とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part21

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大覇星祭こぼれ話 Ⅶ


上条「うし。今回は俺にもスポットが当たるんだよな?」
美琴「そうだけど――何か心なしか嬉しそうね?」
食蜂「それは仕方ないかもぉ。だって超電磁砲編【外伝】に移ってからは上条さんってチョイ役回りだったし、原作主人公として寂しかったんじゃなぁい?」
削板「何だそれくらい! 根性でなんとか出番をもぎ取れば良いだろう!」
美琴「いや……根性で出番はもぎ取れないと思うけど……」
上条「いや~それもあるんだけどさ。ほら、今回、ゲストに男がいるだろ? それが少し嬉しくて」
美琴「…………何アンタ、ソッチの毛でもあるの?」
食蜂「…………うわぁ。結構ショックなんだゾ……」
上条「んなわけねーだろ!! そうじゃなくて、今回の大覇星祭こぼれ話全体に言えるんだけど、父さん以外に男が出てこなかったからさ。女の中に男が一人、って結構肩身が狭いんだよ。だから軍覇が来てくれて少しホッとしたというか、そんな感じ」
美琴「……ふーん」
食蜂「……そぉう」
上条「あれ? どったの? 御坂と食蜂」
美琴「……べつに」
食蜂「……私たちは名字か……」
上条「何だよ? それがどうかしたのか?」
美琴&食蜂「「…………べつに」」
??「すみませーん! 遅れましたー!」
美琴「って、初春さん?」
初春「あい。私です。出番までちょっとまだ時間があったんで喫茶店で時間つぶししたのが失敗でした。佐天さんとフェブリとジャーニーと一緒にパフェ食べてたんですけど、そのパフェがとんでもなく美味しかったもんで3杯おかわりしたら遅れちゃいました。てへ♡」
美琴「相変わらずのスィーツ好きね」
食蜂「あらぁ? あなたは御坂さんのお友達の――」
初春「はい。初春飾利! 柵川中一年の風紀委員です!!」
美琴「ん? てことは今回は初春さんもゲストなの?」
初春「そういうことです! よろしくお願いしますね、御坂さん、上条さん、食蜂さん――えっと、そちらの方は?」
削板「おう。俺は削板軍覇だ! ヨロシクな!!」
初春「何かテンションが高そうな人ですけどよろしくです」
上条(あぁ……やっぱり女子率が高くなるのか……)


「とはいえ、何か対抗力のあるものは…」

 ――――

「アラアラアラあらぁ♡ 登場するタイミング力があんまり都合良過ぎて、私と無関係の事件だったら引いちゃうわぁ」
「でもぉ」

「自分が当事者だったら王子様に見えちゃうんだから――女って勝手よねぇ」にへー


上条「へぇ。食蜂も笑うと随分可愛いじゃないか」
食蜂「ふふぅん。こういうときってやっぱ乙女力全開になるからなんじゃなぁい?」
初春「でも気持ち分かりますよー。私も何かに巻き込まれているときに誰か特定の男の人が助けに来てくれたら嬉しいですもん。御坂さんも、でしょ?」
美琴「ん……まぁ、ね……」
食蜂「おやぁ? どうしたのかなぁ? ここは御坂さん、ムキになる場面じゃないかなぁ?」
美琴「いやまあ……(くっそぉ、初春さんがいるとこっちは下手に突っかかれないのよね。どこに盗聴器とか隠しカメラとか仕掛けてるか分かったもんじゃないし)」
削板「何だ何だ元気ないぞ! 電撃女!」
美琴「……アンタは相変わらずハイテンションねぇ……はぁ……」
削板「人間、心の持ちようで何とでもなるもんだ! おら元気出せー!!」
美琴「……あのねぇ……まず最初から私は別にローテンションってわけじゃないから! ちょっと我慢しなきゃなんないことがあるの!」
削板「我慢だと? 馬鹿野郎。我慢ほど体に悪いものはない! 我慢せず吐き出せ!!」
美琴「うわ。正論だけど従いたくねー」
上条「……」


 パチッ バジン!!
(まさか…ッ)


削板「おぉ。何か光ってるなお前」
美琴「うへぇ……今見ると結構ショックぅ……完全に人じゃない何かになろうとしてるわ……」
削板「いいじゃないか。光るってのは上昇の証だ。強くなるってことだろ?」
美琴「馬鹿言わないでよ。これ確かに強くなっていくんだけど、悪い方向に強くなっていくんだから」
削板「なら、良い方向に向ければいい」
美琴「それができないから大事になったんじゃない! 言っとくけど、私一人じゃ抑えきれない力だし、こんときは意識もなかったの!!」
削板「そんなもん根性でなんとかなる!!」
美琴「なるわけないでしょ!!」
上条「……」
食蜂「? どうしたの上条さん?」
上条「いやまあ…」(あー…御坂が俺じゃない別の男と話してるのって何かもやもやするな……)
初春「上条さん。御坂さんが上条さんじゃない別の男と話してるのって何かもやもやするなら、ちゃんと言った方がいいですよ?」
上条「!!!!?! 貴女様は読心の能力でもあるわけ!?」
美琴「ん? 何か言った?」
初春「あ、はい。上条さんがみふもがぁっ!!」
食蜂「な、何でもないわよぉ! 何でもぉ!!」
美琴「?」


『まー直接触れれば元に戻るかもしれないし レッツ・チャレンジ☆』
「つーかアンタ誰だよ!?」


上条「ああ、そっか! この時、俺の頭ん中で一方的に話しかけてきたのってお前だったのか」
食蜂「むぅ…仕方力がないけどぉ、気付くのが遅いわよぉ(…と言っても、また忘れちゃうんでしょうけどぉ…)」
上条「にしても、食蜂の念話…つってもこの時は一度に全部書き込んでるからちょっと違うらしいけど、とにかく効くんだな」
食蜂「あなたの右手の接触力さえ回避すればぁ、『ある程度』の改竄力は働くわよぉ」
上条「いや、以前地下街で会った子も念話能力使いだったんだけどさ、その時は俺には聞こえなかったんだよ。連れの女子二人には聞こえたのに」
食蜂「会った『子』に『女子』二人ねぇ…ちょ~っと嫉妬力が出てきちゃうかもぉ…」
上条「…なんで?」
食蜂「なんでもないわよぉ! ごほん。効かなかったんなら、単純にその子の能力があなたの右手に触れちゃったんじゃなぁい? 私もあなたの脳に書き込む時、かなり角度力に気をつけたものぉ。……あっ! それとも私だけ特別力とか、そういうお話かしらぁ?」
上条「あ、いや。食蜂が特別って訳じゃないと思うぞ。以前戦った錬金術師にも、記憶の改竄された事あるから」
食蜂「……あらそぉ…」
美琴「……」
削板「? どうした嬢ちゃん?」
美琴「いやまあ…」(あー……アイツが食蜂と話してるのって何かイライラするな……)
初春「えっと御坂さん。上条さんが食蜂さんと話してるのって何かイライラするなら、ちゃんと言った方がいいですよ?」
美琴「だから何で分かるの!?」
初春(だって上条さんも御坂さんも、顔に思いっきり出てますもん)


「風紀委員ですの!! なにやらおかしな方向に事態が大きくなっているようですわね あなたがたには拘束後説明していただきます


美琴「あっ。黒子も事件に関わってたんだ。…ママの時以外でも」
食蜂「白井さん、足の怪我力が完治してないのに、よく働くわねぇ」
初春「あはは…本当はまだ車椅子から立ち上がっちゃ駄目だって、お医者さんから止められてるんですけどね…」
削板「ほう。中々根性のある奴じゃねーか。まぁ、怪我そのものも根性で何とかできるようになれれば完璧だけどな」
上条「お前のその、根性万能説って何なの?」
削板「俺は根性やってるからな」
上条「『剛はダンスやってるからな』と同じ理屈か。つまり根拠はないんだね?」


「おースッゲェ根性入ってんなあ」
「地面から雷が出てらぁ。近くまで行ってみっかぁ」


美琴「アンタ、根性だけで何でも解決すると思ってない?」
削板「当たり前だ! 根性があれば何でもできる!」
美琴「猪木か! とことんまでの精神論ね……」
食蜂「あらぁ? 御坂さんさぁ、ひょっとしてナンバーセブンと気が合うんじゃない?」
上条「……」
美琴「食蜂、もし本当にそう見えるなら眼科か脳外科に行くことをお勧めするわ。私はとんでもなくうんざりしてるの」
初春「ですよねー。御坂さんが本当に楽しそうな時は笑顔が絶えないですもん。でも今の表情はどこか冴えませんし、ね、上条さん」
上条「え? えっと……そう、かな……?」
美琴「ん? 何でアンタそんなに歯切れ悪いの? と言うか私とも目を合わせないし」
初春「それはですねー。御坂さんがかもごぉっ!!」
食蜂「な、何でもないわよぉ! 何でもぉ!!」
美琴「そう?」


 ………? ノイズが…
「ッ… このタイミングなら届… いっ!? ぐあッ 痛っ…」
 ? なに…


初春「周りは見えなくても、上条さんの事だけは分かるんですね。想いの力ですか?」
美琴「いいい、いや、あの、そういうんじゃないから…///」
食蜂「上条さんの能力は特殊力が高いからぁ、自分だけの現実への影響力も大きいのよねぇ。だからオモイノチカラとかって非科学的な力じゃないわよぉ」
美琴「そ、そういう事ね。うん。………はぁ…」
上条「何か御坂、心なしかがっかりしてるな」
削板「腹でも痛いんじゃないか? 便所ならあっちにあるからウ○コしに行ってこい」
初春「いや…確かに御坂さんは大覇星祭のときに屋台の食べ物に当たってお腹を壊してましたけども…」
美琴「……………」
食蜂「わ、私を睨まないでよぉ! 今回のは私のせいじゃないでしょぉ!?」


「いやいやいやいや それは反則……」
 だんッ
「ハイパーエキセントリックウルトラグレートギガエクストリームもっかいハイパー――――…すごいパーンチ!!」


美琴「ダサッ!! 何このネーミングセンスの欠片も感じない必殺技!?」
食蜂「心の底から同意できるわぁ……何よこれ……」
初春「何でも英語を並べりゃいいってもんじゃないでしょうに……」
削板「ふっ! さすがにおなごどもにはこの根性が入ったネーミングセンスは理解できんようだな!」
美琴「マジ? マジで言ってんのアンタ?」
削板「当然に決まっているだろう!」
美琴「その漲る自信はホント理解できんわ……」
上条「……」
初春「(御坂さん御坂さん)」
美琴「(どうしたの? 声を潜めて)」
初春「(上条さんが何か寂しそうですよ?)」
美琴「(へ? ああ、そうね。確かに出遅れると話に入り辛くなるヤツだし)」
初春「(いやそうじゃなくて、ですね……上条さんは)」
食蜂(はぁーい。記憶消去記憶消去。御坂さんの死角になってる位置からぁ)ぴぴっ
初春「って、あれ? 私何言おうとしてたのかな?」
美琴「何? ど忘れ? じゃあ思い出した時にでも教えてね」
初春「あ、はい。分かりました」
食蜂(いっえ~い☆ 作戦成功♪)


(雷撃を…はたき落とした!?)
(雷撃をかき消した!?)
((なんだコイツ?))


上条「結局、お前の能力って何がどうなってんだよ?」
削板「こん―――」
上条「根性以外でな」
削板「―――じょ…じゃあ知らん。俺は念動力のつもりでやっていたが、時間割りに沿った理論では説明できん能力らしい。そう言う上条こそ、何がどうなってそうなったんだ?」
上条「……いや、俺も訳あって自分の能力の仕組みが全く分かってないんだ。とりあえず、触れた異能の力は打ち消せるって事だけは分かってんだけど……」
初春「どちらも謎だらけですね…」
削板「だから根性で出るって事でいいじゃねーか。シンプルで」
食蜂「シンプルの意味力を履き違えてなぁい!? あなたのはむしろ、複雑力が高すぎて研究にも使えないんじゃないのぉ! どこの世界に根性だけでカラフルな煙が出る爆発を起こせるのよぉ!」
美琴「そう言えば、超電磁砲のコインも歯で受け止めてたわね…」
削板「他にも音速の二倍の速さで動いたり、自分でもよく分からんオーラで体を包んだりできるぞ」
初春「自分でもよく分からないってハッキリ言いましたね…」
美琴「そのうち空とか飛べるんじゃないかしら…」
上条「絶対生まれてくる世界間違えてんだろ。そんなもん、少年ジャンプの住人じゃんか」


「足引っ張んなよカミジョー」
「それはこっちのセリフだ」


初春「 」
美琴「どうしたの初春さん?」
初春「い、いえ何でも……」(うわー! 良い時に呼ばれたなー私!)
食蜂「……」
削板「おーカミジョー、燃える展開だよな! 俺たちが協力してあの電撃女の根性を叩き直してやる場面だぜ!」
上条「いや……根性を叩き直すんじゃなくて御坂を元に戻す場面だろ……?」
食蜂「(……御坂さぁん、ちょっとぉ)」
美琴「(……何よ?)」
食蜂「(今あの初春さんって子の頭の中を覗いたんだけどさぁ)」
美琴「(ゴルァ!! アンタはまたそんなことを!!)」
食蜂「(苦情力は後からいくらでも聞いてあげるわよぉ。でもぉ、それよりも大事なことがあるのよぉ)」
美琴「(何?)」
食蜂「(あの子、相当のBL脳力みたいなのぉ。どうするぅ? 精神操作しちゃっていいぃ? でないと下手すると上条さんとナンバーセブンのイケナイ世界力が構成されちゃう可能性があるわぁ)」
美琴「(!! た、確かにそんな雰囲気が初春さんにはあったような気がするけど……でも駄目よ駄目! 精神操作なんて許さないわ!! あー……でもアイツの対異性の鈍さを考えると気付かないうちにロイヤルデモンローズな世界に足を踏み込んでもおかしくないような気が……)」
食蜂「(じゃあ決まりぃ。早速GO)」ぴぴっ
美琴「(ごめんなさい初春さん!)」
食蜂「(あ、あれ?)」ぴぴっ
美琴「(ん?)」
食蜂「(ちょっと嘘でしょぉ!?)」ぴぴっ! ぴぴっ!
美琴「(んんん?)」
食蜂「(んもう! これで精神操作は三十八回目!! あの子、どうしてそこまでBL脳力が焼き付いてる訳ぇ!?)」ぴぴっ! ぴぴっ! ぴぴっ! ぴぴっ!
美琴「(どうしたのよ?)」
食蜂「(えっとぉ……あの子のBL脳力はぁ、私の能力を受け付けないくらいみたいなのぉ……てへ♡)」
美琴「(なんですと!? アンタはレベル5で精神操作能力は学園都市一なのよ!? それを受け付けないって冗談でしょ!?)」
食蜂「(あはははははは。……あの子のBL脳力は絶対能力クラスなのかなぁ……)」
美琴「(う、うわぁ……)」
初春「…上条さんが……でも攻めは……いっそ削板さんの……巻き込んで総受け…」
美琴&食蜂「「何かぶつぶつ言い始めた(ぁ)~~~!!!」」


 ピュンッ パ、パ、パ
「おもしれーな、その右手」
「…ああ」


初春「おお! 背中合わせでお互いの背後を守っているんですね! 素晴らしい!」
削板「ふっ! 過去の映像とは言え熱くなるな! 燃えるぜ!!」
初春「ええ! 萌えます!!」
食蜂「……」
美琴「……」
食蜂「……えっとぉ…もう一回言ってくれるぅ? 二人とも……」
削板「燃える展開だぜ!」
初春「萌える展開です!」
食蜂「……」
美琴「……ねえ? 何か字面がおかしいと思わない?」
上条「お、おう? 俺に言ってんの?」
美琴「アンタの横にいるのにアンタ以外の誰に聞いてると思ったのよ? そんなことより今の初春さんとナンバーセブンの言葉。アンタには同じことを言っているように聞こえた?」
上条「ま、まあ……俺もなんとなく二人の言葉のニュアンスがどことなく違う気がしたが……」(何で御坂が話しかけてくれただけでホッとしてんだ俺?)
美琴「食蜂、何か手立てない? アンタの能力が通じないとなると別の手を考えないと」
食蜂「そうねぇ。ちょっと検討力を働かせてみるわぁ」
上条「何の話だ? 異能の力が絡んでるなら俺の右手でなんとかなると思うが――」
美琴「いや……多分、アンタの右手でもどうにかできる話じゃないと思う……」
上条「そ、そうか?」(何だ何だ? あの御坂と食蜂が真剣になるほどの大事なのか!?)


「…………サンキュー 危なくなったのもオマエのせいだけどな」
「どうだ?」


初春「お姫様抱っこ キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!! これはもうアレですよね!? ×××で×××な××を××××させて上条さんが削板さんの××を××に×××××な所を×××から更に×の×して×××××××××!!!!!(×の部分はお好きなBL用語と放送禁止用語をお入れください)」
上条「うわっ、何だ!? 急にハイテンションになったぞ!?」
削板「んー…言ってる意味はサッパリ分からんが、何故か背筋が寒くなったぞ。俺も根性が足りねーな」
初春「いやー、今までは上一派だったんですが、お二人のおかげで上削…いえ、この場合は削上ですね。新たなカップリングと属性に目覚めましたよ。ありがとうございました」
削板「お、おう……よく分からんが、役に立ったのなら…まぁ…」
上条「すげぇ…軍覇がたじろいでる……で、その間に他の女性お二人は!?」
美琴「あっ! あの雲、ゲコ太に見えない?」
食蜂「そうかしらぁ? 私にはエクレアに見えるけどぉ」
上条「めんどくなってツッコミ放棄しやがった!」
初春「ふぃー…それでは次回作のネタが浮かんだ所でこぼれ話に戻りましょうか。このお姫様抱っこが、上条さんと御坂さんだったらいいですよねー」
美琴「いや、雑っ! このタイミングで無理やりそっち方面に話を持ってっても、流石の私でも『ふにゃー』とかしないわよ!?」
上条「ちょっと待て。その場合、俺が御坂に抱っこされるのか? 絵面的に上条さんすんごく恥ずかしいのですが…」
食蜂「て言うか何気に『次回作』とか言ってたけどぉ…まさか薄本力に活用するつもりじゃないでしょうねぇ…?」
初春「え? どうして分かったんですか? ひょっとして食蜂さんも興味がおありで?」
食蜂「私は健全な道を歩み続けるのぉ! だからね! その爛々とした期待に満ちた瞳で見つめないでくれるぅ!?」
美琴(今の初春さんに迂闊なツッコミは自滅を招くだけね)


「こりゃ根性入れねーとヤベェぞ」(視えなかった)


初春「ほら上条さん! 削板さんの流血シーンですよ! ペロペロしてあげなきゃ駄目じゃないですか!」
上条「何でだよ! 気色悪いわっ!」
食蜂「駄目だこいつ…早くなんとかしないと…」
美琴「何か、初春さんの中で目覚めてはいけない何かが覚醒しちゃったみたいね…」
食蜂「せめて私の洗脳力が効けばぁ…」
削板「…むう! とりあえず、この娘を止めなければならないというのは分かった。……とう!(首トン)」
初春「がはっ!? ……がくっ…」
上条「あっ。マンガとかでよくある、首の裏に手刀を当てて気絶させる奴だ」
美琴「私、生で初めて見たわ」
削板「そして…ふんっ!」
初春「かはっ! ……はっ! …あれ? 私は一体何を…?」
上条「あっ。マンガとかでよくある、背中を『グッ!』ってやって気絶から復活させる奴だ」
食蜂「ついでに記憶も消去されてるわねぇ。能力が効かないなら力技って訳ねぇ…」


「科学の発展に犠牲はつきものだろう?」
「…これだから正気力の低いのを相手にするのはイヤなのよねぇ」


削板「おいおい心理掌握と科学者の腹の探り合いが面白いか? 拳と拳のぶつかり合いの方が面白えじゃねーか!」
初春「そうですよ! だいたい食蜂さんのおへそで喜べるのはこの場には居ないんですから!! ほら! 上条さんもしっかり目を瞑ってますよ!! 見たくないって意思表示以外の何物でもないです!!」
食蜂(あ、もうすでに記憶が戻りつつあるわぁ…初春さんのBL力、ハンパないわねぇ……)
上条(いや、見たいか見たくないかと問われれば迷わず見たいと答えますけど、それは御坂が同席していない場所じゃないと言えないセリフなんですっ!)
美琴「まあ、一般的にはスタジオの外とか町中にはたくさんいるでしょうけど」
食蜂「ぴっきーん☆」
美琴「え? 何その擬音、どうして口で言ってんの?」
食蜂「(いいこと思いついた、って意味力よぉ。上条さんがイケナイ世界に引き摺り込まれない方法を思い付いたんだゾ☆)」
美琴「(え? マジ? どうすんの?)」
食蜂「(言っとくけどぉ、御坂さんにも協力してもらうからねぇ?)」
美琴「(そりゃ何でも協力するけど、どうすればいいの?)」
食蜂「(御坂さんは簡単、かなぁ? 極力怒らないこと、それだけだから)」
美琴「(は?)」
食蜂「(御坂さんは知らないだろうけど、ここからの展開で私が上条さんに色仕掛けできる話に持っていけるのよぉ。でもそれを見ても御坂さんが怒らない、ってことが絶対力に必要なのぉ。できるぅ?)」
美琴「(うぐ……!)」
食蜂「(上条さんを薔薇の世界に連れて行かれないようにするにはぁ、女子力で引き付けるしかないのよぉ。今、この場でそれができるのは私のシーンだけだからさぁ。御坂さんは極力堪えてほしいって訳ぇ」
美琴「(うぐぐ……! け、けど、何かアンタ、嬉しそうな顔してんだけど……?)」
食蜂「(あらぁ? やっぱり無理ぃ?)」
美琴「(く……わ、分かったわよ! 我慢すればいいんでしょ我慢すれば!!)」
食蜂(よぉーしぃ! 計画通り☆ こういう心理戦だと私に敵う人はそうはいないのよぉ♪)
美琴「ねえ? 何か、計画通り☆ こういう心理戦だと私に敵う人はそうはいないのよ、って考えてる顔に見えるんだけど気のせい?」
食蜂「!!!!!!!!!!?! ききききき気のせいよぉ、気のせい!!」(あ、危なぁ~~~)


「ひょッ!!!?」
「上条君【幻想殺し】の干渉は想定の範囲内! だが…ッ!! よもやあの削板君【原石】まで介入してくるとはッッ!!!!!」
「『幻想殺し』の刺激に加えて…第七位のあの規格外の力 万象をゼロで割るがごとき破格の観測 この二つが御坂君と掛け合わせればどれほどの…ッ」
「こうしちゃおれん!!! 手持ちの機器と分析系能力者を総動員して観察を…はっ し――――…しまったぁ」


初春「天才と馬鹿は紙一重、と言いますけど、まともに体現してますねこのおじいさん」
美琴「即座にシュミレートする頭の回転の速さは凄いっぽいけど、それで自分が何をしてたかを忘れちゃうんじゃなぁ……」
削板「まったく集中力が足りん!」
上条「いや、集中してたから他のことに気が回らなかったんじゃ?」
美琴「ところで食蜂。あんたここで一つ盛大にミスってるわよ」
食蜂「言わないでぇ! 言わなくていいからぁ! 私だってぇ、逃げるんじゃなくて何かで殴り倒せば、って今、思ったからぁ!!///」
削板「馬鹿野郎! そんなキタネー真似するんじゃねえ!!」
美琴「いや、綺麗も汚いもないし。元々、これってタイマンのケンカとか格闘技の試合とかじゃなくて、どんな手を使おうが勝てばいい、っていう戦争なんだけど?」
削板「はぁ? ツマンネーな、おい。んな消化不良で不毛な争いして何が楽しいんだ?」
食蜂「……脳筋力しかないあなたには理解できないんでしょねぇ……」


「…バカなのかしらぁ?」


上条「うお!? 食蜂お前! 服の破れたところから……その……! もうちょっとで見えそうになってんだけど――って、はッ! しまった!!」
美琴「……」
上条「あ……あれ? 御坂……?」
美琴「……何よ?」
上条「い、いや別に……(こ、こえ~~~)」
食蜂「うっふ~ん♪ 上条さんを脇乳力と付け根力で籠絡しちゃうんだゾ☆」
初春「御坂さん! ここで黙ってちゃいけませんよ! ここは御坂さんも一肌脱いで! VTRじゃなくてライブで!!」
美琴「いやそんなことしないから! てか初春さん! それ初春さんじゃなくて佐天さんが言いそうなセリフなんだけど!?」
削板「はん! そんな貧弱そうな肢体を見て何が楽しい! 男なら筋肉美で勝負だろうが!!」
初春「っ!!?」
上条「い、いや…俺はどっちが見たいかと言われると男の肌色よりも女の子の肌色の方が……って、しまった!!」
美琴「……」
上条「みみみみみみ御坂さん? 何かその見つめるだけで人を殺せそうな視線を頂戴するくらいなら、いつものように電撃を頂戴する方がマシなのですが……」
食蜂(うわぁ。アレで我慢してるつもりなのかなぁ? 下手したら逆効果になりかねないわよぉ)
初春「それはそうと削板さん。『男なら筋肉美』発言について詳しく説明してください」
削板「ん? おお、それはだな――」
美琴&食蜂「「やめんかぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃぃ!!」」ずっごぉぉぉんんん!!
削板「ぐぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおお!!」
美琴「これ以上、初春さんに餌【ネタ】を与えないでよね!」
食蜂「そうよぉ!! そもそもここは健全スレなんだからぁ!!」
上条「って、お前らその香ちゃん印の1tハンマーどっから出した!?」


(ようやく以前の傷が塞がってきたいうのに!! 嫁入り前の大事な身体ですのよッ!)


美琴「……黒子も一応、『嫁入り』とか気にしてんのね」
??「それは勿論ですわよお姉様!!! お姉様との結婚生活に備えてげぶらぁっ!!!?」
削板「何か強力な邪気を放ってる奴がいたから、ぶっ飛ばしておいたぞ」
美琴「うん、ありがと」
上条(う~ん…やっぱり御坂と軍覇が喋ってると、心の中がザワザワするなぁ…)
食蜂「上条さん、御坂さんと根性男が喋ってると、心の中がザワザワするならぁ、私とおしゃべりして気を落ち着かせましょうぉ」
美琴「くぉらぁっ!! こんなところで心理掌握の面目躍如してんじゃない!!」
初春「そう言えば、御坂さんは『嫁入り前』とかって気になさってるんですか? だとしたら誰と」
美琴「だああああぁぁ、もうっ!!! ほ、ホントに今日の初春さんは佐天さん化してるわよっ!!?///」
初春「もごもご……ぷはっ! いえ。佐天さんがいないのなら私が代役を、と思いまして」
美琴「いいから! そんな役やらなくても!」
食蜂(む~…失敗力ねぇ……この子にはBL路線のままで放っておいた方が、邪魔力にならないから良かったみたい……)


「予想外の事態を見ちゃうとまわりが見えなくなるのが僕の欠点でね」


削板「根性が足りてない証拠だな」
食蜂「あなたは予想外の事態力が起きなくてもまわりが見えてないじゃなぁい…」
上条「つーか軍覇の方が予想外だよな。何かもう、存在そのものが」
削板「だが嬢ちゃんもよく、まわりが見えてない時があるよな」
美琴「えっ、私!? …ああ、今まさに洗脳されてまわりが見えてないって事ね?」
削板「ん? いや、VTRの事じゃなくてだな。嬢ちゃん、さっきから上条の顔ばかり見てるだろ。視野が狭いぞ視野が」
食蜂&初春「「!!?」
上条「えっ…?」
美琴「えええええぇぇぇっ!!?///」
初春(さ、流石はレベル5…突然の爆弾発言です!)
食蜂(全く警戒してなかったわぁ…天然力って怖いわねぇ…)
上条(……何か知らないけど、俺今ものすごくドキドキしてる…?)


(!! 足が爆発…!? いや…足元の空気を圧縮して足場に…ッ!?)


??「圧縮圧縮ゥ空気を圧縮ゥ、とミサカはもがががが」
??「余計な事喋りながら乱入してンじゃねェ…邪魔ンなンだろォが……」
初春「えっと、今のは…?」
美琴「ああ、うん。気にしなくていいわよ。通りすがりの私のそっくりさんと、通りすがりの唯のロリコンだから」
初春「めちゃくちゃ気になる通りすがりなんですが!?」
削板「にしても、空気を圧縮とか面倒な事をしなくても、空中を歩くくらいできるだろう」
上条「サラッと、とんでもない事言ったよこの人」
削板「そうでもないぞ。簡単だ。まず右足を上げて、次に右足が落ちる前に左足を上げて、今度は左足が落ちる前に右足を上げて…これを繰り返すだけだ」
上条「いやだから無理だって! お前はできるのかどうかは知らんけど!」
削板「そうか? いい考えだと思ったんだが」
食蜂「…削板【かれ】の脳内力、一度くらいは覗いてみたいような、でも覗くと私の自分だけの現実が崩壊しそうで怖いようなぁ……」


「まあ へし折ろうにも腕が無いんだけどね」
(…義…手!?)


削板「その点、カミジョーは腕が吹き飛んでも生えてくるから便利だな」
上条「いや…生えてくるっていうか……」
初春「え…えええっ!!? 生えてくるって…上条さん、肉体再生能力者だったんですか!?」
上条「いや、だから…俺にもよく分からないんだよ。それに多分、俺の場合は右手だけだよ。自動的に再生すんのって」
美琴「まぁ、その話が出てくるのはもう少し先だけど……アンタのその力って、結局何なのかしらね?」
上条「さぁ…?」
食蜂「ま、原作でも明らかになってない事を、私達がここで議論力発揮してああだこうだ言ってても分かる訳ないけどねぇ」
初春「でも質量保存の法則もありますから、腕が再生した分の細胞は一体どこから…」
削板「なんだ? 腕が生えるのがそんなに大それた事か? ナメック星人だってボコボコ生えてくるだろう」
上条「……上条さんは口から卵を吐いたりしませんですことよ…」
初春「それ以前に、彼らは人間じゃないですし…」
食蜂「肌の色、黄緑力だものねぇ…」
美琴「確かに議論するのが馬鹿らしくなってきたわね。違う意味で」


「がっ… ひゅぅ」
 ドシャ
「 」


上条「こ、これはひょっとして伝説の『アヘ顔』というやつ、か……!」
食蜂「ふふ。上条さんにならぁ、こういう顔にされてもいいかなぁ?」
初春「うぅ……確かに『アヘ顔』は、結構な数の男性の方に大好評ですもんね……」
美琴「……」
上条「――――!! いやいやいや! 俺が食蜂にこういう顔させるってことは何か女子中学生にヤっちゃいけないことをしたときになるんじゃねーの!? やだよ俺! 犯罪者になりたくないですのことよ!?」
削板「おいおいケンカに負けた奴の顔を眺めて何が楽しいんだ? だいたい負けるってのは根性が足りん!!」
食蜂「脳筋力の辞書には『策』って言葉がないんでしょうねぇ」
美琴「ねえアンタ……なんで、やっちゃいけないの『や』がカタカナなのかしら……?」
上条「!!!!!?! やっぱ見逃してくれないその洞察力は健在なのか!? というか、一文字だけなのに気付くなんてますます磨きがかかっているようで!?」
食蜂「(み、御坂さぁん! その激おこ力を抑えなくちゃいけないのよぉ!?)」
美琴「(う゛……)」
上条(? 食蜂が何を耳打ちしたかしらんが、とりあえず御坂は収まったのか? 俺的には助かって嬉しいんだけど……)


「なる…ほど もう策は何も無い… そう見抜かせること自体が… 策だったという訳…か こりゃあ 一本取られた、ねぇ」
 ドタ
「………?」


食蜂「アヘ顔、パートⅡ☆」
美琴「……」
初春「上条さん! 絶対に誘いに乗っちゃいけませんからね!! じゃないといつも以上に不幸な目に遭いますよ!!」
上条「お、おう! もちろんだとも!!」
削板「腹の化かし合いか……ホント、つまらんケンカだな。男なら拳一つで勝負せんかい!」
食蜂「私ぃ、女の子なんだけどぉ?」
削板「だからどうした! そんなもん根性でなんとかなる!」
上条「いや……さすがに根性でなんとかなるとは思えん……」
初春「でも、日本唯一のマーダーライセンスを持ってる人が、気の持ちようで男になったり女になったりできるそうですよ」
美琴「……ちょっと待って……今のどこで仕入れた情報なのよ初春さん……?」
初春「いえ、この間、間違えて日本の総理官邸の機密ベースにアクセスしたときに偶然見つけちゃったんです。あ、でも安心してください。ちゃんと見つかる前に痕跡も残さず退散しましたから」
上条「……何かとんでもない国家機密を聞いてしまったような……その前にどこにアクセスしようとして総理官邸のところに行っちゃったわけ……?」
初春「んと――○メ○カの国○省だったかな? 最近、人工衛星をハッキングすることが多くって、それでつい」
美琴「つい、じゃないから! そんな問題じゃないから!! てか、侵入がバレてない初春さんのハッキング技術が信じられないんだけど!?」


「さすが私ってところかしらぁ? 覚えてないけど」


食蜂「いい顔でしょぉ? そそるでしょぉ? ねえ上条さぁん?」
上条「そりゃまあ否定はしないけど、さぁ……でも、もうちょっと離れてくれないかなぁ? このままだと上条さん、とっても不幸な目に合いそうな気がしてならないんで……」
美琴「……」
初春「確かにいい顔ですよー」
食蜂「ん?」
初春「何だか薄い本の表紙を飾れそうです。まあ私はあまり興味がありませんが」
食蜂「!!!!!!!?!! ちょっ! 薄い本って!?///」
美琴(う、うわぁ~~~黒春さんモード全開だあ……)
削板「まあ、本なんぞツマランもんは厚いより薄い方がいいからな!」
上条「いや軍覇、オマエ、絶対にあいつらの言ってる『薄い本』の意味が分かってないだろ?」


「動けるのか?」
「問題ねぇよ 根性入れりゃ血は止まるし骨だってくっつく」


美琴「どういうことなの…」
削板「どうって、そのままの意味だが?」
美琴「……ああ、そう…」
初春「当たり前のように言いますね…」
食蜂「もう、ツッコむ気も起きないわねぇ…」
上条「ここまでくると、本当に根性で何でもできるような気がしてきた」
削板「おう! やっとお前らも根性の凄さが分かってきたか!」


「さっき言った通りあいつは俺の知り合いだからさ 俺の手でなんとかしたいんだ」


美琴「………///」
初春「御坂さん。嬉しいなら嬉しいって、はっきり気持ちを伝えた方がいいですよ?」
美琴「べべべ別にそんなんじゃないし!!!///」
初春「顔真っ赤にしてそんな事言われても、説得力ないですけどね」
上条「御坂ってやたらと顔赤くなるけど、赤面症なのか?」
削板「まだ腹が痛いんじゃないか? だからさっき便所に行けば良かったんだ。ウン○を我慢するのは体によくないぞ?」
美琴「……………」
食蜂「だ、だから私を睨まないでってばぁ!」


「足りない部分は根性でカバーするしかねえ! だろ?」
「ハッ やっぱおもしれーなオマエ! しゃーねえ ぶちかましてこい!!」


初春「はっ!? 何だか私のレーダーにビビッときましたよコレ!」
食蜂「こなくていいわよぉ! そんな腐女子力の高いレーダーなんてどこかに捨てちゃってぇ!」
美琴「初春さんの頭の中に、男同士の友情とかを理解する回路はないのかしら…」
初春「何言ってるんですか。男性同士の間に友情は成り立たないですよ」
美琴「えええええ!!?」
食蜂「男女の間にっていうのはよく聞くけど、その説は初めて聞いたわぁ……この子、本物力ねぇ…」
削板「む…? また寒気が…」
上条「安心しろ。俺も背筋がゾワゾワしてるから」
初春「(あれ? ……でももしかして、御坂さんが上条さんを好きで、削板さんが上条さんを好きで、上条さんが二人の間で揺れ動くという設定もBLトライアングルでなかなか新鮮な路線かも……)」
食蜂(いいいいやぁぁぁああああああああああ!! この子の頭の中って覗くもんじゃないわぁぁぁぁああああああ!!)


 ボゴシュ パキィ


初春 ( ゚д゚)!?
上条「ああ、うん…そうだよね…右手からドラゴン出てきたらビックリするよね、ごめんね…」
食蜂「烈火の炎であったわねぇ、こんなシーン」
美琴「アンタも削板【こいつ】の事言えないわよね。訳分かんないもん、この力」
上条「ぐっ…!? …軍覇と一緒にされたくはないけど…でも反論できない……正直、俺でも訳分かんないし…」
削板「そうか? 根性の一言で説明できるだろ」
上条「…………すげぇな、軍覇【おまえ】」


「俺以外にもお前を助けようとがんばってたやつ、心当たりあるだろう?」


美琴「ちなみにもし、この中に食蜂を入れてるなら間違いよ。アイツは目的と結果が一致してたわけじゃないから」
上条「え? え? そうなの?」
食蜂「まぁね。たまたま御坂さんを助ける形にはなったけど、『主目的』は御坂さんじゃなくて、あくまでも『副作用』で御坂さんを助けることになっちゃったけだからぁ」
上条「そ、そうなのか? つーか、お前らよく、そんなセリフを面と向かって言えるな」
美琴「そりゃ、まあ、ね」
食蜂「いつものことだしぃ」
上条(ギスギスした空気が流れないってことは、普段から二人はこんな感じってことなんだよな!? いいのかオイ!!)
美琴「もっとも、黒子と初春さんと佐天さんは当て嵌まるけどね。この時は私のことを忘れてても助けてくれたし」
初春「えへへへへ」
食蜂「ところでナンバーセブンは?」
削板「ん? 俺か? 俺は何か根性のありそうな奴が現れたから手合わせ願おうとしただけだが?」
上条「軍覇にまともな意見を求めようとしちゃいかんだろ」
食蜂「はぁい……私が悪かったんだゾ……」


「そいつらと少しずつ変えていけばいいんだ」


初春「ちょっと上条さん! ジャージを渡すタイミングが早いです!!」
上条「はい? って、あー!!」
美琴「!!!!!!!!!!?!///」
食蜂「ここはそんなシーンじゃないと思うけどねぇ……」


「もちろん俺も協力する」
「ん…」


美琴(ぽー…///)
初春(ああ、これは好きになっちゃいますよね)
食蜂(ぽー…///)
初春(ついでに食蜂さんにも効果が出ちゃってますが)
削板「…なんだ。この時は距離があって会話までは聞こえなかったが、上条お前、その嬢ちゃん助けたついでに口説いてたのか?」
美琴「くくくくく口説っ!!!?///」
上条「な、ば、そ、そんな事はありませんよ!!? 上条さんは純粋な気持ちでですね!!!(…って、あれ? 俺なんでこんなに焦ってんだろ?)」
削板「口説いてるようにしか見えんがなぁ……まぁ、いいか」


食蜂「あらぁ? 今回はここまでなのぉ? まぁいいけどぉ。私の勝利シーンは終わってたしぃ」
削板「うぉぉぉぉおおおおおおおおお!!」
上条「何だ? どうした?」
削板「やっべーぞカミジョー。俺な、ずっとこんな狭い部屋にいたから思いっきり暴れたくなっちまってる!」
美琴「あ、じゃあもう帰っていいわよ。我慢は体によくないわ。どこか人の迷惑がかからないところで暴れてきたらいいんじゃない? 確かあっちが廃墟地区だから壊しても文句言われそうにないものがたくさんあるわよ」
削板「そうかよし! じゃあなカミジョー! 電撃女! 縁があったらまた会おう! うおぉぉぉりゃああああああああああああ!!」
初春「……凄い勢いで走って出て行きましたね……」
食蜂「よっぽど我慢力の限界だったんじゃなぁい?」
上条「相変わらず訳が分からん奴だ」
美琴「さて話を次回のことに移すけど、どうやら次で大覇星こぼれ話ラストみたいよ」
食蜂「なんだか無理矢理話を展開させたわねぇ」
美琴「……アンタはまだ居る訳?」
食蜂「そりゃあもちろん、だって次回も」プルルルルルル
初春「食蜂さん、携帯が鳴ってますよ?」
食蜂「ちょっとぉ。誰かなぁ、こんな時にぃ。はい、もしもしぃ?」
??≪食蜂。ちょっといいか? 面と向かって確認したいことがあるから戻ってこい≫
食蜂「!!!!!!!!!!?! りょ、寮監!? 何でこの番号を知ってるんですかぁ!?」
寮監≪常盤台において、私の知らないことなど何もないぞ。ところで食蜂、お前、御坂が言った体育の授業をお前が受けているかどうかについてだが、調べてみたところ、本当に出ていないようだな?≫
食蜂「え、ええっと……そのぉ……」
寮監≪言い訳ならいくらでも聞いてやるからさっさと戻ってこい。いいな?≫
食蜂「は、はぁ~~~~い……」


 ―――――

上条「どういう訳か、食蜂も帰ったんだが――どうした御坂? お前、急に表情が明るくなったぞ?」
美琴「え? そ、そうかな? えへへへへ」(よっしゃー! ナイスよ寮監! ちゃんと調べてくれてありがとう!!)
初春「携帯電話も電磁波を利用した機器ですもんね。御坂さんには電話の内容が分かったんでしょう。何かよっぽど嬉しいことがあったみたいです。御坂さんにとって」
美琴「ま、まあいいじゃない。でさ、話を戻すけど、次回はいよいよ大覇星祭こぼれ話のラストよ」
上条「そうか、次で終わりか。いやぁ、随分長かったなぁ。これだけ長いと感慨もひとしおですよ」
美琴「そうね。でも大覇星祭を追いかけてきたわけだけど、ホント、色んな事があったわよね」
??「そうそう。こういう行事は印象が強いんで思い出の宝庫ですもん。そういう意味じゃ長くなっても仕方ないんじゃないですか?」
美琴「だよねー。やっぱ、思い出っていいもんだわ」
??「そういった意味じゃ御坂さんも次の話だと良い思い出作りができたみたいで」
美琴「まあ、そりゃねぇ……と言っても最後は黒子が――って、佐天さん!? 何故にあなたは自然にトークに加わっておられるので!?」
佐天「何故に、って――だって、あたし、次回のゲストですもん」
美琴「次回って……ちょーっ! 絶対に狙ったでしょぉぉぉおおおおお!?」
佐天「えー? そんなこと言われても、ここのスレ住人の方たちの大多数の人たちも私が呼ばれるのはフォークダンスのときだって思ってたはずですよ。だったら、その期待に応えてあげるのが当然じゃないですか」
美琴「ちょっとアンタ! アンタは幻想をぶち殺すのが得意なんでしょ!! 何で、スレ住人の人たちの幻想をぶち壊しとかないのよ!!」
上条「無茶言うな。俺の殺せる幻想は異能の力であって、期待っつう心じゃねーんだし」
初春「というか、期待じゃなくて『規定事項』ですよ。大覇星祭フォークダンスに佐天さんが呼ばれるのは」
佐天「だよねー。でもさ初春、世の中って甘く出来ていないのよこれが」
初春「はい?」
??「佐天さんの言うとおりですわよ初春! このわたくしが上条さんに替わってスレ住人の方たちの幻想をぶち壊して差し上げますの!!」
上条「白井!? 白井も次回のゲストなの!? と言うか、お前、いつの間に復活したん!?」
白井「ふっ! お姉様への至高の思いが不可能を可能にするのですわ!!」
美琴「……頭の中だけじゃなくて、身体的にも変態染みてきたわね黒子……」
初春「佐天さん……?」
佐天「だって仕方ないじゃない! フェブリとジャーニーと布束さんの飛行機の時間がギリギリだったんだし、飛行場まで送って、さらにここまで戻ってくる時間を確保するには白井さんに協力してもらうしかなかったんだから!」
初春「だからって、白井さんを連れて来ちゃったらダメじゃないですかー!!」
佐天「……言っとくけど、飛行機に遅れそうになった原因は初春のパフェ三杯おかわりなんだけど?」
初春「う、うぐ…! そ、それは……」
美琴「そう言えば、前回のオチトークに間に合わなかった理由がそれだったわね」
上条「アレが伏線だったなんてすげーな」
白井「と言う訳で、佐天さん! 初春! このわたくしが来たからにはお姉様と腐れ類人猿を物理的にも精神的にもくっつけさせませんので覚悟なさい!!」
美琴「ぶ、ぶぶぶ物理的って何よ!? 物理的って///」
佐天「ふっ! そうはいきませんよ白井さん! 愛とは障害が多ければ多いほど、燃え上がるものなのです!!」
美琴「あああああ愛って何よ!? 愛って!?」
上条(あー、何だろな? いつものこぼれ話の空気が戻ってきたなぁー。けど妙にこの空気って落ち着くんだよなー)
初春「さて、上条さんが、いつものこぼれ話の空気が戻ってきたなぁー。けど妙にこの空気って落ち着くんだ、ってほんわかしたところで今回はここまでです。ではまた次回お会いしましょう」
上条「ちょっと初春さん!? ひょっとして貴女様は俺の心の声もハッキングできるの!?」










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