とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part09

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第八章 悪夢殺し~imagine breaker~


「ハッ、気障なこといいやがって。面白しれェ」
一方通行は地面を蹴り飛ばし、いくつものもの石が、散弾銃のように襲いかかる。
「ぐ、・・・おぉ」
「死ぬならどっちがいい、『苦手』か『毒手』か、両方か」
身をふせて、地面を蹴ると、砲弾のように上条へと向かってきた。
(ちくしょう!!)
美琴なんて最初から相手にされてなかった。
今度は本気で、上条へと殺しにかかる。
『苦手』と『毒手』が同時に向かってくる。
触れられたら、待っているのは『死』だ。
上条は無我夢中で右手を振った。
そうすると、殴られた一方通行が転がった
「・・・・・・え・・・?」
驚いたのは上条自身だ。
まさかたった一発で効果があるとは思わなかった。
(もしかして)
この一発が、上条に確かな自信を与えた。
(もしかしてこいつ、めちゃくちゃ弱い!?)?
「反射が、効かねェだと!?どォやったか知らねェが、調子に乗ンじゃねェぞ、三下がァ!!」
再び地面を蹴り、突進をする。
一方通行の能力はベクトル操作。
もし右手以外が一方通行に触れようものなら血流操作でもやられ、体が弾けるだろう。
だから右手以外が触れないよう気をつけるため、
一撃は弱くなってしまう。
それでも、確実にダメージを与えている。
そうして出来た隙を狙い、右手で力いっぱい殴りつける。
「今まで能力に頼ってたんだ。喧嘩なんてしたことねえだろ」



(俺が・・・負ける?)
初めて、
(力が、ほしい。何者も寄せ付けない、圧倒的な力が)
悔しい。
勝ちたい。
そんな彼の髪が風に揺れる。
(風・・・そォだ、まだ!)
「くき、くけか」
両手を上げ、立ち上がる。
「くかきけこかかきくけききこかかきくここくけけけこきくかくけけこかくけきかこけききくくくききかきくこくくけくかきくこけくけくきくきくきこきかかか――――――!!」
一方通行の真上に風が集まり、高電離気体が形成され始める。
全てを破壊する『暴力』が。
その余波だけで上条は吹き飛ばされた。
「初めてだが、やってみるもンだなァ!おら無能力者、覚悟はできてンだろォだなァ!!」
「待ちなさい、一方通行!!」
声を上げたのは美琴だ。
だけども一方通行の目は、美琴など相手にしてないようだ。
電撃で妨害したところですぐに再生する。
それなら、やることは1つ。
傷ついた体を
「や、めろ・・・み、さか・・・・・・や、めてくれ」
「ごめん」
上条自身が、美琴を奮い立たせる理由そのものともしらずに。
美琴は超電磁砲を打ち出そうとする。
ここで撃てば、真っ直ぐに戻ってきて美琴は死ぬだろう。
それで全ては終わり。そうすれば上条も死ななくて済むはずだ。
だがもし、助かる道があるのなら
たとえば、風の向きを変えるとか・・・・・・
「あ・・・・・・」
何を思ったか、美琴が10032号の元へ駆け寄る。
「お願い、起きて。あんたの力が必要なの。このままじゃあいつが死んじゃう、それだけは絶対にいやなの。」
「なぜ、でしょうか・・・その言葉は、こころがあたたまります。なにを、すればよろしいでしょうか」
「ぎゃはははは!!」
高電離気体がもうすぐ完成する。
だがあと少しというところで小さくなっていき、やがて消滅した。
(なンだ!?俺の計算式に狂いはねェはずだ!!どォして!?)
驚く彼の目に、10032号が映る。
(あの、野郎!!)
おそらくミサカネットワークを使い、全ミサカで風の流れを変えたのだろう。
攻撃のターゲットを変えようとしたとき、
ざっ、と石を踏む音がした。
上条だ。
守りたいもののため、ボロボロの体を投げ打って、立ち上がった。
「面白ェ、最っ高に面白ェぞ。お前はァ!!!」
脚力の向きを操作し、両手を突き出し上条へ向かう。
一方通行の右手をしゃがんでよけ、追い打ちの左手を上条の右手が払う。
そして上条は右手を強く握る。
「歯ァ食いしばれよ最強、俺の最弱は、ちっとばかし響くぞ!!」
決着がついた。









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