚したいから行くんじゃないんだからね」

ユ「(色々妄想中)」

三「いつかきっと逃げ出して見せるですぅぅぅぅぅっ!」

冷「(三日月の頭を殴って)やかましい殺すぞ!」

後日

平民S「武闘会に出て、王族と結婚なんて『シンデレラ』みたいだなー」

平民I「ハハ、じゃあ差し詰めあいつは『ミカデレラ』か」

魔「こうして、ミカデレラはお姫様と結婚して幸せに過ごしましたとさ!めでたしめでたし」

三「めでたくないです~!そして、ミカデレラ言うなです!」



                                     終?
最終更新:2010年05月28日 22:34